ECF③ヒートvsセルティックス

ヒート2-0セルティックスで迎えるゲーム3

スマート信者が全てスマートの手柄にしたがるから「スマート批判」をブームにし始めた管理人。するとゲーム2ではガチで何やってんのかわからないプレー判断をしたスマート。さらにロッカールームで「お前らオレのせいにするな」と突然ぶち切れ、ブラウンが「シュート外しまくって何言ってんだテメー」と言い出したとか、なんとか。

事実は知らないけれど、スマートが不平不満を溜めているのは事実で、それはどうみても自分のプレーが上手くいかないからといか思えないゲーム2でした。

そこにあるのはヒートのゾーンへの対処が悪いセルティックスの事情。アウトサイドへのパスアウトを狙われているのに、そこにパスしていた事。そしてギャップでボールを受けてた時に全体のポジショニングが悪く、全くパスで崩せない事。

戦略家ブラッド・スティーブンスとコート上のHCスマート。セルティックスというチームの根本が揺れている中でのゲーム3となります。なお、ヘイワードが復帰。

◎調子よくセルツ

そのスマートがドライブ&ワンとパスで崩して始まる1Q。もちろんゾーンではない。良いプレーであると同時に「ワンパスで崩す」狙いになっているのはゾーンされたら危険。

テイタムのドライブ、ケンバの3Pと早々に4人が得点するバランスアタックでマンツー相手なら攻められる雰囲気です。まぁでも、ドラギッチをいじめておくのが正解って気がするけどね。

ブラウンが積極的にアタックして6点リードになった頃、テイタム→ヘイワードです。5人目の主役が戻ってきました。すると2つのスクリーンを使ってから素晴らしいパスをタイスへ通します。ヘイワードがいないときには見なかったプレーだ。

ヘイワードは自分でもアウトサイドから決めて悪くない感じ。5分ほどで交代。テイタムいなくてもチーム力が落ちませんでした。あとまたもカンター登場でゴール下押し込みとファールドローでした。

概ね良い感じのセルティックスですが、全員がハイテンションだと後半に失速すると指摘されていましたぜ。

ヒートはドラギッチの判断ミスがあって、そんなに完ぺきではない立ち上がり。でも、まぁアデバヨ。浮かせとけばアデバヨ。ギャップがあればアデバヨ。そしてアウトサイドに出ればダンカン・ロビンソンが待っています。

全体的にはそんなによくなかったこともあって、ベンチメンバーが早々に登場してきます。オリニクがカンターに押し込まれてしまうのですが、そこばかり気にしていたらオフェンスできないよね、って感じ。

ただセルツがよかったので速攻が出せない。トランジション抜きだとそこまで得点は伸びないので1Qは31-22とリードされて終わります。淡々と、ですがそれも2-0の余裕かな。

ペイント内が18-4だってさ。上手くギャップを利用し、アグレッシブなドライブとブラウン、カンターのリバウンドなんかで優位に立った感じでした。

◎ヒーローとブラウン

カンターが効きすぎなので、アデバヨを投入したヒート。そしてセルツはゾーンにします。あっヒートもゾーンです。お互いにゾーンです。

これを見事なインサイドアウトで攻略するのはヒート。パスアウトの次にエクストラパスでDJJのコーナー3Pも決まっています。そうです。これです。セルツがやるべきだったプレー。普通にやっているのはヒートの方。

これでカンターを下げてマンツーに戻すブラッド様。完敗じゃねーか。

それでも止まらないのがヒーロー。3P3連発で一気に点差を縮めます。ゾーンにして気持ちよく3P打たせて、ヒーローを乗せて後手後手のブラッド様。

しかもセルツはギャップで受けたテイタムがフェイクからのステップインをしたので収縮してきたクラウダーがスティール。タイムアウト中にクレームしてテクニカルのテイタム。まぁその前にさ・・・って話ですよ。

ブラウンのブロックからテイタムが速攻ダンクで何とか流れを止めたセルツ。さらにブラウンがコーナーから3P。あっさりと主導権を取り戻したセルツなわけですが、この時間に効いているのはまたもブラウンのディフェンス。ドラギッチから自由を奪いに行きました。

