巨大戦力のサンズ敗退するの巻

何負けてんだよ!

 

サンズがシクサーズの3Pに沈みました。ギャンブラーズが当たったと言えば聞こえが良いですが、二桁リードを奪っていたのに、4Qには逆に二桁ビハインドとされ、それでも追いつけそうだったのに、最後はガード陣の何とも言えない暴走で負けたのでした。

サマーリーグのサンズはシーズンでもそのまま起用されそうな巨大戦力で、ウォーリアーズみたいだったので、こんなところで負けるとは残念無念を通り越して情けなく思えてくるのでした。

 

◉サンズはディフェンスのチーム?

 

サンズのメンバーは

ジョシュ・ジャクソン、ドラガン・ベンダーというここ2年の4位指名に、今年のドラフト1位エイトンと10位ブリッジスを加えた豪華な布陣です。それでいてシャキール・ハリソン、デボン・リードがチームをリードし、ベンチからオコボやペーターが出てきます。後半は「誰だ?」って感じですよね。

他にも個人的に気になったのはジョージ・キング。身体能力が高くディフェンスの出来る選手でした。あまり出場していませんが。

 

この「ディフェンスが出来る」はサマーリーグのサンズがみせた驚きの変革です。

あのサンズが守るようになりました。そもそも無秩序だったチームにトリアーノHCが少しずつ規律をもたらしたシーズンでしたが、新HCにココスコフが就任してディフェンスへの切り替えが早くなりました。そして起用される選手もディフェンスを重視されているようで、ベンダーの怪しさはありつつも全員がしっかりとプレッシャーをかけています。

追いかけることになったシクサーズ戦の終盤もハリソンが何度もプレッシャーで潰していき、スイッチさせられてもブリッジスのフットワークによってシクサーズのパスワークは消されてきました。細身のブリッジスですがフットワークの良さでプレッシャーをかけていきました。

ただし、やっぱりサマーリーグなのでピックに対しての対処に迷いがあり、シクサーズは4番ポジションの3Pで対抗していきました。突然そこまで連動しては守れなかったサンズでした。

 

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◉システマチックなオフェンス

 

オフェンス面ではジャズらしさが出てきました。しっかりとスペーシングされて選手同士の距離感が保たれながら、オフボールで複数のスクリーンを使ってアドバンテージを生み出していきます。サンズが人のためにスクリーンをしまくるなんてブレッドソーに聞かせてやりたいです。

活躍しているエイトンですが、個人的にはポストアタックで得点するシーンはみませんでした。スクリーンの対処からディフェンスのすきをついてフリーになったり、周囲のドライブに合わせてパスを受けてフィニッシュしていきました。モンローに聞かせてやりたいです。別にモンローが悪かったわけではないけど。

ブリッジスはここでも完成度が高く、適切なスペーシングと効果的な3Pを打っていきました。この時点でここまで3&Dとして完璧なプレーをされてしまうと伸び代がない気すらしてきます。アリーザから学べば素晴らしい選手になりそうです。

 

シクサーズ戦の終盤にタイムアウトがないなかでファールゲームすると、3人がココスコフの所に行って一言二言の打ち合わせでラストプレーに臨みました。それだけ選択するプレーが浸透していると言うことになるので、恐ろしかったのですが見事に失敗しました。このプレーをデザインしたのか?という疑問な感じだったので、まだ時間がかかりそうです。

チームオフェンスの意識が急激に高まり、シーズンまでには様々なプレーを仕込んできそうです。時代はHCの戦術を求めています。1年前のサンズには存在しなかった奇跡。

 

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◉トリアーノ時代からの変化

 

しかし、それでも圧倒的な強さをみせたわけではありませんでした。そこにはいくつかの要因があります。

まずエース格のジョシュ・ジャクソンはウイングから驚くほどにシュートを外していきました。FG24%に3P9%です。お前はオフシーズンに何してたんだ?髪を切っただけなのか。シーズン中に通用していたスコアラーがサマーリーグでダメダメとか話になりません。しかし、プレーそのものは圧倒的で簡単に突破していき、でもレイアップすらも外すのです。もう一度髪伸ばせ!?

 

チームがスクリーンをかけているなか4番ポジションのベンダーはPGとともに組み立てにはいります。これ自体は今までになかった整理なのでとてもポジティブです。何をすれば良いのか分からないが故に伸びなかったベンダーのプレーが整理されています。

なおトリアーノ時代も整理はされていましたが、ピックからの3Pだけを徹底したような形でした。それに比べると組み立てから参加するので役割が少し増えました。その中でベンダーもやっぱりシュートを決められずFG35%、そしてやり過ぎてミスになることもあってターンオーバーもチームで2番目に多くなりました。

 

総じて言えばこの2人がNBAプレイヤーとしての格をみせられなかったのが圧倒的な強さを発揮出来なかった要因です。シーズン中に結果を残せたのに、レベルが落ちるサマーリーグではいまいちというのは頭の痛い話です。同時にシステムの中でプレー出来ているので強く批判するほどでもありませんでした。

管理人はトリアーノを「選手の個性を活かそうとするHC」としました。各選手の得意技が使いやすいように組み立てていったのです。一方でその個性を結びつける役割には苦労し、ブッカーをPGにして丸投げして成功しました。成功と言っていいかは微妙ですが、少なくとも以前よりは遙かに良かった。

 

トリアーノと比較するとココスコフは「チーム戦術の中で役割を与えるHC」です。トリアーノとの違いは個性よりも先に役割が来るので、各自がアジャスト出来ないといけない事でした。ジョシュ君もベンダーもここに苦労したと言えますし、トリアーノ時代よりもやるべき事が増えました。全員が判断出来ないといけないのはブッカーに丸投げとは大きく違います。

オフボールでスクリーン使って・・・とやっている間にショットクロック無くなって、苦しいシュートに行くことも多かったので、システムも成熟していないけど、それ以上に的確なタイミングでプレーを連続できなかった印象です。

 

要はシステムに個人が追いついていませんでした。やっていることは魅力的なのですが、やりたいことに個人の実力が追いついていないので、もう少し温かく見守りましょう。

 

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◉課題はPGなのか?

