アジアカップ総括①ホーバス戦術

◎フェイクと3P

バカみたいにフェイクを繰り返すオーストラリア戦から始まり
バカみたいに打っているだけの台湾戦に絶望し
守っていないだけのシリア戦に笑い
守られたら打てなかったイラン戦にため息をもらし
守られても打って決めたオーストラリア戦で終わりました。

7試合でみれば劇的な変化をしており、ポジティブに感じれるのですが、形になっているのはフィリピン戦とオーストラリア戦の最後の2試合だけなので、これを評価できるのかはよくわかりません。

ただ、段々と決まるようになったのも事実なので、ホーバスの戦術は今回の7試合シリーズで浸透してきたと言えます。まじでWindow3の時点では絶望的だったのだから、よくぞここまで来たわ。

っていうか、今時のバスケをしていたら、これくらいは普通に出来る気がするんだけど、時間かかりすぎじゃね?

ただし、ちょっと異常な3Pへのこだわりでもありました。国際試合ではここまでやらないのが普通で、打ちまくったことをポジティブに捉えるべきなのか、判断していないことをネガティブに捉えるべきなのか迷ってしまいます。

〇アジアカップ
2P15.4/29.6
3P16.6/40.2

3Pが40本に対して2P30本と最後は2Pが増えてきましたが、総じて3P乱れうちでした。それが41%も決まったことは(シリア戦を無視しても)驚異的な確率でした。

〇3P成功率
西田 56.2%
富樫 48.1%
須田 45.7%
冨永 41.3%
井上 50.0%
佐藤 44.4%

渡邊 29.4%

40%オーバーがこれだけいることには脅威しかありません。異常です。渡邊が足を引っ張らなければ、もっと確率が良かった可能性すらあります。

大会の中で2人くらい当たりまくる選手がいてもおかしくないけど、こんなに全員が決めていると「偶然なんじゃ」って気もしてきます。

それはそれとして、少なくとも全員が迷いなく打つようになったのは劇的な改善点でした。あのフェイク連発の初戦は何だったのか。気持ち悪いほどに変化したのでした。

◎渡邊と河村がもたらしたもの

カザフ戦では合流した渡邊が明確な違いを作りました。それは日本に存在しなかった「インサイドでのフィニッシュ」という新たな武器です。これが出てきてインサイトアウトが成立するようになったわけです。

アジアカップで2P成功数は15.4本ですが、渡邊が4.2本、ルークが3本なのでほぼ半分がこの2人です。他には西田がアタックした程度ですが「通用した」とは言い難かったです。イラン戦ではテーブスのアタックが目立ちましたが継続性が足りていないね。

話をぐいっと戻すとWindow2あたりで「ホーバスの戦術が形になってきた」と評している記事を読んでしかありませんでした。ファイブアウトで外に広がるくらい即興でも出来るじゃん。その上でどんな工夫があるかなのに、ハンドラー任せすぎた。

この状況は延々と変わることなく、アジアカップでも同じでした。ただ渡邊の登場によって一気に解決した雰囲気もありました。

カザフ戦ではその渡邊に対して、良いパスを出せる河村が目立っており、オフボールでのカットプレーにもパスが出れば、ドライブからのキックアウトも加わって河村のショータイムになったのでした。

そして時間が過ぎ、最後のオーストラリア戦になると、冨永のバックドアカットや張本のハンドオフフェイクからのドライブダンク、吉井の1on1アタックと突如として2Pへのプレーが構築出来てきました。

実は3Pよりもビックリなのがこちらで、カザフ戦までは渡邊しかいなかったのに、そこから試合を重ねるごとにバックドア系のカットプレーは増えてきました。その結果、ルークについては「別にいなくていいんじゃないの?」になっていったのも面白い変化でした。

カットする渡邊
パスを出す河村

この2人のセットから日本のオフェンスは大きく変わり始めたともいえます。ウイングは自分がやるべきことを渡邊によって示され、動けばパスが出てくる河村に気持ちよくなってきた印象です。

平均5アシストした富樫ですが、その内容はボールを動かしたらチームメイトが決めてくれたパターンと、自らのドライブからのキックアウトって感じです。そういうスタイルに慣れている選手は「待ちの姿勢」が多いですが、アジアカップの中で自らアクションするウイングが増えました。

本来はとっくの昔にシステム化されていた良いバックドアなのですが、合宿を重ねても出てこなかったことを考えると、かなり個人任せなんでしょうね。そういやテクニカルレポートにも

カットプレーは偶然の要素が強い

って書いてあったしね。偶然のはずがないけど、個人次第な匂いは非常に強かったです。ただ3P増と相まって、日本の武器になりそうな匂いがしてきたのは驚きでしかないよ。

ウイングとして渡邊が手本を示し、ハンドラーとして河村が的確にパスを出し、そして周囲の動き出しが改善したことは大いに評価してよいことだし、これについては時間がかかったことも納得。いずれにしても河村の存在は欠かせないものになりました。まぁ全員がちゃんとカットプレーするようになったら、パサーは河村じゃなくてもいいんだろうけどさ。

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アジアカップ総括①ホーバス戦術” への1件のフィードバック

  1. 素晴らしい総括ありがとうございます!待ってました!(笑)

    ビッグマンに関しては、運動量タイプとフィジカルタイプの2種類を相手に合わせて使い分けて起用していくのがベストでしょうね。だから今回はシェーファーとルークの2人にしてほしかった。
    日本代表フルメンバーで戦うことを考えれば、八村と渡邊の負担を減らすことが第一なので、なおさらフィジカルビッグマンは必要ですかね?
    ライアン・ロシターは入らないかな?

    3Pだけにスポットが当たってるけど、ホーバスも以前インタビューで言ってたように、3P打つためにもドライブしてインサイドにアタックできるかどうかが重要なので、シューター兼スラッシャーみたいな人が1人でも多く必要ですよね。能力系シューターというか、ドライブ力あるシューター系ガードというか。まさに渡邊と西田。
    その視点だと富永をホーバスが重宝すると思います。DFは課題としながらも。

    今のBリーグの課題と日本の高校バスケの課題は似ているかもしれませんね。高校はトランジションと3Pは打つけど、留学生いるチームは基本インサイドとリバウンドとDFは留学生任せ。留学生のインサイド頼り。留学生チーム同士の試合だと超スローペースなロースコアゲームになることも多いです。留学生チームに反対ってわけではないけど、福岡第一でさえ留学生無しであのトランジションバスケはできないですしねぇ…むしろ留学生無しで日本一を掲げてる大濠は、身長あるオールラウンドな選手をたくさん育ててるし、明成はハーフの能力高い子達をガードやフォワードにも育ててるから、代表強化につながるのは留学生チームよりそっちかも?
    ただし、留学生がいることでそれに対抗しようとするからそうなるわけで、そうなると留学生チームの価値はやっぱりあるわけで、悩ましいですな…
    個人的には、留学生チームに日本人の大型ガードがもっと増えて、代表のガード強化につながることを期待してたのですが、なかなか期待通りにはいかないものですね。
    次世代の期待ガード選手は、田中力とかタイレルを除けば、テーブス流可と米須です。

    8月の代表戦で、今回召集しなかった代表候補達がどうなるのかは楽しみですね。
    そして八村はワールドカップは出れるのか?100%出る保証は無いですよね…

    話は変わりますが、昔からのレイカーズファンの自分としては、ハリバートン、レイカーズにほしいです。
    嫌いではないですが、ラスは機能する気がしないです(泣)

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