プレーオフ②シクサーズvsホークス

ゲーム1

んー、フィラデルフィアはその試合で活躍する前からエンビードのフリースロー時にMVPコールがデカいの嫌いなのですが、ヤングがボール持ったらブーイングってのもよくわかりません。お前らはニューヨークのマネっこか。

しかし、そのプレーぶりは嫌われるくらいに活躍していく。なかなか気難しい試合のスタートになりました。

◎インサイドの強さ

開始からインサイドの強みを見せるのはシクサーズ。エンビードのポストアップにシモンズのドライブで押し込む気持ちをハッキリとみせておいて、セスの3Pでインサイドアウトもしっかりと行います。ヤングにマッチアップされたダニーがポストアップすると誰もいないところにパスアウトするなど、非日常のプレーをすると怪しいのですが、セスが好調って事でオフェンスは良い感じ。

そしてエンビードに対して、カペラが思ったよりもボールを持たせたくないようなディフェンスをするのですが、ウィークサイド側をいかせる守り方をしたのに飛び出てしまうから逆を取られて抜かれてしまいました。コリンズがヘルプに来てトラベリングというシーンもありましたが、ホークスの狙いはあまり機能していません。

ってことで、何故かソロモン・ヒルをスターターにいれたホークスですが、やっぱりインサイドはシクサーズの方がかなり強いぜ。でも、リードしているのはホークス。その理由は3Pが決まっているからですが、だからといって外打ちってわけでもない。

ヤングを中心にドライブする姿勢をハッキリとしめしていくホークス。お前らはエンビードが怖くないのか、って感じですが怖くないんです。いや、怖がっていないんです。ファーストラウンドでファールトラブルもあってか、あまり手を出そうとしないエンビード。それは悪くない。でも、多くのチームがそこにビビって攻め込まないのは間違いだよね。

ウィザーズはセンター陣はそれしかないからアグレッシブにいったけど、ファールトラブルになってからアタックしないことがあったり変だったな。そしてこの試合はファールを避けているように見えるんだから、アタックしないとダメさ。ヤングからカペラへのアリウープが2本決まって、しっかりとインサイド攻略していくホークス。

ただエンビード以外も収縮してくるのがシクサーズ。それに負けずに決めきる、のではなくキックアウトが早かったホークス。だから3P決まりまくり。ちゃんとドライブして崩しに行っての3Pだから、とても気持ちが良いオフェンスでした。シクサーズからすると完敗って感じの1Q。

最後にルーのミドルが決まって42ー27とホークスがリード。ヤングはドライブでのアリウープパスにキックアウト、そしてドライブと見せてのプルアップ3Pで12点。手玉に取られたシクサーズディフェンス。

そしてコリンズはインサイドへドライブしてパスアウト、合わせでインサイドに飛び込んでおきながら、コーナーへ移動しての3P。そして3Pフェイクからのドライブとコリンズ個人がインサイドアウトしていくのが、非常に効果的でした。ただ、効果的なんだけど「もうちょっとコリンズが決めてくれればなぁ」という雰囲気でもあります。ドライブを決めきる能力があれば、もっと機能したのに、ハンドリングも含めて途中でミスになってしまう事があるんだよね。だからホークスからしたら完勝には、ちょっと足りなかったかな。

◎リバースの完敗

ただ差がついたのはどちらかというと1Q後半から出てきたベンチメンバー。マキシーがアグレッシブに飛び込んだけど初めの1本しか決まらず、ディフェンスリバウンドをキープするホークスにタジタジ。オコングのリバウンドに負けているような構図です。

そのうえでルーとハーターの突破を止められず、サイブルの3Pは決まりそうにない。オコングのスティールから速攻が出るなど、会場はブーイングしているけど、完全にオフェンス力が足りずに押し込まれてします。リバースはエンビード、シモンズ、トバイアスを全員ベンチに下げたんだけど、これってウィザーズが悪いよね。「ベンチメンバーでも大丈夫」と勘違いさせたウィザーズ。ブーイングはウィザーズにしよう。

