さようならセオ・ピンソン

WeGoHard!

選手会とサラリーで揉めて決裂したはずのMLBが何故か、7月23日に開幕すると決まるなど、メジャースポーツも動き出し始めました。いろんな不安要素がある中で、ディズニーでの集中開催を早々に決め、長い準備期間を作ったアダム・シルバーの経営力が際立ってきています。

そんな中で、そろそろ各選手の参加/不参加の判断と、特殊ルールとしての補強も進んできました。今シーズンは契約できなかったFAがかなりの人数いまして、地味な補強は可能となっています。

そんな中で、
ディオン・ウェイターズ
JRスミス
ジャベール・マギー
なんて面白&やらかし&問題児を集めけれどチームプレーとハードワークで戦う変態チームなんかも出てきました。このメンバーまとめちゃうフランク・ヴォーゲルの凄さなのか、レブロンの偉大さなのか。一般的にはGMのやらかし感半端ないけど。

一方でサンズで戦力として所属していながら、いろんな事情でウェイブされたタイラー・ジョンソンがネッツと契約しました。タイラー・ジョンソンといえば、有名なネッツ砲が放たれていた選手なので、過去に売った恩を返してもらうというか、被害者を救済しに行ったのか。

【ネッツ砲】とは、「金はあるけど指名権も選手もいない」ネッツが制限付きFA選手にあり得ないような高額サラリーや好条件を提示し、それに所属チームがマッチした結果、サラリーキャップを圧迫しまくって困らせる砲撃。なお「ネッツが悪い」とされがちだけど、正しくは「マッチした所属チーム」が悪いのである。

タイラー・ジョンソン(ヒート)
36試合24分 8.7点 2.2アシストの2年目ガードに4年55Mをネッツが提示 → ヒートがマッチ

アレン・クラブ(ブレイザーズ)
26分 10.3点 1.2アシストの3年目シューターに4年75Mをネッツが提示 → ブレイザーズがマッチ
1年後にネッツへトレード 

オット・ポーター(ウィザーズ)
32分 13.4点 6.4リバウンドの4年目ウイングに4年106M(マックス)、年俸先払いをネッツが提示 →ウィザーズがマッチし、ウォール&ビールより高額になる

ということでクラブに続いてタイラー・ジョンソンもネッツに加わることに。クラブはネッツでより活かされ、そしてジョー・ハリスとのポジション争いに負けましたが、タイラーはどうなるのか。

◎さようならセオ・ピンソン

そのタイラー・ジョンソンにはじかれる形でセオ・ピンソンをウェイブしたネッツ。「誰だよ」って感じの選手ですが検索したら半日で60ツイートもされていたのでファンには愛されていました。

「日本で馴染みがある選手」とでも言えるのが渡邊雄太が参加した17年サマーリーグでのチームメイトだったことで、開幕当時は序列の低かった渡邊が試合をこなすごとに上がっていき、最後にはウイングのファーストチョイスみたいになり、ハンドラーのファーストチョイスだったピンソンと「2ウェイ契約を争う」ような形になったこと。

当時は「渡邊の方が良いだろ」と思ったものですが、ネッツが選んだのはピンソンでした。まぁこれは後々ピンソンではなく、ビザの関係でサマーリーグに参加できなかったクルッツ&ムサに負けたことがわかりましたが。

〇セオ・ピンソン
33試合
11.1分
3.6点
FG29%
3P19%
1.6リバウンド
1.7アシスト

今シーズンのピンソンの成績はお世辞にも良いとは言えません。カイリーとラベートが離脱するとハンドラーがディンウィディーしかいない状況に陥ったネッツでしたが、そんな状況でもギャレット・テンプルにPGをやらせていたのでピンソンは殆ど信用されていませんでした。

またシーズン後半にはクリス・チオザが登場しFG49%、3P44%と完全にポジションを奪われました。って誰だよお前!争いに完敗したのでした。

そんなわけでウェイブは妥当も妥当。PGとしてイマイチなピンソンなので、ネッツは純粋に戦力アップに成功したと言えます。むしろ、チャンスだと思っていたであろうチオザの方が可哀そうかもね。

◎サード・ハンドラー

しかし、管理人も含めたネッツファンが悲しんでいるのは「コート上でのピンソン」ではありません。コートサイドで応援団長として、バックダンサーとして奮闘するピンソンがいなくなることを悲しんでいるのです。

ベンチのリアクション・ハイライトが作られるってどういうことだよ!

