◎シューター
もっとも難しいポジションでした。「シューター」としての働きが悪かったのは西田でしたが、一番安定して万能だったのも西田です。明確にスターターの地位を固めていますが、それ以上の成果を出せなかったアジアカップでした。
逆に成果を出したのは須田でしたが、それは冨永のディフェンス問題が起こした現象でもあります。本来は2人で良いはずが3人選んだ意味がわからなかったものの、終わってみれば守れなすぎる冨永に比べたら、須田の方が良かった・・・のに、最後にタフ3P決めまくった富永っていうね。
個人的に評価するならば冨永はオプションもオプションで、別にいなくてもよいくらいのオプションでしたが、それ以上に富樫との相性の悪さも感じたね。「河村と相性が良かった」よりも「富樫と相性が悪かった」が正しいと思う。じゃあ富樫を選ぶか、冨永を選ぶかと言われたら、冨永かな。
富永
シュートセレクションの悪さ、好不調の波の大きさと苦しい部分はあったものの「こういう選手だ」と認識していれば使い方次第で武器になります。特に今回のアジアカップは渡邊がコートにいないとオフェンスに困ったので、冨永がわかりやすく打ってくれるのは大事でした。
一方でディフェンスは壊滅的。出足の良いスティールはあっても、フィジカルに惨敗していました。本当にNCAAでやっているのか疑問しかなかった。
まぁNBAでも稀にいるけどさ。そういう時は周囲にカバーできる選手を並べるわけですが、3ガードなんてやってしまうからムリでした。
おそらく冨永が大学で頑張るべきことは、そのまま代表で頑張るべきことです。非常にわかりやすいわけですが、出来ないから試合に出ていないんだろうね。
須田
初めは迷いのあるプレーをしていた須田ですが、シリア戦で9/12のバカあたりを経験したことで、振り切ったシューターになりました。びっくりだぜ。田中大貴の相棒からの脱却(古い感覚の管理人)
さて、難しいのは「そのほかのプレー」です。富永よりはずっと良かったけど、ディフェンスが良かったわけではない。スティールやリバウンドもないし、オフェンスでもドライブ力に欠ける。
で、この先に馬場、比江島、そして田中大貴が戻ってくることになったら、初めに外されそうなんだよね。西田くらい万能になるのは難しく、冨永くらい吹っ切れるわけにはいかない。
冨永と西田の中間として機能した須田でした。それは誉めていいんだけど、中間っていうのが難しいよね。
西田
フィジカルにもスピードにも対応したディフェンスは、地味にカバーリングのリバウンドなんかもあり、全試合でスティールを記録してもいます。エースキラーとしても、マルチとしてもガード陣で最も信頼できるディフェンダーでした。これがスターターの座を守れた理由です。
オフェンスは堅実なシュートで3P56%を記録しましたが、堅実過ぎました。それよりももっとアグレッシブに打ってくれ。ただ、もともと乱れうちタイプではなく、大学時代も消極的だから大倉に負けていた感あるしね。
アジアカップではドライブが通用せず、それでいてアシストもイマイチでした。西田贔屓でいえば「遠慮しすぎ」なのですが、その姿勢が課題だよね。
基本的にはハンドラーやらせた方がプルアップ3Pも混ざって良い感じだと思います。そういう意味でも富樫との相性が悪い。まぁシューター陣はみんな富樫と組むのに苦労していました。
問題なのはシューター3人ではなくて「ハンドラーとの役割分担」にありました。これまでのハンドラー中心から、アジアカップはシューター中心の戦い方になり、ロスターに3人いる価値はあります。だからこそ西田はコンボガードにした方が良さげ。
そしてシューターではない馬場と比江島をどうやって組み合わせていくのか。馬場なら富樫でいいもんね。比江島は・・・PGかな。
そして日本のSGは「ハンドラー」ではなく、「シューター」でした。ってことはPGはPGであり「パサー」がいいよね。っていう話です。