セルティックスvsヒート展望

カンファレンスファイナルだ!

なかなか予想しがたい対決となったイースト。とはいえ、バックスは弱点が多いし、シクサーズが勝つとは微塵も思わないし・・・ってことで、「ラプターズがいるかいないか」くらいの差かもしれません。そして、そこにヒートがいるってのは予想外でもあれば、「そりゃそうだろ」でもあります。バックス側のカードでバックスが負けるならヒートだったよね。

ということでセルティックスvsラプターズが事実上のイーストファイナルな印象が強いカードです。しかし、面白いもので予想はヒートの勝利が上回っています。

理由はプレーオフでの好調さになりますが「元気な方が強い」のが常識なので、ヒートとしては先にラプターズと潰しあってくれたことで勝機が広がったと考えているでしょう。

〇プレータイム
バトラー 318分
アデバヨ 318分
ドラギッチ 312分
ヒーロー 291分

テイタム 438分
ブラウン 426分
スマート 418分
ケンバ 413分

それが現状こんなことになっています。おおむねセルティックスの方が100分も長い。まるまる2試合以上疲弊しているわけだ。この差はヒートにとってアドバンテージになります。常に心の片隅に置いておくべきアドバンテージです。

◎フィジカルディフェンス

両チームに共通するのは強力なリムプロテクターでインサイドを塞ぐのではなく、全員がフィジカルにファイトするディフェンスを武器とすること。数センチ単位で距離を縮めて、しっかりとコンタクトしてドライブを止めてきます。その戦いが激しく、長引くほどにアドバンテージは生きてくるでしょう。長引けばね。

そんなコンタクトを厭わない両チームですが、一方でファールが少ないのも特徴です。プレーオフの平均ではヒートが2位、セルティックスが6位ですが、他の上位4チームはファーストラウンドで敗退したチームです。勝っているのにファールが少ないのがヒートとセルツ

ところがヒートはフリースローアテンプトも1位です。ファーストラウンドで50本打った試合があるので、そんな理由もありますが、とにかく自分たちはファールしないのに、相手にはファールさせています。

〇フリースロー
バトラー 10.7
テイタム 7.2

このシリーズで初めのポイントは、どっちがレフリーを味方につけるか、どちらが先に相手のディフェンスにアジャスト出来るか、になります。どちらも「ファールにならないぎりぎりのライン」を攻めてきますが、結局のところファールはファールだし、ノーファールはノーファールです。

バトラーにしろ、ドラギッチにしろ、テイタムにしろ、ケンバにしろ、「ファールをもらいに行く」プレーをしますが、両チームはそうならないディフェンスが強みなわけです。

ファールドロー狙い ⇔ ファールしないディフェンス

貰いに行くのを辞めるべきか、強気にとりに行ってトラブル誘発すべきか。その判断によっては、フランストレーションを貯めこむことになります。ディフェンスの良い両チームにとって、ファールトラブルという危険性も含めた判断を迫ることになるわけです。

なおブラウンとアデバヨはそういうの関係ないタイプなので、二人はアグレッシブに得点を狙うだけです。こちらは止められたら危険。

◎ザ・ディフェンダー

バトラーとクラウダー
ブラウンとスマート

両チームが誇るエースキラーはフィジカルかつクリーンに守ります。クラウダーってクリーンだったっけな?

ここは良いのですが「誰を止めるべきか」が難しいのが、このシリーズになります。それぞれバトラーとテイタムはわかりやすいわけですが、次に止めるべきがケンバとドラギッチになります。両PGにウイングディフェンダーをぶつけてくるかどうか。

ヒートがやるとしたら
テイタムvsクラウダー
ケンバvsバトラー

ですが、後者はあまり使わない可能性があります。もともとエースキラーとしてしか機能しなかったバトラーですが、このプレーオフではどちらかというとヘルプ担当になっています。もっといえばオフボールスイッチ担当みたいな。スマートかよ。

