20171225 サンダーのビック3はロケッツのハイスコアについていけるのか?

オフェンスはハーデンのスーパーな活躍で何とかなるけど、ディフェンスはケガ人だらけでどうにもなっていないロケッツ

ディフェンスはベンチも含めた動けるメンバーで何とかしているけど、オフェンスは上手くいかないので、ウエストブルック仕様に戻しているサンダー

昨季のプレーオフでもオフェンスではロケッツに追いつけなかったサンダーとしては、ロケッツを何とかして抑え込みたいところ。

 

抑え込む術はロバーソンはじめ結構あるけど、不安なのはカーメロを狙われる事。
でもカーメロのオフェンスは圧倒出来そうなポイントでもあります。

 

ビック3と言いつつ怪しいカーメロこそが輝くべき相手です。それが出来ればサンダーはサンダーなりの強さを身につけそう。



◉ノーガードの勝負

ハーデンvsロバーソンにしか目がいきません。両極端な2人。

カペラのミスからロバーソンが速攻。
カーメロが3Pにミドル。サンダーが先行します。リバウンドも気合い入れてとるカーメロ。

ウエストブルックがプッシュしてアダムスのダンク、ポール・ジョージの3P、ロバーソンへのアリウープとアシストを重ねます。

 

しかし、ロケッツもイージー。

ハーデンのパスから、カペラ、ゴードン3P、カペラ、そして自らドライブ。

笑っちゃうくらいノーガードの打ち合い。これがディフェンスの良いチーム同士の対決とはね。



 

面白いのはこの状況をパスで生み出すウエストブルックとハーデンにはFGが生まれない事。

割と空くけどシュートが下手なウエストブルックと最も警戒されているハーデンと理由は違いますが、お互いのアシスト数がポイントになりそうです。

 

◯1Qのアシスト
ウエストブルック 5
ハーデン 5

20アシストするつもりの2人

なので少しずつ2人には持たせないような対応が。いやウエストブルックにはシュートさせる対応か。

 

5分で20点まで到達したのに、31-28のロケッツリードで終わった1Q。

ハーデンの3Pとウエストブルックが無得点の差かな。

シュートではロケッツですが、オフェンスリバウンドなどで何とか頑張ったサンダーですが、やっぱりハイスコアは苦しそう。



◉レポート泣かせの高速バスケ

お互いにワイドにボールが動き、空いたインサイドに飛び込むのですが、フリーでゴール下と思っても高速ヘルプが飛んでくるので、兎にも角にも速さが求められます。

例によって最もついていけないのがレフリーになりそう。あとこのレポートを書くスピードが全く追いつきません。

ウエストブルックが初めてシュートを決めて同点に追いつきますが、その後は速攻で思いっきり腕を絡まれてもノーコール。

走れレフリー!



サンダーは展開をみてフェルトンをPGに残します。2Qでは珍しい気が。

ハーデンが戻ると見事なパスを通します。本当にパスコースを作るのが上手い。

一方で戻ってきたカーメロはタッチを忘れています。この展開だと立ち止まっちゃダメだから難しい。カーメロが悪いのではなく、もっと頑張らなきゃいけない。

ロケッツが7点リードしたところでそのカーメロが3P。クリスマスゲームは得意らしい。

でもハーデンの3Pにつられてファールしてしまいます。いやいや、予想通りの攻守にカーメロ。



いつもと何か違うのか、ウエストブルックのパスをアダムスがファンブルするシーンが。この2人に関してはどっちが悪いのか不明です。小さいモーションで早いパスを通すけど、それに反応するのはアダムスとロバーソンだけ。

ウエストブルックは外すし、パスミス出るし、だけどディフェンスからスティールも出て簡単には離されないサンダー

ハーデンは徹底マークされてもオートマティックな合わせで得点が途切れないロケッツ

1つひとつのプレーなんて書く暇ないよ。

 



◉エース達から離れた主導権争い

徹底してハーデンを抑えに行くロバーソンが、ハーデンへのパスをカットし前へ投げてウエストブルックのダンク

カーメロがミドルを決めるとグラントと交代

スイッチしてもハーデンを抑えるメンバーを優先した模様。
それでもアンクルブレイクして3Pを放つハーデンですが、さすがに持てなすぎてリズムが掴めず決まりません。

サンダー58-57ロケッツとサンダーが逆転して前半が終わります。



◯ハーデン
11点 FG1/8
7アシスト
5リバウンド

ディフェンスのサンダーが唯一抑えたのがハーデン。

逆に言えばハーデンもクリス・ポールもボールを持てなくても得点出来るロケッツ

 

◯ウエストブルック
10点 4/14
6アシスト
2リバウンド

シュートが決まらないだけでなく、アシストとリバウンドが物足りなく映るウエストブルック

逆にそれでもリード出来ているサンダー



全体のペースはロケッツです。ハイペースにハイスコア。

しかし、局面ではディフェンスの良さを見せるサンダー。

お互いのFG%は50%を割っているので、これでハイスコアになる事自体が珍しい気がします。1度均衡が崩れるとそこで試合が終わりそうな気もします。

目まぐるしい展開に差をつけるのは誰なのか?