 

ブッカー、ウォーレン、クリス、ダニエルズ、そしてFAで獲得したアリーザと選手が揃ってきたサンズですが、ブレッドソーからマイク・ジェームスで迷走し、ペイトンに続いてユリスを放出したPGが課題とされています。

ブランドン・ナイトが帰ってくる前提でも少し苦しいので補強を考えていると噂されています。

 

しかし、サマーリーグではシャキール・ハリソンとオコボがいました。すっかり忘れていましたがハリソンは良いPGです。ディフェンス力があり、オフェンスでも余計なことをせずボールを捌いていきます。十分なサイズもあるので、主役達を活かしディフェンスで貢献するタイプを育てることも有効な手段です。

そんな思いもあってハリソンに注目していたのですが、ここまでの成績はサマーリーグとはいえ申し分ないものになっています。

27分 12点 6.5アシスト

4.3リバウンド 2.8スティール

シーズンでも同じようにプレータイムを与えて欲しいのでした。ちなみにもう1人のガードのリードはFG51%、3P47%とこちらも立派な成績を残しており、ドラフト2巡目のオコボは下部リーグからスタートになりそうです。

 

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ここまでなら、期待に胸が膨らむで済んだのですが、そうはいかないのもサンズらしさでした。

 

シクサーズ戦の終盤はハリソンとリードが積極的にアタックを繰り返しました。

・・・いや、それは違うんじゃないの?

積極的なのは良いことだし、成功率もそれなりにありました。しかし、ここまでシステマチックなオフェンスをしてきたのに、PGがドライブで強引に飛びこんでいくのはチーム方針に反します。最後までコントロールしてボールを捌いていくのがハリソンの役割だったはずが、スペースがあるからと自分で行きすぎました。

 

ジョシュ君がケガで離脱していたということも大きいのですが、ブッカー中心のサンズだからこそPGは最後までチームオフェンスを担うべきだし、同時にそんなブッカー任せにせず、シュート力を活かすために有利になっている選手をみつけて的確なパスを供給していく必要があります。自分で行くのは最後の手段。

ココスコフは「試合終盤でブッカーをPGとして起用したくない」と発言しているそうですが、それは個人技に任せるようなパターンを使いたくないという意味合いだと思われます。ならばハリソンはパスを捌くべきだし、冷静に判断しないといけません。

 

ハリソンのディフェンス力とシンプルなプレーぶりを買っているからこそ、シクサーズ戦の終盤のオフェンスは個人的な評価を落としました。ハリソンがどんなプレーをするのかはサンズの命運を握っているかもしれません。なんせGMが何しでかすか分からないから・・・。

 

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ココスコフ新HCの元でサンズは変わろうとしています。それはかなり劇的な変化です。1年前の個人能力中心だったブレッドソー時代からの大きすぎる変革は、まだまだ山あり谷ありになりそうです。

それでも興味を引かれたサマーリーグ。個人の問題で勝てなかったけど、チームの方向性を感じられる内容でした。

 

ウエストで優勝を目指したいならば一気に駆け上がらないと厳しくなります。

3年後にはサンズまでもが頂点を目指す戦いに参戦してきそうです。

 

 

巨大戦力のサンズ敗退するの巻” への4件のフィードバック

  1. PGの立場からするとプレーメークするのが楽しい選手が揃ってると思うんですが、GMのPGに対する扱いのヒドさから対外的なイメージが悪そうな気がしてなりませんね。個人的にはドラギッチが残って今の若手を率いていたら、ナッシュ時代の再来も有り得たと思うんですよね。あるいはロケッツのハーデン&クリポ方式をブッカー&ドラギッチでやってみたりとか。
    現実は非情です…

    1. ドラギッチは合いそうですね。まぁ最終的にはサラリーでひっかかりますが。
      GM問題は大きくて、チームも強くない中では敢えて来る理由のないチームになっています。
      だから今の時点でユリスを放出する必要性があったのか疑問です。

      シャック&コービーにフィッシャーがいたように、ハリソンにもディフェンスが良くて簡単に捌くタイプのPGになって欲しいです。
      優勝するにはPGは目立つ必要がないので、コントロールを学びましょう。

  2. ベンダー3年目なのにサマーリーグ出てるんですね。
    普通だとなかなか成長しない選手扱いでネガティブな印象が強いですが、新しいシステムを実戦で試せる機会ですし、同期で同ポジションのクリスよりももしかしたら期待値は高いのかもしれませんね。
    クリスはいろいろ問題ありそうですし…

    しかし、あのサンズにジャズ的なディフェンス意識とシステムオフェンスが組み込まれると言って信じられる人がどれだけいるでしょうかね

    1. 書いている自分自身も半信半疑なのですが、それでも非常に面白い変化だったので書いてみました。
      一応、トリアーノになってかなり規律は戻ったのですが、ココスコフはさすがジャズって感じです。

      クリスもベンダーも要因は違えど問題なのは「安定感」ですね。
      サンズ自体に足りないものですが、エイトンとブリッジスが加わってディフェンスに力を入れ始めると、尚更2人のミスが目立つかもしれません。

      どちらかが脱皮するのが先か、ココスコフが諦めるのが先か。良い勝負かもしれません。

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