ECFヒートvsセルティックス

ゲーム1

ゲーム7の後に見るゲーム1って新鮮だよね。違う緊張感がある。

さて、セルツはスマートに加えてホーフォードが欠場です。かわりにロバートが戻ってきました。最大の懸念事項は「選手層が薄い」なので、マイナス1人は厳しいです。厳しい一方で所詮はゲーム1なので、他の選手を使って主力を休ませたと思えばいい。特にホーフォードは休ませてあげて。

なので、大事なことは情報収集にも見えます。お互いにベーシックな戦い方を選んでおいて、その中で情報を探していく。

◎ディフェンスのシリーズ

テイタムのアタックをはじめはアデバヨが止め、続いてビンセントがドライブされます。つまりヒートはスイッチOKのディフェンスシステムで入りました。一応、タッカーがマークしているのですが、簡単にスイッチさせられ、ドライブからストゥースのファールなんかもありました。

バックス戦ではマシューズに困っており、ジョージ・ヒルとホリデーを攻めていたのですが、だからこそ「もっとスイッチさせればいいのに」でしたが、スイッチ連発の良い流れです。ホワイトがツーメンゲームでアデバヨを引き出してのロバートのダンク、そしてビンセント相手のブラウンのプルアップ3Pもあり、個人技とコンビプレーで崩せています。早々に18-9まで持って行ったぞ。

逆にオフェンスが形にならないのがヒート。ストゥースの3Pをホワイトが後ろから止めて速攻に持って行ったり、よくわからないヒートのミスからカウンターでテイタム。アデバヨのフェイダウェイや、タッカーのフローター、そしてバトラーがドライブからロバートを吹っ飛ばしてのダンクなど、インサイドを攻めていきますが、全体のバランスが悪い。

そんな感じなので、セルツのリードはカウンターがあったから程度のリードです。ディフェンスが機能したほうがイージーオフェンスを増やせて良さげ。ディフェンスがいい方が得点を取りやすいシリーズになりそう。

そんな空気でヒーローが出てくるとオフェンスが軽くなったヒート。さらにオラディポ登場で、細かいカバーとローテから1on1ディフェンスが効いて止め始め、 ヒーローのワンパスからバトラーのゴール下が決まります。派手にヒーロー、地味にオラディポの時間帯でヒートが追いつきます。

タイムアウトのセルツですが、そのタイムアウト明けがオラディポのスティールからケイレブの速攻。普通にケイレブを使ってきたね。バトラーも残っているので、シクサーズとのシリーズよりもディフェンス重視に見えます。ウイング止めないとさ。

そしてケイレブがホワイトからチャージドロー
そのホワイトはバトラーからチャージドロー

テイタムがフローターを決め、ヒーローがフローターを返し、プリチャードが3Pを決めて1Qが終わります。ディフェンスのシリーズっぽい入り方でしたが、ベンチメンバーで解決してきたヒートに対して、ベンチが薄すぎるセルツという匂いもしたのでした。

◎ラインナップ変更

2Qはヒーローからスティールしたテイタムの速攻で始まります。そうなんだよね。このウイングの1on1の差でセルツの方が強そうなんだよね。質で勝てるセルツ。
オラディポがプリチャード相手の1on1で取り返します。そうなんだよね。ベンチメンバーですら個人技で圧倒出来るヒートの方が強そうなんだよね。層で勝てるヒート。

だからこそ「質でも勝てる」アデバヨへの期待があるのですが、やっぱり20点取るようなプレーじゃないね。良くも悪くも層が厚いヒート。ただ、逆にロバートのインサイド合わせにやられまくります。アデバヨは悪くないといえば悪くないけど、モンスターだから「それ止めるのかよ」をして欲しいわけで、ディフェンスも物足りないぜ。

そのアデバヨがコーストtoコーストを仕掛けながらパスの判断をしてブラウンに奪われてカウンター。テイタムをブロックしたけど、なかなかオフェンスリバウンドも取れず、セルツの奮闘が目立ちます。インサイドでイニシアチブはセルツ。まぁその代わり外のマークは怪しい。

