ウォリアーズvsウィザーズ

2021/4/9

土曜日に日本人向けのカードなので見ましょう。ビールも戻ってきたウィザーズなのでオフェンスでは戦える要素を持っており、課題はもちろんディフェンス。おそらくカリーは八村やアブディヤを狙ってくると思うので、そこは楽しみな部分です。

ウォリアーズはオフボールムーブよりもオンボールな雰囲気になってきており、オフボールのないウィザーズは少しでもウエストブルックに合わせるプレーを増やせるかが大事。

◎圧倒した八村

その八村が3連発で始まります。全部ウエストブルックのパスから。こういうプレーを続けられると良いよね。試合終盤になるとボールばかり見て、オフボールが止まっちゃうんだよな。このプレーがあるとコーナーでポジショニングするのが上手いアブディヤも生き始めましたが、3Pは決まらず。惜しいね。

一方のウォリアーズはウエストブルックのディフェンスから攻め込みます。連携が悪いのか、ウエストブルックの頑張りが足りないのかわからないけど、スクリーンがくると、簡単に乱れるな。さらにスクリーン後のローテも遅いから、ワイズマンのダンクも出るよ。ただし、ドレイモンドに打たせておけばOKという弱点もあるので、ウィザーズが先手。

見違えるほど、良いプレーで開始4分で10点を奪った八村。マークのドレイモンドがルーズになっているので、舐められている事と、ヘルプ優先のウォリアーズ問題もありそうです。オンボールの強いウエストブルックとビールがいるので、オフボールでしっかり動けばイージーシュートを生み出しやすい。MPJみたいな。

ただね、ウィザーズの問題はチームで計画されたプレーじゃないから、パサーのウエストブルックがベンチに下がると、オフボールで動いても意味がなくなってくるんだよね。シュートに行くビールがディフェンスを見てパスに切り替えたら、誰もビールを観ていなかったりしてさ。

しかし、ネトじゃなくてイシュになったからか、イシュのドライブに逆サイドのコーナーから飛び込んだ八村が&ワン。また八村を観ていなかったドレイモンド。八村がドレイモンドのディフェンスを圧倒するスタートといっても良いかもしれません。

タイムアウトのウォリアーズはマークをウィギンズに変えます。ウォリアーズっていうか、ウィザーズが例によって八村、ベルタンス、ロビンを並べたからです。バカです。しかもビールも下げてしまった。一体どうやってプレーを作るつもりなんだろうか。案の定、ターンオーバー連発でウエストブルックが戻ってきます。

ベルタンスさえロスターに居なければ、何とかなるんだけどね。ロスターにいるならサードオプションとして起用されるからなぁ。

しかし、戻ってきたウエストブルックからロビンで加点すると、最後もウエストブルックがドライブと見せかけての逆サイドへのキックアウトでベルタンスがブザービーター3Pを決めて、32-23でウィザーズリードで1Qが終わります。

◎ヤル気あるの?

スタートは良かったのに得点が伸びなかったウォリアーズ。シュート外すし、ターンオーバーするしのドレイモンド問題だったな。攻守に精彩を欠いていた。
そして2Qはウーブレイ以外はベンチメンバーでオフェンス力不足。なんで、このラインナップを好むのか、よくわからないし、パスカルはいたりいなかったり。ただ、ベルタンスを狙えばいいので、組み立てられないってわけでもない。決まらないだけ。

ディフェンスでもショットクロックオーバーに追い込みそうだったのに、エンドラインのスローインからペイント内のアブディヤにパスを通されてファールになったりしてさ。集中力を欠いているようなウォリアーズ。

ところがウィザーズはアブディヤとロビンで3連発でレイアップをミス。呆れてディフェンスに戻らないウエストブルック。タイムアウト後もロビンがゴール下を落とし、逆にウーブレイはタフ3Pを決めて3点差になります。酷いぞウィザーズ。

しかし、カリー以外のスターターが戻ってくると、ドライブに対してすっからかんのインサイドを露呈するウォリアーズ。1Qはドレイモンドだったけど、今度はワイズマン。まぁワイズマンは仕方ないか。わかりきっていたことだしさ。ってことでカリーと同時に再びルーニー投入です。

これでディフェンスが改善するのですが、今度はターンオーバーでカウンターを食らってしまいます。あれが良くなりゃ、これがダメ。ところが、ウィザーズは八村がレイアップをミス。もう呆れ果てているウエストブルック。どっちも酷いな。レンのゴール下ミスはウエストブルックが押し込んだ。アシストは消されたけどリバウンドを稼げたね。

