ジャパン流PGをリジェクト

◎何故チョイスしてしまうのか

それにしてもリジェクトのチョイスが多すぎるようにみえる高校世代なわけですが、その理由として「直接的に得点につながるプレー」を優先しているから、ってのはありそうです。つまりはスクリーンの目的に「デイフェンスの体形を崩す」という要素が小さいってこと。ひとつずつ剥がしていって、アドバンテージを作る手順の1つではないんだ。

特にPGにはスピードのある選手が多く、自分のスピードで振り切るためのプレーを選びがちです。代表に選ばれる国内最高のガードは振り切る自信があるんだろうけど、国際試合では振り切れないってこともあるわけだ。ある意味でスクリーンでマークを剥がし、1つずつ組み立てるのは

だと思うわけですが、ストロングスタイルな日本バスケだと浸透しないのかもしれません。ただ、思い返せばパリオリンピックではブラジルのウェルタスおじさん(41歳)に、スクリーンからのジャンプシュートでボロカスにされたわけです。ネトやヤゴのスピードよりも、身体能力で劣っているウェルタスおじさんの巧みなスクリーン利用の方が日本は困ってしまったんだ。

基本的にスクリーンの逆というのは「スペースが広い」ので、スピードのある選手はここを突破したくなります。自分で点を取る意識が強いならば、アタックしたくなるのは当然かもしれません。ゆったりとスクリナーを使いながらディフェンスの動きを見て判断するなんて芸当は、スピードスターには不要だもんね。

世界最高のハンドラーであるドンチッチだってスクリーンを使って楽なマッチアップを選び、そこから仕掛けていく。スクリーンを上手に使えることは余計なスタミナロスを抑えることにもなれば、ディフェンス側にアクションを起こさせて、そのスキを使うことにも繋がる。

中国戦でハッスルしまくっていた瀬川は素晴らしかったけど、もっと楽にプレーする手法を学んでもいいんだぜ。

◎vsオーストラリア

アジアで最大の壁はオーストラリア。この壁を破るためにストロングスタイルでいいものか。ある意味ではオーストラリアと試合をした方が学ぶべきものが多いのかもしれません。格上相手にどうやったら勝てる可能性を高められるのか。それとも真正面からストロングスタイルを貫くのか。

まだまだ育成年代。成功と挫折がどうじにやってきた中国戦。世界大会へ進むために負けられないトーナメント。そんな中で瀬川君がいろいろと悩んで成長してくれるといいですね。

ジャパン流PGをリジェクト” への1件のフィードバック

  1. 日本バスケ(バスケだけに限りません)がストロングスタイルしかできないのは、育成年代で上の世代と対戦する機会が少ないってのが大きいのではないかと思っています。
    ヨーロッパのクラブだと優れたタレントは10台前半のころから上世代のチームに混じってプレイするのは普通ですからね。
    ルビオやドンチッチクラスになると15前後でトップチーム昇格して20代30代の選手と戦っています。
    若い頃から単純なフィジカルとスピードで圧倒できない上の世代相手に戦っていれば自然とそれ以外の方法で攻略する術が身についてきます。
    アメリカもストリートの文化が残っている地域なら年齢関係無くプレイするのは普通ですし。

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