層の厚さとはなんだろうか’26

シクサーズの新たなGMを選出する担当になったボブ・マイヤーズは会見でそう語りました。『strength of Numbers』を作り上げた張本人が、「これまで以上に」という表現をしたことは今のNBAにおけるキーポイントであることを、より強調させてくれました。
しかし一言で「層の厚さ」といっても、その内容は単純ではないとも感じています。1つの理由にはシクサーズは12人が700分以上プレーし、プレーしていない選手もラウリーのようなメンター役もいるので実はかなり層の厚いチームでした。ただ、プレーオフを見てシクサーズを「層が厚い」と表現するのは無理があります。

また、層が厚いといえば昨シーズンのペイサーズでしたが、その一部であったマサリンを放出しました。もちろん、大部分は契約問題であるし、センターを手に入れたかった事情ですが、そんな事情をミスしると優秀な選手を多く揃えていることが重要であれば残す方法も考えなければいけませんが、戦術適正の問題で使いにくい選手でもありました。つまり、層の厚さとは「能力のある選手を抱えている」という単純な解ではない気がします。

特に今はプレーオフになったことで、層の厚さを更に考えてしまいます。シーズン中であればハードスケジュールだからこそ層の厚さは重要になるし、ケガ人やロードマネジメントも多発してきます。試合に出せる選手が多いことで長いシーズンを乗り越えたいわけです。
でも、プレーオフになればさらに強度の高い試合が行われ、ロードマネジメントなんて不要になり、主力のプレータイムが伸び、そして疲労と共にプレーレベルが落ちていきます。つまり、「シーズンにおける層の厚さ」=「プレーオフにおける層の厚さ」にはならないわけです。理論だけで言えば、こんなことかな。

【プレーオフ】
強度の高いプレーを続けるためのプレータイムシェア
30分×8人ローテが理想

【シーズン】
常に2人は欠場していても戦えるための選手層
欠場2人+30分×6人+20分×3人=11人

誰が出ても変わらないインテンシティを保てる8人ローテは強いわけですが、シーズン中は65試合出場としても20%のロスターが欠場していることになるので、10人の主力がいて初めて8人ローテになるわけですが、ポジションバランスとして少なくともハンドラー・ウイング・ビッグそれぞれに+1人ずつは欲しいので11人は必須ってことになります。
ダグノートはプレーオフにおいても前半のうちに10人を起用したいと発言しており、実際に10人ローテです。ただ、それは単に余裕があるから起用できているだけの話でもあります。他にもアトキンソンやビッカースタッフは9人、マイク・ブラウンとJJレディックも8人か9人起用しており、ニック・ナースだけは8人(ただし、センター事情で9人にもなる)って感じのセカンドラウンドでした
そこまで大きな違いはない反面で、平均30分以上プレーした選手と15分~30分の人数を見てみると次のようになります。

ところで、この中でピストンズとサンダーは例外事項があります。ピストンズは「困ったらポール・リード」という切り札があり、サンダーはマケインとジョーのシューター使い分けがあります。共に15分に満たないけど試合に出ている選手がいます。単なるローテメンバーではなく、オプション担当を用意しているのも層の厚さといえます。

層の厚さとはなんだろうか’26” への3件のフィードバック

  1. ローテに、その戦力(年俸)として「10が3人、4が7人」と「6が10人」だとどっちが強いのか、みたいなことは考えてしまいますね。そんな単純ではないですが。
    NBAの選手寿命の短さから言っても、ほしい特性の選手を育成する、ってのは難しいんですかね。2000万ドル/年くらいの強力なディフェンダーとか、贔屓チームに欲しいところです。
    本当にサラリーキャップとエプロン制度が効く時代になりました。

    1. スーパーマックスやバード条項じゃないですけど、ドラフトから同じチームにいる場合は「キャップの〇%までは契約可能」みたいにすれば育成のメリットも大きくなりますが、そもそもアメリカが育成型のシステムじゃないので難しいですよね。今のNCAAみると1年しか所属しない選手ばかりですし。

      1. 代理人の意向もあって凄まじく新陳代謝が激しい性質の契約ですもんね。リーグも、1年とかでドラフトに進む大学バスケも。
        スターを何人も抱えられない上に3、4年程度でチームを作り替えにゃならんGMの目利きも大変だ。いかに安くてハマる、もしくは魔改造できそうな選手を連れてくるか…

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