要はドラギッチですね。セルツは試合開始から、これだけを重視しているような形で成功しています。そんな時にバトラーと行きたいけど、ここもスマートが張り付いている。何でゲーム1はテイタムにやらせていたのか不明。

そのドラギッチがいなくなるとブラウンがバトラーを止めたり、ヘイワードがバトラーを止めたりするのだけど、たびたびアデバヨが空くのと、ヒーローがスマート相手にタフミドル。タフ過ぎミドル。

残り5分で再び両チームがゾーン。ギャップに入り込んできて中継するブラウンのプレーは悪くないし、自分でミドルもきめるのだけど、チームとしては全く攻略できないのは変わらず。多分、ケンバとスマートが悪い。オフボールで動けていない。

ゴール下まで侵入したと思ったらアデバヨのブロック。そして再びヒーローが3P。これで追い付いた・・・と思ったら、ブラウンがバトラーからスティールでテイタムの速攻。リバウンドからブラウンの速攻。アデバヨへのパスをダッシュ&スティールでブラウンの速攻。

そんなわけでブラウン劇場だった前半のセルツ。チームとしては苦しくなりそうなのに、ブラウンがディフェンスで違いを生み出しまくりました。

また終盤はアデバヨがいなくなったので両チームがスモールラインナップ。これがセルツを蘇らせた感じもあります。スポ様の失敗ですが、だからといってオリニク起用してもねぇ・・・。

前半は62-50でした。ディフェンスの方が大切っていうシリーズになっています。スティールすればカウンター速攻で簡単に得点できるじゃないか!ってね。

ペイント内は34-10とセルツが圧倒。ゲーム1同様にドライブさせなかったのも大きかったわけです。この守り方を続ければ、よっぽどのことがない限り守れるのですが、ダンカンだけでなくヒーローがそれを許さない空気を出しているのが嫌なところでした。

◎ちょっとした差

後半もブラウンがバトラーを連続で止めて始まります。一方でテイタムを止めたアデバヨは何故かファールコール。チャレンジしても良かったかもしれません。

これでまたゾーンにするヒート。そしたらまたブラウン。ドライブしてコーナーのグラントにキックアウト3P。次はギャップにはいってアデバヨにスクリーンしておくとグラントのゴール下。今度はドライブから自分でレイアップ。

これで18点差になってタイムアウトのヒート。

ただ、点差が開いて守れればOKになったからか、セルツディフェンスはさらに締まります。殆ど突破するポイントがなく、アデバヨ頼み。期待に応えて決めまくるアデバヨ。グラント相手だと1on1で攻め切れます。

ただやっぱりブラウン。うーん、ブラウン+グラントなのかな。ゲーム2もこの2人の時間はゾーンを崩していました。ギャップを使っているのは必ずブラウンなんだけど、エンドラインで動いているのはグラント。

ここからセルツはスマートが速攻のレイアップ外すし、グラントもレイアップ外すし、ヒートはドフリーのシュートが決まらなくなるしで、一気にだるい試合になります。

残り3分からドラギッチが強引なタフフローターを決め、グラント相手に攻めあぐねたけど、最後はファールドロー。これをやられて何故かグラント→タイスのブラッド様。

案の定、何度もドラギッチvsタイスばかりやっていくヒート。幸いにも3Pが決まらなくて、大ごとにはならなかったけど、危険すぎた時間帯でした。

最後もヒーローvsタイス。ところがパスアウトをスティールしたヘイワードがワンパス速攻をテイタムへ。完全な速攻ダンクなのに、後ろから触ったナンで&ワンに。

またも10点差まで縮められての4Qになるところでしたが、89-74と15点差で終わりました。マジでラッキーとしか言いようがなかったセルツ。ヘイワードとテイタムのワンプレーが効きました。

◎まとめ

これだけスピードのミスマッチ狙いをやっておきながら、今度はアデバヨとオリニクを並べるスポ様。こういうのが「予想できない」感じがしてブラッド様が嫌いそう。

まぁでもオフェンスはアデバヨ頼み。そこでインサイドを押し込んでもらおう。すると遂に出たぜアデバヨvsブラウン。前半もちょっとあったけど、ヘイワードの復帰によってこのマッチアップが登場しました。

ってことは、ブラッド様は「アデバヨを止めるために」は使わないけど「ヘイワードを起用するために」は使うわけだ。相手の事を考えるのではなく、自分たちの事情が強いのが今シーズンとはいえ、そりゃあ戦略がイマイチにもなるよね。

