サンダーへの提言（ギディとＳＧＡのこと）

◎戦術ギディを考えよう

ＦＧ成功率は低くても、個人の突破からワイドにパスを展開してくれるＰＧに慣れているサンダーファンですが、ギディはアシストが多いと言っても特徴としては大きく異なります。

緩急を使って周囲の状況をジャッジする
ディフェンスの逆を取るトリックプレーが好き
ルックアップしてプレーの選択肢は多い
リバウンドからのトランジションが得意

トランジションに関しては現状維持なので何もありませんが、これらの特徴は「ギディがアクションしてパスを出す」のではなく「周囲のアクションにギディが合わせる」ようなスタイルです。

現状でもしっかりとスペーシングされているサンダーのオフェンスはカットプレーは平均よりも多く、ハンドラーから始まることが多いのでピック＆ロールも平均を上回り、ロールマンプレーが多いもののＦＧ成功率がとても低いです。

〇オフボールスクリーン
　２．２回（２９位）
　２．０点（２９位）

一方でオフボールスクリーンから抜け出すプレーは群を抜いて少なくなっています。下にいるのはロケッツで１つ上はマジックなので、なんだかわかりやすいです。

スペーシングはしているがオフボールの仕掛けが弱い

こんな特徴があります。ギディがボールキープしている間に、逆サイドからＳＧＡが出てくるプレーはありますが、そもそもＳＧＡもキャッチ＆３Ｐにはしないので、オフボールムーブでチャンスを作っているとはいいがたいものがあります。

シューター不在のチームなのでリーグトップになるのは不可能ですが、コートを広く使えているのに勿体ないのは間違いなく、ガード同士でもオフボールでスクリーンを掛け合う工夫が欲しい所です。

〇コーナー３Ｐ
　８．９本（１４位）
３８．２％（１６位）

コーナー３Ｐについてはリーグ平均にいます。あんなに決まらない３Ｐでもコーナーからであれば、それなりなので、ここを増やすしかありません。

〇コーナー３Ｐ
ウィギンズ　１．３本
ポク　　　　１．３本
ロビンソン・アール　１．２本
ケンリッチ　１．１本
ジェン　　　１．１本

それなりにばらけているのは良い傾向ですが、ビッグ役の２人混じっており、だけどムスカラがいません。このあたりは絡み方が選手によってばらつきが大きいという事でもあります。

ビッグがコーナー担当はスペーシングになるものの、スーパーエース用のオフェンスです。ギディが成長したとしても、そこまでの突破力を求めるのはムリなので、やはりスクリーンを大事にしたいよね。

〇ポストアップ　１．９回（２９位）

カットプレーを増やし、ワイドに展開していくスペーシングオフェンスならば、もう少しポストアップを活用しましょう。ちなみに３０位はグリズリーズなので、ドライブ中心にも出来るのですが、それをするにはギディもＳＧＡも３Ｐがないんだよね。

では誰がポストアップするのか。答えはギディ本人です。あのパス能力でポストから展開されると、ディフェンスは死角が増えてしまうので守りにくいはず。ギディはビッグガードなので、このオプションプレーは効果的だと思います。

こうして考えていくと、まだまだ使ってないプレーが多くありそうです。とにかく

もっといろんなプレーを経験していくべき！

こんな印象を強く受けています。なんせ３年目だからね。原稿の戦術は２年間で十分やったじゃないか。異なるプレーを混ぜていく、特にオフボール系統のプレーを増やしていく事で、今までになかった能力を引き出して欲しいのでした。

◎これは何だったんだ？

サンダーの開幕雑感だったはずが、普通にギディとＳＧＡの現在地と未来になってしまいました。まぁそれくらい中心選手と戦術は大事だよね。ＳＧＡが輝くほどに今の戦術は機能するんだけど、ギディの意味は薄れているのでした。

ちなみに全く関係ないですが「ケンリッチがコートにいると守れない」という現象も起きています。ケンリッチ１人の問題ではないものの、これまで１人で何とかしてくれていた印象もあるので、「勝ちたければケンリッチ」が通用していません。

こういうところも同じことをやっても成功しないという例です。仮に今シーズン上手くいったとしても、サンダーが勝ち進みたいならば、いろんなシチュエーションへの対応も考えなければいけません。

そろそろ進化を考えてもいいのでないでしょうか。まだ勝ちにこだわるわけじゃないので、失敗すらも良い経験に変えていきましょう。勝つことよりも経験をとりたいのでした。ドラフトじゃなくてね。