史上初の記録らしいよ
こんなツイートを知ってから観た試合ですが、なかなかに奇妙というか、信じられないような、それでいて納得するようなスタートになります。
ケガ人が多いブレイザーズは、ヌルキッチとフッドにザック・コリンズの長期欠場に加えてマッカラムとラビジエリまで欠場しており、そこにトレードが決まったベイズモアとトリバーもおらず、アリーザはまだ来ていません。選手不足の状態でこの試合に臨むことになりました。
そして初めの2つのオフェンスで驚愕するくらい足が止まっています。リラードがボールを持っているときに誰も動かないみたいな感じ。ケガ人が多いから仕方がないのか。
・・・と思ったのですが、ホワイトサイドとカーメロは通常のスターターなのだからスクリナーなどでリラードを助ければ良いわけだし、サイモンズはマッカラムの代役は日常じゃん。なんだけど、サイモンズがマッカラムの3割減くらいは動くけど、本当にそれくらい。5人が足を止めるブレイザーズオフェンス。
カーメロのポストアップで押し込でいくオフェンスパターンはあるものの、頼るのは個人技でフロアを広く使って個人の仕掛けだけ。スターターになったリトルはコーナーからドライブで突っ込んでいくし、悪いプレーってわけじゃないのですが、まぁ個人技の組み合わせでしかない。
あぁってことはリラードが1人で働いたのか。と思いましたが、実際にはそこまで個人技で攻めるわけでもなく、それ以上に全員が足を止めるからリラードのドライブに対してはウォリアーズのヘルプがしっかりと間に合っています。それでもフローターを決めるリラードですが、そんなに良くない立ち上がり。
1Qは7点(3P1本)は奪ったけど、それよりも4アシストが光ったリラード。わかりやすく警戒されていました。なお、この後管理人は試合を見ながらウトウト。それくらいの試合です。
◉警戒されるリラード
ウォリアーズはディアンジェロが寝てんのかってくらい酷いプレーでFG1/9とヤル気ない感じ。エロくもないし、凄くもない。何してんだお前。
なのですが、ブレイザーズがもっと酷いのでハイテンポの中でウォリアーズがリードを奪っていきます。アレック・バークスは良かったぜ。
反撃したいリラードですが、2Qだけで2つのターンオーバー。完全に警戒されています。1Q同様にドライブすると複数人に囲まれ、パスアウトしても決めてくれないし、ウォリアーズも慣れてきたので、フリーが殆ど生まれません。だって全員が足を止めているから、追いつくわけですよ。
ということで、まだ本気出していないようなプレーぶりながら、リラードは八方ふさがりな空気になっていきました。ゲームメイカーとしてパスを出そうにも足が止まっているし、ドライブすれば複数人に囲まれるし、パスアウトしても効果的なプレーにならない。
ウォリアーズは最大12点リードまで広げます。なお、2Qのディアンジェロは3P3/5と目は覚ましましたが、エロくはありません。
迎えた前半残り30秒。2for1のシチュエーションでボールを運んだリラードは、ハーフラインからワンドリブル進んだところで迷うことなくシュートを放ち、この試合2本目の3Pを決めます。あくまでも、このシチューエーションだから打ったシュートだけど、そこまでの八方ふさがりをみていると「楽に打つにはこれしかない」と思わせるシュートでした。
前半のリラードは21点3Pは2本でした。チームの状況を考えれば得点数は多いともいえないような前半でした。ちなみにリラード以外の選手は3P0/11でした。
◉ウォリアーズディフェンス
後半になって奇妙なことにブレイザーズがパスを回した結果、リラードが空いて2つの3Pを決めます。1つにはブレイザーズのパス回しが極めてスムーズでした。オフボールで足が動いていないわけですが、それは言い換えれば適正な距離感でポジショニングしているので、一旦どこかのバランスを崩せれば鮮やかに回るよね。
じゃあどこが崩れたのか。それはイマイチわかりにくかったのです。まずホワイトサイドがインサイドで豪快に押し込んでくれたので、インサイド側への警戒は増しました。でも、チームメイトが決めたのはそれくらいな感じ。
一方でリラードはPG的に振舞うオフェンスだけでなく、トップに来たトレントにボールを預けて自らがオフボールで動くパターンを使ってきました。リトルだとコーナー担当だったのが、トレントに交代したらボールの中継役になってくれたわけです。自分のオフボールでディフェンスを動かして、自分の3Pでフィニッシュするリラード。
そして前半の事情もあってか、ドライブは少なめで打ちまくるリラード。3Qだけで9本のアテンプトから、5つの3Pを決めました。そもそもは空けまくったウォリアーズが悪いのですが、それが困っているようにも見えたリラードを助けまくったよ。
ウォリアーズもあまりに3Pを連打してくるリラードに対抗します。早めのダブルチームを仕掛けてリラードからボールを引きはがしに行きます。今シーズン流行しているハーデンに3P打たせない作戦とそっくりです。
そんなときハーデンはウエストブルックに預けるわけですが、リラードは2回に1度は自分で突破しちゃいます。そうしないときは、自分がオフボールで動いて崩すので、実質的にこのダブルチームは機能したとは言い難いものがありました。