スピード系統のケンバということもあって、バトラーには勝負所までマークさせない気がします。なので、ケンバが前半にどれだけ働けるかは大きなポイントになりそうです。

セルティックスがやるとしたら
バトラーvsブラウン・スマート
ドラギッチvsブラウン・スマート

どちらもありそうですが、ドラギッチを止めるのは簡単ではありません。簡単ではないっていうか、止められるなら違うことをしてくるでしょう。アデバヨに任せておいてシューターになる気がします。なので、あまり効果的にはならないような。

しかもスマートに関しては出来ればヘルプ担当に取っておきたい。ドラギッチ担当にしちゃうとヘルプに出たら3P決められます。ラウリー・ヴァンブリードよりも良いシューターなのでドラギッチを離すのは危険。敢えてドラギッチにはエースディフェンダーを当ててこないのではないかと。

セルティックスで面白そうなのは、ヘイワードが元気になったらスモールラインナップでアデバヨvsブラウンにすることです。シーズン中にアヌノビーがアデバヨに何もさせないディフェンスをするとヒートは困りました。しかもゴール下でもブロックアウトしてしまうので、アデバヨのメリットを何も享受できなかった。ブラウンにも同じことが出来るかもしれません。

まぁそういうわけで、言いたいことはこれです。

止めるべき選手の「もう1人」を誰に設定するか

試合展開によってターゲットを変えてくると思われる両HCなので、様々なパターンが出てきます。細かいマッチアップ変更で、誰を止めたいと思っているかは面白い見どころになるし、ドラギッチとケンバがしっかりとプレッシャーをいなすことが出来るかどうかにも注目です。

いなせた方が楽にオフェンスを構築できるだろうね。ブラウンでアデバヨ止めるのが一番効果的な気がします。

◎ダンカン・ロビンソン

両チームの中で異分子がダンカン・ロビンソン。唯一のシュート専門家です。ほんの2年前には「シューターの時代」とも言われましたが、現在残っているチームで唯一のシューターかもしれません。ダニー・グリーンはコーナー担当だし、シャメットはPGやらされているし。

その一方でバックスに何が足りなかったかといえば「オフボールで打たせるプレーメイク」でした。コーバーに打たせるパターンとヤニスの個人技を組み合されたら大変だったでしょう。パサーがいないんだけど。そしてダンカンのプレーは非常に効果的でした。ディフェンスが引っ張られまくった。

ハンドラー・アデバヨの存在はダンカンによってさらに厄介になります。スクリーン、ハンドオフ、ドライブパスアウトとパターンが多いわけですが、これらにセンターが対応しなければいけません。特にハンドオフからの3Pは極めて止めにくいプレーです。

基本的にはタイスのショーディフェンスを使うこととなりますが、3Pと見せかけてカッティングも使ってくるので、ものすごくめんどくさい。しかもセンターがアウトサイドに引き出されているので、ダンカンはイージーレイアップになります。

実はヒートで最も止めにくいのが、この2人の関係性。前半をダンカンで攻めておいてディフェンスに意識させることで、後半にインサイドを使いやすくしてきます。ブラッド様は細かい戦略で相手の打ってくる手を止めるのが好きなので、1Qのダンカンをめぐる攻防は注目です。

1Qにダンカンの3Pが成功すればヒートオフェンスは楽になる
セルツはプレーを読んで止めようとしてくる

両HCが何を準備してくるか。そしてダンカンは決められるのか。ここから試合が始まります。後半になって普通のパスアウトで決められるのは諦めましょう。それはクラウダーも40%決めていたからダンカンばかり気にしても仕方がない。ブラッド様以来の正しい使い方?をしているスポ様。

◎センターのチョイス

次に出てくるのはセルツが「誰をタイスと交代させるのか」という1Q後半の判断です。ヒートはアデバヨしかセンターを起用せず、あとはオリニクとレナードがビッグシューターになるだけです。そう考えるとディフェンスのロバート・ウィリアムスを起用する意味がどれだけあるのかわかりません。

オフェンスのカンターについては意味があります。ポストアップで押し込むことで、アデバヨのファールを誘いたい。カンターも走るのでアデバヨを疲れさせることもできます。また、インサイドの押し込み担当としても使えます。それはロバートも同じ。

しかし、本命はグラント・ウィリアムス。どこでも守れる系統のビッグを起用すれば、アデバヨ対策としては堅実です。堅実ですが

アデバヨを止められるのか?

