変幻だけど、自在ではないナゲッツ

◎ゴール下担当ゴードン

2Pの確率が大きく落ちているマレーとMPJに対して、アーロン・ゴードンはキャリア最高の2P成功率を記録しています。

〇ゴードン
得点 15.0 ⇒ 14.6
2P 60.5% ⇒ 67.8%
3P 33.5% ⇒ 32.4%
FT 74.3% ⇒ 60.3%

2Pの確率向上はMPJの逆でゴール下のイージーが増えたからです。シュートが上手くなったわけではないし、フリースロー成功率が酷すぎるし。

135のアテンプトのうち、80本(59%)がゴール下でのアテンプトです。去年が834本のうち、367本(44%)がゴール下だったので、ゴードンのアテンプトは著しくゴール下を増やしました。1試合平均アテンプトだと4.9本⇒6.2本です。

「MPJが戻ってきたからゴール下が減った」なら理解できるけど、増えてしまったゴードンという構図は、ナゲッツオフェンスの明確な変化でした。

ゴール下のスペースはアーロン・ゴードンが使え!

ただ単に使わせるだけならば意味はありませんが、超高確率で押し込んでいるゴードンなので、チームとしても個人としても素晴らしい改善になっています。アーロン・ゴードン史上でも最高の使われ方かもしれません。

実は言い換えると「ゴール下以外の確率が悪い」ってのが、『エースになれないゴードン』というマジックが放出に踏み切った理由でもあります。

これをマレーとMPJが戻ってきた今シーズンに実行しているのはファンキーですが、ひょっとするとオフにコーチ陣が悩んだ結果なのかもしれません。なお、好調な自分に酔っているのか、ちょこちょこハンドラーアタックをし始めますが、特に意味はありません。

MPJはカットプレーを減らして外から狙い、ゴードンがゴール下へ飛び込んでフィニッシュする

MPJにやらせて高確率だったプレーを、今シーズンは敢えてゴードンにやらせています。っていうか、MPJがいなかった昨シーズンにやれよって話なのですが、様々なプレーコールを用意するナゲッツが新しい仕様を作ってきたのでした。

〇KCPのアテンプト
3P(コーナー以外) 2.6
コーナー3P  2.0
ミドル     2.2
ペイント    0.6
ゴール下    1.6

ついでに新加入のKCPをみておくと、わかりやすく3P担当にしていますが、ミドルが多過ぎます。3P担当にしておけや。

外と中のバランスがとれているようにみえながら、実際にはミドルゾーンを使う選手が多過ぎて困っている一面もあります。マレーが打ち切れないことや、MPJがカットするゾーンが足りていないことも関係していますが、ゴードンの件では変化させたようでいて、自在にコントロールしているわけではありません。

そういやゴードンがハンドラーしているシーンが増えましたが、時にはKCPにもハンドラーさせているんだってね。ヨキッチのハンドオフがあるから必然性もあるけど、3Pを狙う位置でやりなよ。

〇ナゲッツのミドル
20-21シーズン 12.8本 43%
21-22シーズン 10.3本 42%
22-23シーズン 12.4本 40%

ただ単にマレーの数字な気もしますが、周囲の役割を整理した結果として、特に変わらないアテンプトになっているのはファンキー。果たしてどこまで狙った変化しているのだろうか。

〇ナゲッツの3P
20-21シーズン 34.2本 37.7%
21-22シーズン 35.9本 35.3%
22-23シーズン 30.5本 40.3%

一方でマレーとMPJが戻ってきて、KCPを補強し、ゴードンをゴール下担当にした結果、3Pアテンプトを減らしました。なかなか意味わからん。

自分たちから積極的に変化を受け入れ、様々なプレーを織り交ぜるナゲッツは変幻するんだけど、それを自在に使い分けているようには見えないんです。

MVPしないヨキッチ ⇒

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