森保と広島と三河と福岡対決と

◎NBAの進化とリスク

ウォリアーズが王朝を開始した頃からNBAの試合は劇的に変化しました。トランジションマックスかつシューター能力をフル活用するウォリアーズは衝撃的な強さを発揮したわけですが、73勝するシーズンもあるほどに強かった一方で、彼らの負けパターンは面白いものでした。

✕ トランジション発動しないと負ける
〇 トランジション発動してシュートは外すと負ける

普通はウォリアーズの強みを封じられると負けるのですが、むしろトランジションゲームに持ち込んだけど(スプラッシュが抑えられることも含めて)シュートタッチが悪くて決まらない時に、カウンターを食らって負けることの方が多かった気がします。

つまり、戦術としてはリスクのある戦術であり、ただし、トランジションの打ち合いをしていればスプラッシュのシュート力と機動力ディフェンスの差で勝てるという戦術でした。

このウォリアーズ王朝を打倒するためにも、NBA全体がリスクのある戦い方を志向していきました。リスクを取らないと勝てないってことだ。

現時点のウエストは大混戦ですが、鉄板で勝てる試合なんてないもんね。試合数をこなす中で、少しずつしか差が出ないようなウエストらしさ。キングスなんてスーパーリスキーだけど、今はリスクに打ち勝っているから成績が良いくらい。

なお、ヴォーゲルのレイカーズとか、今のセルツとかはリスクを減らすことで勝ちに行ってるけどね。

◎リスクをとらない三河

今日は広島vs三河を見ましたが、三河って「いかにもBリーグ」っていうバスケをしているよね。広島は現代的な戦術だし、他のチームも未だにここまでのBリーグ戦術をしているチームは少ないだろうから、「いかにも」ってのは正しくないんだろうけどさ。

三河には代表の西田とシェーファーがいました。シェーファーがいるってことは、外国人1人をガードに使えるって事ですが、ガードナーと(退団した)オクインを抱えていたようなチームなので、ゴリゴリのインサイドバスケでした。

シェーファーのマッチアップ相手が佐土原だったので、いくらでもパワープレーが使えたはずですが、全くやらないで3Pラインの外でボールまわしていたのでイライラしました。でもファンによると「相手が170センチのガードでもやらない」らしく、何をしたいのかサッパリわからん。

いや、違うな「相手に応じて、何をするのかを変更しない」だろうね。これをリスクというのかは微妙ですが、負けていても何かを起こすよりも「自分たちのやり方を」みたいなチームに見えました。

基本的にガードナーにボールを持たせて、周囲はパス待ち。誰もアクションしない代わりにチームとしての意思統一はされています。統一されているだけで、マジで何も起こらなかったけど。

試合は開始1分半でタイムアウトをとったものの、その後もボッコボコにされ20点のビハインドを常に抱えていた感じですが、3Pが決まるのを祈る程度のオフェンスになっていました。たまに点差を詰めるのですが、そのたびに広島がギアをあげると点差を広げられていきました。

後半になると西田がハンドラープレーを増やしたり、懐かしの角野亮伍がシューターアタックをし始めましたが、シュートがはいらなかったり、成功しても続けなかったり。

もうちょっと変化をつけようと思わないのかね。ボコられているんだぜ。広島はガードナー対策をしていたのに、そのガードナーから攻めていくばかり。

あと、西田、角野、中村などを連れてきて、外国人からのパス待ちオフェンスとか、何がしたいんだよ。そんなツッコミだらけでした。

確実性の高いストロングポイントのところから攻めていくばかり。今のバスケットはそれじゃ勝てないんだよね。レベル差がなければさ。

リスクを取っていた広島

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