・・・で、これもヘイワードの交代と共にタイスを戻すから解消。ゾーンの攻略といい、アデバヨの対処といい、なんかもう微妙なことは全てブラウンに押し付けているだけみたいだな・・・。

4Qはバトラーが奮闘していますが、パスアウト3Pが決まらないヒート。そしてまたもブラウンがスティール速攻なので、追いつく匂いがしません。まとめましょう。

大きく点差は離れたものの、ゲーム2までと大きな違いはありませんでした。ゾーン問題は解決していないし、アデバヨも止められない。大きな視点でセルツがやるべきことは、これといって解決していませんでした。

ただし、ドラギッチに対してはプレッシャーを厚くし、ここが成功しました。ゲーム2の時点でもっと考えるべきでしたが、連敗して手を付けたことでヒートのオフェンスはアデバヨ頼みになってしまい、ヒーローの3P連発こそあったものの、あっちもこっちも止められないって感じではありません。

〇ゴラン・ドラギッチ
11点 FG2/10
5アシスト
5ターンオーバー

ちなみにドラギッチの得失点差が△29です。個人を潰してしまえるスマートとブラウンの良さが出た形ですが、まぁそれって当初から「誰を止める」で考えていたはずなので、今日はドラギッチに行ったということ。バトラーはずっと止められている。

〇ジェイレン・ブラウン
26点
3スティール
1ブロック

数字以上のインパクトがあったブラウン。個人ディフェンスで止めるだけでなくボールを奪って速攻を作ってしまうので、多少ハーフコートに困っても関係ありませんでした。

そしてゾーンに対してはギャップで受けるだけでなく、しっかりとアタックするのでパスアウトも効きました。とかいいつつ、効いた感じがしたのはグラントへのパスなので、2人の関係性かな。タイスへのキックアウトもあったな。

共に「ワンパスでコーナー」でしたが、セルツの問題はワンパス以外の時なので、解決した気がしないのはそういうことです。ただし、本日は別の理由もありました。ヘイワードの復帰です。

ケンバ、スマート、テイタムのローテがしやすくなったことと、意外とディフェンスを頑張れたヘイワードだったので、ゲーム2までよりパワーを使わなかったような感じだし、ポジショニングもヘイワードの方が良いよね。

そしてスモールラインアップが増えました。正直、これってよくわかんないんですけどね。やりたければオジェレイだって出来たじゃないか。いずれにしてもパターンが増えたことで、ゲーム2までよりも動きが増えたセルツです。

スマートとブラウンのケンカは何の関係もないと思うぜ。あぁ1つあるのは、スマートが目立たなかったこと。要するにブラウンの言い分の方が正しかったよね。スマートが自分でやりすぎていたゲーム1とゲーム2でした。

ヒートはアウトサイドが決まらなかったことが全て。ただし、それって「ドライブが効かない」というゲーム1からの問題は解決していないって事でもあります。

残り2分からダンカンの3Pで一桁点差に戻したヒート。

〇3P
ヒート 12/44(27%)
セルツ 9/26(35%)

ダンカンとヒーローは決めていたけど、そこまで警戒されていないクラウダーやオリニクが決まらなくって、しかもドライブ出来なきゃこんなもんでしょ。

まとめを書いていると追い上げが始まるのも世の常か。ヒートが驚異的に追い上げもしました。それもシューティングとアデバヨのインサイドが基本なので、まだまだイージーに勝つことは出来ないセルツ。

もしも3Q終盤で、スピードのミスマッチから3Pが決まっていたら、あのヘイワードのスティールがなければ、試合展開から大きく変わり、またもクラッチ勝負に持ち込まれていたでしょう。

充実しているのはヒートの方であることを示すような終盤でもありましたとさ。

ECF③ヒートvsセルティックス” への12件のフィードバック

  1. クソー厳しいぞセルツ!まさに管理人さんのおっしゃる通りでスティーブンスのゾーンとアデバヨへの対応が見てて歯がゆいのなんの。今回はブラウンのおかげで勝てたけど、なんか続く気がしないんですよね..

