バトラー離脱も頑張っているウルブズは38勝26敗
ハークレスが定着してきたブレイザーズは35勝負所26敗
つまり負けた方が敗戦数では下回る事になります。怖いよウエスト。
,
,
,
◉ディフェンシブなスタート
試合はディフェンス有利に進んでいきます。
スピードのミスマッチを問題にしないブレイザーズのディフェンス陣にタフショットを強いられるウルブズ。逆に強引にパワーで勝負するギブソンの方が効率は良かったり。同じタフショットならリングに近い方が良いに決まっています。
ブレイザーズはシュートが不調で外れます。これはブレイザーズ事情ですが、そのリバウンドを確保していくウルブズ。ブレイザーズは外れても拾い直すのが特徴なのですが、しっかりとブロックアウトしています。
全くシュートが決まらなかったブレイザーズとリング近くのタフショットで勝負するウルブズは後者が上回ります。
ジャマール・クロフォード否定派ですが、お互いのディフェンスが強力だとタフショットを決めてくれるので非常に役に立ちます。
24-19でウルブズリードの1Qでした。
,
,
,
◉リズムを取り戻し始めたブレイザーズだけど
2Qになってもシュートが決まらないブレイザーズ。ウルブズがタウンズのインサイドで少しずつ差を広げて9点差まで広がります。
流れを変えたのはCJマカラム。それはアウトサイドシュートではなくドライブ。
ヘルプに来たジェンにぶつかり1度はチャージングをコールされるも、ノーチャージエリアだったのでディフェンスファールに。次のオフェンスでもレイアップに行くとディフェンスが崩れてブロックアウト出来ず、オフェンスリバウンドをデイビスが押し込みました。
そこからマカラムやネイピアーのミドルが決まるようになりリズムを取り戻し始めたブレイザーズ。
しかし、そうなるとウルブズの方のシュートも決まるようになるのがバスケあるある。タウンズがシュートを決めていき点差が動きません。
シュートさえ決まればブレイザーズの方が良い感じ、だったのが互角になってしまう難しさです。
,
,
,
◉リラード次第
2Q後半になっても、というかリラードが戻ってくると再びシュートを外して行くブレイザーズ。開始から9本連続でFGミスのリラードが足を引っ張ります。
しかし、終盤になりドライブからレイアップを決めると続けてレイアップ&ワン。ブレイザーズが盛り返して前半が終わります。
リラードが決めればブレイザーズペースだったということか。
◯ダミアン・リラード
12点 FG2/12
◯CJマカラム
6点 FG3/9
マカラムの方はサイズのあるウィギンズに守られる事で止められた感じがあります。それはバトラー不在でサイズアップした部分なのでディフェンス面ではチームとして守れる結果になりました。
◯3P
ブレイザーズ 0/13
ウルブズ 1/8
笑っちゃう両チーム。こんなスタッツならばインサイドの強いウルブズが勝つに決まっています。
,
,
,
◯カール・アンソニー・タウンズ
21点 FG8/12
大活躍だったタウンズ。しかし、タウンズ任せとは違ってブレイザーズディフェンスが良い事から最終的にボールがタウンズに渡ってフィニッシュに繋がっています。
コーナー3Pもあったのでタウンズの特徴を活用できているというのが適切かな。
◯ターンオーバー
ブレイザーズ 3
ウルブズ 8
ディフェンスとしてはブレイザーズが上回っていますが、空いた時にシュートをしっかり決めたウルブズでした。
なお、何故かフランストレーションを溜めているのはウルブズベンチ。
タウンズがドライブからコンタクトしながらシュートを決めた際に、コート上ではブレイザーズの選手がタウンズが肘で押したと一斉アピールしたプレーですが、1人だけディフェンスファールだと激しくクレームしてテクニカルをコールされるシボドーでした。
あれはオフェンスファール。
,
,
,
◉オフェンス優位の後半
49-45でスタートした後半を
・アミヌの3Pに対してギブソンがファール
・ヌルキッチのオフェンスリバウンド
・マカラムの3P
この3つのオフェンスで逆転します。それはブレイザーズが前半に出来なかった部分で優位に立ったし、ウルブズのミスでもあります。
ウルブズも修正して来ます。それはウィギンズの活用。タウンズが決まるのだから囮にしたり、アウトサイドに広げてウィギンズを使います。連続で決めて行くウィギンズで両チームがオフェンス優位の後半スタートとなります。
一旦は追いついたものの、ウィギンズに決められてからのタウンズのミドルとドライブでウルブズリードに戻ります。やっぱりリラードは決まらないしターンオーバーするし。
,
,
,
◉タウンズとシボドー
少しずつウルブズが上回り3Q残り3分きって10点リードになります。その理由はタウンズの圧倒的な存在感です。
タウンズのドライブにファールで止めるしかなく、オフェンスリバウンドをもぎ取られ、ブロックに恐怖する。
ブレイザーズはあまりスピードのミスマッチを使えるチームではないので、ディフェンスに課題があるタウンズを攻略出来ません。
しかし、タウンズの存在感の他にもう1つ理由があります。それはスターター酷使のシボドー。
ブレイザーズが選手交代しながら進めているのに対してスターターを起用し続けてリードを奪います。この判断が最後はどちらに有利になるのか?
