◎苦しいサボニス
ポイントセンターのサボニスは周囲とのかみ合わせに苦しんでいます。これまたリトアニアが3Pを打つよりもインサイドへの合わせを重視するスタイルで、なおかつサボニスとバランチューナスのキックアウト待ちで3Pになっており、「サボニス待ち」をされてしまうので厳しい雰囲気です。
ハンドオフを駆使して右に左に起点を変え、コンビプレーの連続からプレーを構築し、空いたスペースへ飛び込んでフィニッシュする。そんなサボニスにとってチームメイトがゴール下のスペースを潰しているとなにも出来なかったりします。
そんなチーム事情だけでなく、FIBAルールはサボニスにとって厳しいものがあります。
〇3試合目までのサボニス
9.7点
2P45.8%
FTA2.0本
2.0アシスト
4.0ファール
サボニスは2Pの確率が悪く、それでいて1試合に1回シュートファールを貰うだけ。しかし、自分はファールコールされまくりです。なお、アシストが少ないのはチーム事情です。
一方でNBAでのサボニスはサイズに似合わず、ゴール下で強さを発揮するタイプで、高いFG成功率を持っています。
〇NBA
18.9点
2P62.2%
FTA5.4本
ゴール下FG 71.6%
高さのないサボニスですが、身体を使ってブロックするプレーが上手く、ゴール下では驚異の確率を持っています。ダンク少なくても堅実に決めてくれるのがサボニスの良さ。
ファールが多いのはNBAでも一緒なのですが、ユーロバスケではリバウンド時に相手をブロックしながら奪うとファールコールされる(相手がバランスを崩す)ことが多く、本人も納得いかないことが頻繁にあります。
ゴール下で押されても耐える身体の使い方
⇒FIBAではファールが貰えない
リバウンドに飛び込んでくる相手を制する身体の使い方
⇒FIBAでは相手がバランスを崩したらファールになる
数試合の感想なので、偶然かもしれませんが、いずれにしてもサボニスは単なるチーム事情以外に、サボニスらしい特徴が裏目にでており、ゴール下で囲まれては「ノーファールでシュートミス」が多発しています。NBAでは60%超えている2P成功率が、何故かFIBAになったら大きく落ちているんだ。
なお、初戦はスロベニアですが、トニーのワンビッグみたいなチームなので、ここだけはアウトサイド中心のNBAっぽさがある相手でした。リトアニアの方が中でゴリゴリしていたから自分たちの事情だった。
結局は「インサイドは高さが全て」にしているのがFIBAのレフリングって感じです。とにかくインサイドでのフィジカルの強さは損ばかりなので、3P打ちまくった方がベターです。
もちろん、モンスターヤニスには何も関係ないし、至高のヨキッチは混んでいるところでは攻めないし、普通にフィジカル強いので苦労しているようには見えません。
〇2P
ヨキッチ 68.4%
ヤニス 53.3%
ヤニスさんはクロアチア(ズバッツ)にちょっと苦戦したかな。NBAならスピードでぶん回す弱点くらいのイジメ方になりますが、そうはならないのも面白かったです。
◎コルクマズの話はどこいった
えーっとコルクマズの話から始まったはずなんだけどね。
要するにコンタクトプレーが多く、でもバランスを崩さなければノーコールなので、NBAプレイヤーはそこそこ苦労しています。耐えれば耐えるほど、フランストレーションを溜めていく感じ。
コルクマズにファールした選手は「レフリーのコール酷いよな」っていったらブチ切れられたみたいですが、乱闘の原因はともかく、本当に酷いんだよね。
大会は4日目になって、前述のドイツのセンターがフロッピングでテクニカルをコールされました。ドイツは何とかダブルオーバータイムの末にリトアニアに勝ちましたが、この日はアップセットが連発しました。
スペインがベルギーに負ける
スロベニアがボスニアヘルツェゴビナに負ける
トルコがジョージアに負ける
フランスもハンガリーに4点差でした。全部見ていない試合なので、ニャンともいませんが、これだけアップセットが続くと
レフリングに問題があるから調整が入って、好調だったチームほど困ってしまった
のではないかと邪推してしまいます。これから選手が倒れているけどノーコールってのが増えたら、そういう事なんだと思います。
◎グループB
ついでに死のグループについて。4チームが勝ち抜けますが、ここまでの順位を「ハンガリー戦を除いて」並べてみると
ドイツ 3-0
スロベニア 1-1
ボスニア&ヘルツェゴビナ 1-1
フランス 1-1
リトアニア 0-3
ハンガリー戦を残して3連勝のドイツは勝ち抜け決定です。そして同じくハンガリー戦を残すリトアニアはボスニアヘルツェゴビナに勝てば2-3となり、まだギリギリ、なんとか可能性があります。
他の3チームは1勝すればグループリーグは抜けられます。ボスニアヘルツェゴビナvsリトアニアがグループリーグの大一番になりそうです。
黒人選手が多いNBAと白人選手が多いFIBAの違いとかあるんですかね?
知らんけど
そこは別に関係ないですね。
単純にルールも違えば、NBAのレフリーはFIBAは担当しないと思うので
接触、影響、責任の三原則でいったら、「押した」ことだけで、「影響が見られない(バランチューナスがプレーを継続できている)」か「責任がない(リーガルポジションで押し合っているだけ)」のであればファールにならないというのは当然に感じます。
でも、押して「耐える」とノーファールで、「耐えられない」とファールなんですよ。
何よりも「耐えた」結果、「押した方がバランスを崩す」と耐えた方のファールになります。
そして、この後、急にレフリングが変更され、バランスを崩さなくてもファールコールされるようになりました。
もうわけがわからないです