前半を見終わって思うのは「特に語ることがない試合」ってことでした。これって難しいのだけど、これまでで一番ガチな試合になっていて、勝敗的には語ることだらけだけど、プレシーズンで勝敗を語っても仕方ないしね。
テイタムが攻守に効くプレーをしていたし、スマートは抜け目ないスティールでクリス・ポールを大いに困らせました。ガチだ。
タイスではアダムスを止めようがなく、しかしセルティックスもバランスを崩してまで止めにはいきませんでした。ガチだ。
両チームともに粘り強く守り抜き、ハードでタフな試合をしていったのでした。終わり。
◎SGAvsブラウン
語ってみたい要素としてはSGAがいました。もともと優れているから、今更って感じですが、それにしてもジェイレン・ブラウンのディフェンス相手に見事なドライブで切り崩していきました。
特にフィニッシュの部分が良くて、ドライブからフィンガーロールで半歩伸びてのレイアップを決めれば、ブロックに来たカンターをみて逆にブレーキを掛けながらブラウンを体でブロックしてシュートに行くシーンも。
出来ることをしているSGAですが、イメージとしては自分のプレー選択に磨きをかけてきた感じ。ダイエットブームですが、逆に少しパンプアップして安定感が増したような。
キラーディフェンダーのブラウンですが、ボールを長く持たないSGAに対しては得意のプレッシャーをかける時間が短くなり、かといってアダムスを経由したハンドオフが混じるオフェンスに対してはオフボールで押し出すことも許してもらえませんでした。
ここまでブラウンのディフェンスが何もさせてもらえないのも珍しかった前半です。そこにポップしてくるガリナリとムスカラがめんどくさかったこともあって、ゾーンに変更していたセルティックスでした。
SGAのドライブ、アダムスのインサイド、ガリナリのアウトサイドによって、いろいろと崩されるのでマンツーでは的を絞れなかったようなセルティックスディフェンス。ブラウンっていうかチームとして珍しいかもね。
そんなブラウンですが、オフェンスではタフショットを難なく決めていました。こちらも調子はよさそうです。ハードに守っているとフィジカル削られるから、オフェンスでもタフショットを正確に打つのは難しいんだけど、SGAが守らせてくれないから決められたのかもね。
◎8人ローテ
前半のベンチメンバーは3人ずつしか出てきませんでした。
【セルティックス】
ワナメイカー、カンター、オジェレイ
【サンダー】
シュルーダー、ディアロ、ムスカラ
両チームが特徴的なのはハンドラー多めの構成ってことで、いわゆるハンドラー、ウイング、ビッグしかポジションがありません。なので8人ローテになりました。
ケンバやノエルがいるので、これが最終形態ではありませんが、プレーオフに向けて8人ローテを見据えていたような前半でした。共にトランジション志向ではないので、少人数でも持つのかもしれません。
そして後半は全員がベンチメンバーのセルティックスと、SGAとドートだけが出てきたサンダーなので、申し合わせたうえでの選手起用だったようです。
◎グラント・ウィリアムス
8人の中に選ばれなかったグラント・ウィリアムスですが、後半はオフェンスの中心になっていきます。超意外な展開ですが、理由はシンプルで、そもそもスターター陣が得点を取る構成のセルティックスなのでスターターが誰もいないと主役不在すぎて・・・。
ビッグマンながらボールムーブの中心となっていたグラント君。ハンドオフから3Pを決めるまさかのプレーも飛び出しました。なお、ちゃんとエアボールも打ったから安心してください。
パス交換+オフボールの動きでギャップを作れるグラント君。しかし、次第に存在感がなくなりコーナー担当になっていきました。
そもそもセルティックスがパスゲームを志向していないので、お得意の形をずっとやるのは難しい様子。個人のオフェンス力問題もありますが、チームの中での意味合いも含めて、将来的な調整になりそうです。
◎帰ってきたロバーソン
ガチ感がなくなった3Q中盤にアンドレ・ロバーソンが長期欠場から戻ってきました。最後に出場した公式戦は2018年1月27日なので、およそ2年半ぶりの復帰です。
ミスの多いウエストブルックの相棒として攻守にカバー役をこなしていたロバーソンですが、ウエストブルックの方がいなくなるという予想外の状況で復帰することに。
2年半の時間はロバーソンにとって重く長いものだったでしょうが、早速、時代の流れを感じさせる状況が出てきます。
ロバーソンをマークするのはエネス・カンター。かつてのチームメイトにしてガードをセンターが守る形です。シュート力がゼロに近いロバーソンだけにクレバーな選択なわけですが、これがまかり通るようになったのはここ最近。
さらに言えばサンダー側もビッグマンがムスカラしかいないので、ムスカラをベンチに下げると本当にロバーソンがセンターみたいになります。コーナーに待機しているだけなんだけどね。
まだまだリハビリなので、どうなるのかわかりませんが、もしも有能なウイングディフェンダーとして復活できるなら、ポジションは相当変わったものになるかもしれません。
「シュート力がないガードなんて使えない」と思われていましたが、ポジションの概念が薄れた中で、ロバーソンの新たな使い方が登場するのかもね。レイカーズなんかレブロンと攻守でポジション逆転させたら面白そう。
なお、ドライブされたと思ったら、見事に後ろからブロックしていました。すべてはディフェンス力が戻るか次第です。
SGAのブラウンに対するDFがかなりよくて、重いプレーヤーへの対処こんなによかったかな?と思いましたが、パンプアップと聞いて納得しました。(見返すとどの時間のプレーなのかわからなくなってしまったので勘違いかもしれませんが(笑))お得意のぬるぬるドリブルも健在でしたね。
ロバーソンの復帰はオクラホマで見たかった気持ちもありましたが、今季終了後の去就がかなり微妙な状況であることを考えるとバブルで見れてよかったなと思います。
あの場面から2年半と考えると、コートにいるのが嬉しいと同時に少し不思議な感じすらしてしまいます。