そんなわけでビールに託すことにしたウエストブルック。それは良い感じで決まるのだけど、vsカリーになったところでドライブしたらコースにレンがジャマしにやってきて呆れるビール。やり直しのオフェンスでは投げやりなパスを出してターンオーバーしていた。

これはチャンスだ、ウォリアーズ。でもドレイモンドがレイアップをミス。ウィギンズもワイドオープン3Pをミス。まともなのはカリーとウーブレイしかいないのか。ってことで、前半は序盤の八村くらいしか見どころもなく、57-50でウィザーズがリードして終わります。

〇前半の3P
ウィザーズ 1/7
ウォリアーズ 7/19

前半のウィザーズは3Pを打つ必要すらなく、八村13点、レン10点、ロビン16点とインサイド合わせだけで得点できました。いくらなんでも酷いだろってくらいのウォリアーズでしたが、例によって八村は序盤のみです。理由は動かなくなったことと、さすがにウォリアーズが気にしたことですが、代わりにセンターが空きまくり。

◎ゲームプラン

後半もスクリーンに対する対応が悪すぎるウィザーズですが、最終的にはドレイモンドを空けておけば良いので、守れてしまいます。が、そんなドレイモンドに2人で行ってしまったレンによりワイズマンのダンクも生まれます。ゲームプランなんてないぜ!

そんな感じなのでカリーのミドルにファール連発してしまい、アリウープを狙ったカリーのパスにウィギンズは触るのがやっとだったけど、運よくリングに収まって(テンディングだけどな)なんだかんだで得点は取れるウォリアーズ。

一方でウォリアーズはドレイモンドが八村をシャットアウトします。さすがにね。だからウエストブルックとビールが行くのですが、ビールが決まらん。さらにフルコートプレスも仕掛けるのですが、簡単にかわされてレンのダンク。またウエストブルックがミドルと3Pを決めたので、なかなか点差が縮まらない。

しかし、運の悪いことに(?)ワイズマンが4ファールになったので、ルーニーが投入され八村もレンも何もさせて貰えなくなり、相変わらず決まらないビールのミドルに加え、簡単に抜かれるベルタンス投入によって、カリーのドライブからウーブレイのコーナー3Pでウォリアーズが追いつきます。この流れ凄いな

ワイズマンがルーニーと交代
→インサイドにフタをされたのでベルタンス投入
→ベルタンスのマークはカリーだけど、高さのミスマッチを使う気はなく、コーナー待機
→カウンターでついて行けないから、カリーに抜かれる

前半はすっからかんだったウォリアーズのインサイドですが、ルーニーと本気出したドレイモンドに手も足も出ない八村とレン。そこにベルタンスを並べちゃったから、今度はウィザーズのディフェンスがスピード負けしてすっからかんです。バカじゃないの。

順当に八村とベルタンスを狙っていくカリー。ドレイモンドもそれをわかっているから積極的にクロスしに行きます。ここら辺はやりたいことがハッキリしているウォリアーズ、、というかカリー&ドレイモンド。ただ、カリーが決まらなかったので、リードを広げられません。

ただね。やっぱりカリーにファールしてしまうウィザーズ。それもドライブに対して横から手を出すベルタンスとかのファール。フリースロー外さないカリーに対して無駄なファール連発。ロビンはガマンしてノーファールにしたらレイアップミスしてくれたのにね。

ウエストブルックのレイアップで逆転したウィザーズですが、八村はカリー相手にポジションキープできずにターンオーバー。結局はエースがいくしかない空気のウィザーズ。意外にもロビンがポストムーブ(トラベリング)で鮮やかに決めたので、5点リードで3Qが終わります。

前半酷かったウォリアーズですが、3Qを観ているとゲームプランはしっかりとありました。ベルタンスのマークをカリーにするとか、ビッグマン3人並べてくるウィザーズディフェンスは簡単に粉砕できるとか。ほぼウエストブルックのところからは攻めなかったので、ディフェンスしていた記憶ないもんね。

ウィザーズはいつも通りありません。ドレイモンドに真正面から挑む八村っていうのは勇気じゃなくて無謀。それを正面から崩せるならエースキャラでしょ。何で序盤にできたオフボールをやらないのか。そしてカリー相手にポストアップしないベルタンスはディフェンスでも誤魔化しファールで足を引っ張るし。抜かれるよりも悪いわ。

◎ミス&ミス

しかし、リードしたんだからセカンドユニットが弱いウォリアーズに対して優位に進められるよね。と思ったらウエストブルックがターンオーバー。そこから速攻に走ったウォリアーズに対してベルタンスがファールで止めようとするのですが、ファールに失敗。なんでここではファール出来ないんだよ。