という純粋な疑問もあります。個人アタックをしてくるわけではなく、モンスターっぷりを発揮したリバウンドやルーズボールもあるので、どこまでハードに戦えるかは未知数です。

あるいはグラントがアデバヨを止められるなら、セルツはぐっと楽になります。基本をタイスとグラントで過ごし続けられるし、ミスマッチ誘導もされにくいです。キーマンはグラント・ウィリアムスなのか?

さて、アデバヨにしてもグラントにしても、プレーオフになってからシュートタッチの良さが目立ちます。ショートレンジを外さなかったアデバヨと3P67%決めているグラント。

特にグラントが3P決めてくれるなら、置物としてコーナーに設置するとアデバヨを誘い出せてとっても便利。グラントの仕事は「オフェンスで何もしないこと」です。何かすることになったら、そこにはアデバヨが付き添ってくるので得策ではありません。

前述の通り、ブラッド様には「ヘイワードの起用&ブラウンをアデバヨに」というチョイスもあるので、センターを誰にするかはゲームごとに変えてくるかもしれません。誰が出ているかでヒートオフェンスも変わってくるので、ブラッド様の選択に注目です。

◎ヒーローとテイタム

ブラッド様は驚くほどにテイタム任せにしてきています。それは特にセカンドユニットになると顕著で、スマートがベンチに下がればテイタムの時間です。最近はスマートとケンバを同時に下げるので、そういう狙いなんだと思います。

しかし、アヌノビーの脅威もあって、テイタムのアタック自体はそこまで効率よく決まっていません。他の主力たちよりは高確率なのですが。。。

一方のスポ様はドラギッチをスターターに回した影響でシックスマンとしてヒーローに託すことを始めました。これがまた活躍しちゃうんだ。

そして、この2人は同じようなFG成功率を残しています。

〇2P
テイタム 46.3%
ヒーロー 42.9%

〇3P
テイタム 41.9%
ヒーロー 40.0%

思ったよりもテイタム決めてるな・・・ファーストラウンドの成績が良かったのね。もうファーストラウンドの事は覚えていないぜ。

ヒートが好調の理由がベンチメンバーでも優位に立っている事であり、それはシックスマンのヒーローが高確率で3Pを決めていることでもあります。つまりセカンドユニットになってきた時に

ヒーローがどこまでテイタムに食い下がれるか

ここが次の勝負ポイントです。終盤にも強いヒーローですが、そこはバトラーとの関係性もある中でボールが回ってきて決めるという形ですが、試合の中にはエースムーブを任されています。

この数年で最も結果を残したルーキーは2年前のドノバン・ミッチェルですが、ヒーローもまた1年目から結果を残すことが出来るのか。カンファレンスセミファイナルという舞台は、ザイオンとモーラントの時代ではないことをアピールする最大のチャンスになるはずです。

「食い下がられる」立場になったテイタム。ただし、テイタムにとってはこの時間帯は仕事の一部にすぎません。まだまだ働くべき時間は多いよ。ここを余裕で上回って試合を優位に進めたいセルツです。

◎ブラッド様とスポ様

ハーフタイムになると修正の時間です。両HCの特徴について触れておきましょう。

ブラッド様は今シーズンはマジック発動せず、割と正攻法な形を好みます。セカンドユニットでテイタムに託しちゃうなんて、かつては考えにくい形でした。終盤にカイリーに託すくらい。確率はモゴモゴ。

ただしベンチメンバーを組み合わせることで形は大きく変化します。前述の通りカンター、ロバート、グラントの誰が出てくるかでオフェンスは大きく異なるし、オジェレイは声がかかったり、全く呼ばれなかったり。組み合わせでスペースの作り方を変えるのがオフェンスです。

