モノマネ危険 SGA

「3Pとゴール下&フリースロー」というホーバスオフェンスを「5年古い」と評価してしまうのがNBAファン界隈。3P打つなんて当然じゃん。ゴール下アタックしたいなんてセオリーじゃん。フリースローはレフリー信じていいのかい。という論理もあれば、そもそもディフェンスサイドも3Pとゴール下を守るので他の手段が有効だとね。

じゃあ現代系はなんなのか。それを明確に示しているのがSGA。でも異次元過ぎてマネしてはいけないのもSGA。

30点オーバーのハイスコアに6アシストを記録しながら、ターンオーバーは2.2しかなく、そしてTSはセンター並みの数字。かといって3P成功率が飛びぬけているわけでもありません。フリースローの多さはもちろんですが、2P成功率の高さが図抜けているのがSGAというプレイヤーの最大の特徴。

現代ガードにしては珍しく3Pアテンプトが少ないばかりか、「ゴール下+3P」よりも「ペイント内+ミドル」の方が多く、その確率も50%を上回っています。SGAの得点バランスと成功率を見ると

最も成功率の高いゴール下を打ちたいが、無理にゴール下を打つならばショートレンジで決める

という特徴が出ています。これでゴール下の確率が低ければ、ただのミドル屋なのですが、ターンオーバーの少なさも含めてムリの少ない選択をし、それを確率良く決めているタイプということがわかります。1on1しすぎなタイプなのに、フィニッシュに絡む部分では強みが出ているっていうね。

タフショットの関しては3Pを強気で打っているかという点で、この数字をよく使うのですが、見てのとおりSGAはタフショットを殆ど打っていません。このレベルのハンドラーでここまでタフショットを打たないのはレアすぎます。その分だけミドルでのタフな選択が多くなります。リングから10FT以上離れたアテンプトのうち2Pだけを見てみましょう。

ミドルが多いSGAですが、タフショットは1試合に2本程度ということになり、しっかりとオープンになって打っていることがわかります。これがどんなレベルなのか、それぞれのアテンプト数が多い選手と比べてみましょう。

ベリータフはブロンソンの得意技になっており、デローザンと共に2人だけが図抜けて多くなっています。SGAの10本というのは大した数字ではありません。シーズン通算でこんなもんだから少ない。そしてタフショットになると、タフとか関係ないデュラントが圧倒的No1になります。続いてミドルレンジマスターのデローザンが続いているわけですが、SGAは『146本しか』打っていないという感覚に陥ってしまうほどです。ミドルのジャンプシュートを使う選手はタフでも打ち切るというのが特徴なわけです。

これに対してオープンとなるとSGAが圧倒的なNo1になります。2位以下を見てみるとここまでのミドルレンジ得意な選手とは顔ぶれが異なってきます。

空けられているアデバヨが2位にきており、その次もバンケロとPFタイプが増えます。続くのもブランソンはいますが、ドンチッチやアントマンとなり、デュラントとデローザンが消えました。ついでにワイドオープンも見てみると

デローザンが返ってきましたが、ロング2Pの多いブーチェが1位で2位がSGAでした。つまりSGAはミドルが多いんだけど

ということがわかります。強引にでも1on1をしている感じなのに、フィニッシュのところではアドバンテージを作れているのがSGA。でもマネはできないぜ。

モノマネ危険 SGA” への4件のフィードバック

  1. ハーテンシュタイン・カルーソが入って、SGAにとってなにか変わりそうですか?ハーテンシュタイン先発4番説も出てるんですが…

    1. PnRからのゴール下合わせというのはサンダーに足りないプレーなので、そこは増えそうですよね。ミドル効果が増すかな。

      4番起用は辞めとけ

  2. シェイ特集うれしいです!
    データで見るとこんなにタフミドルが少ないんですね。いかにシェイがスペシャルなのかがデータからも伝わってきますね。
    シェイからのパスアウトのところを狙う流れは今年はさらに加速しそうなので、なんとか克服してほしいです。

    1. こんなにオープンになっているとは思いませんでしたが、数字を見ると正確なフィニッシュになっているのも納得です

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