しかし、オラディポもヒーローも外から外し、ブラウンはストゥース相手の1on1を決め、プリチャードの3Pで再びセルツが11点差にします。ここまで決まるならホワイトよりもいいかもね。3P以外はホワイトなんだけど、3Pの差がデカすぎる。

さらにヒートはタッカーがブラウンの切り返しについていけずに足を痛めてしまいます。ロッカールームへ。37歳には厳しいのか。

タッカーがいなくなると、ある意味でヒートは腹をくくることになります。スモールしかないじゃん。それはヒートにとっては大した話ではありません。しかしセルツにとってはツービッグにするのか、ワンビッグにするのかの悩みどころ。特にグラントがアデバヨとのマッチアップは好ましく無さげだし。

タイスとグラントのツービッグを選ぶと、そのタイスがディフェンスで見事にコースを切り、カウンターからプリチャードの速攻。グラントtoタイスのゴール下も決まって、ディフェンス面の強みからリードを広げます。

追いかけるヒートはバトラーのパスアウトからビンセントの3P。オフボールで動いているので、マークをずらし始めました。さらにヒーローがドライブにミドル。ちょっとずつオフェンスのリズムが出始めたヒート。

だけど、ディフェンスは厳しくてテイタムのドライブに、スーパータフなロングフローター。ディフェンスの戦いだったのに、どっちも守れなくなり始めました。タイスはコーナーからの見事なカットプレーも決めるぜ。

ヒートの方がスピードがあるので、インサイドに収縮させてのケイレブ3Pも決まりますが、セルツの方がタイスの奮闘でゴール下のイニシアチブって感じです。テイタムの3Pで残り1分半でも10点差。

しかし、セルツはテイタム・テイタムし過ぎてしまいました。テイタムへのパスを読んで奪ったヒーローが速攻。こりゃ厳しいかと思ったら、バトラーの3Pをテイタムがブロック。一進一退の展開が続き、62-54でセルツがリードして前半を折り返します。

◎わき役と主役

無事にタッカーも戻ってきたヒートは、バトラー⇒ストゥース⇒バトラー⇒タッカー⇒バトラーとバトラーのワンツーが大量に混じるオフェンスになります。テンポよくボールが動き、遅れ始めるセルツ。そんなことをした中に混じったアデバヨのドライブ&ワンで早々に3点差になります。

今度はアデバヨのハンドオフからビンセントが3P。これは外れたけど、パスアウトからディープ3Pを決めるビンセント。そしてトランジションでの3Pが外れるとバトラーのオフェンスリバウンド押し込みで逆転します。

さらにタイムアウトを経てタッカーとのハンドオフからストゥースの3P。グラントのドライブはアデバヨがブロックし4点リードになります。つまり、主役がボールに絡みつつも、わき役たちが決めていっての逆転です。そして主役がリバウンダーになっているのもヒートの良さ。

今度はブラウンのドライブを遅れていったのにブロックするアデバヨ。バトラーはターンシュートでファールドローとミドル。アデバヨがテイタムを止めるとストゥースが速攻ダンク。脇役が輝いたら主役が超絶輝くっていうね。

タイムアウトのセルツですが、テイタムからブラウンへのパスをバトラーが奪って速攻。さらにロバートの背中からスティールして速攻。あっという間に二桁点差になります。ディフェンスの良い方が点を取る戦い。

今度はアデバヨの裏パスをテイタムが奪ってカウンター。ヒーローのドリブルをタイスが奪って、カウンターにはならなかったけど、最後もタイスがプットバック。ミスしたら負け。あとヒートはトランジションがあまり良くない。アグレッシブなので。

ん-でも、今度はブラウンのパスをタッカーがカット。そのタッカーにタックルかましたグラントのファールでボーナススロー。そしてビンセントがさらに3Pを決めてリードを取り戻したヒート。

デッドモンはタイスにダンクをブロックされたけど、その後でブロックを返します。要するに出ている選手が全員躍動していくヒート。ちょっとエグイ。上手くいきすぎだろ。セルツも出番を貰ったニスミスがエネルギッシュなプレーを見せヒーローをブロックしたりしているんだけど、ヒートの方が全員出来すぎていてさ。

