「3Pとゴール下&フリースロー」というホーバスオフェンスを「5年古い」と評価してしまうのがNBAファン界隈。3P打つなんて当然じゃん。ゴール下アタックしたいなんてセオリーじゃん。フリースローはレフリー信じていいのかい。という論理もあれば、そもそもディフェンスサイドも3Pとゴール下を守るので他の手段が有効だとね。
じゃあ現代系はなんなのか。それを明確に示しているのがSGA。でも異次元過ぎてマネしてはいけないのもSGA。
〇SGA
30.1点
FG53.5%
3P35.3%
5.5リバウンド
6.2アシスト
2.2ターンオーバー
TS63.6%
30点オーバーのハイスコアに6アシストを記録しながら、ターンオーバーは2.2しかなく、そしてTSはセンター並みの数字。かといって3P成功率が飛びぬけているわけでもありません。フリースローの多さはもちろんですが、2P成功率の高さが図抜けているのがSGAというプレイヤーの最大の特徴。
〇FGアテンプトと成功率
ゴール下 451本 69.2%
ペイント内 431本 51.7%
ミドル 336本 49.4%
3P 269本 35.3%
現代ガードにしては珍しく3Pアテンプトが少ないばかりか、「ゴール下+3P」よりも「ペイント内+ミドル」の方が多く、その確率も50%を上回っています。SGAの得点バランスと成功率を見ると
最も成功率の高いゴール下を打ちたいが、無理にゴール下を打つならばショートレンジで決める
という特徴が出ています。これでゴール下の確率が低ければ、ただのミドル屋なのですが、ターンオーバーの少なさも含めてムリの少ない選択をし、それを確率良く決めているタイプということがわかります。1on1しすぎなタイプなのに、フィニッシュに絡む部分では強みが出ているっていうね。
〇3P ディフェンスとの距離別
0-2FT(ベリータフ) 0本
2-4FT(タフ) 5本 20%
4-6FT(オープン) 74本 32%
6FT~(ワイドオープン) 190本 37%
タフショットの関しては3Pを強気で打っているかという点で、この数字をよく使うのですが、見てのとおりSGAはタフショットを殆ど打っていません。このレベルのハンドラーでここまでタフショットを打たないのはレアすぎます。その分だけミドルでのタフな選択が多くなります。リングから10FT以上離れたアテンプトのうち2Pだけを見てみましょう。
〇2P(10FT以上の距離)
ベリータフ 10本 50%
タフ 146本 42%
オープン 329本 54%
ワイドオープン 78本 60%
ミドルが多いSGAですが、タフショットは1試合に2本程度ということになり、しっかりとオープンになって打っていることがわかります。これがどんなレベルなのか、それぞれのアテンプト数が多い選手と比べてみましょう。
ベリータフ ブランソン 42本
デローザン 41本
タフ デュラント 467本
デローザン 380本
ベリータフはブロンソンの得意技になっており、デローザンと共に2人だけが図抜けて多くなっています。SGAの10本というのは大した数字ではありません。シーズン通算でこんなもんだから少ない。そしてタフショットになると、タフとか関係ないデュラントが圧倒的No1になります。続いてミドルレンジマスターのデローザンが続いているわけですが、SGAは『146本しか』打っていないという感覚に陥ってしまうほどです。ミドルのジャンプシュートを使う選手はタフでも打ち切るというのが特徴なわけです。
これに対してオープンとなるとSGAが圧倒的なNo1になります。2位以下を見てみるとここまでのミドルレンジ得意な選手とは顔ぶれが異なってきます。
〇オープン2P(10FT以上)
SGA 329本
アデバヨ 237本
バンケロ 232本
ドンチッチ 215本
ブランソン 213本
アントマン 207本
空けられているアデバヨが2位にきており、その次もバンケロとPFタイプが増えます。続くのもブランソンはいますが、ドンチッチやアントマンとなり、デュラントとデローザンが消えました。ついでにワイドオープンも見てみると
〇ワイドオープン2P(10FT以上)
ブーチェビッチ 92本
SGA 78本
デローザン 58本
デローザンが返ってきましたが、ロング2Pの多いブーチェが1位で2位がSGAでした。つまりSGAはミドルが多いんだけど
しっかりとディフェンダーを突き放してミドルを打っている
ということがわかります。強引にでも1on1をしている感じなのに、フィニッシュのところではアドバンテージを作れているのがSGA。でもマネはできないぜ。
ハーテンシュタイン・カルーソが入って、SGAにとってなにか変わりそうですか?ハーテンシュタイン先発4番説も出てるんですが…
PnRからのゴール下合わせというのはサンダーに足りないプレーなので、そこは増えそうですよね。ミドル効果が増すかな。
4番起用は辞めとけ
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データで見るとこんなにタフミドルが少ないんですね。いかにシェイがスペシャルなのかがデータからも伝わってきますね。
シェイからのパスアウトのところを狙う流れは今年はさらに加速しそうなので、なんとか克服してほしいです。
こんなにオープンになっているとは思いませんでしたが、数字を見ると正確なフィニッシュになっているのも納得です