控えセンター ニック・リチャーズ

◎ジャマイカ生まれのケンタッキー

さてウィキペディア先生の出番です。リチャーズはジャマイカ生まれでサッカー、バレーボール、陸上もやっていたとか。2013年(16歳)の時にニューヨークから来た野球のスカウト担当にバスケットの才能を見出されたとか。なんだそれ。

ニューヨークの高校でプレーして5つ星の評価を受け、マクドナルドアールアメリカンやジョーダンクラシック、ナイキフープサミットと各種ゲームに選出され、ケンタッキーへと進みました。優秀ルートだな。

ケンタッキーでは11月には25点、15リバウンドを記録した試合もあるなど活躍したようですが、シーズンが進むにつれてプレータイムが減っていき、5.1点。4.4リバウンドのフレッシュマンシーズンでした。

2年生のシーズンは3.9点、3.3リバウンドなのでマジで挫折っぽいな。シーズン後のNBAドラフトへは進まず、3年目もケンタッキーで過ごします。ワン&ダンのチームにおいては珍しいね。

3年生になると14点、7.8リバウンド、2.1ブロックと大活躍してシーズンを終え2020年のドラフト42位でホーネッツに指名されました。

ちなみに、1年生から3年生の間、つまり2018年から20年にドラフトされたケンタッキーの選手を並べてみましょう。

2018年
ノックス、SGA、バンダービルド、ディアロ
2019年
PJワシントンン、ヒーロー、ケルドン
2020年
マキシー、クイックリー

ビッグマン弱めですね。リチャーズはかなり期待されていたように見えますが、そこまで追いかける気はないのでまぁいいか。ということで、大学時代に苦労してNBAにきたリチャーズですが、引き続き苦労します。

◎ボレゴの2年間

リチャーズが加わったホーネッツはボレゴスタイルだったわけですが、ある意味で走力の高いビッグマンはボレゴが好んだ指名に見えます。その一方で走力を求めるならばビッグマンである必要もないわけで、スモールラインナップを敷いたボレゴスタイルでは「控えセンター」の出番は限られていました。

1年目のシーズンでは、センターとしてはビヨンボが20.4分プレーしただけで、実質的に控えセンターはいませんでした。リチャーズも18試合3.5分と殆どプレーすることなく終わっています。

2年目のシーズンでは、プラムリーが24.9分プレーし、続くのがリチャーズの50試合だけど7.9分でした。シーズン途中でハレルを補強しており、苦しくもなりました。

ボレゴがいなくなった3年目はプラムリー28.5分、リチャーズ18.4分、マーク・ウィリアムス17.7分とプラムリーのトレードはあったものの、カイ・ジョーンズの10.3分も含めて基本的にセンターはコートに置かれるようになりました。これで初めてローテーションに入ったリチャーズ。

ボレゴ好みの選手に見えたので、HC交代していなくてもローテに加わっていた気はしますが、もっとプレータイムは短かったでしょう。さらにカイ・ジョーンズと役割が被っているので、ここの争い次第でした。でも今はカイ・ジョーンズをPFに押し出しておりローテーションの一角は約束されています。

大学でもNBAでも3年目にやっと芽が出ており、エリートコースを歩みながらも、なかなかの苦労人です。今シーズンにダメだったら海を渡る可能性もあったかもしれません。しかし、こうして結果を出したら3年契約が待っていたのでした。

控えの役割 ⇒

控えセンター ニック・リチャーズ” への3件のフィードバック

  1. なんだがプロ野球の中継ぎ投手の給料事情を思い出しました。
    今でこそ様々な指標等がありますが勝ちは付きにくいし投球回は稼げないから給料査定は渋い、いつ登板に呼ばれても良いように常に肩は温めておかなければならないからブルペンに入り浸りで結局呼ばれない事も当たり前。
    無論プロバスケとプロ野球とでは控え選手の考え方は違いますが、渋いというのは似通っているなと。

コメントする

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

CAPTCHA