そしてボールを運ぶテイタムからオラディポがスティール。これがオラディポの怖さ。ボールを奪い取りにくるので、高確率で決めているテイタムも良さを出す前に仕掛けられてしまいます。テイタムに顔を叩かれたデッドモンのフリースローも決まって、ヒートが93-76と17点差にして3Qが終わります。

〇3Qのセルツ
FG13.3%

なんと14点しか取れませんでした。もう少し細かく分解してみましょう。

2P2/8
ヒートのブロック 5

セルツは6本の2Pミスがありましたが、そのうちヒートのブロックが5つありました。このうち2つはビンセントなのですが、両方ともロバートがゴールしたフィニッシュに行くのを下で叩いて奪いました。見事なカバーでしたし、セルツは最も効果的な得点手段を止められました。

セルツのシュートが決まらなかったのではなく、ヒートのディフェンスが上回ったのが2Pの部分です。1つのQで5ブロックはスゴイね。それもモンスターなのはアデバヨだけなのにさ。なお、セルツはフリースローを13本も打っており、ヒートのファールは9もありました。なのでハイプレッシャーで勝ったけど、リスクもあるハードさでした。

3P 0/7

一方で3Pは単に外しただけです。2本がニスミスなのでヒートが打たせる選手に打たせた形ではありますが、ハードなディフェンスに対して外打ちは失敗しました。これを決めておけば、2Pも決まった可能性があります。そこまで難しい3Pばかりって感じでもないので、セルツのミスです。

ターンオーバー 8
ヒートのスティール 6

また8つのターンオーバーのうち6つがヒートのスティールでした。39点奪ったヒートですが、そのうち12点がターンオーバーからの得点です。にもかかわらず、FG50%とそこまで確率が良かったわけではありません。ハーフコートの戦いならば、こんな差はつきませんでした。

〇ターンオーバー
テイタム 6
ブラウン 2

しかも、ターンオーバーは全て両エースからでした。特にテイタムが酷いわけですが、それだけボールを持っていたわけです。うーん、スマートがいればねぇ・・・スローダウンしてリスクの低いシュートでハーフコートの戦いにしたかったし、それをテイタムにやらせるためにもボール運びはスマートが良かった。

〇ヒートのフリースロー 14/17

ヒートの得点源はフリースローでした。このうち10本がバトラーなんだけどさ。いずれにしてもセルツはディフェンスのガマンも出来なかった。タイスはよく頑張っていたと思うけど、グラントが3Qだけで3つもしていたのでした。

ってことで、スマートとホーフォード不在を感じさせる3Qでした。上手くいっている時間帯は問題ないけど、苦しくなった時に歯止めが効かなかった。どっちかがいれば、かなり違った気もします。スポルストラも「テイタムとブラウンをね」といってます。

ただ、これだけエースが困ったセルツに対して、バトラーのファールドローこそあれど、チーム全体で攻めた感のあるヒートの方が止めにくかったのも事実です。中心選手がハードワークの化身として、サポートするっていう奇妙な構図のヒート。エース頼みのセルツとの差が大きく出た3Qでした。

◎スーパースターシリーズ

アデバヨがロバート止めるのにフレグラントしたり、グラントとストゥースがダブルテクニカルになったり、アデバヨとグラントが衝突して倒れたり。激しさを増していく4Q。

ブラウンが3本の3Pを決めたこともあってセルツは一気に追い上げますが、バトラーがタフ3Pをねじ込み、タッカーがコーナー3Pを決め、ストゥースも3Pで続き。激しすぎた代償なのか、外から打っては決まる展開が続き、特に何も起きずに終わりました。管理人が疲れたとも言います。まとめましょう。

この試合で面白かったのは、アデバヨがロバートに苦労したことです。もちろん、まともにやられることはないのですが、ヘルプに出たは裏のスペースを使われました。これがビックリするほど効いたので、ロバートの復帰は大きそうだし、それ以上にタイスがインサイドで待ち構えるだけでなく、コーナーからの飛び込みもあって、ロバートの高さ関係なく裏のスペースを使いました。

ヒートのアグレッシブなディフェンスの裏を狙え

セルツの狙いはおおむねうまくいったと言えます。これを一番うまく止めたのはアデバヨではなくタッカーで、ロバートを押し込んでスペースを消しました。ただ、それは後半の話なので、単純にロバートの足が止まっていたってのもあります。パスが通ってビンセントのブロックもあったわけだし。

