マルカネン 49

◎オフボールの天才

後半のマルカネンはドリブルをして得点を奪ってしまいました。くぅ~~。
しかし、このドリブルの使い方が秀逸でした。

オフボールでインサイド側に切り込むとパスを受けるわけですが、ほぼキャッチせずにワンドリブルしてのシュートに持って行ってます。つまり、ボールをもらう前に何をするのか判断されており、自分が打ちたいポイントに早く辿り着く手法として「キャッチではなく、ドリブル」を使っています。抜くためのドリブルって感じじゃないんだよね。

唯一、まともに1on1になったのが、ショットクロックがない中で、ガルバ相手に仕掛けた2ドリブルからのランニングジャンプシュートでした。その他は使っても1ドリブルのみ。トータル5ドリブルで49点を取ったことになります。まぁ正確にはファールドローがあったので、もっとドリブルしているけどね。

ところで、戦術と合致すればマルカネンがこれくらいの活躍を出来る選手だって事は、ルーキーシーズンと2年目、そしてフィンランド代表を見ればわかっていたけど、バンダービルドがボールプッシュやパスで活躍できるのは知りませんでした。ナゲッツはこの能力を買って指名したのかな。

ドノバン・ミッチェルの71点とヤニスの55点は長く書きすぎたので、マルカネンはハイライトで理解してもらいましょう。大事なことはオフボールの天才は、僅か5ドリブルで49点を奪ったって事です。

マッチアップがシェングンになれば、すかさず3Pラインの外に動いてストレッチ&3Pで仕留め、ガルバになるとスクリーンからのスイッチ誘導でアリウープを完成させ、テイトがへばりつこうとしたらスクリナー利用で抜け出し、非常に美しい流れでオフボールのギャップを作っていきました。ほれぼれするぜ。

さて、今回は(仮眠したので)少し遅く書いており、遅くなるとトラッキングデータが更新されています。この数字を見てみましょう。

〇マルカネン 49点
タッチ数 53
パス数  20
FGA  27
FTA  13

マルカネンの平均タッチ数は49なので、プレータイムが長かったこともあって、日常より少し多くなりました。その一方でFGアテンプトとFTアテンプトはかなり多かったので、それだけチャンスが多かったことになります。オフボールで振り回せたし、ロケッツディフェンスだったし。

いつもと同じようにパスを受けて、いつもよりも大目にシュートを打ったマルカネンのキャリアハイ49点でした。同じように他の選手の数字を見てみましょう。

〇ヤニス 55点
タッチ数 111
パス数   65
FGA   18
FTA   21

ヤニスさんは、さすがのパス数でした。タッチ数が多い理由の中にリバウンドを取りまくっていることも含まれているので、ボールを持ちまくったというわけではありません。ただ、マルカネンの倍近いタッチ数と、3倍のパス数なので、バックスがヤニス頼みでプレーしていたことがわかります。

〇ドノバン・ミッチェル 71点
タッチ数 122
パス数   65
FGA   34
FTA   25

オーバータイムになった71点男は、ヤニスすらも上回る驚異のタッチ数でした。そしてFGもFTも異様に多い。当たり前か。2人に比べてマルカネンがいかに効率的にシュートを打っているかがわかります。ハンドラーではない選手によるハイスコアゲームは難しくなっていますが、ハンドラーを活かしつつ点が取れるからこそ魅力もある。ドノバン・ミッチェルも本来はマルカネン側なんだけど、そうなると71点は取れないよね。

〇クレイ・トンプソン 54点
タッチ数  81
パス数   39
FGA   39
FTA    2

マルカネン側のクレイ・トンプソンですが、フリースローが少ないこともあり、FGアテンプトはドノバン・ミッチェルよりも多かったです。そしてタッチ数も意外な多さ。これをみると今回のマルカネンが異様な数値だったことがわかります。そしてオフボールながら、フリースローをしっかりと打っていたのもマルカネンの特徴です。

〇エンビード 59点
タッチ数  84
パス数   40
FGA   28
FTA   24

11月にジャズ相手に59点とったファールドローの鬼は、クレイ・トンプソンに近い数字でした。タッチ数とパス数の違いが、ヤニスとエンビードの大きな違いかもしれません。プレーメイカーであるヤニスとフィニッシュ担当のヤニス。フィニッシュ担当でいられるのはハーデンのおかげ・・・なんだけど、この試合はハーデン不在でエンビード以外のアシストが少ないという試合でした。チームとして254本のパス数(かなり少ない)だったので、オールドスクールな個人技が展開された感じです。

なお、ヤニスにしろ、ドノバン・ミッチェルにしろ、基本はパスを回していたけど、チームメイトが決めてくれなかった案件でした。その点はドンチッチやブッカーも似たような状況です。あと逆転のために奮闘したってのも。

〇ドンチッチ 60点
タッチ数 112
パス数   61
FGA   31
FTA   22

〇ブッカー 58点
タッチ数  85
パス数   39
FGA   35
FTA   15

でも、やっぱりブッカーはクレイ&エンビード側で、ドンチッチはヤニス&ドノバン・ミッチェル側ですね。50点ゲームはタッチ数80本台の選手と、110本台の選手で役割の違いがハッキリわかれているみたいです。

やはりマルカネンは49点とはいえ、わずか53回のタッチ数でのハイスコアってのは異常。オフボールの天才が生み出した異様なハイスコアゲームでした。

ところで、対戦相手のロケッツのオフェンスはこんな感じ。タッチ数83回のKPJと73回のグリーン。ゴードンは36回しかなかったけどさ

マルカネン 49” への1件のフィードバック

  1. 改めてマルカネンの素晴らしさを褒める回かと思いきや、ただロケッツを(サイラスを)ディスりたかっただけなのでは…

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