頻繁にいろんな部分に痛みを訴えるけど頑丈なタウンズ。ベンチに戻ると腰をグルグル巻きにされています。
,
,
,
そんな残り2分でギブソン残してベンチメンバーにすると一気に3点差まで縮めたブレイザーズでした。シボドーは間違っていないのか。
内容としてはタイムアウト明けでオフェンスの合わせを成功させて、リラードが3P、最後にオフェンスリバウンドをデイビスが押し込みました。だからスターターがいなくなった事はあまり関係ない気もしますが、タウンズの存在感は大きかったです。
そしてラストプレーで腰を痛そうにしたギブソンでした。
,
,
,
◉ネイピアーとクロフォード
フリースローも外すリラード。結構ヤバい。
4Qはじめから出ているタウンズが1人で試合をします。何度もゴール下の決定機を止めていき、タフなドライブからシュートを決めます。ついさっきまで痛がっていたとは思えないボディバランスで打つのだから止めようがない。
それでも残り8分半で同点になります。活躍したのはネイピアー。リラードとマカラムの代役である第3エース。
ウルブズはタウンズもウィギンズも使っているのに、タフ3Pばかり打つクロフォードで失敗しています。
前半はディフェンス優位だったので効果的だったクロフォードですが、オフェンス優位の後半になると単に確率が悪いだけです。
それでもタウンズが何とかして行くんですけどね。
,
,
,
◉カムバックするガードコンビ
残り6分同点からアミヌとマカラムの3Pでリードを奪ったブレイザーズ。そこまで非常によく守っていたウィギンズでしたが、マカラムの1つのフェイクに振られ、そしてプルアップ3Pという止め難い選択をされました。
そこでリードを奪うとリラードもステップバック3P、アミヌのフリースローで残り3分をきって初めてブレイザーズが10点のリードを得ます。
ウィギンズの3Pやピエリッツァのドライブという抵抗はあったものの、リラード、マカラム、ネイピアー、ターナー、アミヌというガードとSFしかいない小さいラインナップでしっかりと守り
そしてやってきたリラードタイムに時間を消費しながらも、簡単なピックからまたもプルアップ3Pを沈めてリードを保ったブレイザーズでした。
,
,
,
◯リラード&マカラム
前半 18点 FG5/21
後半 36点 FG11/19
見事なカムバックをみせたブレイザーズのガードコンビ。終わってみればいつも通りの活躍をみせました。特に終盤の3Pはアンストッパブル。それは誰もディフェンスを責める事は出来ません。
◯シャバズ・ネイピアー
16点
プレータイム中の得失点差+21
MOMを選ぶならばそんなガードコンビがカムバックするのを支えたネイピアー。
◯リバウンド
ヌルキッチ 6
アミヌ 12
デイビス 11
アミヌのディフェンスも見事でした。とにかく小さい事を全く感じさせなかったブレイザーズ。それは見事なディフェンスだったわけですが、それだけではない勝利の理由がある気がしています。
,
,
,
◉采配が生み出した両者の別れ目
さて、この試合はウルブズが常にリードを奪いながら最後にブレイザーズが逆転し、それも突き離しての完勝となりました。勝敗が分からないまま終盤勝負で試合が決まると数プレーを議論したくなるものですが、出来るだけゲーム全体を考えるようにしています。
その意味では3Qまでの内容と4Qの采配には関係性があったように感じたので、ブレイザーズの勝因とウルブズの敗因を考えてみます。
◯ヌルキッチを使わない
16点 FG7/11
3つのオフェンスリバウンドも奪っており活躍していたヌルキッチですが、19分しか使われませんでした。
ヌルキッチにアクシデントがなかったとして起用しなかった理由を考えるといくつか挙げられます。
・タウンズへの対応
止められなかったタウンズはアミヌのマークでした。中外動くタウンズを止めるために対応させるのですが、相方にデイビスにした方がヘルプが早くなりスイッチも可能です。ディフェンスの機動力を高めました。
・ギブソンが出てこない
3Qで腰を痛めて戻らなかったギブソン。それまではインサイドでやられましたが、戻らないならばデイビスで問題ないわけです。
・オフェンスのスペーシング
ブレイザーズはあまりスペーシングするチームではありません。ヌルキッチのスクリーンを利用してインサイドへ合わせますが、それがタウンズにインサイドでブロックされる要因にもなっていました。
スモールラインナップにしてドライブをし易くしただけでなく、アウトサイドから打つ事を選びました。リードを奪ったアミヌの3Pはまさにその形です。
最後に3Pが決まり続けて勝ったわけですが、3Pを打つオフェンスにした事も忘れてはいけません。ガードコンビを活かす事だけを考えたようなストッツHCの采配でした。
ハークレスを起用しなかった理由は知りません。
,
,
,
◯スターターの酷使
そもそも酷使しすぎというシボドーリスクも現れたわけですが、その点は1試合の話ではないので無視して考えます。
3Qはティーグ、ピエリッツァ、ギブソンがフル出場となりました。この試合は8人ローテのウルブズなので、1人1人のプレータイムが長くなるのは致し方なかったとしても、12分連続というのは非常に長くなります。
