さようならラプターズ’26

ラヤコビッチ体制になってから従来の細かい約束事と状況判断が必要だった戦術から、トランジションを中心にシンプルになったオフェンスを武器にしたラプターズは、イージーショットを生み出す能力があり、あとは3Pを効果的に決められるようになれば大きな改善が期待でき、しかもシューターのディックもいるので期待できる今シーズンでした。
ところが、フタを開ければディフェンス能力をぶち上げてきました。特にプレーオフでは「ディフェンスのチーム」としか言いようのない内容でゲーム7まで激しい戦いを繰り広げます。それはクイックリーが不在かつイングラムが途中離脱したことも大きく関係しているのが悩ましいわけですが、イージーオフェンス&ハードディフェンスというチームスタイルが確立されたシーズンになったわけです。

スコッティ・バーンズがオフェンスに色気を出さず、マンマーカーとしてもヘルプ担当としても躍動するとは驚きでしたが、単にディフェンスの良いチームではなく、その役割がシェアされており、決して個人のディフェンス力に頼った構成ではありません。
もともとディフェンスの良かったバーンズとシェッド、フィジカルに戦えるバレット。そこにジャコビ・ウォルターが台頭してきて堅実なマンマーカーとなり、さらにはコリン・マレー・ボイルズが機動力ビッグとして柔軟な役割をこなしました。この2人が出てきたことでディフェンダーの人数が足りるようになりました。

そうかとおもえばマムやバトルのような3P担当もいて、使い分けの美学がありました。最強セカンドユニットとは違うんだけど、ベンチメンバーの層の厚さはリーグトップクラスであり、それはプレーオフになっても遺憾なく発揮されています。
特にイングラムへのマンマークでオフェンスを崩されていながら、開き直ったようにゲーム3をバトルの3Pで制したのは最たる例であり、見事に戦略の幅も披露しました。

このラヤコビッチの仕事ぶりは過小評価されそうです。特定の戦術に当てはめて徹底したHCは他にもいるけれど、これだけ各ポジションに異なる個性を抱えながら、それを様々な形で組み合わせて成立させたのはラプターズとサンダーくらい。言い換えればサンダーが5年かけてチームを作ってきたように、ラプターズもラヤコビッチの3シーズンで積み上げてきたということです。

クイックリー と シェッド
バレット と ウォルター
イングラム と バトル
バーンズ と マムケラシュビリ
パートル と CMB

見事なまでに各ポジションでスターターとベンチメンバーの特徴が異なります。さらにディック、ラーソン、モグボ、テレンス・ジャクソン・デイビスと他にも3人が起用されることがあるし、もう1人はベテランのメンター役テンプルです。

よし、もう一度伝えておこう。このラヤコビッチの仕事ぶりは過小評価されそうです。
ここまで戦力を隅々まで使い切ったチームが他にあるだろうか。これがガベージも多く、楽な戦いが出来るトップチームではなく、6位争いをしていたチームで出来ているのだから恐ろしい。キャブスを追い込んだのは特定の選手の大活躍ではなくチーム力でした。

しかも、シェッド、ウォルター、CMBと若手も多いのだから未来は明るい・・・とならないのがNBAのサラリーキャップであり、パートルに代表される苦しすぎる長期契約なんだけどね。さらにいえば「ロスターを維持出来たら・・・」と言いたいけど、イングラムの個人技に頼るのでは厳しいので、再びレナードが欲しくなる構成でもあるっていうね。

さようならラプターズ’26” への1件のフィードバック

  1. 今シーズンが始まる前の期待値がとても低かった分、プレーオフにストレートインできたことは意外な喜びで、ラヤコビッチには感謝しかありません。
    またスコバンもスーパースターへの道を歩み出したと(ファン目線では)思うので、来季以降も楽しみです。

    一方で、アバジに指名権をつけて放出しなきゃいけないカツカツな金銭事情は依然として苦しいですね。

    パートルの契約事情はとてもとても苦しいですが、簡単には動かせないのでどうせならスクリーなー仕事をたくさん増やしてあげて欲しいと思います。

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