僕らが好きだったアトキンソン・ネッツはコート上の魅惑のチームオフェンスだけでなく、ベンチとの一体感であり、チームが持つ活力であり、全てを食らいつくすような勢いのエモーショナルな魅力に溢れていました。

ピンソンの役割はサード・ハンドラー。それも1年目、2年目の選手がギリギリベンチに座ることを許されたって感じで、基本的にはGリーグでプレーしていました。

しかし、ピンソンは誰よりもベンチを盛り上げました。NBAに生き残るのにギリギリの選手が、自分がプレーする機会がなくてもハードワークしているのは珍しいことだし、だからこそWeGoHardなファンに愛されました。

正直、サード・ハンドラーなんて大差の試合か、非常事態にしか登場しないし、プレーオフでは戦力でも何でもないし、誰でもよいっちゃあ誰でも良い。実際、ピンソンの判断力は酷かった。ディアンジェロとディンウィディを見慣れているとやってられない。

そんな状況でも腐らないしチームを盛り上げてくれる選手は超重要。選手の人数が少ないバスケなので、チームに良い空気を作ってくれるだけで価値があるのでした。だからプレーではない面でサード・ハンドラーとしての役割を十分に果たしていたピンソンでした。

◎ケンバとディアンジェロ

カイリーがいなくなったセルティックスでは、新加入のケンバが「リーダーとして素晴らしい」とプレー以外の面で称賛され、それがチームの力となっています。サードハンドラーのピンソンとは価値が大きく違うものの、チームを盛り上げるという意味では同じです。

カイリーが加入したネッツでは追い出されるようにディアンジェロが移籍しました。再建の中心にいたディアンジェロですが、ネッツ移籍した当初はベンチに座らされる時間も長く、ディンウィディにポジションを奪われたり、ラベートにエースの座を奪われたりしましたが、ベンチに下がればピンソン同様にチームを盛り上げ、そして最後にはオールスターになりました。

この頃のネッツはGリーグの試合をエースのディアンジェロが観に行くような驚くくらいの結束力がありました。

リーダーとして不評を買い続けるカイリーに対して、ケンバとディアンジェロが示しているのは「やるべきことはコートの上だけでない」ということです。冒頭のとおり、レブロンの特別な存在感は問題児から問題を取り上げますが、普通のチームではそうはいかない。

ってことで、ネッツというチームは1年前は最高の雰囲気を出していましたが、チームは大きく変わりました。問題なのはピンソンではなく、

ディアンジェロ
RHJ
ダドリー

といった選手も全員いなくなったことです。ひょっとしたら、これがアトキンソンにとって最も大きな痛手だったのかもしれません。戦略的にもPF4人並べるような奇策を取れなくなったし、カイリーに追い出されるし。

「最強ではないけど、最高だったネッツ」は完全に終わった

のでした。さようならセオ・ピンソン、さようなら最高だったネッツ。

ところで、セルティックスが目につきますが、チームの空気を良くして勝率を上げているのは「イーストあるある」です。

ロペスツインズ、ヤニス兄弟とファミリーを増やし、マシューズなんかとプロレスごっこが恒例行事になったバックス

多分、仲が良いラプターズ(おざなり)

プレーよりもマインドを重視した選手獲得によりチームワークとハードワークで戦うペイサーズ

バトラー、ナンらのトレーニングマニアがアデバヨ達と気が合い早朝からのトレーニングで強くなったヒート

そして沈んでいるシクサーズ・・・

こうしてチームの空気は大切なのでした。勝利が空気をよくするのは事実ですが、空気の良さを勝利に繋げていけるチームは強いし、魅力的でもあります。「最高のチーム」だった18-19シーズンのネッツを愛してしまうのは、そんな理由でもあります。

チームのエース(ジャスティン・ジャクソン)が主役ではないノース・カロライナ時代

◎誰かピンソン欲しくない?