8人でやるならば、相手の事情は考えずにローテーションさせる必要があります。3人で回すインサイドは8分ずつローテーションするべきでした。
5人で回すアウトサイドは1人が12分出ても何とかなりますが、2人がフルで出てしまい4Q序盤にパターンがなくなりました。
このローテーションがどんな影響を及ぼしたのかは捉え方次第ですが、少なくとも勝負所で何かしらの対応をしたくても出来ない状況を自ら作っています。
,
,
,
◯クロフォードという選択
文中でも書いたように大事なシーンでクロフォードのタフショット連発になっています。守り合う展開ならば苦しくても決めてくれるのはありがたいですが、明確にオフェンスの戦いとなっていているので非効率なシュートでした。
確率の高いタウンズやパスの出来るティーグ、ウィギンズにすべきでしたし、ディフェンスを考えてもクロフォードを使う理由はありませんでした。
そこには8人しかいないから、使わざる得ない理由もあったので、起用法として難しかったのは事実です。
34点 17リバウンド 3ブロックのタウンズは見事でした。FG4/5 12リバウンドのピエリッツァもしっかりと働きました。
だからこそ苦しすぎた4Qは気になるものでした。
,
,
,
最後のブレイザーズオフェンスを止めるのは至難の技でした。しかし、後半はそもそもオフェンス優位になっていた中でのウルブズの選択は攻守に苦しいものがありました。
そこにはモハメドのバイアウトも関係していますが、バイアウトした理由は起用されないからでもあります。足りなかったプレーヤー数と稚拙だったローテーション。
それでも強かったウルブズと勝負強かったブレイザーズでした。
これでゲーム差なしで並んだ両チーム。昨日のスパーズvsペリカンズと同じく、果たしてどこがどんな順位で終わるのか。
まだまだ続くハイレースです。
ハイライトしか見れていませんが、徐々にセカンドチャンスをもぎ取り始めたPORと特に4Qになってインサイドの運動量がガクンと落ちたMINというのが印象的でした。
とはいえ指摘のように、タウンズが下がると相手が勢いづく傾向で、何とも・・・。
オルドリッチは構想外だし、取れるかどうかは別として、やっぱりバイアウト市場で誰か狙っていった方がいいんでしょうか?良さそうな人材いそうですか?
後半になりブレイザーズはオフェンスリバウンドとれたりインサイド押したのですが、突然辞めて走るメンバーでウルブズを倒しに行くのは面白い判断でしたね。
ウルブズはガード陣は控えがいるのでフォワードが欲しいのですが、どんなタイプが欲しいかというと明確な方向性が出てきません。
FAでも一芸ある選手はいるでしょうが、どんな特徴が必要か見えません。結局はモハメドが1番良かったのでは?
ケガ人に備えてビッグマン獲得が良いでしょうが、プレータイムは不明なので、結局は下部リーグから連れてくるだけですかね。
こんにちは。いつも楽しく読ませて貰ってます。ウルブズを応援していますが、ジミーバトラーが故障をしてしまいましたね。このブログで予言されていたので驚きませんでしたが、本当にがっくりきました。タウンズも心配ですね。ブレーザーズ戦では41分も出てました。ファンとしては今年はプレーオフ出場より、タウンズが怪我をせずシーズンを終わることを願うばかりです。それにしても今年のウエストのレベルの高さは凄いですね。
ありがとうございます。
キャブスやウィザーズがウエストにいたらプレーオフ進出を懸念しなければいけないほどの高レベルですね。それがまたベンチを信じていないシボドーの酷使を助長しています。
シボドーリスクは高いけどバトラーが倒れるとは思っていませんでした。バトラー1人で済んでいるだけ良い方だったりしますし。
ケガを嫌ってプレータイム管理するスパーズもケガ人だらけで困っているので、何が正しいのかは難しいですしね。
キーとなるハークレスは怪我で途中退場です。実質8人ローテのPORですので、怪我人がでると非常に困るのですが、相手のフェイクに引っかかりファールでしか止められないディフェンスの出来ないコリンズも3Pシュートの決まらないコノートンも我慢して起用するストッツです。接戦なら最後はリラードとCJが何とかしてくれるという信頼なのでしょうか?プライムタイムではTOが多く、イージーシュートを外すヌルキッチは信頼されていないので、ほとんど起用されません。まあ、その方が安心なのですが、PO本番で上位に番狂わせを起こせるのかというと疑問です。
ハークレスは戻れないケガでしたか。
スタッツのガマンはシーズン当初から目立ちましたね。普通ならばグチを言いそうなのに多くの選手をガマンしました。コリンズはそこまで良くなった気はしませんがシーズン当初よりはかなりマシです。
ヌルキッチを最後に使わないのは理解できるのですが、この試合は3Q前半までだったので、さすがに?マークでした。代役もデイビスですし。
このまま行くと予想外の上位シードなのでホームコートアドバンテージありで戦うならば悪くないブレイザーズじゃないでしょうか。
全てはリラード&マカナム次第ですが。