20180212 セルティックス vs キャブス

ポール・ピアースの永久欠番セレモニーがあるメモリアルゲームです。コービーの時はコービー視点で観ていきましたが、ピアースと今のセルティックスは違いすぎて難しいです。




トレードの主役となったキャブスですが、戦術レブロンへの回帰以外には何も決まっていないのでプレビューはありません。この試合から新戦力が合流です。

セルティックスは前の試合でペイサーズに敗れましたがロジアーの不調が原因です。それはロジアー云々ではなくセカンドユニット問題の中で、ロジアーとモリスが何とかしてくれていたという事。ロジアーが1/11になるだけで得点が止まってしまいました。

ディフェンスは良い。スターターも良い。セカンドユニットが悪い。これまでならキャブスに負ける道理はありません。



セルティックスのポイントはレブロン対策。素晴らしいディフェンスを誇るセルティックスですが、本来ガードのブラウンはフィジカルに優れているわけではありません。

スマート不在によりテイタム、モリス、ホーフォードあたりが担当することになるので、戦術レブロンへの回帰はセルティックスには嫌なはず。

キャブスを予想すると
・レブロンに渡してシューターになるヒル
・スクリーンやオフェンスリバウンド、合わせのプレーをするナンスjr
・動いてシューターの役割もするし、自分で打ちたがるフッド
・自分でやりますクラークソン

だからフッドくらいならばアクセントになる程度でレブロンに合わせそうですが、クラークソンは問題なのでベンチスコアラーの役割でしょう。

ディフェンスはとにかくヒルが余計な失点を減らしてくれるはず。ハリーバックしたりローテーションでインサイドカバーしたり。

ちなみにラブがローテーションディフェンスすると反応の遅いレブロンがキレるシーンが頻繁にあります。なのでヒルの加入はラブの助けになるはず。

取り敢えずラブがいないので、まだ様子見になりますが、攻守にマシになる気はしています。



◉お互いが好調なスタート

キャブスはジョージ・ヒルだけがスターターに入ります。セルティックスはモリスを使いレブロンのマーク担当です。

イージーなピックプレーからレブロンを使っていくヒル。自分に引きつけて3Pを打たせたり、スイッチさせてアーヴィングとのミスマッチを作ったり。カルデロンくらいしかやらなかったプレーです。

あまり決まらないのですが、ファールを貰えてフリースローで得点していくキャブス

 

セルティックスはアーヴィングのドライブ、モリスのリバウンド、テイタムのミドルと決まっていき悪くない立ち上がり。お互いに得点して行きます。

12-12でオフィシャルタイムアウトに



セルティックスはブラウン、テイタム、ホーフォードをベンチにします。早い交代でウイングがいなくなります。アーヴィングとモリスの3P縛りみたいになるセルティックス

 

レブロンがドライブでベインズに突っ込みオフェンスチャージになるとこのプレーでレブロンが痛みます。おそらく捻ったとかでなく打撲系。

クラークソンが出てきます。どうやらPG役らしい。でもやっぱり自分で打ちます。やけに積極的なJRスミスも含めて単発になっていくキャブス。セルティックスも3P縛りなので単発。1Qでも前半と後半で違う顔をみせる両チーム。

 

残り2分でフッドとナンスも出てきます。活躍するのはジェフ・グリーン。ターンシュートにリバウンドを押し込みます。クラークソンもナンスとの連携からミドルを決めます。

セルティックスはブラウン、テイタム、ホーフォードが戻りスクリーンを使ってのテイタムの3P、ロジアーのフリースローで得点して行きます。

ホーフォードのダンク、フッドのドライブと終盤にお互いのオフェンスが上手くいき、32-31のセルティックスリードで1Qが終わります。



◉キャブスの新加入、セルティックスの新加入

 

クラークソンが躍動します。スティールから見事なムーブでレイアップを決めれば、いつも通り持ちすぎて周囲のリズムを乱したり、ドライブからフッドの3Pを引き出したり。

フッドはさらに3Pを決めてキャブスは1Qから変わらぬ好調さになります。

 

セルティックスはホーフォードがキャブスの小さい部分を攻めていきます。ハイローでサイスを使ったり、自ら裏に走ったり。クレバーなホーフォード。

お互いに得点する展開は続きます。

 

5分を過ぎた所でレブロンとヒルが戻ってくるとこの試合で初めてトップの位置がレブロンになります。するとコーナーに移動したヒルの3Pが生まれるなど、こちらもクレバーなヒル

セルティックスはアーヴィングとモンローが出てきます。いつも通りのドライブにミドルを決めていくアーヴィングですが、モンローの方は高さのアドバンテージを活かせず、逆にモンロー周りでのターンオーバーが出てきます。