ということで、今回は「さようならセオ・ピンソン」と題し、ピンソン本人の事はどうでもよく、チームに大切なことを教えてもらったわけです。

で、どこかピンソン欲しいチームありませんか?ベンチに置いておくサード・ハンドラーとしては悪くないですよ。NCAAトーナメントでも勝ち進んでいるのでマインド的にも強い。アトキンソンは強気にプレーできるガードを伸ばそうとする傾向があったな。

またガードとしてはサイズがある方なので、ポジションレスに使えます。ハンドラーとしては判断力がアレなんですが、総じて使い勝手は悪くありません。ベンチに置いて腐らないし、マルチにポジション埋めるので、ベンチの端っこに置いとくには悪くないタイプです。だけどセカンドユニットっては違います。あくまでもサード・ハンドラーね。実力よりも利便性。

そういえばハンドラー不足のチームってウルブズなんだけど・・・

シーズンがイレギュラーになったことで、今FAの選手は10月までは完全フリーです。それぞれどこでどんな修業を積むのか若手にとっては死活問題。プレーオフチームに滑り込み契約できるか、NBA以外を探すのか。

さようならセオ・ピンソン” への7件のフィードバック

  1. #WeGoHard

    指名権のないところからネッツファンのみんなが大好きだった18-19シーズンのチームを作りあげたのがGMであるマークスですが、共にアトキンソン働いてきたアトキンソンの解雇や今回のピンソン解雇の決断をしたというのは、明確に優勝を目指すというメッセージを感じます。

    優勝を狙うにはアトキンソンHCでは物足りないですし、デュラントとアービングを獲得している以上この二人に合うチームを早急に作り上げて3年以内に優勝するのがチームの方針なので致し方ないかなと思いますけど、少し寂しいです。

    マークスが3人目のスターをトレードでとりにいくのか、ディンウィディとラバートとアービングの共存を目指すのか、今オフの動きはフライチャンズにとって大きな意味を持つ気がします。

    肝心なアービングもデュラントもディズニーでプレーはしませんが、補強ポイントを見極めるという点ではネッツにとっても大事なプレーオフになりそうです。

    もちろんHC選びも

    1. アトキンソンで優勝を狙えないというのは、よくわかんないです。
      ニック・ナースで優勝しているし、ブラッド・スティーブンスで優勝していないし、戦力も含めたバランスなので。

      だから問題はショーン・マークスが「情熱的で向上心溢れたチーム」から、1年でやけに大きく方針転換してしまったこと。
      デュラントがスーパーすぎるので、解決しちゃうのでしょうが、普通だったらチームを作り直すレベルの判断でした。

      まぁもう完全にカイリー&デュラントに転換したわけですから、彼らと会う選手にしないといけません。
      ピンソンの件もそうですが、ジョーダンがクレームした件も含めて、実はプレーよりも人間性が合う選手を連れてきたいです。
      情熱的なウエストブルックではないことだけは確かですね。

  2. 本文の本筋からズレて恐縮なのですが、ハンドラー不足のMINが補強する選手は誰だと予想されますか?
    1ファンとしてはデローザンがKATとプレイして欲しいと思ってるのですが、管理人様の理想をお聞きしたいです

    1. ディアンジェロ、カルバー、ビーズリーと選手は揃っているので、ハンドラーといいつつも「ボールを持ちすぎないタイプ」が欲しくなります。
      あくまでもベンチから出てくるハンドラーなので、実はマクラフリンが伸びることを期待しても良いのではないでしょうか。
      補強するならコーリー・ジョセフとかです。ディフェンスでカバーに優れた選手が良い。

      ピンソンの役割は試合に出ることではありません。

      デローザンとKATは良いのですが、デローザンとディアンジェロはダメだと思います。
      で、カルバーも消えちゃうし・・・。

  3. ピンソンは狼に要りません。ドラフトで間に合います。代わりにプリンスとアレンください。来季で契約終わるJJと今年の指名権出せます。

    1. ドラフトで「試合に出ない応援団長」を指名したら勿体ないですよ。
      ピンソンはあくまでもベンチの端っこにいる緊急要員としての獲得です。

      プリンスとアレンだけじゃなくクルッツもとってください。
      ネッツで消えてしまったクルッツはもったいなくて

      アトキンソンを忘れずに!

  4. まさかのニックスにピンソン団長がお越しになりました!代わりにトリアーさようならってどうなんでしょうか…
    フロントも着々と入れ替わっており、まだまだ不安なシーズンが続きます。

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