ジャズ式3ウイングビッグ

◎高額サラリーのセンターなんて不要

ゴベアとのトレードでやってきたバンダービルドですが、鮮やかにゴベアの穴を埋めているだけでなく、これまでジャズになかったインサイドの起点役にもなっています。サンズ戦の8アシストはビックリしましたが、ここまでパスが出来る選手とは知りませんでした。さすがナゲッツの2順目指名だ。

SGAのチームメイトとしてケンタッキーで14試合にしか出場せず、5.9点、7.9リバウンドと1.0アシストだったバンダービルドですが、確かにスカウティングビデオをみると、NBAでの印象よりもオールラウンドです。コートの中央でプレーすることが多く、ナゲッツもこっちを買っていたのかもね。

ウルブズはタウンズがプレーメイクに参加し、エドワーズもいたため、ほぼコーナー&エンドライン担当でした。でもコーナー3Pはないからさ。カッティングで合わせるのは上手く、豊富な運動量で暴れまわる印象でした。

しかし、今はセンター役なのでハイポスト周辺でボールを貰う事もあれば、エルボーで起点にもなっています。もちろん、合わせ担当のカッティング役にもなります。

〇アシスト
1.3 ⇒ 2.9

〇パス数
25.3 ⇒ 26.6 

パスの本数は大して変化していないのに、アシストは倍以上になりました。昨シーズンはディアンジェロへのパスが最も多く、今シーズンはコンリーへのパスが最も多いですが、ここはガードとのパス交換(リバウンドからのパスアウト)なので、アシストを稼げません。

これに対してマルカネンやオリニクへのパスがアシストになるケースが多く、殆どタウンズには出さなかった昨シーズンとの違いです。

起点役になることが増え、自分が空けたスペースへのアシストを稼いでいる

こんな状況がよくわかります。バンダービルドがこんなこと出来るなんて知らなかったですが、ハイポストでパスを受けると、流れるように逆サイドへとパスを繋ぐシーンもあり、コート全体をちゃんと見えているのでした。

開幕前は「イタリア式3ウイングをやるのかな?」とは思っていましたが、バンダービルドを起用する限りは、その形にはなり得ないはずが、まさかのバンダービルドでポジションチェンジアタックを成立させています。キーポイントがアシスト力だったわけです。

〇バンダービルド
25.0分 
8.0点
FG57%
8.5リバウンド
2.9アシスト
1.2スティール
0.3ブロック

〇ウォーカー・ケスラー
15.3分
5.3点
FG65%
5.2リバウンド
0.3スティール
1.5ブロック

また2ガード+3ウイングビッグになる時は、よりリムプロテクト力の高いケスラーが起用されることが増えます。3人体制ならば起点にもなって走れるバンダービルドを、2人体勢ならばゴール下担当を、という起用法はわかりやすい「センターの使い分け」になっているわけです。

そして、この2人のスタッツを足して、昨シーズンのゴベアと比較してみましょう。

〇バンダービルド+ケスラー(ゴベア)
40.3分 (32.1)
13.3点 (15.6)
13.7リバウンド (14.7)
3.7アシスト (1.1)
1.7スティール(0.7)
1.2ブロック (2.1)

思ったよりゴベアの方がいいですね。ゴベアが出来るプレーが限られているから、ジャズが出来る戦術も限られていましたが、それでもゴベアの方が強力だったことはわかります。

そう考えると、やっぱり今シーズンの特徴は大きく増えているアシストであり、バンダービルドがもたらした機動力とポジションチェンジってことになりそうです。

増えたオフェンスリバウンド ⇒

コメントする

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

CAPTCHA