さようならレイカーズ’24

◎継続と成長

シーズン序盤のレイカーズはレブロンのプレータイムを制限しましたが、あっという間に普通のプレータイムに戻しました。そしてプレーオフでは「困ったらレブロンばかり」という構図にもなったわけです。

39歳となったレブロンはトップレベルのプレーを続けている一方で、数年前からガス欠になる姿がみられるようになってきました。レブロンの負担を減らすことは試合終盤にエネルギーを残すためにも欠かせなかったわけで、プレータイム制限は正しい選択だったと思います。

加えてレブロンがいない時間帯を長く作ることは「レブロンに頼らないオフェンス」を作り上げる意味もありました。しかし、これを進めなかったからこそ、プレーオフでの問題にもつながっています。ちなみにプレーオフでは4Qの得点26点のうち、9.8点がレブロンなのでガス欠よりも周囲の頑張り不足の方が目立っています。

オフェンスパターンの単調さも、結局はここからきているわけで、1試合に15分以上、つまりは1Qから2Qにかけての8分間と、3Qから4Qにかけての7分間は「レブロン抜き」で組み立てる形をトレーニングし続ける必要がありました。これこそが本来の継続性であり、継続から成長へと繋げるべきポイントです。「5人の相性がいいから」では前には進まないぞ。

ディアンジェロ、ビンセント、ディンウィディとPGを連れてきたけど、PGなプレーをしているのはディアンジェロくらいというのも悩みです。レブロン抜きでも、、、多様なパターンで、、、といいつつPGがPGするようなオフェンスになっていないわけだ。スペーシングとオフボールのプレーメイクなどやるべきことが多いですが、伸びしろとして継続して成長していけばよい気もします。

ところでディアンジェロは残るのかね?
オフェンスパターンが少ないというのは、ディアンジェロタイプのPGには苦しいものがあります。選択肢が多い中で適切なチョイスをしていくことがディアンジェロの本質です。自らアクションしてチャンスを作るタイプのPGじゃないとレイカーズオフェンスにはハマらないので、連れてくる選手が違うよね。

本人も「自分の役割がわからない」発言をしているようなのでね。そしてオフェンスパターンを増やすならば単にHC交代だけじゃダメだよね。スクリナーが少なすぎるとか、シューターがいないとか、マルチポジションが少ないとか。基本的に個人技の組み合わせで解決するロスター構成なので、いろいろと違うじゃん。

こうしてチームオフェンスのパターンを増やしていくことが「継続」なわけで、パターンが増えないのは「惰性」だ。ロスターをマイナーチェンジしていき、多彩さをもたらさないと出口がみえないぞ。

次のHCはレブロンとの人間関係が重視されるでしょうが、皮肉なことにエースがやりたいことをやらせるタイプのHCでは多彩さは生まれません。インシーズン・トーナメントをディフェンシブユニットで制したハムとレブロンの相性の悪さは、良い結果を生み出した感も否めないんだ。それはレブロンにハードワークを徹底し、ディフェンスでチャンピオンリングを取ったヴォーゲルにも通ずる面があるしね。レブロンにポストアップさせたり、センターやらせたり、かなり万能な使い方をしていたヴォーゲル。

おそらくHCを交代させるからには、ロスターは継続性を重視するでしょう。選手がやりたいことを具現化するHCで戦い抜くのでしょう。本当にそれがいいのかどうかは、勝率よりもトップチームに勝てる戦術的柔軟性があるかどうかが判断ポイントです。継続が成長になるのか、惰性で終わるのか。

・・・それよりADがケガせずシーズンを過ごせないと「継続」も何もないんだけどね。

さようならレイカーズ’24” への5件のフィードバック

  1. 優勝した後ヴォーゲル好みのチーム構成から年々遠ざかっていったのを振り返るとフロントが一番問題だと思います。
    記事中で仰っているようにレブロン&ADで優勝する為の最適解はわかっているはずなのに年々チーム内での二人の負担が大きくなっていってるのをどう見ているのか。

    1. ADが相当頑張った珍しいシーズンだっただけに、逆に周囲がサボったようにもみえるんですよね。
      強いのかっていえばレブロン&ADは強いんだけど・・・みたいな

  2. LALの脇役陣に対して、
    レブロンから何か仕事を減らすくらいはして欲しいと思いました。
    全盛期ボッシュやウェイドすら一歩引いた仕事を懸命にやっていました。
    せめてリバウンドなり、ディナイやディフレクションなりもう少し気を効かせて常に全力でやって欲しいと。
    チャルマーズみたく時にはレブロンに食ってかかるくらいメンタルが欲しいと、今年のLALのロールプレイヤー達を見てて思いました。
    MINやDEN、DALの試合を見ると尚更です。

    1. コーナーでパス待っているだけってのがね。それ以外に仕事を定義できていないHCの問題でもありますが、定義したらできたのかっていうと・・・

      レブロン帝国すぎますね。

  3. そりゃあレブロンとADがいればある程度は強いですよね、、、
    それでも、西の3強と比べたら劣るわけで(サンダーは相性云々ありますが)、順当な敗退だとは思いますが、それにしてもナゲッツに粉砕された去年があるのに、ナゲッツに勝つためにどうしたらいいかを考えてないようなシーズンでした。チャレンジャーの精神が不足している風にも見えた中で、クリスティなんかは明らかに能力は不足してる中で自分が何ができるかを必死に体現していて見てて面白かったのに試合に出てもこなくなって、、、

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