◉誰もが活躍する試合に

3Qになり初めてディフェンスの時間が出てきます。お互いにタフショットが続くとサンダーがブロックでロケッツを防いで、ジョージの3Pが決まると、さらにロバーソンのスティールからウエストブルックの速攻が決まります。

タイムアウト明けにハーデンからカペラへのアリウープをウエストブルックがスティールしてコーストtoコースト。

 

なお、ハーデンは初めてのターンオーバー。それまでは全てハーデンへのパスを抑えられていました。



しかし今度はウエストブルックのパスミスからアンダーソンの3Pで切り返すと、ハーデンも3Pで1点差。

点差は一気に詰めてしまうロケッツ。

カーメロがハーデン相手のポストアップで決めます。

カペラは連続オフェンスリバウンド。
今シーズン恒例のハーデンのトンデモ3Pも飛び出して同点。

ウエストブルックのアシストからロバーソンのゴール下。ハーデンがカーメロのファール受けながらレイアップで&ワン

それぞれが良さを出してふたたびオフェンス合戦に。



サンダーはジョージもカーメロもベンチにしてウエストブルック推しにします。4Qへの準備でもあります。

アリーザとPJタッカーのダブルチームなんて悪夢のようなシーンもありますが、途切れないサンダーオフェンス。

グラントのフリースローが落ちたのをアダムスが拾いウエストブルックへ繋ぎ、ヒューステスの3P。

ロケッツもアリーザの3P連発。相変わらず困ると働くな。

ジョージの3Pの後でハーデンのドライブで同点になり4Qに。

お互いに3Pとドライブが入り混じり、激しくリードが入れ替わりながらも、譲らない展開です。

 

誰もが仕事をする試合に。



◉攻守に譲らないよ。

これまでが嘘のように4Q開始から3分でゴードンの3P1つしか決まりません。

重い展開はサンダー向きですが、リードしたのはロケッツ

戻ってきたウエストブルックがファールを引き出しフリースロー。そしてコーストtoコーストで&ワン。

ゴードンが3Pにファールを引き出します。

サンダーもカーメロがロング2Pで落としません。いつもより頑張っています。

連敗脱出したいロケッツだけど、カーメロが活躍して負ける習慣はつけたくないサンダーでもあります。

まぁ勝ちたいのはお互いに当然ですが。



 

ロケッツはカーメロのマークをハーデンに変更します。ディフェンスを期待しての変更。珍しい。カーメロが警戒されたので単独勝負は選択されなくなります。

ハーデンにボールが渡るようになりますが、今度はパスコースを作ったハーデンの動きを読み始めたアダムスとロバーソン。

ロケッツも粘り強くウエストブルックのシュートを落とさせます。ウエストブルックは久しぶりのシュートミス。

なんと言うかプレーオフっぽい試合に。お互いが良さを出すべく戦い続けながらも、終盤のワンポゼッション勝負になるとじっくりとした展開に。

残り4分3点サンダーリード



◉最後までドラマを続けた両チーム

プレーオフの悪夢はここからロバーソンへのハック地獄。バンクで決めたロバーソン。2本目はエアボール。

ハーデンのバックドアカットでダンク

ロバーソンは1本決めます。

ゴードンがドライブからファールを引き出しフリースロー2本決めます。

 

ロケッツの作戦が成功し1点差になり、ロバーソンは一旦ベンチへ。



ジョージの連続得点
ゴードンのタフ3P→2点に訂正
ウエストブルックのミドル

残り2分5点サンダーリード

ハーデンのドライブ

そこからお互いに外しあいます。守り合うプレーオフ的展開。

途中で倒れたハーデンがロバーソンを掴むという酷いファールしますがレフリーは無視します。

ハーデンの3Pを触ったロバーソン。落ちたボールを拾ったウエストブルックから前にいるロバーソンにパスが渡り21秒5点差

 

ロケッツスローインからウエストブルックがボールをティップし、抑えたサンダーが逃げ切りました。



◉サンダーの勝因

◯ジェームス・ハーデン
29点 FG7/18
14アシスト

◯ラッセル・ウエストブルック
31点 FG12/24
11アシスト

両エースはお互いに対策され、密着され、困らされながらも、真正面からそれを打ち破りました。

デュラント?レブロン?

