さようならキングス’23

さようならキングスのお時間ですが、キングスはシーズンの話は途中で書いたのでプレーオフ中心に触れればOKです。ちゃんとライルズの重要性も出てきたし、わかりやすいというか、ウォリアーズが対策してきたから課題も明確なんだよね。ハリソン・バーンズの件だけはよくわからなかったけどさ。

キングス40勝記念

キングス、17年ぶりのシーズン勝ち越し

◎プレーオフとは何か

マイク・ブラウンがウォリアーズから来たこともあり、こうして直接対決すると似ているチームに見えてきました。特徴は異なるんだけど、マインドが似ているというかね。

全く守れないのに「ディフェンスが大事」といっていたマイク・ブラウンですが、ウォリアーズというチームを相手にしたときに、ディフェンスレーティングとは異なる「ディフェンス力」というものも見えてきます。

それはムービングスクリーンも多いオフェンスに対して、チェイスディフェンスをしっかりと行い、ローテ&カバーで3Pまで追いかけ、時にはガード陣もヘルプ担当になり、とにかく「ちゃんと守る」ということ。何かを諦めたり、明確な穴を作ってしまうのではなく、すべてに対してアンサーするディフェンスでした。守れてはいないけどね。

特にプレーオフという舞台だけを見れば、足りなかったリムプロテクトについては不足したままではあったけど、それは「高さではなく、広い範囲をカバーする」重要性でもありました。モンクが逆サイドから飛んできたブロックしたシーンとか、引き出されたサボニスが6.6のディフェンスリバウンドに終わった代わりに、モンク+ハーターで9のディフェンスリバウンドを記録しているとか、チームとしての対応が存在していました。

ただ、カリーのマッチアップ相手をテレンス・デイビスにしたのは失敗だと思うけどね。

しかし、これらの対応はウォリアーズに比べれば明らかに完成度が低かったです。ルーニーに5.5本のオフェンスリバウンドを取られたのが最大の敗因ですが、これだけとられてもボックスアウトを徹底できなかったのか。あるいはカリーに50点を取られては、そもそも「すべてに対応する」が成立していないじゃないか。

スクリーンに対してブリッツからのスイッチ回避や、ショーディフェンス+オーバーでの対処、3人目のカバーとローテしてからのルーニーへのボックスアウト等々。チームディフェンスとして取れる対処はいろいろあるのですが、ゲーム7のカリー対策を筆頭に『徹底』されていなかったし、『引き出し』も少なかったです。

最後はチームではなく「誰がカリーを止めるのか」に終始してしまったし、日常的に「サボニスがリバウンドを取る」ことを前提にしすぎました。今シーズンのリバウンド王を獲得したサボニスですが、このディフェンスシステムでは特定の選手(センター)のリバウンドが多いことはデメリットだったかもしれません。

「キーガン・マレーの成長」という質問を貰うと「リバウンド」と答えますが、マレーにしろ、フォックスにしろ、誰にしろ、スピードのミスマッチを狙われやすいサボニスが引き出された時のカバーリバウンドというのはキングスの大きな課題だし、こういう要素の差が強く出てしまったようなプレーオフでした。

キングスの方が強いと感じたが、完成度はウォリアーズの方が高かった

当然といえば当然ですね。プレーオフらしいディフェンスはしていたものの、ウォリアーズが相手だと完成度の差が目立ってしまった。他のチームだったら、こんな感想にならなかったかなーと思いつつ、ナゲッツやサンズなんかも似ているので、キングスが超えるべき壁は戦術的な完成度に見えました。補強よりもチーム戦術のアップ。

さようならキングス’23” への4件のフィードバック

  1. 大躍進のSAC、急ではない成長を見せつけたフォックス
    フロントが焦って変な方向に舵を切らないことを祈るばかり

  2. 最後のフォックスについて書かれた文章、ドラフトからフォックスを見ていた私の気持ちを代弁するようでとても沁みました!

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