ホークスのタイムアウトでトバイアスを戻しますが、ボールを持つ前にルーとボグダノビッチの3Pで26点差。ファンは何にブーイングしているのか。シクサーズにブーイングしているファンとホークスにブーイングしているファンが混じっている気がするから、ホークスのファールがコールされた時に、なんか変な感じ。

シモンズとエンビードも戻すとオフェンスは正常化し、トバイアスのドライブが決まればシモンズも強引にこじ開けます。でもフリースロー2本ともミス。それ以上に大きいのはカペラがエンビードのミドルが怖くなくなったこと。もちろん決まったり外れたりだけど、26点も差が出来たらむやみに飛び込む必要がないよね。

それでもエンビードへのダブルチームからパスアウトすると、セス、ダニーと繋いで最後はトバイアスの3P。トバイアスはスティールからの速攻ダンクも決めて取り返しに行きます。結局は誰かが突破するという事よりも、エンビードに入れてからのパターンがあるから形になっているオフェンス。特に最後にトバイアスにボールが届くと3Pもあるし、ドライブもあるから止めきれない。シモンズをセカンドに回せばいいのにね。

ただ、ここでも結局は点差が効いて、エンビードに対して飛び出す必要がないからボックスアウトしやすく、リバウンドキープって感じです。内容はシクサーズの方が良いし、ソロモン・ヒルの3Pが連続で外れるからシクサーズが取り返すのですが、大ケガはしないようなホークス。ただ、シモンズのディフェンスにひっかかって速攻も出るので、徐々に点差は縮まります。

ちなみにレフリーはかなりシクサーズよりで、ヤングへのプッシングは全くコールされていません。だからこそ関係なくプレーできているヤングが目立ちます。ファールコールされなくても成立させている。コリンズに後ろから手を出したらノーコールでエンビードに手を出したらコールされているし。エンビードのキックボールは無視されているし。

そして20点差になるとヤングからコリンズへのアリウープダンク、20点差になるとヤングのプルアップ3P。残り2分でセスの3Pとトバイアスのドライブが続いてやっと18点差。そしてヤングのパスアウトからハーターの3P。今度はハーターからソロモン・ヒルで3P。

終盤はシクサーズが連続得点になりました。オコングをエンビードに当てたので、ちょっとボコボコになってしまったホークス。オコングは止める位置を間違えていてミドルを打たせればいいのに、ドライブされて&ワン。それを残り30秒でディーププルアップ3Pで21点差に戻したヤング。

ただ例によってゴール下でポジション取りをしたシモンズがエルボーだったけどヤングのファールになって、ちゃんと1本ミスしたシモンズ。これで20点差になった前半です。

ってことで、スターター同士のぶつかり合いはヤングのスーパーな活躍があって、互角って感じでした。でもベンチメンバー同士の戦いで完敗したのがデカすぎたシクサーズ。内容的にはリバースの完敗なのでした。

◎シモンズとヒル

シモンズがヤングへのマークになり、早めのダブルチームにいくシクサーズ。この作戦は成功しているのですが、今日のレフリーだから成立している気もする。早めにパスを出すしかないヤング。そこからコリンズの3Pやカペラのゴール下になるので、まぁそこそこか。3分経ったところで、やっとファールコールを貰えたヤングですが、それが不満なシモンズってのは、実はそこまでのコールが悪い。

対してアグレッシブにアタックするのはシモンズ。パワーで押し切るので、なんのためのソロモン・ヒルなのかがわかる後半なのですが、ものともしないで突破していくシモンズ。トバイアスとシモンズはオフェンスリバウンドにも奮闘するので点差が縮まっていきます。ここは前半のホークスが許さなかった部分なので、リバウンドの差が前半との差です。

つまりエナジーを感じるのは攻守にシモンズ。決して良いオフェンスだけが重要ではないことを示すような3Qでした。そしてミドルは守ってもらえないエンビードが強引に行くとカペラにチャージング。なんかこの関係もずっとこうな気がするね。エンビードの方が重要に見えて、エナジーが必要な時に出てくるのはシモンズ。ちょっと懐かしいけど、去年のプレーオフにシモンズはいなかったし。