この2人の対戦の方が凄かったよ。

 

そして共に活躍して2人の差がチームの差ではなかった試合



◯カーメロ・アンソニー
20点 FG8/12

◯ポール・ジョージ
24点 FG8/15

両チームの差はビック3の差でした。ウォーリアーズ戦に続き、このために3人揃えたと言わんばかりの勝利です。

そしてキーポイントになったのはカーメロの高確率。ターンオーバーもゼロ。

サンダーファンが待っていたのは、こんな3人だったという試合でした。

相変わらずハーデンを止め、フリースローを外したロバーソンも。



◉連敗のロケッツ

快調に首位を走りながら、ここにきて3連敗のロケッツ。この試合に限って言えばベンチポイント8点が敗因です。

それはクリス・ポールとバーアムーテで解決するから、そこまで心配する必要はないわけですし、サンダー相手でも十分に戦えました。

しかし、契約更新しなかったヒューステスまで活躍しているサンダーに比べるとシーズン戦うにはコマを育ててなさ過ぎです。ブラックも使わなかったダントーニ。

ホームコートアドバンテージをとりたくても、シーズン終盤はコンディションの方が大切なので、そこに悩むことになるのではないかと懸念されます。

カーメロとるよりも人数を増やすべきなロケッツでした。



何はともあれ、非常に面白い試合でした。キャブスvsウォーリアーズが退屈な試合に思えてくるほど、早い判断の中でプレーしなければいけない現代バスケっぽい展開はあっという間に過ぎて行きました。

お互いの最大リードは8点
タイスコアになる事9回
リードが入れ替わる事14回

楽しさが全面に出てきたクリスマスゲームでした。

20171225 サンダーのビック3はロケッツのハイスコアについていけるのか?” への4件のフィードバック

  1. いつも楽しく背景させていただいております。とても勉強になり日々楽しみにしてます。サンダーには期待しておりましたが、スタートは苦戦してますね。ウェストブルックのプレーを変えずにジョージのアウトサイドを生かすこと、カーメロのアイソレーション能力を生かすことはかなり難しいように見えました。ゴールデンステートがクレイでやっているように、セカンドユニットにジョージかメロを組み込んで2Q4Q戦う時間を決めてしまうのはよろしくないのでしょうか?、

  2. ありがとうございます。

    サンダーはむしろウエストブルックの役割を調整してシーズン序盤に苦戦し、それから昨季に近づけて行きました。それは3人の個人力を使っていたら、思ったよりも上手くいかなかったからとも言えます。

    それよりはウエストブルックに合わせる方が好ましそうだと。

    カーメロをセカンドユニットの主軸に置いたのですが、やはり上手くいかないので、今はジョージの方を優先していますね。

    機動力とシューターのセカンドユニットなのでウォーリアーズに近づけていますが、若い選手も多いのでそのレベルには達していないという感じです。若い選手使うので個人的には好きですが。

    少しずつ噛み合ってきたので、しっかりと勝てるようになれば、逆にシーズン序盤の姿に近づけて行く気がします。

    なので、プレーオフまでには完成させるような計画をしているのではないでしょうか。

    思ったよりも上手くいかないので、他の事も試すシーズンになっています。

    カーメロは普通に酷かったのですが、シュートタッチが良くなってきたので、再びセカンドユニットに加えるかもしれません。

  3. なるほど…プレーオフまでに完成させると思ってみると楽しく見れますね!
    噛み合えばサンダーは、可能性あるように見えるんですよね。メロはもう少しペイント近くの一対一やってほしい感じはします。
    全く関係ないですが、以前書かれたコービー目線面白かったです。シーズン後にでも現代バスケットでレジーミラーが活躍できるかを考察いただけるとうれしいです。昔のようなポジション概念がない現代バスケットで、彼のようなタイプが同様に活躍できたのかが非常に興味があります。

  4. レジー・ミラーと言われるとなかなか難しいですね。
    ハイライトくらいしか観察出来ないですからねぇ。

    あれくらい3Pを打つのが普通になっているので、競争原理の中で生き残れるのかは微妙ですよね。

    一方で乱打するのが許される現代ならば、より活躍の場は広がるはずです。

    3Dタイプとして活躍する気はします。

コメントする

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

CAPTCHA