U17ワールドカップ 雑感①

◎宮里と佐藤

予選の3試合で皮肉だったのはスーパー白谷アタックをしていたのに、白谷がベンチに下がっている時間の方が良いオフェンスをしていたことです。間違いなく1on1の能力は落ちたし、だからといって戦術が変更されたわけでもないし、ハンドラー以外の足が止まっているのは何も変わりません。
ただ、ハンドラーが宮里と佐藤の並びになり、1on1での突破を図るのですが、当然のように突破は出来ず。だからこそ、2人はドライブの仕掛け⇒パス交換⇒さらに仕掛けるを繰り返していました。途中のパス交換ではポジションチェンジも繰り返されていきます。

例え2人だけの関係であっても、ポジションチェンジとパス交換が繰り返されれば、ディフェンスはそのたびに対応をせざるを得ず、何回かやっているうちに突破するチャンスも生まれます。それは戦術でもなければ、個人技でもなく、単純なコンビプレーでもあれば『質より量』のアタックでした。
よほどの実力差がない限り、1on1で8割以上の勝利を掴むことは難しいです。今大会での実力差を考えれば30%も勝てればいい方です。でも、30%の勝率でも4回仕掛ければ勝利する可能性は高いわけだ。なんてことはない単純な計算。

今はフルコートディフェンスをするのが主流になっていますが、その理由はフルコートでボールを奪う事ではなく、しっかりとプレッシャーをかけることで時間を使わせることにあります。ハーフコートで20秒くらいオフェンスをされると厳しいぜ。また、思うようなオフェンスエントリーをさせないことで相手の狙い通りに進ませないことで、やっぱり時間は消費されます。
つまりはアタック回数が多くなるとオフェンスが勝つ可能性は高いということ。宮里と佐藤のコンビになると明確にアタック回数が多かったのよね。アントマンがダブルチームされると、突破できないというよりもオフェンスセットに時間がかかりすぎるんだよなー。

これは少なくとも日本がやらなければいけない課題に見えました。1回のアタックで成功させようとし過ぎです。それも1on1っていうのはアンチセオリーすぎます。そして繰り返していくと、ペイサーズのダブルPGみたいになっていくわけだ。高校生がそこまで行く必要はないけどね。
戦術というにはおこがましい内容ではありますが「ハーフコートでの早い展開」は、同時に早い判断が必要になっていき、ベースにあるのは個人でアタックできる能力です。少なくとも、これくらいは積み上げていかないと、ストリートバスケで1on1を磨くのと似たようなレベルになってしまうのでした。

あとさ。とにかくスクリーンをしないので、スクリーンアクションが本当に下手だよね。これは日本だけじゃなくアメリカでも見られる現象なので、チーム戦術に乏しいと本当に必要なスキルが磨かれないことになります。『スクリーンが上手いスーパースター』が殆ど出てこないのは、スクリーンをしてこなかったからだろうし、後から身に着けたとしても、今度はそれまで自分が持っているスキルが活かされなくなるしね。
ブムチェ・ブムチェがよかったのは、派手な突破よりもオフボールでの動き方とか、パスでアングルが変化したときに動くとか、そういう面もあったのでした。アメリカ出身でバルサでプレーしている意味を感じてしまうモンスターだった。

さて、この後で決勝トーナメントが始まります。続きはそっちを見ながら書いていきましょう。

U17ワールドカップ 雑感①” への4件のフィードバック

  1. ベッカム君と17歳時のドンチッチだとフレームの差が大きいですが、どんな違いがありますか?

    1. ドンチッチは意外とアスレチックなプレーをしていたんですよね。スピードにキレもあったし。
      ベッカムはもっと達観している感じで、常に周りを見ることを大事にしているので、スピードを上げすぎないし、オンボールのフェイクも少ないかな。

      とはいえ総合的にはフロアビジョンに優れている点なんかはドンチッチっぽいです。ドンチッチもアメリカにいたら、もっとプレーメイクよりだったかもしれないし。

  2. 個人的には白谷がNCAAに行くためのショーケースなのかなと思うくらいの試合構成で、ガーベッジみたいな時間でしか使われない選手もおり、U17なんだけどなーとも思う試合ばかりで。
    「部活」な感じが全面に出ちゃうのは佐古と同じですね。

    1. 確かに「部活」ですね。すごく「部活」です。
      優秀な選手が沢山いて、そのなかで競争が行われている感じもなかったりして。
      ハイレベルな環境で化ける選手がでてもおかしくないのに、可能性を閉じているようでした。

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