そしてディフェンスではモンローを狙ったスピードのミスマッチを使っていくキャブス。スクリーンに対するスイッチの部分でも対応の悪いモンロー。

 

一般的にみれば許容範囲のモンローだと思いますが、ディフェンスのセルティックスであることを考慮すると少し厳しいモンロー。

リズムの悪いセルティックスからクラークソンがスティール&ダンクも出て、キャブスがリードを広げていきます。

結局キャブスの12点リードで前半が終わりました。お互いが決めていく中でモンロー登場からリズムを崩したセルティックスでした。



キャブスの新加入組は活躍していますが、それよりもやはり戦術レブロン満載になっていくキャブス。それは悪い部分もありますが、チームの安定を生み出します。

やる事がハッキリしているし、レブロンに渡して1回止まるのでプレーを切り替えやすくなります。初試合という事もあり、クラークソンとフッドの積極性もやり過ぎない範囲に収まるので効果的なキャブス。

 

単に得点が多かっただけでなく、速攻での失点が5点に収まっているのがトーマスがいる時との大きな違いになっていそうです。

ヒルは合っていると思いますが、自分では行かないタイプは評価されない気もしてきました。



セルティックスとしてはモリスをスターターにした事もあり、ベンチポイントで13-23と差をつけられました。ブラウンの0点も想定外ですが、やっぱり3P頼みになるオフェンスが問題です。

 

とはいえ、セルティックスオフェンスはこんな感じで普通です。ミスから速攻された事で点差は開いたもののそこまで悪くはないです。

悪いのはディフェンス。守れなかったためキャブスはFG54%と快調に決めていきました。プレッシャーをかけられないのはレブロン担当がモリスという事とブラウンが止める相手がいない事、そしてモンロー周りでの失点です。

初登場でかなりディスられているモンロー。サンズとはチームの立場が違うからな。そしてバックスで使われなかった理由でもあります。

後半に向けてディフェンスをなんとかする必要があります。



◉レブロン&ヒル

 

後半になっても戦術レブロン感満載ですが、少し違うのはコーナーで待つヒルの機能性です。パスを貰って3Pを決めればドライブでイージーレイアップを決めます。バックドアカットも決めるので止めにくいヒル。
それにレブロンのドライブが挟まるので対応できないセルティックス。ちなみに他の3人はほぼ逆サイドで待っているだけ。でも回ってきた時に決めるJRスミス。

 

セルティックスもモリスとホーフォードの3Pが決まり得点は取れていきますが、ブラウンは不調だし縮めるほどには決まらず。そしてヒルのディフェンスによりアーヴィングが止められ、テイタムがチャージングします。グレートディフェンダー。

オスマンのドライブまで決まって17点差まで広がります。追いつくきっかけが欲しいセルティックスです。



目立っていくレブロン&ヒルのツーメンゲーム。スクリーンを使って巧みにレブロンにミスマッチを生み出したり、離れておいてミートからのドライブ&キックアウトしたり。

ディフェンスでもロジアーを止めてキャブスとは思えないディフェンスにしていくヒル。従来のメンバーにヒルしか加わっていないのですが、とにかくセルティックスにイージーなシュートを打たせていません。スッカスカだったのが懐かしくなります。

 

残り3分でクラークソン、フッド、ナンスが出てきます。レブロンはそのまま。積極的なクラークソンとフッドの3Pが決まり、更にレブロンの10個目のアシストからクラークソンがもう1つ3Pで26点差になります。

代わりに少しディフェンスは緩くなってテイタムのイージーレイアップが決まります。ベインズにもイージーチャンスが生まれますがナンスが後ろからブロックします。

ロジアーのとんでもない3Pなんかもあり、21点差で3Qが終わります。



◉クラークソン&フッド

 

ナンスjrの豪快なダンクが決まります。ナンスパパはキャブスの永久欠番なのか。その番号貰えば良かったのに。

そして次々に決めていくクラークソンとフッド。特にクラークソンは当たりすぎ。良い日もあれば悪い日もあるからキャブスファンは気をつけよう。今シーズンはFG45% 3P32%だから。

 

セルティックスはベンチメンバーだけのユニットにはしませんが、やっぱりシューティングに頼った形になります。まぁ打てているので、ディフェンスが良いわけではありません。ドライブを止められますが、それだけシュートチェックしてないキャブス。

 

何だか好き勝手になってきたキャブス。それだけご機嫌ならば決まるよね。素晴らしいぜ!というには気楽すぎる展開ですが、ナンスがスピードでモンローを抜くのはキャブスのインサイドにはなかった特徴です。

 

コービーの永久欠番セレモニーではウォーリアーズ相手にオーバータイムの激戦にしたレイカーズだったけど、ピアースの永久欠番セレモニーで酷い試合を披露してしまったセルティックスでした。

