◎ガードだったドスンム
1月以降の48試合でロンゾが6試合、カルーソが15試合しかプレーしておらず、両ガードが長期離脱となりました。ホワイトは46試合に出場しているものの、気が付いたらスターターガードの座はドスンムのものになったのです。
それまではポジションを問わず「ケガ人の代役」だったドスンムですが、ここからは「PG(ロンゾ)の代役」に落ち着きます。スターターPGとしてプレーしたドスンムのスタッツは劇的に変化します。40試合プレーしたスターターでは
〇スターターのドスンム
34.8分
10.9点
FG52.3%
3P35.5%
FT78.6%
3.6リバウンド
5.4アシスト
1.9ターンオーバー
懸念だったフリースロー成功率は20%以上上昇し、アテンプトが3本に増えた3Pも合格点の成功率でした。
何よりもビックリするほどアシストが増え、それでいてターンオーバーが少ないPGとして見事にロンゾの穴を埋めました。PGといってもデローザンとラビーンがメインのハンドラーを務めるため、サポート役のPGとしてはアシストが多いことよりも、ターンオーバーが少ないことは重要です。
てっきり「ディフェンスの人」だと思っていたドスンムは、得点力とアシスト力も持ち合わせ、ターンオーバーの少ないガードだったのです。
ポジションレスなディフェンスだけでなく、オフェンスでも万能なガードだったドスンム
久しぶりにブルズを見た時のドスンムは衝撃でした。派手さはなくとも、しっかりとしたボールキープとシンプルなゲームメイク。そして自らのドライブで切り裂いており、オフェンスでも立派に通用していたのです。
50%を超える堅実なシュートチョイスも含めて、2順目指名とは思えないハイレベルなプレーをしており、シーズン当初は活躍しているように見えて、まだまだNBAへのアジャスト中だったのです。
試合をこなすほどに伸びていく22歳は、ガムシャラな選手に見えていたシーズン序盤と違い、ルーキーらしからぬ落ち着いたプレーをしていました。
見た目の風貌も含めてファイターにしか見えなかったのに、実際には多くのスキルと堅実なプレーチョイス、そしてポジションが違っても対応するだけの戦術力を持ち合わせた完成度の高いルーキーだったのです。
これはWikipedia先生に、大学時代のドスンムについて教えてもらわなければいけません。
面白い考察でした。
アヨのディフェンスは素人目に見ると、スピードで振り切られるのが目につき、やや過少評価してしまっていたのですが、ここまで被3PFG%が良いとは。自分の目が節穴だったと痛感しました。
ブルズのディフェンス戦術は(けが人が多かったことも含めて)かなり雑に感じてましたが、その中でアヨは確実に貢献していたのですね。
主力の大幅な変更を伴わない今季、より洗練されたブルズで、アヨの落ち着き・IQが光ることを祈ってます。