プレーオフ②ヒートvsシクサーズ

ゲーム1

エンビードが欠場のシクサーズ。ファーストラウンドではマキシーも、トバイアスも、ダニーも活躍しましたが、それってハーデンがそういうゲームメイクしているからじゃないのかな。ハーデンのアテンプトは13本程度。ロケッツ時代は24本あって、フリースローも多かったので、そういうプレーをしたらボール回らないよ。そしてエンビードがいないなら、それでもいいよね。

アタック◎バランスアタック

ラウリーのいないヒートは今日もビンセントですが、ファーストオフェンスが誰にもパスしないでミドルを決めるビンセント。ヒートは長くボールを持つ選手はバトラーくらいで、そもそもがバランスアタックだ。PGが自分で打ってしまう事の方が珍しい。だから、これはこれで意表を突いたよね。

そしてアデバヨがポストアップを押し込めば、バトラーのパスからタッカーが3Pをヒット。バトラーはドライブをミスしたけど、アデバヨがプットバック。ってことで初めの4つのオフェンスで4人がシュートを打ちました。

さぁくるのかストゥースという5回目はタッカーだったのですが、これを外して初めてのオフェンスミス。でも6回目はビンセントからアデバヨへのアリウープです。オフェンス快調なヒート。そして7回目のオフェンスはビンセントが外すも、リバウンドをエンドラインにこぼしたシクサーズにより、そのエンドラインからのスローインでストゥースの3Pです。エグイな。

8回目はバトラーのミドルが決まり、
9回目もバトラーのミドル。
初めの9回のオフェンスで18点を取ってシクサーズがやっとタイムアウトです。美しいほどにバランスアタックしたヒートが先制したゲーム1です。

タイムアウトでジョーダンはベンチへ。座っているシーンがカメラに抜かれたけど「完敗」っていう表情になっていた。実際、それくらいアデバヨが自由でした。

シクサーズはトバイアスとダニーが難しいシュートを決めていき、点差的にはそれなりに対抗していますが、例えばハーデンがマキシーに渡しておき、ビンセント相手のポストアップしてもパスが出てきません。しょうがないからタッカー相手にアタックしてみたらチャージングのハーデン。

さらにステップバック3Pを打ちますが、久しぶり過ぎてか決まらない。誰もリバウンドいってないし、ラプターズとのゲーム5みたいだな。ボールが動かず、インサイドに誰もいない。

逆にヒートはアデバヨとタッカーがオフェンスリバウンドを奪うので、シュートが外れてもオフェンスミスが少ない。タッカーのリバウンドからバトラーも3Pも決まって悠々自適。まぁここはエンビード不在が大きく出ていますね。エンビードいないから収縮するけど、それでもリバウンド取られるし、アウトサイドが空きまくっているし。

とはいえ、次第にシュートミスも増えてきたヒート。ハーデンはアグレッシブに個人技アタックしてファールドローしています。そう簡単に試合は終わらないか。タッカー⇒オラディポという交代策のヒートなので、ハーデン対応もオラディポにスイッチ。ファールドローにくるならば、その前に奪い取る作戦ですね。

しかしハーデンはヒーローにスイッチさせステップバック3P。さらにスティールからサイブルの速攻で5点差にします。11ー0のランだぞ。基本的にはヒートのシュートミスが酷かっただけで、バトラーも単なるドリブルをミスするし、アデバヨもゴール下外すし。

終盤になってヒーローが速攻を決めれば、3Pにサイブルがファールし、取り返したヒート。40点取れるペースだったけど、急激にトーンダウンしてしまったよ。30-22で8点リードの1Qでした。

◎ノーエンビード

ハーデンのいない2Qはマキシーとトバイアスですが、マキシーが誰にもパスしないで3Pうってミスしています。おぉ懐かしのマキシー。セカンドユニットのエースしている方が面白そうなマキシーらしさですが、ファーストラウンドみているとハーデンが上手く活用していたよね。

そんな役割をしているヒーローが3Pを決めれば、ピックからアデバヨのレイアップをアシスト。かわりにオラディポが大人しくしているけど、作戦なのかなんなのか。ひたすらヒーローアタックしていきますが、アデバヨがイリーガルスクリーンをコールされてしまいます。シクサーズはアデバヨにファールトラブルおこせば勝つチャンスを大きく広がるよね。

それにしてもシクサーズというか、トバイアスがタフなジャンプシュートを沈めていきます。これがなければ20点差になっていただろうってくらい。厳しいオフェンスをフィニッシュ能力で救っていく。キックアウト3Pが決まらないヒートとは対照的です。ヒーローのミドルもトバイアスがブロック。