スポ様は仕掛けるの大好き。いろんなことをしてきます。ただ、スペシャリストを増やした関係か、しっかりと準備されたプレーが多い印象です。誰が何をするべきか決まっているから違和感がない。かつては違和感があった。

オフェンスではダンカンをはじめとして、様々なプレーコールを使ってきます。オフェンスごとに誰を主軸にするのか変えているような形だし、ドラギッチ、バトラー、アデバヨと3人のプレーメイカーをコートに立たせるメリットを使ってきます。その意味ではヒートの方が多彩なオフェンスをしてきます。

・セルツのオフェンスは正攻法でベンチメンバーで変化をつける
・ヒートのオフェンスは手段が多く、準備も出来ている

問題はディフェンスです。ブラッド様は相手が何をするか読み、そこを明確に抑えてくるのが得意技。シアカムを消したように徹底したスカウティングがあるし、ガソルを無視するような弱みも活用してきます。

ところがいろいろ仕掛けてくるスポ様なので、読み切れずに苦手としています。ここはわかりやすい。攻守に色んな仕掛けをされれば、あまり論理的とは思えない策もやってくるので、ハーフタイムに修正したはずが「あれ、違うことするの?」みたいな悩みを生みだします。

藤井聡太二冠の序盤が「最善手を使わないことで、局面を難しくしている」なんていう噂もありますが、事前研究の中で最善手に対しては先まで検討してくるけど、打ちそうもない手順を選択されると迷うよね。人間だもの。

スポ様が打ってくる手段とブラッド様が困る理由はまさにそんな感じ。ちょっと違和感のある手段を使ってくるんだスポ様・・・が、ここはプレーオフ。シーズンみたいなことが起こるのかどうかに注目してもいます。シーズン中にはそこまで研究しないのも事実じゃん。しかもスポ様もちゃんと準備したプレーをしていることが多い気がしています。

シーズン中は止めにくいスポ様が、研究の進むプレーオフでもブラッド様に通じるのか?

一方のスポ様側は「ヤニスを止め、インサイドで勝つ」という相手の強みに真正面からぶつかることを選びました。おそらく今回もテイタムを止めることを第一に考えてくるでしょう。クラウダー、バトラーがいて、アデバヨのヘルプもある。テイタムが止められる要素も十分にあります。

特にドライブへの対応は非常に強い。でも3Pは結構打たれています。テイタムは「ヘイワードみたいにパスを振る」ことをし始めました。ヘイワードはジャズ的なのでドノバン・ミッチェルの縮小版みたいなパスをしています。それはアシストにはならなくても大きくディフェンスを動かしてしまうパス。

そしてセルツは両コーナーに選手を置いています。ヒートはインサイドを厚くするか、コーナーまでパスを狙うか選択しないといけません。ラプターズは気が付いたら両方止め始めたけど、ガソルがいると無理だった・・・あぁアデバヨなら行けるか。

ということで、セルツに対してヒートのディフェンスは、攻略されそうでもあり、止めきってしまう匂いもします。結局はどちらかには寄らないので、行ったり来たりするわけですが、何を優先するかは見ものです。

まぁテイタムを1on1で止めきっちゃえば問答無用なわけで、エースキラーの出番です。要はHC関係ない気もしてくるわけだ。ブラッド様は先を読み、スポ様は選手を信頼するディフェンスなのかな。

◎ドラギッチとスマート

HC達の修正が終ったところで、コート上のHCの出番です。プレーオフになって満を持してスターターに昇格したドラギッチは驚異的なパフォーマンスでヒートを勝てるチームにしていきました。

その理由はやはり多彩であること。お互いのプレーを読み合った中でも武器がまだまだ残っているし、相手の動きに応じた適切な判断力で柔軟にオフェンスを作っていくのはシーズン中のヒートにはなかった現象です。

あるいは長いシーズンはプレータイムシェアするし、相手も読んでこないからナンをスターターにしてオートマティックなオフェンスで良く、プレーオフは中心選手が長く多彩さと判断力が大事だからドラギッチと初めから決まっていたのかもしれません。

