ブロックに関して考えてみるとターナーやズバッツの例から2つのことがいえます。
①ブロック力が高いとオフェンスに警戒されるので、逆にブロック数が減ってくる
(近くでシュートを打ってくれない)
②ブロック力が低くても適切にコースに入っていれば、高いディフェンス力を発揮しているといえる
特に①に関してターナーとペイサーズの数字は面白いです。
〇6ft以内の被FGアテンプト
ペイサーズ 36.0本
ターナー 7.5本
ペイサーズはリーグで最も多い6ft以内のFGを打たれているチームなのですが、メインセンターであるターナーが6ft以内にいると7.5本しか打たれていません。カウンターを食らう機会が多いことや3Pまで追いかけるチームディフェンスの事情もありますが、相手からするとターナーを外してのゴール下アタックが多いってことです。
ウェンビーは規格外のサイズによってブロックしているので「警戒されていても間に合ってしまう」みたいな事情や「警戒していなかったところからブロックする」みたいなことがあり、異次元の数字を記録しましたが、普通に考えるとウェンビーに慣れてきた相手チームは、よりウェンビーを避けたシュートを打つはずです。
ブロック力の高い選手を避けてくる ⇒ 難しいシュートが増えるはず
こんなことがいえるわけですが、ここのポイントは「はず」ってことです。だってこれでワイドオープン3P打たれていたら何の意味もないもんね。ここら辺はチームディフェンスの設計次第なわけですが、ペイサーズもスパーズも実現は出来ていないと考えるのが自然です。(まぁターナーとウェンビーがいなければ、もっと失点しているんだけどね)
ちなみにペイサーズは失点しまくりのチームですが、被3Pアテンプトがリーグ最少です。つまりはインサイドで失点しまくっているので「そこにはターナーが・・・いない」という不思議な現象も起きています。相手はターナーを避けるけど、ペイサーズは3Pは打たれないディフェンスをする。で、何故かターナーがいないインサイドで失点するっていうね。
ここで見方を変えると「インサイドで楽なシュートは打たせない」ためには、そもそもブロックに頼っていたらダメです。だって楽かどうかは別にして「シュートを打たれている」わけなのだから。それよりも早めのヘルプでドライブコースを消すことや、インサイドへのパスコースを断絶することでイージーな失点を減らすことが大事です。
〇5ft以内の被FGアテンプト
ヒート 25.2
ウォリアーズ 25.5
ウルブズ 26.9
キングス 27.0
5ft以内の被FGアテンプトが少ないトップ4はこれです。ツインタワーのウルブズは別として、ウォリアーズとキングスには強力なブロッカーがいないのに少なくなっています。打たせないことを重視した結果といえます。ちなみにチームとしてのブロック数を見てみると
〇ブロック
ヒート 3.4
ニックス 4.1
キングス 4.2
下位3チームがこんな感じになるのでブロック数がどれだけ意味のある数字なのかわからなくなります。ダントツで少ないヒートはディフェンスの良いチームで、3番目に少ないキングスは守れないチームです。いやいや、あれあれ、ブロックとディフェンス力ってのは、殆ど関係ない気がしてきます。
これってブロックのとこスティールにすげ替えても成立しますかね
するんですけど、スティールにはカウンターで得点に繋がるメリットもあるんですよね