そしてリラードを追いかけたいウォリアーズは前に出すぎてカウンターで抜かれるわ、ファールしてしまうわ。3Qで21点のリラード。5本の3Pは前半に効いていたウォリアーズのディフェンスと後半にリラードを空けてしまうウォリアーズのディフェンスが生み出した感じでした。よくわかんなかったね。
ただし、この早い仕掛けをしているのはトランジションの連続を望むウォリアーズの考え方から離れたものではありません。だから34点を奪ったブレイザーズだけど、35点を取り返したウォリアーズなので、悪いことばかりではなかったよ。
ちなみにブレイザーズのリラード以外はずっと3Pが決まらず。3Q残り1分からヘゾニャが決めるとトレントも続いて、リラードにマークが集中したことで他の選手も少しずつね。
◉
4Q開始はベンチでキレイに畳んだタオルで顔をふきながらお休みされるリラード様。でも今度はサイモンズとホアードとかいうルーキーが運動量で取り返します。足が止まらなかったぜ若い人たち。リラードが戻ってくるときには2点差に。
ディアンジェロが高い放物線の3Pを決めると、リラードもサイドステップから3P。
でね。ウォリアーズはまたダブルチームで仕掛けるわけですよ。リラードに打たせちゃヤバイじゃん。なので、リラードは両コーナーに大きなパスを振っていきます。冷静だぜ。
問題はその後のウォリアーズディフェンスが、またもリラードを空けちゃったこと。パスを出される→複数人で追いかける→リラードが空く。もうこれじゃ何してんのかわからないよね。ローテディフェンスが出来ていない。当然のように9本目の3Pを決めたリラード。
これで逆転のブレイザーズはサイモンズがドライブレイアップも決めてチームとしての流れが出来ていきました。ウォリアーズがダブルチームの仕掛けを辞めてきたので、落ち着いてハーフコートで組み立てるよ。
ところが3本くらいシュートを外している間にディアンジェロがトランジション3Pで再逆転。ってことで、今度はブレイザーズがディアンジェロに張り付きます。トレントがマーク担当になるとヘルプには一切いかずに、ずーと追いかける。
エロくないディアンジェロ。それは瞬間におけるプレーの選択肢が少ないって事であり、パスコースがないってことです。だって全体的にどう動くのか決まっていないリアクションオフェンスだからさ。しかも未だにディアンジェロとの呼吸が合わずにパスが出てくるのをチームメイトが感じていなかったりしてさ。109点になってから3分間無得点。
一方のブレイザーズもカーメロがコーリーステイン相手の1on1でエアボールしたり、トレントの3Pが全く決まらなかったり。ハーフコートで組み立てることもあってオフェンス機会が少なく得点が伸びません。それでも何とかリラードのドライブ&ワンで逆転。
とにかく決まらなかった4Q。ウォリアーズはディアンジェロのFG4/9以外は2本以上決めた選手はおらず、ブレイザーズはリラードがFG4/10、サイモンズが2/4以外は1本以下。どっちも40%を下回るFGでロースコアに。
残り1分でリラードのレイアップはコーリーステインがブロック。バークスのドライブに対して触っていただけのトレントだったけど、大げさにバランスを崩したバークスでファールコールされます。その前にコーリーステインの方が大きく押されたのにさ。フリースローでウォリアーズが3点リードに。
残り26秒でボールはリラード。「ここはダブルチームだろっ」て思うのですが、この試合散々やってきたのに、3Pをリラードに打たせなければ良いだけの場面で、バークス1人に守らせたウォリアーズ
いつもの、当然の、誰もがわかっているステップバック・クラッチ・同点3Pをヒットしたリラード
まるでオーバータイムを選択したようなウォリアーズでした。ちなみに1点取れば勝ちだったラストオフェンスはディアンジェロにアイソレーションさせてのプルアップ3Pでした。ディアンジェロの1on1はあまり強くないよ。
◉明日は大丈夫か?
またも先行はウォリアーズ。ちょっとカーメロさんが体力の限界なのか、自分は決められずパスカルに1on1で切り返されます。更にオフボールでの動きが減ってきたブレイザーズなので、リラードがドライブするもバークスにボールを弾かれてターンオーバーに。
バークスはオフェンスでもコーリーステインにアリウープパスを通せば、ドライブから再びゴール下でフリーのコーリーステインにアシスト
〇アレック・バークス
33点 8アシスト 7リバウンド
キャリアで最も輝ける時間を過ごしているかもしれません。NBAレベルでエースクラスにはなれないけど、それに準じた能力・得点力を持っているバークス。チームプレイヤーとして脱皮できていないことが各チームに残れない理由でしたが、ケガ人だらけのウォリアーズに来たことによってエースキャラでいさせてもらっています。
しかし、本当のエース側のディアンジェロが決まらず。ブレイザーズはリラードが決まらなったのをサイモンズがコーナー3Pで取り返して残り1分半3点ビハインドに。若いだけにスタミナがもっている。
が、この3Pの着地で足を踏んでしまったサイモンズはベンチに下がることに。次の試合はアリーザいるのか?