いずれにしてもゲームプランを遂行していった中で発生する変化を、的確にプレーとして表現していくのがドラギッチの役割。これが大成功しているのがプレーオフのヒートです。

そしてその役割はマーカス・スマートも同じ。一つ一つの武器は足りない選手だけど、何でもやるし、何よりも頭の中身もスマート。ブラッド様にとって最も欠かせない選手にすら思えるスマートがドラギッチ同様に、ヒートの穴を使っていくはずです。

もはや説明不要の判断力PGの戦いは、局面・局面で重要なプレーを作っていくはずです。それが終盤になるほど、意味を持ってきます。

ところでこの2人には大きな違いもあります。
シュートもうまければ、ドライブも出来、コンビプレーにトリックプレーも混ぜるドラギッチは、起点にもなればフィニッシャーにもなり、自分で試合を決めに行けます。スマートはあくまでも周囲をどう使うかなので、ドラギッチの方が上回るでしょう。

しかし、スマートにはディフェンスがあります。それもどんな相手でも止めてしまうキラーっぷりもあれば、オフボールスイッチの鬼としてチームの弱点を埋め、ラプターズ戦ではシリーズを決めるチェイスダウンブロックを決めました。攻守に相手を消しに行けるのはドラギッチには出来ない芸当です。

ドラギッチとスマートの判断力。どちらがチームを勝利に近づけるのか?

二人のプレーに舌を巻くことになるでしょう。

そういえば、どうでもよい話でありますが、3年前とかはスマートの良さが理解されず、「入らない3P打つ」とか「ムリヤリに突っ込むIQの低いPG」みたいな扱いをされていました。だからスマートを絶賛していたのですが、なんかそれが一般化されると今度は「シアカムを止めたのはスマートだ」とかスマート信者が表れてきたので、白けてきました。貶してやろう。

スマートなんてフロッピングばっかりやっているし、見えないところで手や足を引っかけてるレフリー騙したい王だぜ。

世の中に完璧な選手なんているわけないだろ!竜王は二冠に5連勝だ!

◎クラッチ

最後は言わずもがな。クラッチ勝負。ヒートはバトラーの出番です。

シーズン中に確率の低かったクラッチが、ドラギッチをプレーメイカーに置いたことで急激に強くなったバトラー。バトラー劇場が発動しての勝利はセルティックスからしても怖いでしょう。攻撃だけでなく守備でもクラッチしてくるのは1人で試合を決められます。

バトラーを抑えに行ったらドラギッチとヒーローが待ち構えているので。簡単ではありません。このバトラーにはスマートが対応することが想定されており、フィジカルに、そしてずる賢く戦うでしょう。揉めそうな匂いがするな。スマートがフロッピングしておいてパウエルに絡むのとか何だったんだ。

セルツはテイタム・・・じゃなくてケンバです。ここまでクラッチタイムはテイタムを使うのですが、ラストプレーだとケンバの選択が増えています。まぁどっちが行くかは展開次第なのでしょう。そしてディフェンダーを考えるとケンバの方が選ばれやすそうな。

かねてから勝負弱いと言われてきたケンバですが、このプレーオフではそこそこ結果も残してきました。多くをテイタムに任せられることもあって、ホーネッツ時代とは違って当然か。

バトラーほどの信頼はないけれど、テイタムとケンバの2人がいるのは選択肢を増やしてくれます。ディフェンスの良い両チームなので選択肢が多い方が有利な気もします。なお、シーズン中にクラッチショットを決めたのはブラウンだけです。

◎テイタムとアデバヨ

試合展開がどんな形で進むのか順番に書いてみました。いろいろとありますが、ずーっと関係するのがテイタムとアデバヨです。

テイタムが得点を安定してとれるなら、簡単にセルティックスのペースになるでしょう。だからこそ全力で止めに行くヒートです。

一方でアデバヨはあくまでも縁の下の力持ち的な働き方。アデバヨが輝き始めるとあっちでもこっちでもセルツは不利になっていきます。

3年目の2人は共にオールスターにも選ばれましたが、真逆の街道を歩いています。ヒートが力を発揮できるのは常にアデバヨが支えているから。

試合を決めちゃうテイタムか、チームをレベルアップさせるアデバヨか。

そしてこの2人がやるべきことは「スター選手としてのプレーをする」ではありません。「スーパースターとして試合を支配する」ことが必要なわけです。普通の良いプレーじゃあ足りないぜ。