やっとショートレンジを外したと思ったら、自分でリバウンドを押し込むトバイアス。個人で何とかしてしまうトバイアス、マキシー、ハーデンがいるって、なかなか層の厚いシクサーズだし、エンビードがスペース潰していた感も満載です。基本的にエンビードをベンチに置く時間帯にマキシーとトバイアスにした方が、オフェンスも違いが作れて面白そうだなー。

ヒートのディフェンスはスイッチ多用のゾーンっぽいマンツーにして、オラディポやケイレブでドライブを潰しに行くのですが、どうしてもヒーローのところでオーバーカバーが発生し、そこから崩れてしまう感じ。特にハーデンが戻ってきたら、意図的にヒーローを攻めています。それもオーバーヘルプになった瞬間にパスを出すので、見た目はヒーローがやられていないようにも見える。こういうの上手いぜハーデン。

そしてヘルプがこないとプルアップ3Pをヒットするハーデン。なんていうか「やりやすそう」にしている。ディフェンスに応じて、チームメイトを思うように動かしている感。と思ったら自分でいってレイアップ。1Qのようにハーデンにはデート作戦の方が良さそうなヒート。

ヒートのオフェンスに慣れてきたシクサーズ。1Qはリバウンドの弱みでエンビード不在を感じさせましたが、2Qになって逆にエンビードがいない事でヒートのハンドオフにもプレッシャーをかけて自由を奪い取ります。センターに誰を出しても機能していなかったので、思い切ってノーセンターにしたのも効いている。そんなわけで段々とシクサーズペースになってきた。

トバイアスの&ワンで5点差の残り2分半。バトラーはリングにも当たらない酷いシュートなのかパスなのか。そしてトバイアスのドライブにファールコールされ3点差。試合開始直後は楽勝かと思われたのに、苦しむヒート。そしてアデバヨとのアイソを選んだハーデンは狙いすましたステップバックですが決められず。

バトラーのドライブはゴール下まで行ったけど、またもミス。マキシーがスピードだけでぶっちぎって1点差。ついでにディープ3P放つマキシーですが、逆転はならず。

バトラーはタッカーへのパスが呼吸が合わずターンオーバー。っていうか、この2人は呼吸合わなすぎ。そしてハーデンがドライブを決めて逆転。バトラーが悪い。そのバトラーはファールドロー狙ってシュートミス。これで前半が終わり51-50とシクサーズがまさかの逆転です。バトラーが悪い。

〇前半のバトラー
11点
FG4/12

スタッツ的には少し悪い程度ですが、決めたのは殆ど序盤だったもんね。劣勢になってから外しまくったので、スタッツ以上に印象が悪いです。

〇前半の3P
ヒート   4/16
シクサーズ 3/17

どっちも決まらなかったので50点の前半でした。ただワイドオープンを打っていたヒートに対して、ディープ3Pも多かったシクサーズなので、見た目と違って悪いのはヒートの方です。ここを決めていればバトラー問題も発生しなかった気がするね。

ってことで、昨日のセルツみたいなヒート。シクサーズはバックスではないけど、ハーデンやトバイアスがリバウンドを取ると、そこからマキシーが走る形を作れていました。カウンターこそ正義な2年間です。

◎崩しても崩しても

3Qの頭からフルコートプレスにでるヒートですが、これをマキシーのスピードでコテンパンにされていきます。得意技を消されるヒート。消していくマキシー。シリーズ通してマキシーがキーになりそうですね。ハイプレスにはスピードが有効。今シーズンはお年寄りを集めて失敗したチームもあったもんね。

同時に序盤は「エンビード不在」が響いていたけど、次第に「ラウリー不在」の方が響いています。暴走気味のバトラーにマキシーを止めきれないビンセント。マキシーがスターターで出てくる以上はオラディポかケイレブにするべきかも。

そのビンセントが3Pを決め、ヒートは久しぶりに逆転します。とにかく3Pが決まらん。前半はワイドオープンのミスでしたが、次第にオープンを作れなくなってきました。やっとオープンになったバトラーの3Pが外れると、そこからトバイアスのカウンター。もう3P打たない方がいいかもってくらい3Pでカウンターされています。

シクサーズとしては狙いが明確になってきました。

ところがタイムアウトを経てハーデンとマキシーの3P攻勢になってしまいます。リバウンドは誰もいない。どうしてHCの指示が出たらバランス悪くなってしまうんだ。そしてヒートはビンセントとバトラーが3P外しまくるのを、タッカーとアデバヨが拾いまくり。ってことで、急に1Qに戻ってきました。わけがわからんぞ。戦略があるのか、ないのか。9点差に広がります。