それでも残り1分、リラードがこの試合57点目を11本目の3Pでうばって同点に。さらにホワイトサイドのブロックから速攻でトレントのレイアップをアシストします。これで2点リードになります。
が、このディフェンスで踏ん張ったホワイトサイドは金的蹴りを食らってKOされます。おい、次の試合はスワニゲンはいるんだろうな?
タイムアウトからウォリアーズはバークスのクイック3Pで逆転に。なんだけど、あっさりとリラードがファールを貰ってフリースローで再逆転。うーん。
ウォリアーズは再びバークスの3Pを選択するも決まらず。外したバークスはオフェンスリバウンドに飛び込んでファールアウトします。まぁ結果はそれでもオーバータイムになってもそこまでファイト出来るのは偉いぜ。
これでブレイザーズは3点リードに。タイムアウトで笑ってチームメイトを迎え入れるドレイモンド。・・・えっ?なんで?
残り8.5秒で3Pが必要なウォリアーズ。選んだのはジョーダン・プールが流れながら打つコーナー3Pでした。はいっ?
なお、リバウンドがリラードに。ファールゲームされたことで61点目のフリースローを決め見事に史上初の記録を達成したのでした。
◉いろいろ重なったぜ
選手が少ない上に、残ったのがカーメロとホワイトサイドではどうしようもなかったって感じのブレイザーズ。それぞれ個人では仕事をそこそこしてくれるけど、連携してくれないもんね。
それが結果的にリラードが自分で打つ流れを作った感じです。ドライブしても止めていたウォリアーズディフェンスの良さが3Pアテンプト20本にも繋がったね。
ただし、このウォリアーズディフェンスの良さっていうのが「ボールに集まる」素人バスケの習性みたいになっていたのが3Qでした。何でリラードがフリーになるのか全く持って理解できないわ。カリーとクレイが動かずにフリーになっていたらどう思うんだい?
ケガとトレードで選手不足
オフボールで足が止まり連携に欠けたオフェンス
インサイドを強く守ったウォリアーズ
何故かリラードを空けたウォリアーズ
こんな事情が積み重なって生まれた60点、3P11本という史上初の記録でした。あぁもうひとつは、これらの結果として接戦になったことですね。オーバータイムまでいったことで生まれた60点でした。
ウォリアーズはディフェンスが本当に良くなりませんねぇ…そんな顔ぶれじゃないにしろ 本当、管理人さんの言う『ボールに集まる素人』感。NBAレベルって何?と言いたくなる。
オフェンスでまとまりがないのは許せても(今シーズンはそこに期待感は無いっす)、ディフェンスであたふたしてるのが…うーん どーにかしてよ ウォリアーズのコーチ陣
にしても、リラードはお仕事しますねー。働く働く。アリーザさんの気の利いた動き がこのブレーザーズで効果発揮するか が心配です。何気にロケッツでは良い仕事したけど、他のチームじゃー違う仕事させられてばっかりでしたからねー。
ブレーザーズの今年の目標がよく分かんない僕ちゃんです
クリスと小競り合いしてテクニカル取られたホワイトサイドが宥めに来たリラードをガン無視してて腹が立ちました。サイモンズの様な若手も成熟してる中、こいつはいつまで経っても精神的に未熟ですね。ブレイザーズでも浮いてるように見えましたし、ヌルキッチの復帰がリラードには必要かと。
バークスはもう5cm程あればオールスタープレイヤーだったと思ってます。彼とスプラッシュ、D-loの4ガードも見てみたいところです。
今シーズンはもう諦めです。リラード一人がいくら頑張ってもチームとしては機能しないし、勝てないですからね。CJは怪我が治ればいつも通り働くでしょう。カーメロは予想より良くやっている方だと思いますが、基本1対1なので、チームとして機能することにはなりません。ホワイトサイドも予想通りスタッツは残しますが、チームとしては????です。
期待のシモンズはあまりにもディフェンスが酷すぎる。出ている時は必ず彼の所を狙われます。トレントもまだまだ全然無理。ベンズモアとトリバーについてはもう少し期待したのですが、結果は期待外れと言って良いでしょう。ペゾニャはあまりにも酷すぎて話にもならない。ガソルも何もしないで引退。
まあ、あまりにも怪我人が多過ぎました。3P%が5割で好調フッドが今シーズン絶望。期待のコリンズも肩の手術で早々に離脱。ラビシエも頑張っているものの力不足であり、怪我で離脱。今シーズンは様子見と思ったリトルがスターターですからね。
3月になればヌルキッチを含めて怪我人が全員戻ってくるのでしょうが、時既に遅しでしょう。
横からすみません。
そんなにエマジェンシーだったんですね…ブレイザーズ
確かに怪我人が戻ってきても『時既に遅し』感ですね
リラードの負担が来年以降に残らないか が不安ですね(かといって『負荷管理』で出ないのも違うしなー この辺のバランスが難しいNBA)