スーパーにスコアリングするテイタムとモンスター化して支配するアデバヨ

どちらが勝てる選手と認定されるのか。個人がステップアップすべき勝負なのです。若手が台頭した今シーズンのプレーオフ。イーストファイナルは3年目のオールスター同士が覇権を争うシリーズになります。

セルティックスvsヒート展望” への10件のフィードバック

  1. スポはゴランとダンロビのDFのまずさをどう消してくると思いますか?
    特にゴランはずっと前からケンバが大の苦手です。スティーブンスもそれを理解してスイッチさせて狙ってくるでしょう。クラウダーとジミーはブラウンとテイタムにベタつきになるだろうからヘルプにモンスター化したバムがすっ飛んできますかね?
    マイアミの勝利を祈るばかりです

    1. プレーオフになってドラギッチは賢く守れているので、そんなに問題にならない気がしています。ただし、その前提がドライブ優先で守るシステムなので、ケンバのプルアップ3に粉砕される可能性は十分にあります。これが始まったらドラギッチを隠すしかないです。
      その時ダンカンの方がベンチに行くか、ゾーンですね。ヒートのゾーンは3P対策として有効でした。代わりに両コーナーをダンカンやドラギッチで埋めるのでテイタム&ブラウンに狙わせます。

      これでダメならどっちかをベンチに下げるしかなく、ヒートは苦しくなりますね。なりそうなんですよね。だからドラギッチが頑張るしかない

      1. やっぱ結局はゴランが頑張るしかないですよね…
        3p対策のためゾーン引くならゴランもダンロビも下げてDJJイグオ、短時間でもモンヒル投入させるのもありかなと思ったりしてます。ただそれだとOFが手詰まりだから結局ゴラン頑張れに戻りますね

  2. このバブル、全然試合を見てない事に後悔・・・

    ってか、ここがあるから助かる。
    いつも唸りながら読ませてもらってます。
    本当に感謝。
    これからも頑張ってください。

    1. ありがとうございます。

      ハイライトだけでも観ながら読んでください。
      ハイライトとは違う内容も見えてくるので補完して頂いて。

  3. ヒートとセルティックスは相手にとって思ったほど収縮しないディフェンスが特徴だと思ってます。
    これが強く刺さった理由はヤニス、シアカムのスキル不足でしたがこの2チームはスキルフルなメンバーばかり。
    ホーフォードがいたのならセルティックスだと思うのですがね。
    テイタム任せもバックスと違いオフボールカットで合わせてくるセルティックスですからそれにヒートがどう対応するか楽しみです。
    テイタムは無駄なオフェンスリバウンドを狙ったりと熱くなりすぎる時があるのでテイタムに激しく仕掛けるのが得策かも。
    スマートがドラギッチについてくると思うのでドラギッチを使わないのも手かもしれませんね。序盤はドラギッチに任せ後半にスイッチを入れるバトラーですが最初からいくのもアリかもしれません。
    個人的にはスマートをディフェンスに関わらせたくない。それくらいの選手でしょう。

    1. ホーフォードいたら確かにグッと楽でしょうね。シクサーズで使えないとされちゃったのに。

      ゲーム1はディフェンスでスマートを使わないブラッド・スティーブンスとオフェンスで躍動しちゃったスマートでした。これが計算ならスポ様圧勝!

  4. ケンバとバトラーどっちがクラッチタイムでより輝くかも気になるなぁ
    かなり異なるけれどどちらも見事にチームを引っ張ってきたリーダーでありながら一歩引いて若手に任せることが多い、それにバトラーだけ言及されがちだけどシーズン中はケンバもかなりクラッチで結果残してきたんで、ただプレイオフでは今のとこぱっとしないんですが…

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