そしてコリンズがエンビードを引き出してカペラへのアリウープ、もう1本エンビードが強引に押し込んだところを逆サイドから来たボグダノビッチが奪い取って、トランジションからハーターの3Pで22点差に戻ってしまいます。うーん。そこまでエンビードはチーム全体がエナジー使っている中で動かないからオフェンスリバウンドにもこないし、何もしていなかったのに、ポストアップで攻め込みに行ったら逆の結果が生まれてしまった。

そんな中でシモンズが下がってサイブルやマキシーが出てきます。セカンドユニットがまずかったのでシモンズを下げて備えているわけですが、前半の内容的には適切なんだけど、よりにもよってタイミングが悪かったね。シモンズで追い上げていたのに、そうもいかなくなってしまった。ただ、ここからエンビードのポストアップが決まり始めたので、問題にはならなかったです。

そして今度はホークスが問題発生。ソロモン・ヒルが余計なファールでエンビードにフリースローを与えていきます。20点勝っているのに要らないだろ。ヤングの3Pがサイブルのディフェンスで外れ始めたところで、さらにボーナススローまでプレゼントしてしまったホークス。

あーあ、ってところでトランジションをスティールして取り返したソロモン・ヒル。そのまま速攻から見事なパスでカペラがゴール下フリーになったのですが、まさかのレイアップミス。ツキも持っていないソロモン・ヒル。

結局、16点差につまって3Qが終わります。なんともいえない内容でした。序盤のシクサーズを考えれば物足りない結果。だけど終盤のシクサーズを見ればラッキー。ホークスは頑張った要素を無に帰してしまった。

◎フルコートプレス

シモンズがはいったセカンドユニットはシモンズのハンドオフからマキシーに打たせていくのですが・・・マキシーしかいないのか。これはこれで難しいシクサーズ。ディフェンス担当を並べてしまって、シモンズとマキシーの繰り返しです。開始2分でコルクマズが交代で出てきますが、そういうことだな。

マキシーをルー・ウィリアムスだと思っているリバース。でも、そのルーはエアボールしているから一緒か。マキシーは頑張っているし、それは良いんだけどね。それでもシモンズがいるのでスキが出来たらフリーのサイブルにパスが出て3P。

でも今度はハワードを下げてしまったのでコリンズがリバウンド&ワン。で、ここでミルトン登場。あっちをとれば、こっちをとれず。選手はそれぞれの特徴を出しているので「笛吹けど踊らず」ではなく、あっちの笛を吹いたり、こっちの笛を吹いたり。ガリナリのドライブダンクで残り8分20秒で再び19点差です。

タイムアウトからスターターを戻すシクサーズですが、トバイアスは戻らずにコルクマズのまま。でもそのコルクマズの3Pで即タイムアウトのホークス。コルクマズは続いてフェイダウェイのフローターっていう変なプレーで加点するし、自分が外したフローターをプットバック。ハーターの3Pがブロックされてエンドラインを割ったのに何故かシクサーズボールになったりして一気に追い上げます。ここはコルクマズ起用をあてたリバース。

しかし、コリンズのドライブからヤングが空いていたけど、そこには出さずにボグダノビッチへとつなぎ、最後はハーターの3P、ヤングのドライブレイアップ。同じくドライブでリングを通過するとエンビードがついてこなかったのでドフリーのフローター。残り3分半で14点差をキープするシクサーズ。

もう時間を消費しながら戦えば良いわけで、シーズン後半に鍛えてきた形になるホークスなのですが、オフェンスリバウンド争いでハーターがファールしてボーナススローを与えるなど、本日は締まりません。センター陣ならともかく、ハーターがそれやってどうする。

さらにシモンズがヤングからスティール。ヤングのフローターもミスになるし、オフェンスが失敗していくホークス。残り1分40秒でセスが3Pをヒットして7点差。様相がおかしくなり始めます。フルコートプレスが効くのですが、その理由は足が止まり始めていて、縦パスが出ない事。残り1分半でタイムアウトがなくなり、緊急避難も出来なくなります。

