MVP!MVP!バブルのMVP!
遂に来たぜ!7連勝!
まさかの全勝街道を突き進む「バブルの最下位」だったはずのフェニックス・サンズ!
連勝しているからって必ずしも強いとは限らないけど、サンズについてはマジで「強い」しっかりと「強い」明確に「強い」。勝つだけの理由を持っているのです。その理由はちゃんと記事にしようと思ったら、キーマンのエイトンがよくわかんないことになったので、流さざる得なかった。タイミング悪い。
しかし、その強くなった理由の中にエース・ブッカーの内容はありません。
デビン・ブッカーは単なるスコアラーとして荒かった若手時代から、ポイントガード的な役割に身を投じて進化していったのが2シーズン前。次第にソリッドなプレイヤーとしてチームは勝てないながらも成長してきました。
バブルにも参加できないチームの選手から「うちに来い」なんて言われていますが、サンズというチームを勝たせるためにもがいてきたエースが他のチームに移りたいなんて言うはずがありません。言ったら罰金だし。
◎スコアラーではなく「エース」である
かつては1試合70点も記録したブッカーですが、そのイメージはあくまでもスコアラー。どんな場面でも自分で決めきることを目指した若者だと捉えていました。言うなればJRスミス路線で、確かにすごいシュートを決めまくるんだけど「スコアラーであってエースではない」という感じ。
2年目には22.1点、3年目には24.9点を記録しますが、オールスターに声がかかる様子もなかったのは、サンズが勝てなかっただけでなく「そりゃあ、そんなプレーしていれば得点は取れるさ」みたいな部分もあったでしょう。今だとビールがそんな感じ。
しかし、実はこの3年目に転機が訪れます。相変わらずの成績だったサンズはHCをクビにして暫定でACだったジェイ・トリアーノに指揮をとらせました。ちなみにトリアーノは現在ホーネッツでACをしています。
無法地帯だったサンズにおいてトリアーノは、いろいろと整理をしました。そのオフェンススタイルは「形にはめる」というよりは「個人の個性を組み合わせる」タイプでした。選手たちは余計なプレーが減り、自分の役割に徹することになっていったのでポジティブに見ていました。
ただ、当時のサンズにはPGがいなくて「役割を繋ぐ」選手がいませんでした。そしてそれをブッカーが担当することに。チーム全体が「自分の仕事」を徹底される中で、ブッカーについては多くの役割を担うことになり、ここからスコアラーではなくエースに見えてきたのでした。
トリアーノのやり方は、今のモンティ・ウィリアムスに近いものがあります。エイトンとべインズでは全く違う役割しているでしょ。個性に対して役割定義し、それをルビオとブッカーが繋げていく。それに対して、昨シーズンのココスコフは「形にハメる」ようなタイプだったので、選手から反発を受けた印象です。
なにはともあれ、ブッカーはスコアラーとしてだけではなく、チームメイトを繋ぐ大黒柱のエースに進化していきました。
・エースとしてのスコアリング
・エースとしてチームメイトの個性を生かす
〇アシスト数
15-16年 2.6
16-17年 3.4
17-18年 4.7
18-19年 6.8
19-20年 6.5
今ではオールスターに選ばれないのがかわいそうなレベルになってきたブッカーですが、重要なのは
アシスト数を増やしながら、タフショットも決めまくる
スコアラーとしてもプレーメイカーとしても両輪で活躍している事なのです。
確かにサンズは強い。だけど好不調もあるため、単にチームが強いだけで勝ち進むことは出来ない。強引にでも決めきるエースがいてこそ勝ち進めるんだ!