困ったらトバイアス。またも簡単ではない3Pをヒット。でも3Pだから根本は解決していない。していないんだけど、ここでヒーローが出てきたので、ヒーローを狙いまくるトバイアスのフローター。でもヒーローもミドル。またヒーロー狙いでドライブ決めるトバイアス。でもヒーローも3P。

今度はハーデンがヒーローを狙いますがスイッチしないタッカーなので、フリーになったニヤングへ。でも3P決まらないニヤング。今度はタッカー相手に自分で仕掛けておいて、自分から腕を絡めてファールドローするハーデン。怒り狂うタッカー。ベンチに追い出すと、またヒーロー狙いからダニーに3P打たせるも決まらないダニー。

ハーデンがチームメイトに激おこぷんぷん丸になってもおかしくない展開です。しょうがないから自分でゴール下までアタックしてファールドロー。ファールしたデッドモンはプレータイム4分で5つです。どうもベンチメンバーのディフェンスがピリッとしないヒート。ってことでケイレブ登場して3Qが終わります。

80-72なので逆転には成功したヒートですが、内容的にはもっと上回っていてもおかしくなかったね。それくらいシクサーズがシュートミス連発でした。ラッキーなだけか。

◎ヒーロー

シクサーズは頻繁にゾーンにしていて、これがディフェンスの安定感にも繋がっています。ただ、危険なディフェンスであることに間違いはなく、どちらかというとカウンター目的にも見えます。ディフェンダーを強引にねじ空けてショートフローターのオラディポや、ポストアップでファールドローのアデバヨだと、カウンターにならないね。

そして引き続きシュートミスのオンパレード。ゴール下のリードまで外しまくり。逆にパスが乱れて苦しくなったところを、ヒーローがディープ3Pで盛り返してしまうので、苦しいシクサーズ。マキシーがやっと3P決めてくれた。マキシーとトバイアスの個人技だけが頼り。デアンドレ・ジョーダンなんかハイポストに立っているけど、何したらいいかわからない顔しているもん。

そしてショートレンジを落として自らリバウンドを押し込むヒーローとケイレブ。ヒーローはプルアップ3Pの形でジョーダンを引き出しておいてのアデバヨへアシスト。2Qにやらかしたヒートですが、気合を入れて臨んだ4Qって感じで、スタートから圧倒しました。

残り6分48秒。アデバヨのパスからフリーになったヒーローが3Pを決めて19点差。終了ですね。

エンビード不在でどうなる事かと思いましたが、シクサーズは点差に反して普通に戦えました。特に大きなポイントだったのは

・ヒートのプレスにマキシーが有効
・ヒートのハンドオフにスモールラインナップで対抗
・エンビード不在でスペースがあり「ヒーローを狙う」がやりやすい
・それ以前にトバイアスもマキシーもドライブしやすい

もちろん、エンビードがいないのでインサイドはヒートが圧倒しました。ジョーダンがアデバヨに何も対抗できないので、リードやミルサップの方が良かったですが、それよりもニヤングでスモールが一番良かったです。

ところがニヤングを筆頭に3P外しすぎです。ここが決まっていれば、そこまでエンビード不在を感じさせなかったでしょう。ニヤング0/7は致命的でした。なので、エンビード不在云々ではなく、今日は勝てない日でした。外しすぎたよ3P。

ヒートも確率悪かったのですが、途中で3P諦めてドライブ&ワンしたビンセントのように、次第に2P中心に切り替え、これが成功しました。あとヒーローだけは3P決まりまくりなので、ヒーローから始まるオフェンスはシクサーズも困ってしまったし、試合を終わらせたのもヒーローでした。

ヒートにも控えセンターの問題があるので、エンビード不在でアデバヨが楽になったのは非常に大きかったです。一方でこんなに守られてしまうとは予想外だったでしょう。ヒーローを下げてディフェンス優先にするか、それとも点を取りに行くか。今日は点を取りにいく選択ししかなかったですね。

ということで、ヒートからすると無事に終わったゲーム1。面白いもので「エンビード不在で優位」だからこそ「連勝しなければいけない」気がしてくるよね。ましてやホームなのでゲーム2もマストウィンな気がしてしまうのでした。


プレーオフ②ヒートvsシクサーズ” への2件のフィードバック

  1. マイアミファンではありますが普通にチャールズ君使えばと思うのでした。
    カペラなりバムにも化けそうだしリードとも並べれそうですし…まあ単純にプレーオフでやることではなさそうですかね?

    1. チャールズ君わからないですが、ドラモンドがいなくなったことで控えに困りましたね。
      もしも、ドラモンドがいたら、このシリーズはどうなっていたのだろうか。

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