そしてエンビードのポストアップで5点差にすると、エンドラインのスローインでパスも出せず。タイムアウトが残っていないのが響きます。もう1本エンビードで3点差。

さらにプレッシャーでハーターとヤングを困らせまくるのですが、パスがでてフリーになったところでボグダノビッチはドライブではなく3Pをチョイス。そりゃないだろ、ってシュートでしたが、これを決めて再び6点差。シモンズにファールしたホークスでしたが、ここでフリースローを、やっぱり1本外したシモンズ

でも、またフルコートプレスでトバイアスがスティールし、そのままドライブで残り24秒3点差。粘るぜ。もちろんフルコートプレスにでますが、ここでやっと縦パスで突破したホークス。ダンクに行くコリンズに対して後ろからファールしたエンビード。当然のクリアパスになったのでバカ・・・でも、あれだね。スローインになればプレスが出来るか。

フリースローを決めたコリンズで5点差のスローイン。あとはスティール出来なきゃファールゲームしかないよ。それを選手で徹底できていないようで、ヤングのマークのダニーはファールをせず、ヤバいと思ったのか飛んできたサイブルですが、ファールする寸前で、まさかのアリウープパスを出したヤング。

そこにはエンビードがいたのですが、エンビードの後ろで凄まじい高さで押し込んだコリンズが&ワン。フリースローも決めて最後だけは締めたのでした。フルコートプレスが効かなければあっさり終わっていましたが、ちょっといろいろな課題を残したホークスでした。

なお、この後、シモンズに逆ファールゲーム仕掛けるバカなマクミラン。決まらないかもしれないけど、フルコートプレスの回数がふえちゃうじゃん。そして2本目を外したシモンズですがリバウンドはエンビードで、しかも&ワン。その上でフルコートプレスが効いてシモンズがスティールしてダンク。マジでバカだ。

◎反省は何か

最後のフルコートプレスを除いても、ホークスが圧倒したぜ!という試合ではなかったです。次の試合の結果を見たくないので、スタッツ見ていないのですが、全体的には互角か、シクサーズがやや良い感じ。なお「やや」の部分はヤングに対するファールコールでひっくり返る程度ね。ホームの優位感があったレフリーコールです。

ただ、どうしてもセカンドユニットが崩壊したシクサーズ。もはやシクサーズっていうかリバース。シーズン中から個人技に頼りすぎる傾向はあったものの、さすがにマキシーに全振りになってしまうのは難しいよね。しかもディフェンス優先の選手起用なのに、ハワードを下げてリバウンドをとられたりして。後からコルクマズ投入でなんとかなったのも怖いけど。

一方のホークスは普通にオコングを使い切っており、vsエンビードのテストまでしました。ルーとガリナリにハーターもいるので、より安定しているのは事実ですが、ホークスだってルーキーを混ぜたセカンドユニットだけど、攻守に堅実な姿勢を見せています。

なかなか凄い所で大きな差がついたゲーム1でした。これさえなければカペラはエンビードに対して、あそこまで余裕を持った対応は出来なかったでしょうから、試合展開そのものが大きく変わったセカンドユニットでした。

ってことで、リバースには大きな課題が、マクミランにはプレスディフェンス対策という難しい課題が出されたゲーム1でした。

プレーオフ②シクサーズvsホークス” への4件のフィードバック

  1. えらくバタついた試合でしたね。フルコートに対してフィジカル面でバックコートが劣るのがホークスの弱さだと思います。シクサーズのタフなディフェンダー達を有効活用すれば楽勝でシクサーズと思っていただけに意外でした。

    1. やっぱりヤングの上手さでした。ファールドローできなくても関係ないのは凄いなー。
      ここの際の戦いが大きく左右しそうで、シクサーズとしてもサイブルが効きそうなので、データは手に入れたゲーム1だったと思います。

  2. フルコートプレスやトラップってどう対処すべきなんですか。安全確認と縦パスでいいんですか。

    1. フィジカルに押されて態勢を崩してからのプレーをしてるのが問題で、ちゃんとルックアップすることですかね。
      スピードで抜き切るのも必要でした。

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