ところで酷かったワイズマンですが、先日書いたようにスターターユニットではなくセカンドユニットに混じると良い活躍をします。理由はいろいろあって、オフェンスでは主役がいないかわりに、みんながリスク管理みたいなプレーを優先するので、ワイズマンのアタックが決まらなくてもミスにならない。そもそもゆっくりとボールが回るのでワイズマンも落ち着いてプレーできます。フェイダウェイで逆転。

守ってもみんながヘルプに出ていく形ではないのでローテが少なく、ロビンを守っていればOKでやりやすそう。ベイズモアが単体でウエストブルックを止めてくれることもあって、穴が空かずロビンを止めており、シンプルなプレーでリードをもたらします。

そして前半と違うのはウィギンズが混ざっている事。守れないウィザーズ相手なのでドライブで切り裂き、オフェンスを作ります。ただ全体的にリバウンドが弱いのでウィザーズはセカンドチャンスで何とかくらいつく。

スターターが戻ってきた中でビールだけが残り5分切っても戻りません。ケガなのか。これでウエストブルックが行くしかない。そのドライブに3人がくらいついたところでキックアウトすると八村がコーナー3P。そしてロビンのターンシュートで逆転すると、残り4分半でビールが戻ります。なんだったんだろ。

しかし、相変わらずカリーはマッチアップをベルタンスにして、バックドアカットでイージーレイアップ。ブルックスって試合観ないで、スタッツ表で采配しているんじゃないの?

もうオフェンスの打ち合いってことになりました。ウォリアーズにはディフェンスもあるから、抜け出せそうな気もしますが、ウエストブルック&ビールがツーメンゲームしてくるので、苦戦し5点ビハインドになります。あとワイドオープンを外すウィギンズね。ちなみにウォリアーズはベイズモアを入れてノービッグです。

ベイズモアのドライブに対して、例によってファールするベルタンス。八村がミドルで取り返すも、またベルタンスのところでウーブレが飛び込んでダンク。マジでオフェンスの打ち合いだ。

ビールの酷いパスをベイズモアが奪うも、最終的にドレイモンドのミドルになってしまいミス。再びドライブからターンオーバーするビール。理由はチームメイトがコースに近づくから囲まれたこと。ここから速攻を出したウォリアーズがウィギンズのダンクで1点差にします。

残り1分。タイムアウトのウィザーズはビールのアイソから八村にキックアウト。ドライブした八村ですが、ドレイモンドに止められてジャンプボールに。チャレンジしないから止められています。ジャンプボールはウォリアーズボールに。

当然ベルタンスを狙うカリー。tooEAZY!!!!

ウィザーズはビールに託しますが、またも囲まれてしまいシュートはリングにも当たらず。多分、ビールはケガの影響が大きいんだろうね。キレがない。ないんだからウエストブルックで行くべきだった。

しかもファールゲームの相手がカリーになります。これで3点差。

ここでビールにはマークが強いので空けられたウエストブルックが3Pを打ちますが、決まらず。しかし、リバウンドがビールに落ちてきて斜め後ろに走りながらステップを切って3Pを打ったビール。難しいシュートでしたが、これを決めるとともにウィギンズからファールされ&ワン。ビッグプレー!

残り6秒で1点ビハインドのウォリアーズ。プレーの選択肢は多いし、タイムアウトも残っています。ファールだけはしちゃいけないウィザーズ。さすがにベルタンスは下げます。

ドレイモンドがパスを受けるとカリーがハンドオフに行きます。これを必死で追うウエストブルックですが、ドレイモンドはカリーを囮にして、スロワーのリーにリターンパス。マークしていたネトのクソディフェンスもあって、完璧に決まったプレーコールでしたが、リーはシュートを打たずにパスアウトを狙い、これをビールに奪われてしまいました。もったいない。

なお、リーをフリーにしたのはネト。またもやらかしそうになったのをリーの判断ミスに救われたのでした。

っていうかさ。ベルタンスを起用してぶち抜かれたのをビールの4点プレーに助けられ、ネトを起用してドフリーを作ったのをリーのミスに助けられ、ブルックスは何かに愛されているんだろうね。

◎イライラちゃん

ウォリアーズは、途中途中の謎が大きいし、ウィギンズを絡めきれていないし。セカンドユニットに混ぜるくらいはしておけばいいのにね。ワイズマンを育てたいのはわかるのですが、セカンドユニットの構成や狙いはさっぱりわかりません。普通にウィギンズかワイズマンに引っ張らせればいいのに。

