ジェイデン・マクダニエルズ

◎何がベストか

３年目のシーズンを終えたマクダニエルズには契約延長の可能性があります。アントマンとの相性を考えると残したい選手ですが、チーム全体を考えるとマクダニエルズに高いサラリーを払っては崩壊してしまいます。ツインタワーを選んだからにはディフェンダーに金をかけすぎじゃダメだよな。

反応の早さとリムプロテクト能力を持つマクダニエルズなので、ヘルプディフェンスも良く、自分のマークマンを捕まえられる距離を保ちながら、ヘルプポジションも取れています。ただし、ボールに食らいつくタイプなのでリバウンドは稼げていないっていうね。

ディフェンス面を考えるとフィジカルに強いアントマンと共にウイングを並べたスイッチＯＫのディフェンスシステムで真価を発揮しそうです。チーム全体がもっとフリーでラフな方が（ポジション定義が薄い方が）守れるようにも見えます。

オフェンスでのマクダニエルズは１ｏｎ１も出来るもののプレーメイクは難しく、一方でコーナー担当として３Ｐだけでなく、裏を取るカットプレーが上手く、隙間を抜けてくる能力、パスキャッチ、そして浮かび上がる速さでのダンクフィニッシュとチームオフェンスの中で良いターゲットとなっています。

その意味では攻守にゴール下を空けてくれるタウンズとの相性が良さげです。もともとはタウンズの時に頭角を現したわけだしね。ドライブとカットプレーを促す選手と同時起用されたいし、それはアントマンの突破力を生かすことにも繋がるし。

〇マクダニエルズへのパス（アシスト）
ディアンジェロ　６．２（０．６）
アントマン　　　４．３（０．７）
カイル　　　　　３．６（０．６）

パスデータを見るとカイル・アンダーソンとの相性の良さが目立ちます。まぁ大体の選手がカイルとの相性が良いんだけどさ。インサイドでプレーメイクできる選手と組み合わせたいマクダニエルズ。

ウルブズは「タウンズを売りたい」という話もありますが、キーポイントは「アントマン中心のチームつくり」であり、そこにはマクダニエルズの存在もかかわってきます。

ディフェンス能力はどんな形でも光りそうなマクダニエルズですが、オフェンスを考えるとアントマンとの相性は良くても『相棒』としてのセカンドエースの仕事はしていません。

もしも、セカンドエースとして成長させたいのであれば、ゴール下にゴベアがいるよりも広くスペーシングしてドライブやカットプレーが増える環境を作りたいところです。ナズ・リードにするか、カイルのようなウイングを増やして並べるか。

今年のドラフトはスモールのセンター役が適任のレオナルド・ミラーを指名しましたが、センターを起用せずアントマン、マクダニエルズ、ミラーと並べる形は非常に面白そうです。フィンチが好むとは思えないけどさ。

ウルブズにとって何がベストなのか。何がベストというか「タウンズやゴベアを諦めるか」という視点において、新シーズンでマクダニエルズがオフェンス面で何を証明できるかは重要です。ウルブズの未来はアントマンと共にありますが、チームとしての方向性はマクダニエルズがカギを握りそうです。

なお、この段階では延長せずに、何ができるかを証明してから契約延長でもいいのですが、証明しちゃうとサラリーが高くなるからな。