シーズン再開です。
個人技vsチーム戦術 の戦いだけどスーパースターへの負担が大きいのは後者という対照的な対戦カードです。
再開にあたって、管理人もどういう感じのレポートを書くのか迷っています。事実を時系列で連ねていっても読みにくいだけなんだよね。とりあえず初戦はクォーターごとの印象で書いていきましょう。
◎ヴォーゲルの判断が勝った1Q
序盤がかなりのながら見でしたが、スターターが揃っている時間は差があるとは思えませんでした。トランジションの中でダニーが3P決めたりと、ちょっとだけレイカーズ優勢でしたが、そこはシュートが決まっただけな感じ。
しかし、レナードとレブロンがベンチに下がると、両チームの差が浮き彫りになります。ビッグマンを2人並べるレイカーズですが、マギーを下げるとADのワンビッグにして、周囲はガード系統を並べます。この狙いは
・インサイドを広くしてADへのカバーを減らす
・複数のポイントからピックプレーを仕掛ける
こんな2点。つまりはADを全面に押し出しに行きました。クリッパーズのセンターはノア。ADを止めに行くのは難しいし、ハンドラー側にやらせてもADがプットバックをしてしまいます。
それでいて複数のハンドラーから仕掛けるので、クリッパーズディフェンスには的を絞らせませんでした。14点のADによりレイカーズが35-22とリードを奪いました。
クリッパーズはルー&ハレルがいないので、オフェンスがポール・ジョージ一辺倒。3P0/3だったこともあり、オフェンスにも問題があったのが痛かったです。途中からレジー・ジャクソンがハンドルし始めて少し改善していました。
◎狙いはレブロンか?
2Qになると、今度はリバースが手を打ってきます。ビッグマン争いで負けるのでノービッグに変更すると、面白いようにインサイドでフリーが出来てしまいます。多くはレイカーズがピックアップやローテのスキを突かれた形なので、ここは研究してきたのかもしれません。
そう思ったら、早々にズバッツ登場で相変わらずリバースの考えていることは意味不明です。だから、やっぱり何も考えておらず、たまたまローテの関係でノービッグになった可能性の方が高いのでした。そしてクリッパーズは3点差に詰めるも、追いつききれないことに。
しかし、ノービッグならレイカーズもインサイドで押せばよいわけで、ウェイターズがドライブを強引に押し込むシーンもありました。ただハワードはパターソンやジャマイカルに止められてしまうのでメリットを享受できなかったし、フリースローは2本とも外す。レブロンはレナードもいる中でのポストアップはしませんでした。
レブロンが下がり、再びADが登場すると盛り返すレイカーズでしたが、アウトサイドが効果的に決まらず、パターソンとポール・ジョージの3P分でクリッパーズが詰め寄ります。3点差になって残り3分、スターターが戻ってきました。
レナードが無慈悲なまでのディフェンスからするとノーチャンスなフェイダウェイを決めたのに対し、レブロンは執拗にADを狙いすぎ、チャンスを生み出せません。1回はカルーソの見事なオフボールでディフェンスをずらしたことでADのダンクが生まれましたが、それ以外はレブロンに起因するミスが多い。
そして自分で取りに行くとトラベリングにブロックで潰されてしまうレブロン。言い換えればターゲットを絞っていたクリッパーズ。
クリッパーズのラストプレーはレナードのアイソレーション。ピックに来るチームメイトをどけてレブロンとの勝負を挑んだレナードですが、ここはレブロンが止めきったことで、54-52とレイカーズが2点リードで終わった前半でした。
◎レブロン<カルーソ
ハーフタイムの修正か、あるいは修正できなかったのか。両チームでディフェンスが優位になります。「修正できなかったのか」と評す理由は
レイカーズはレブロンの球離れの悪さが的を絞らせていましたが、後半になっても変わりませんでした。本来は起点を作ってからのボールムーブの良さが特徴だったのですが、起点を作れないことで動きのないオフェンスになっています。
クリッパーズの方はADがいるとインサイドでのプレーが迷いがち。ならばのノービッグであり、アウトサイドを効果的に使いたいわけですが、エースに任せているとそうもいきません。
・・・なんてことを書いていたら、見事にポール・ジョージが連続プルアップ3Pでクリッパーズが6点リードになります。エースに任せたアウトサイドで正解だったみたいです。なお、そのまま行きたかったけどファールしちゃってベンチに戻ったPG13
これに対してレイカーズは、というかレブロンはまたもボールを止めてしまい、遅れて出したパスをレナードにかっさらわれます。続いてADも同じようにかっさらわれます。さらにレブロンがドライブからパスミス。起点でボールを止めすぎるのが弱点になっているレイカーズだし、そこをカラミアンに狙われている感が満載。
レナードもプルアップ3Pで得点したクリッパーズが11点リード。レイカーズはかなり追い込まれた3Q中盤になったのでした。3Q前半の戦いは、それぞれのスーパースターから始まるプレーにおける差異がハッキリと出てしまうことになったのでした。
さて、困ったヴォーゲルの出した答えはPGカルーソを送り出すこと。レブロンのコントロールを減らし、KCPとADのピックプレーから見事な合わせが生まれます。パス交換からインサイドに侵入したカルーソがファールドローとレブロン以外でオフェンスを仕掛けました。
この時間帯はレブロンを休ませて良かったのですが、レナードが出続けていたのでそれが出来なかったと推測。交代で出てくるのもウェイターズなので、ブラッドリーがいないことが響いている感じです。それでも再びオフボールで抜け出したカルーソによって4点差に追い上げます。
完全にカルーソ>レブロンだった時間帯
クリッパーズの方は上手く攻略できていたのですが、シャメットがフリーの3Pを連続で外してしまい、得点を伸ばせませんでした。その後、ジャマイカルが3Pで反撃しているので、狙いは明確です。インサイドを固めてくるレイカーズに対して、パスアウトからの3Pを打ちたい。
ちなみに1Qと違ってノアをださないリバース。ノービッグにして、まさかのコヒーを起用してきました。コヒーは3P決めて役割を果たすのですが、チームとしてはノービッグなのにインサイドをうまく使えず、ひたすら3Pを打ちまくることに。シャメット以外は決まるぜ!
