◎オフェンス力を上げろ
今回の指標は10年前ですが、20年前までさかのぼってオフェンスレーティングを見ると、2005-06シーズンで106.2でした。それからペース&スペースの考え方もあり、平均得点は増えるのですが、レーティングはほとんど変わりません。
〇オフェンスレーティング
15-16 106.4
20-21 112.3
25-26 115.7
それが10年前から急激にオフェンスレーティングが上がっていきます。その理由は3Pを重視したオフェンス効率の向上であり、その中でTSは重要な指標でした。つまり、
オフェンスレーティングの向上 = TSの向上
だったわけです。これについては直近では限界が来たので、TS以外に向上の要素を求めていますが、今回の趣旨とは異なるので後述。
〇TS
15-16 54.1%
20-21 57.2%
25-26 58.1%
TSも20年前から10年前までに大きな変化はなく、そこから急激に上がっていきました。5年で3%、次の5年で1%ですが、単純計算だとTS1%向上で、レーティングは2向上なので、この10年間で
TS4%向上=レーティングは8向上
だと思えば、大部分がTSの影響です。ちなみに他の要素が何だったかといえば、ターンオーバーの減少(0.5%)とオフェンスリバウンドの増加(2.2%)です。特にオフェンスリバウンドは、直近3年で2%向上しており、現代のトレンドになっています。
TOの減少とオフェンスリバウンド増でオフェンス機会が2.7回向上
2.7回×58%=レーティングは1.5向上
正しく言えば少し計算が異なりますが、大雑把に言えばこうなります。
10年間のオフェンスレーティングの向上 9.3
TSの改善8 + TOとORの改善1.5 = 9.5
0.2は誤差とはいえないのですが、まぁこういうことで理解しておきましょう。この10年間で大切だったのがTSの向上であることは何も変わらないしね。ただ、その一方で近年の改善はORの影響が半分くらいあるってことです。ORに関する戦術が進化した理由がここにある。
(そういえば日本バスケの教科書だと「リバウンド力を上げるためにリバウンドを取りに行きましょう」って書いてあるんだよなぁ)
さて、TSを上げるためには、TSの高い選手を連れてくればいいわけです。この点が冒頭の
TSの価値が落ちている気がする
(TSで選手を評価する価値が落ちている)
に繋がります。それは現代NBA入門じゃないので次回に回しましょう。本題はこっちなんだけどね。
全員が走れるスモールラインナップが現代バスケの完成形かな、と当時は思ったものですが、今はいいセンターの取り合い…。戦術もトレンドも指標の解釈も進歩するんですね。
次回、続きが楽しみです。
ちょうどアダムスが「みんな3P打ちたがるから、スクリーンやリバウンドのスキルが低くて助かる」って言ってますが、まさに特定の方向へスキルが進むと、希少価値が逆になるんですよね。