C・マーティン

ホーネッツのニューカマー

ホーネッツはケンバが移籍を選び、代わりにロジアーを手にしただけでなく、グラハムが台頭してきて若返りを図りました。スターターにはマイルズ・ブリッジスとPJワシントンも名を連ね、わかりやすい再建モードに。

ただし、バトゥーム、マービン・ウィリアムス、そしてMKGことマイケル・キッド・ギルクイストというケンバ時代の主力は残っており、若返りを図りながらもベンチからベテランが支えるという構図でシーズンを進めていくと思われていたし、実際にそんな感じのスタートだったのですが、この3人はプレータイムが少なく、マービンとMKGはトレードではなくバイアウトによって移籍させました。プレータイムの少なかった3人ですが、レーティングを観ると微妙な位置づけでもありました。

〇レーティング オフェンス/ディフェンス
チーム全体 106/113

MKG 104/95
バトゥーム 109/112
マービン 105/112

特にMKGはスモールサンプルなので参考程度ではありますが、こう見ると何だかんだでベテラン陣を取り入れたほうが安定して戦えた気がします。スターターに若手を並べるのだから、ベンチは彼らが出てきたって誰も文句は言わないぜ。

ウイングを使うのが好きなタイプのHCボレゴでもあるので、上手く取り入れたかったと思うのですが、そこは神様であるオーナーの意向なのか、ボレゴの好みなのかわかりませんが、考えようによっては23勝42敗は若手に全振りしているような事情としては頑張っていると思います。

◉気になる男

そんなベテラン陣に代わってベンチから登場するのが本日の主役コディー・マーティン。6-5という微妙なサイズだし、体も細いフォワード登録の選手なのですが、ベテラン陣を差し置いてまで出てくるほどの印象的なプレーはしません。

しません

しません

しません

と思っていると、段々と気になってくる選手だったりします。というのも、この顔がやけに頻繁に画面に出てくるのです。

Cody Martin

19分で5点しかとっていないコディーですが、頻繁に画面に登場する理由は大きく2つ。ひとつはディフェンスで、ガード相手でもウイング相手でも相手エースを担当しまくるので、ディフェンス時に顔が出まくること。

もう一つの理由はそのディフェンスにおいて圧倒的な運動量を誇ること。そこそこプレータイムがある割に常に動き回っています。

〇ディフェンス平均移動速度 4.25

15分以上出ている選手としてはリーグ7位の運動量になっています。これがワンプレーでの印象度以上に、何度もどこでも顔を出すから極めて印象的な選手になってきます。なお、オフェンスでも動き回っているので、トータルでもリーグ6位です。

〇平均移動速度 4.56

ただオフェンスって上位にいるのはPGかシューターって感じなので、どちらでもないマーティンがトータルで6位なのでディフェンスでの動きが効いています。スキルを凌駕する運動量という感じのマーティン。そして、その存在はホーネッツのレーティングにも関わってきます。

〇レーティング オン/オフ
オフェンス  104.5/104.7
ディフェンス 107.7/113.5

この運動量とディフェンス力はチームに確実に貢献していて、ホーネッツのディフェンス力は格段に向上しています。地味な役回りながら、エースキラーでありチームディフェンダーとして貢献し、運動量で全てを凌駕するような戦いぶりがコディー・マーティン。

◉ケイレブ

そんなマーティンを認識していると、その運動量が際立って見えてきます。本当にどこにでも顔を出してくるコディー・マーティン。気が付いたら6thマンの座を堅実にし、48試合に出ています。すっかり主力となった運動量の男。それはまるで

1人で2人分働くようなハードワーカー

なので、試合を観ていると画面に頻繁に登場してきます。ある日試合を観ていると、相も変わらず2人分働くマーティンの姿がそこに

・・・

・・・

・・・あれっ?本当に2人いるじゃん。

やってきたのはもう一人のマーティン。双子のケイレブ・マーティンは2月からプレータイムを増やし始め、段々とし主力の一員に顔を出してきました。これがマービンとMKG両方を放出する理由になったのかもしれません。マーティン・ツインズが台頭してきたことで、完全なる若返るを図ることとなったホーネッツ。

そして3月になると完全に主力の1人となってきたケイレブ・マーティンは、コディーと違って得点面での貢献が目立ちます。

〇ケイレブの3月
プレータイム 26.3分
得点 12.2点
3P 64%(14/22)

ディフェンスで貢献していたコディーに対して、ケイレブは3Pでチームに得点をもたらすように。まぁチームのオフェンス力はそんなに上がっていませんが。ホーネッツはブリッジスとワシントンの両ウイングに3Pもドライブもさせるオフェンスなので、そこに交代要員としてハマってきました。

そしてコディーと同じくケイレブも運動量で貢献しています。

〇平均移動速度
オフェンス 4.91
ディフェンス 4.11

こちらはオフェンスで動き回る傾向ですが、ディフェンスでもコディーに次ぐ数字でホーネッツに「運動量」という武器をもたらしています。

ホーネッツの試合のペースはリーグ最低なので、チーム全体として数字の上での運動量はそこまで多くないのですが、実際の試合ではハーフコートで攻守に動き回っています。それがガードではなくウイングになっているのが特徴的。マーティン・ツインズが台頭してきたことで、ベンチからも助けてくれるようになってきました。

1人で2人分働いていたようなコディーにケイレブも加わって、ハッスルするカルチャーが継続されている感じです。MKG残せばよかったのか、コディーがいるから不要になったのか。

ホーネッツの新たなハッスル・ツインズなのでした。

◉続く

続く予定じゃなかったのもの、この機会にウィキペディア先生を読んでみたら、2人の経歴が興味深かったので、次回のショートコラムに続きます。

NBAのツインズといえば、ロペスとモリスですが、この両者とは違い、そこまで高く評価されていないからこそ、面白みがありそうなストーリーです。

C・マーティン” への4件のフィードバック

  1. 本当に2人いるじゃんで笑ってしまいました。
    髪型もほぼ同じだし番号も1番違いなのでプレーを追ってる最中は見分けがつかないです。
    ただそれに苛つくことはなく、むしろ活躍するシーンが他の若手より2倍あるように感じるのは嬉しいです。
    今シーズンはいいニューカマーが来て、良いシーズンでした。
    続編も楽しみにしてます。

    1. 2人分働く、をどうやって表現しようかと思っていたら、2人とも出ていたのでね。
      ただシュートが上手いのがどっちなのかとか、試合中にわかりづらいわけで、それってチームメイトもわからないだろうなー

  2. まさかNEVADAレジェンドが取り上げられるとは…!!!
    大学から注目してたクラッシュブラザーズが活躍しているのはとても嬉しいです。
    2人とも本当によく動くし、ハッスルだしで身体能力を存分に発揮したプレーの数々がとても魅力です。

    1. ありがとうございます。

      次回は大学時代の話ですが、詳しいことは知らないので、紹介していただけたら助かります。

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