ベイズモアのディフェンスで何とか救われた感じでしたが、ここら辺の狙いがよくわかんないよね。それ以外はゲームプランとしては整理されているし、ウィザーズの弱点をしっかりと使いました。最後はアンラッキーだっただけ。

ウィザーズは・・・酷いね。本当に酷いね。今日の酷さは100%HCです。問題の内容は、今更言うまでもないか。あぁ100%HCじゃなくて、30%はベルタンスと長期契約したことだな。主力にしなければいけない義務が発生して大失敗している感じだ。

八村について言えば、ベルタンスがいるからディフェンスの弱点にはなっていません。つまり「わかんない」ってこと。狙われてはいたけど、もっと狙いたい選手がいたからさ。

オフェンスは何で1Qに出来ることが2Q以降は出来ないんだろうね。ドレイモンド・グリーンに正面から向かっていって完璧に止められても「何してんの?」という感想しか出てこないよね。もちろん、それで決めたら「スゲー」になるんだけど、止められたら単なる判断ミス。スキル不足じゃないて判断ミスになるよ。

4Qになってビールがいないとコーナーでキックアウトを待っていたのは良かったですが、そこからドライブしたプレーなんかは「判断が悪い」ということよりも、「弱気に見える」のが気になります。終盤なんだから得意なプレーで勝負を決めればいいんだけどな。その後でミドルを打ちましたが、それでいいと思う。

本日もウエストブルックはトリプルダブル。でもさ、1Qのようなプレーをチームが続けていたら、もっと簡単に勝てたよね。ウエストブルック本人もパス回し中心で良さそうな顔をしているんだけど、みんな動かなくなるし、動いてもレイアップ外すしで、元の木阿弥。

ってことで、勝ってもイラつかせてくれるウィザーズ。1回みたら、しばらくは勘弁してほしいチームなのでした。

ウォリアーズvsウィザーズ” への8件のフィードバック

  1. オクラホマシティにわかです。
    僕は数年前からラスを追っかけてサンダーを観戦するところから始めましたが、未だかつてここまでストレスのたまるシーズンはありません…。

    ウィザーズ、おっしゃる通りラインナップがよくわからないんですよね。チームに併せて変えるなんてこともなく、ただただベルタンを出す。てか出してもいいんですけど、八村と並べたりするから地獄みたいな時間帯が多いんです。
    あとイシュとラスを並べる時間帯も辛い…。もう全くもってスペースが空かないんですよね。まさしく地獄。あれせめてネトにしてくれないかなぁ…。まだスリーあるし…。

    日本の宝八村塁君は確かに得点は決めるんですけど、見てるとかなり怪しいんですよ。態勢崩したフェイダウェイが入ってるうちは大丈夫そうなんですけど…。あと4Qになると本当に消えちゃうんですよね。あれってスタミナの問題なんでしょうか?今のところは、ウィザーズの将来を担ってるっぽくはあるけど、そんな器は感じないって印象です。なんか素材のまま来てしまったというか…。

    1. 八村は高校時代から、あんな感じだったので、なかなか脇役のような動きが出来ませんね。スクリーンが上手ければ、主役コンビとして活躍できそうなのですが、そこが致命的な気がします。

      八村を重視しているのに、アブディヤを指名したうえでベルタンスと大型契約ってのが、ウィザーズのちんぷんかんぷんさを示しているとも思います。
      普通にアブディヤ&八村のウイングコンビで勝負すればいいのに。それなら負けても納得ですが、ベルタンスを出して守れないのはさすがに。

  2. ウィザーズは選手だけで見れば、東ならプレーオフは行けそうに思えてしまいます。しかしHC筆頭にコーチ陣のせいか戦術を感じれず、チームとして弱いのでストレスが溜まる一方です。そんなウィザーズにおすすめのHCはいますか?

    1. ウィザーズまとめで考えてみましょうか。
      パッと思いつかないのです。問題が多すぎるチームなので。

      ラス&ビールの問題点もあるので、何を優先するかでHC選びも変わってきますね。

  3. 八村くん1ピリ見た時点では成長したなあと感心したのですが
    後半に連れて相変わらずで残念でした
    日本人は色眼鏡補正もあってエースになれるとみられてますが…
    去年のバブル見てその器ではないと思ったんだがなあ

    1. エースになれるかどうかっていうのは、実は才能よりも成長力だと思います。
      今はプレータイムが長いので、いろんなトライアルが出来るはずですが、良いプレーをしても続かないので、物足りなさもありますね。

  4. ステフカリーは汗をかく、が懐かしいです。本日歴代GSWのスコアリングリーダーになったあの男特集を、またしていただける日を楽しみにしております!

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