面白いことにレイカーズはノービッグに対してADが3Pとミドルで得点を返しました。偉いぜAD。レブロンがいなくなったら得点が取れるようになってしまったAD&レイカーズ。チームを救ったADとカルーソによって77-76とクリッパーズのリードは1点に留まりました。
クリッパーズからすると勿体なかった3Q。一方でレイカーズからするとインサイドを固めたことでリスクを下げたような3Qでした。
◎ノービッグの弱点
ADを休ませる4Q序盤に合わせてノアを出してきたリバース。が、一瞬でノービッグに変更。プレータイム調整でしかなかったのか。
3Pコンテストみたいになってきた試合は、今度はレイカーズがウェイターズとクズマの3Pで逆転します。どっちが先にインサイドを攻略できるかがキーになりそうな展開です。
ところが今度はレブロンも3P。トランジションからダニーの3Pも続いてこれで一気に11点リードのレイカーズ。やっぱりクリッパーズは3Qが勿体なかったね。流れを失ったことでズバッツを下げます。
〇得失点差
ズバッツ △5
ノア △12
ハレル不在が痛いというか、ビッグマンがいると攻守に効かなくなるというか。この後、ポール・ジョージのダンク、べバリーのドライブが決まっているので、ノービッグの方がインサイドも有効に使えていたのでした。
残り6分となり、お互いにアウトサイドへもプレッシャーを強めます。それぞれ決められまくっているので当然の展開です。またもカルーソがディフェンスのピックアップミスをついてレイアップを決めて存在感を出します。
しかしレナードはチェックされているのにプルアップ3Pを決めて反撃。でもこれってチームとしては手段に困っていることがうかがえます。それでもドライブされるとファールで止めるしかない困ったレナード。レブロンが止めた、と思ったらルーズボールでレナードひっぱっちゃったしさ。
一方で困ったカルーソ。ADにボールを預けてのオフボールに対処できないクリッパーズ。無理やりコンビプレーにしちゃうカルーソ。お互いにオフェンスが難しい中で2on1を作っています。
そしてジワジワとAD。ジャマイカルがゴール下でフリーになっても背後からのプレッシャーでシュートを外させ、オフェンスでも少し動けば、ジャマイカルが苦労します。このマッチアップはADの完勝なわけだし。
残り2分でレイカーズ4点リード。レナードvsKCPにされるのを嫌がってクズマを出すと、見事にレナードを止めるのですが、苦し紛れのパスアウトをポール・ジョージが3P
対してこの試合、はじめてにすら思えるレブロンのドライブレイアップ。なお、ここも相手はジャマイカル。ノービッグの時間が長くなったことで負担がかかっているジャマイカルの足がついていけなくなっています。
残り41秒3点ビハインドのクリッパーズ。2ポゼッション欲しいから・・・と思ったら、あっさりと3Pを決めたポール・ジョージ。
レイカーズはレブロンが強引にシュートに行って外れるも、これを自らプットバック。ひどいシュートチョイスでしたが、完璧なフォローでした。
残り13秒で2点ビハインドのクリッパーズ。レナードのアタックをレブロンが止めきり、苦し紛れのポール・ジョージの3Pになったことでレイカーズが勝ったのでした。
結局、オフェンスはアレだったけど、終始レナードに対して好ディフェンスをしていたレブロンってのが勝因になる出来すぎた結末なのでした。
ということで感想を書く時間がないので終了です。面白い試合でしたが、プレーオフになったらルー&ハレルが良くも悪くもどうなるか次第ですね。
シャメット3pt0/5が敗着に思えましたが、チームスタッツ自体は44%(もしシャメットが2本決めてたら50%)なので明らかに無関係か。どうしてもレブロンのDが凄かったという結論になりますね。
レジージャクソンのハンドリング、巧みなリズムチェンジでビッグマンを翻弄してて思わず見惚れました。効果的なスキルは見てて気持ちいいですね。カイリーアーヴィングさんへのイヤミじゃないですよ。
レナードはやはりエースといえどもディフェンスからオールラウンダーなタイプであるから、最後は無理矢理打たなかったのかなと思いました。
スコアラー気質のデュラント 、ハーデン 、アービングあたりなら動きを止められても無理矢理打ち込むような気がします。
クーズマのディフェンスが印象的でした。あれ、こんなにディフェンス上手だったっけ?ってくらい、レナードやジョージに良いディフェンスしてましたね。ウェイターズが意外と面白い存在感放ってたので、プレイオフまでにレイカーズベンチ陣がどれだけ仕上がってくるか、とても楽しみです。じゃないとルー&ハレルのぶんの埋め合わせができないですしね。