3Qのアグレッシブ&裏のカバーでヒートが圧倒した

ここもまたポイントです。ハーフタイムでここを修正したから3Qのセルツは沈黙しました。トップからのパスを奪いまくった代わりに裏のスペースを使われたけどタッカーとビンセントでカバーしたよ。

ただ、これは再現性がある対抗策だったかは微妙です。ゲーム2以降も引き続き狙い、狙われることになりそうです。あと、こういうのがあるからこそ「シクサーズ戦よりもラウリーが欲しい」わけですが、ビンセントがカバーしたってのが大きかったです。

この点を除けば、ヒートのディフェンスはある程度機能したと言えるでしょう。何か致命的に使われた弱点はなく、テイタムのポストアップもなかったので、サイズのミスマッチも生まれませんでした。こういうのもスマート不在って感じだね。プリチャードが3Pを決めてもプレーメイクはしないので、あくまでも個人マッチアップの話さ。

セルツはバトラーのファールドローにボコられました。でも、若干のホームコートアドバンテージって感じもある。別に「ファールじゃなかった」なんてことはないよ。ただプレーオフならコールされないこともあるコンタクト。だから再現性あるともいえず、ゲーム3以降で判断しましょう。

〇バトラー
41点
FG12/19
FT17/18
5アシスト

セルツは全くもって対処法を見つけられませんでした。ここもスマートの兄貴ですかね。それよりもプリチャードがいるとイージーって感じなんだよね。そっちの方が問題。

ミスマッチ誘導に弱いのはセルティックス

わかってはいたけど、スマートがいないとどうしてもね。ヒートがビンセントでもテイタムの対応をしているのに比べると、セルツのバトラー対応は非常に良くなかったです。ファールドローで調子に乗るタイプなんだから気を付けないとさ。

ただ、バトラーはこの数字ほどすごくなかったです。41点取ったってウソでしょ。くらいの印象です。これは誉め言葉でして、40点取る選手としては個人技アタックは少なく、ギブ&ゴーの連打って感じでした。なので、単純な得点ではなく、全体の印象としてシクサーズ戦よりもずっと良かった。

チームオフェンスをしたら41点取っていたバトラー

40点オーバーとなったのは、むしろディフェンスからのカウンターと、オフェンスリバウンドという違う理由の方が大きかったです。こっちが偉大だったバトラー

〇バトラー
5オフェンスリバウンド
4スティール
3ブロック

うーん、全部スゴイよね。主役が頑張ったのはハードワーク。ただただファイトしたゲーム1でした。9人ローテでインテンシティを保ち、その中でプレータイムが41分のバトラーが更に奮闘する。そんなゲーム1でした。

さて、セルツはどこに弱点を見つけたのでしょうかね。正直、見つけられなかった気がします。「自分たちのミス」こそが一番怖いシリーズなのがハッキリしており、弱点を突くよりも「どうやってヒートのディフェンスを無効化するか」が修正点になりそうです。

ヒートも3Pには苦労しており、3Qの外れまくりがなければ、簡単な試合じゃなかったです。その意味ではセルツのミスに救われた面もあったね。あれが決まらないから、さらにスティールが増えた印象。

だからプリチャードの出番を増やしたいだろうけど、出番を増やすとまたバトラーにボコられるぞ。セルツが対応策を間違えると、バトラーのスーパースターシリーズになりそうな幕開けでした。

ECFヒートvsセルティックス” への1件のフィードバック

  1. いつも楽しく拝見しています。
    オフェンスでもディフェンスでもバトラー無双でしたね。フリースローのもらい方など試合巧者だなと感じました。
    スマートが復帰したらバトラーとのマッチアップになるのかな~。
    またヒーローがベンチから出てくるのは脅威ですね。ピックの使い方やフィニッシュのバリエーションが増えたなぁと感じました。
    セルツは仕方ないのですがテイタムボール持ちすぎかなという印象。スマート不在が響きましたね。
    ベストメンバーでの戦いが楽しみです。

えーきち へ返信する コメントをキャンセル

メールアドレスが公開されることはありません。

CAPTCHA