ということで、ブッカーは自分にディフェンスが寄ってくれば的確にキックアウトパスを出すスマートなプレーを学びながらも、チームが苦しくなった時には自らタフショットを決める頼りになるエースになりました。
役割以上のプレーをしてこそのエース
そんな表現をしたくなるブッカーの現状はフィールドゴール成功率の向上にも表れています。
〇2PFG%
16-17年 48.6%
17-18年 50.2%
18-19年 53.6%
19-20年 54.7%
〇3PFG%
16-17年 36.3%
17-18年 38.3%
18-19年 32.6%
19-20年 35.9%
意外と3P伸びていないんだよね。2Pを年々向上させているのは素晴らしい。高確率のエースになってきているのです。
そしてキャリア初の4連勝となってから、更に7連勝まで伸ばした今、タフショット・ブッカー~バブル・エディション~はどうなっているのでしょうか。
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◎バブル・エディション
7連勝に導いたバブルでのブッカーは、凄いことは凄いのですが「これで7連勝させた!」というほどはすごくありません。
〇バブル・ブッカー
31.0点
2P55.9%
3P34.9%
6.1アシスト
自分でやりまくったわけでもないし、高確率で決めまくったわけでもありません。だから「サンズは強い」という証明にもなるわけですが。しかし、肝心かなめのところは大体ブッカー。クリッパーズ戦の劇的なブザービーターに代表されるようにタフショットを沈めてくれます。
それではシュートをもう少し分解してみましょう。まずはドリブル数別の数字です。なお、めんどくさいのでEFG%にします。
〇ドリブル数別EFG
0ドリブル 47.9%
1ドリブル 43.8%
2ドリブル 58.9%
3~6ドリブル 59.4%
7ドリブル以上 59.4%
変わった選手でボールを長く持った方がシュートが高確率で決まっています。しかも全体の48%のアテンプトが3ドリブル以上の時なので、ボールを持ってプレーメイクしながらも、自分でフィニッシュするときの効率が良い選手です。
〇ショットクロック4秒以内のシュート
5/12
EFG50%
ショットクロックがなくなって打つシュートでもEFG50%と最後に射抜いてくれています。特にサンダー戦の3Pは衝撃的でした。
では、肝心のタフショットはどうなっているのか。アテンプト数とEFGです。
〇ディフェンスとの距離別
2ft以内 1.3本 56%
4ft以内 8.3本 61%
6ft以内 8.1本 46%
6ft以上 3.0本 62%
ちょっと意味が分からないですね。タフショット打っているのに決めまくっていて、オープン(6ft以内)の方が外しているじゃないか。
ボールを長く持って、追い込まれると決めまくる。ディフェンスからするとメンタルを削られるようなシュートを決めているのがバブル・エディションのブッカーなのです。
残るは1試合。現在グリズリーズと勝率で並んでいるサンズですが、バブルを8連勝で終え、そしてプレーオフスポットを争うエリミネイトゲームに進めるのか。
バブル最強のサンズと、エース・ブッカー。次のステージに進むエースになれるのかどうか。
HCがすぐに変わってガッカリしたりルビオが来たときはブッカーがPGやるから必要ないだろと思ったりしたのですが、結果的にそのどちらも大きくプラスに働いてますね。自分、見る目ないな(笑)もしも今、ウォーレンを残していたらさらに期待のもてるチームになっていたでしょう。
他のチームのファンですが、今のサンズなら下克上が期待できそうなのとブッカーの頑張りがそろそろ報われて欲しい気持ちがあるのでプレイオフにはぜひサンズに進んで欲しいと思ってます。
トリアーノで良かったじゃないか!とは思っています。
結局はGM交代が一番大事でした。超有名なダメGMがいなくなったことで、良くなった・・・というか悪くはなりようがない。
あとはブッカー、ブッカー、ブッカーです
全勝しても届きませんでした。残念無念。
キャムジョンソンがウィングで使える目処がついたことが来期の希望です。もう一人のキャムはまだ信用できないから、ロッタリーはハンドラーにいってほしいですね。
ハンドラーの補強は欲しいですが、今シーズンに上手く言った要因が若手を信じすぎない事だった気がするので、そこの判断も重要だと思います。
ビッグマンも足りていないですし、GMの能力が問われ・・・