    1. あー、でもヒートも続く気がしないんですよ・・・
      ゲーム1はセルツのゲームでしたし、お互いにマイナスを出さないことが出来るかのシリーズになりそうな

  2. アデバヨ利用じゃなくアデバヨ頼みになったのとやっとドラギッチを止めたのと相変わらず2P、ゴール下が決まらないアデバヨ以外、特にバトラー。
    ヒーローは爆発しましたがドリブルさせれば判断が悪いので4戦目以降はそれをやらせることができたらセルティックスの流れかもしれませんね。
    分かりやすいぐらいスマートが攻めなくなったのがバランス良くなりましたね。ヘイワードもいたし。第三の男ブラウンのハッスルでいい感じでした。僕ならもう少しDJJを使うかな~という感じでした。

    1. ドラギッチ止められたら、完全にアデバヨ「頼み」でしたね。
      セルツはそれが作戦だったのでしょうが、それでも決めちゃうアデバヨってのも怖い。

      ヒーローも仰る通りで、「こいつ判断悪いだろ」みたいなディフェンスされてました。3Pだけね。怖いのは。
      DJJはキーになりそうです。マンツーで誰を止めるか。あとクラウダーが怪しい時に。
      そういえばイグダラなにしてんだろ。

      1. 確かにイグダラいたっけですね。ドラギッチには早めのヘルプ、ヒーローは入ってきても収縮せずにコーナーキックアウトもバッチり閉めるで結果でましたが。まぁドラギッチは関係なく決める場合もありますが次はどうなるか。クラウダーもドリブルしないのバレバレでパスカットされたりと後半特に狙われていたバレバレのオフェンス。これを解決する為にヒーロー、クラウダーはドライブして打っていく必要がありますね。サイドライン側に誘導されていても構わず行きたい。そしたらアデバヨの合わせやリバウンドでのモンスターぷりも発揮するシーンがもっと増えそうに感じます。

        1. クラウダーにいろいろやらせるとロクな事がなさそうな匂いもして、だからこそイグダラ!なんですけどね。
          ヒートはいつの間にか、この2人の序列がハッキリしているのが意外です。ゾーンやるならイグダラの方が上手そうなのに!

  3. スマートを褒め称える流れってなんとなくちょっと前のドレイモンドを褒め称えるアレに似てますね笑

    1. その通り!
      ドレイモンドがマックス契約とか、笑いたくなるんですけど、さも当然のような空気が。
      スマートに払い過ぎず残留させたセルツは素晴らしい!

  4. お疲れ様です。
    ようやく?セルティックスがドラギッチを止めてくれたので、ヒートの次の矢が何なのか楽しみです。
    まあ、アデバヨかバトラーかと思うのですが、個人的には序盤からアグレッシブに行くバトラーが見てみたくあります。
    ヒートのオフェンスはチーム全体のバランスをかなり意識していそうなので、ないかもしれませんが、それでも攻める気概がみたい。

    タイスのところで触れられてましたが、やはりプレーオフで勝ち上がるにはビッグマンがガードのスリーを守れないとフロアにいれなくなりますよね。
    無茶苦茶ですが、毎回同じ感想を抱いている気がします。
    ブラッド様はタイスがそこまで守れる選手だと思っているのか、グラントウィリアムズの信頼がないのか…
    セルティックスのセンター起用も楽しみです。個人的にはヘイワードさえよければスモールがいいと思うのですが、どうでしょう?

    1. タイスも守れないわけではないので、徹底的に信じているのでしょうが、オフェンスも考えると別にタイスである必要性もなく???なんですよね。

      このプレーオフは「弱点ダメ、絶対」の傾向が強くなりました。2年前はウォリアーズとロケッツだけだったのに。

  5. 戦術面で見たら大きな改善も目新しい仕掛けも無かったですけど、ブラウンがレナード化して、ダンカンロビンソンも最後まで必死に戦って、個人の頑張りには見応えがありました。それとクラウダーのスリーもいよいよ確変が終了したんですかね?ここが落ちてくればほぼ互角の勝負になると思います。

    1. クラウダーが打ち過ぎて外れるか
      スマートが打ち過ぎて外れるか

      そんな勝負になっているような気も。
      確変は終わった気がしてるので、あとはダンカン次第かなー

whynot へ返信する コメントをキャンセル

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

CAPTCHA