ドノバン・ミッチェルの課題

カンファレンスファイナルまで進んだものの完全なスタミナ切れで敗退したキャブス。最終ゲーム4でも31点と1人だけ奮闘したドノバン・ミッチェルでしたが、強引にでも勝たせる強さを見せられずにシーズンエンドとなりました。
ルーキーイヤーの18年からプレーオフを逃したことがなく、それも常にエースとして戦ってきたものの、やっとたどり着いたカンファレンスファイナルでスイープという何とも言えない運命にさらされている感もありますが、それはそれとして今回のプレーオフは「ハーデンとのコンビ」という点で、オフェンス面での課題も出てきました。

起点役がハーデンとなったこともあり、一般的なエース陣に比べるとタッチ数が少なくなっています。例えばバンケロでも89.3回、テイタムで89.0回なので、ウイングエースに比べてもボールを貰う回数が少ないわけです。
その一方でドノバンよりもタッチ数が多い選手で、ポイント/タッチが優れている選手は誰もいません。0.3を超える選手は珍しく、極めて優秀な数字でした。変わらず優れた得点効率を示しているわけです。

当然相手にマークされているので、簡単に3Pを打つことは出来ない立場です。ちょっとキャッチ&3Pの確率は悪すぎますが、アテンプトについてはエースとしては悪くないです。その一方でハーデンというパサーがいることを考えると、SGがこの数字で良いのかっていう疑問も出てきます。
加えて言えば、これまではメインハンドラーになっていることも多かったけど、今年のプレーオフでは基本的にシュルーダーかハーデンをコートに置いており、完全にSGポジションでした。アトキンソンオフェンスのSGであれば、もっとキャッチ&3Pが多くて然るべきにみえてきます。

ちなみにルビオと組んでいた19年のプレーオフでは4.6本のアテンプトがありました。ここで、ちょっと過去を思い出しつつ、ブレが出やすいプレーオフではなく、シーズンのスタッツを見ていきましょう。

(確か)ロドニー・フッドがユニフォームを間違えたとかなんかで、デビュー戦からスターターだったドノバンは、ルビオのプレーメイクの下でエースとしての座を早々に掴みました。そう、ルビオがメインでボールを持っており、エースだけどハンドラープレーは多くなかった頃です。
ルーキーながらキャッチ&3Pは40%を超えており、非常に優秀な数字を残しました。その上で破壊的なドライブアタックで相手の強みを崩す役割も担っています。要するにまずはシュートを打てる形でボールをもらっていたし、だからこそ抜きやすかった頃です。

2年目のシーズンは23.8点を奪っていますが、現在よりも少しだけタッチ数が少なく、得点効率が少し悪いくらいです。メインでハンドルするルビオが72.9タッチで5.4分なので2人でシェアしながらもSGであったのは間違いありません。

ルビオのシューティングを嫌がったのか、コンリーを連れてきた3年間。ジャズはトップシードになることもあり、シーズンは充実し、そしてプレーオフで散るという形でした。
この頃のドノバンは変わらずキャッチ&3Pを決めていますが、コンリー時代と言いつつも、イングルスの方がアシストが多かったり、オニールの中継役パッシングもありました。チームとしてのパス能力の高さがジャズオフェンスの特徴だったのです。

しかし、3年目になるとアテンプトは増えるけど、成功率が下がります。そして、この3シーズン目でジャズのアシスト王はドノバン自身でした。5年目を迎え、ハンドラープレーが増えていき、自分がパスを出す仕事も多かったわけです。

このシーズンはコンリーが65.4回。5.4分となっており、ルビオ時代と異なり、完全にドノバンがメインハンドラーへと変更されています。「コンリーはプレーメイク押し付けがち」と評していた頃です。その後、ウルブズでアントマンと組んで、それが上手くハマるとはね。そういやルビオもアントマンと組んだんだよなぁ。
さて、ジャズはドノバン、コンリー、オニールのタッチ数が多いという3人でボールムーブするスタイルでした。これがキャッチ&3Pを増やしたわけですが、ドノバンの立場が大きく変化していった3シーズンでした。

ドノバン・ミッチェルの課題” への2件のフィードバック

  1. 当地のメディアは「ミチェルはパスしない!勝てない!!トレードだ!」と感情的に騒ぐ論説も多くうんざりですが、一方でサラリー的にも年齢や柔軟性の面でもミチェルが変化するしかないのはとても頷けます
    シーズン終了直後に両エースがアトキンソンへの支持を表明しましたが、配信でもおっしゃっていたように「コーチがやってほしいことを強制できるか」が鍵ですね 「できたら本人に必要を感じてもらって自分から変わってもらいたい…」なんて時間は…

    1. HCが大事っていうのを、戦術面ではなく、方針面で明確に思えてくる珍しい例な気がします。
      あるいは選手側がダダをこねない(意見を言うのは悪いことではない)のも大事だし、移籍したベテランが勝てない感じですよね。

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