そしてピアースみたいな得点の取り方する選手がいないよね。まぁ戦術的にも不要なのだろうけど。

ちなみにドッグリバースが来ていました。東海岸遠征中とはいえ昨日はフィラデルフィア、明日はブルックリンなので忙しい中良い人です。



セルティックスはなんだかんだ神がかった強さで制してきた部分があって、ブレイザーズ戦なんかはその典型でした。そのベースになっているのは強力なディフェンス力です。

今季二桁点差で負けたのは4試合しかないのですが、先週のラプターズに続き今季最悪の負け方でした。

 

◯3P
セルティックス 10/38
キャブス 16/30

粉砕された理由は決まり過ぎのキャブス3Pですが、正直ラプターズと違って新加入だらけのキャブスはセルティックスディフェンスを攻略しているわけではないから、守れなかった理由は深刻です。

そしてディフェンスが機能しないと追いかけるきっかけを掴みにくい。スマートが戻ってくるのを待つしかありません。



◉キャブスはどうだったのか。

 

そんなわけで戦術レブロンでしかないキャブス。1年前に戻りました。1年前より若くはなりましたが、アーヴィングは若かったからな。
この感じは何に似ているかというとイーストプレーオフでの異常に3Pが好調だった時期です。あれを「本気出した」と捉える方にはちょっとイメージが違うと思いますが。

全てがレブロンから始まるので安定しています。しかしそれは相手がウォーリアーズになってプレッシャーをかけられると止まってしまいました。もう少し言えばポール・ジョージのペイサーズもそれなりに止めていました。

 

1年前と違うのはレブロンがいないユニットになると走れる事です。動き出しが早かった4人は走り負けない雰囲気があります。それは時間と共に連携が深まると思うので、かなりポジティブです。

何よりも違うのはジョージ・ヒルはレブロンとの連携がうまく、そして守れる事です。リムプロテクターではないですが、ラプターズのラウリーみたいにヘルプが上手くてコースを切ってしまいます。

アーヴィングみたいな個人技を期待してはいけませんが、チームを機能的にする意味では効果的です。問題は接戦になった時にどうなるのかというくらい。

 

キャブスファンが大喜びして、セルティックスファンが不安になる試合でした。それは1年前の雰囲気とちょっと似ています。

20180212 セルティックス vs キャブス” への6件のフィードバック

  1. BOSはスマートのチームだなと思い知らされる最近の試合です
    カイリーは言うほど得点面でも頼りにならないし

    1. スマートがいるとコントロールされていきますね。ただ、ケガ直前はスマートも何だか微妙でしたよ。3P打ってばかり。

      全体的にインサイドを攻められなくなってきたのは、どんな理由があるのか気になるところです。

  2. お久しぶりです、IT復帰後の負けっぷりに、ゲンナリして結果だけしか見てませんでしたが、トレードで加入後の初試合ということで久し振りに観ました。
    オスマンがスタメン??驚きましたが、結構ハッスルしてましたね。全体的に新加入の選手もシュートタッチ当たりの日だったし、D Fも相手にタフショット打たせて外させていたわけではないので何とも言えないですが、トレード後初試合ということでみんな手を抜かずDFしてた印象でした。

    レブロンからの起点止められた時はwhynotさんならどうやって対応しますか?ルーになり変わって見てくださいwww。

    カイリーはヒル結構嫌がってましたね。

    1. レブロン起点を止められたらお手上げです。
      「それしかやっていないので、今更どうしろというのか?」
      ファイナルでもそんな事を言ってましたし。

      新しい選手の欠点は誰もアーヴィングみたいに個人でハーフコートを制す事が出来ない事です。でもヒルはゲームメイクの上手さをみせたので、レブロンを止められたならばベンチに下げて、ヒルとフッドのコンビを活かし、コーバー、ナンス、ラブで走ります。走れて打てるユニットです。

      ということはクラッチタイムはレブロンに託すしかないですね。だからそれまでに変化をつけるのではないでしょうか。

  3. キャブス戦見ましたが
    走れるチームになってびっくりでした。
    ちゃんとしたPGが入ったせいか
    レブロンいない時間帯でもしっかりショットを決めてましたね。
    イーストのチームはかなり苦労しますよ勝つには。
    ラブは戻ってきた時はセンター起用ですかね〜。

    1. イーストにはレブロンストッパーが少ないですからね。ラプターズはまた同じ問題に悩まさせられるかも。

      ヒルの噛み合い方は予想以上でしたが、ペイサーズの時はそんなだったっけかな?
      クラークソンは良い時はね。
      フッドは最近絶好調だからな。
      みたいなちょっと注釈はつけたくなりますが、走れるインサイドのナンスも得て、これまで負けていたトランジションに強くなりそうでした。

      もう少し変化を見ていく必要がありそうですが、乗ってくると厄介なチームに変わりました。

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