ピストンズの雑感

壮絶なる被ブロックパーティが開催されたペイサーズ戦は、良くも悪くも「らしい」試合でした。ということで、開幕序盤の観察はもう十分です。これが3か月後くらいにどうなっているかを知るために、現時点の感想をまとめておきましょう。

予想通りではあるものの、予想を超えて戦術は整備されており、カニングハムによるコントロールから、アイビーによる突破が紐づき、組み合わされた複数のオフボールスクリーンを使いつつ、ベイとボグダノビッチのパス交換からチャンスを作っていきます。

人もボールも動き、スペーシングが徹底されているパッシングオフェンス

は気持ちも良ければ、コートにいる5人に共通意識が明確に存在しています。若いチームとは思えないほど、お互いのためにスペースを作り、タイミングを合わせて動き、的確にパスを出していきます。

特にキャッチ&3Pを狙い意識が強くなっており、アイソアタックしていたはずのベイは、見事にパス交換からのシュートを狙う好プレイヤーへと変化してきました。ジェレミみたいなプレーをしていたのが、ボグダノビッチみたいなプレーをしており、対角ウイングのマネをしているのか、対角ウイングによってプレーを変えているのかは不明ですが、思っていたよりもずっと良いプレーをしています。

そしてボグダノビッチも期待通りにチームオフェンスの一員として、ピストンズの他の選手にはないシュート能力を示してくれています。ジェレミよりもシューターとしてオフボールでの動きがあり、オリニクよりも運動量が多いボグダノビッチは「予定通り」のフィットという形です。

そこにアイビーが加わったわけですが、ここまで最も印象的なのはフルコートを走り抜けるスピードで、他の選手よりも2段階くらい早く、わかりやすくテンポアップされます。ドライブからのパスもしっかりと行っており、ほぼ完ぺきに見えますが、それは「ボールを長く持たない」からこそ、弱点とされていたターンオーバーが顔を出さない一面もあります。ある意味でシーズン通せばボロが出てくるでしょうが、アイビーに求めるものが明確だから迷わずにプレーできています。

とにかく目まぐるしくポジションチェンジしていますが、それでもフロアバランスが崩れないことが印象的でした。そこにはスチュワートが3P担当と化していることも関係しています。唯一の勝利となったマジック戦ではゲームウィナーを沈めましたが、スチュワートのコーナー3Pにすべてを託した采配は良くも悪くも、って感じでしたが少なくともチームとしてスチュワートに3Pを打たせる方針を明確にしています。

速攻でもリングに向かって走る選手もいれば、コーナーへと広がる選手もいるし、後ろからリバウンドにも参加するし、それぞれの走るべきレーンが定められているし、カニングハムとアイビーがペイントアタックしたら、ちゃんとボグダノビッチがセーフティーとしてカバーしているし、昨シーズンの開幕時とは違って、完全にチームとして整備されているのが印象的な開幕となりました。

カニングハムと弱点 ⇒ ⇒

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