ウルブズvsナゲッツ

何かと比較したくなる両チーム

同時期に手に入れた若手を中核において強化を進めながら、ベテランを加えて失敗していったウルブズと、若手色を強めて成功していったナゲッツ。非常に対照的な両チームですが、今シーズンはウルブズも若手色をグッと強めてきました。

その一方でリーグで最もペースの早いウルブズと最も遅いナゲッツという対比は出来ています。これも面白いもので、ペースが早かったナゲッツが3シーズンでどんどん遅くなっています。とはいえ、トランジションが遅いとかはなく、ハーフコートにした時に異様に時間をかけるってだけですが。

◉タウンズとヨキッチ

PGのいないウルブズはウィギンズがその役割を受け持って40点したのが前戦のディアンジェロとの闘い。本日もまたハンドラーなのですが、ゲーリー・ハリスとの1on1ではシュートすら打たせてもらえません。なので、本当にPGみたいにパスを回しています。

本日の中心的なハンドラーがタウンズになるウルブズ。見事なステップバック3Pもあって序盤に連続得点していきます。なんだかんだで正面から1on1しているとタウンズの方が上回っているヨキッチとのマッチアップ。

だけど、ウィギンズにしろヨキッチにしろ、ピックを使ってのマッチアップ変更は頻繁にあるわけで、特にヨキッチの場合はヨキッチのアシスト力とチームのオフボールムーブでどうしてもタウンズがヘルプに行かざるを得ず、ミスマッチを作ってはシュートに行きます。

ヨキッチの場合はそうなったときにFG80%くらい決めるのが特徴なのですが、今シーズンは全く。普通に外してしまうことが増えました。そしてヨキッチのお株を奪うようなアシストをしたタウンズ。

〇1Q
タウンズ 9点 5リバウンド 3アシスト
ヨキッチ 5点 2リバウンド 3アシスト

こうしてタウンズが上回るスタートになりました。1Qは27-27の同点。

◉バランスの良いウルブズ

同点になった理由はマレーが決めまくったから。逆に言えば決めまくったけど同点どまりでした。序盤のマレーで飛び出したナゲッツだけど、そこからはバランスよく得点したウルブズが追いついた。

ナゲッツの違和感はここで、ヨキッチを起点にしたオフェンスは誰もが得点していく良さがあったはず。ところがゲーリー・ハリスパターンは大きく回数を減らし、ヨキッチとマレー頼みの形が増えていきます。

ベンチメンバーになると、何が得点パターンなのかもわからないくらいに。プラムリーやクレイグがルーズボールを頑張るので、なんとか見ることが出来ますが、オフェンスの形が曖昧です。特にMPJを起用してからは酷かったな。

一方でウルブズは早い展開でシュートを狙っていき、ミスがあってもカウンターをコビントンが止めまくり、オコギーがヨキッチ相手のチェイスダウンブロックで救います。ウィギンズとタウンズがベンチに下がっても積極的なオコギーで得点していく。

気が付いたらウルブズの方がバランスの良いチームになっている現象です。レイマンみたいな自分の特徴を知っているオフェンス担当に、ボーンレイみたいなインサイドで多様に頑張れる担当と、ディフェンスやルーズボールでの強みを活かしながら全員が積極的にシュートに行けます。確率良く決めるわけではない。

そしてシュートが全く決まらなくなるナゲッツ。非常に珍しい現象ですが、それだけウルブズのディフェンスが良くなっているって事で。常にウルブズがリードしていく2Q。

スターターが戻ってきても流れは変わらず。シュートが決まらないナゲッツに対して、カルバーの豪快な速攻ダンク、タウンズの緩やかなフローター。そしてやっとウィギンズもスピンからのフローター。リードを広げていくウルブズ。

ウルブズは別にバランスアタックできるような布陣ではないのですが、トランジションを増やしたことでそれぞれが積極的に打ちやすい環境になっていて、そこにハードワーカーを並べたことでミスを許容しやすくなっています。後者がとても大切で、

〇ウルブズ
ペース 108.8(1位)
オフェンスレーティング 105.6(20位)

これで5勝3敗なので、ペースを早くしてディフェンスで勝っているという変なチームになっています。両PGがいない事情があるとはいえ、オフシーズンの補強で狙っていたオコギー型選手を集める戦略がここまで成功しています。

速攻すらもことごとくコビントンとオコギーに消されていくナゲッツ。マレーも決まらないというか打たせてもらえなくなってきたので、全員がイラついています。

こうしてFG38%、3P17%と悲惨だったウルブズが前半を51-49とリードして終わります。信じられないようなFG成功率と得点差。ハードワーカーを増やして成功しています。

ただし、ラスト1分でヨキッチが5本目にして初めて3Pをヒットすると、残り17秒でゆっくりくると思ったウルブズのスキをついて速攻。ウィギンズがラストプレーとして見事にロング3Pを決めるも、即座にカウンターからバートンがハーフコート3Pを決めてしまいました。

2Q11分で14点しかとれなかったナゲッツが、最後の1分で8点。一気に帳尻を合わせた感じでした。

◉いなくなった主役

後半もマレーとウィギンズがシュートをミスり、でもお互いにディフェンスリバウンドを一発ではキープできない立ち上がり。そしてマレーからモリスに交代します。ケガのようでマレーはロッカーに下がります。

主役の1人がいなくなったナゲッツはさらにオフェンスに時間をかけるようになります。打ち切れないともいいます。なので試合は更に守りあうような展開になっていきます。

そうなると少しずつナゲッツペースに。トランジションではあまり力を発揮できないけど遅くなれば存在感を増すミルサップの分だけナゲッツの方がメリットを享受できています。

ここでサンダースはタウンズをベンチに下げる選択。運動量を保つことと少ない選手を有効活用するためか、細かく後退させているサンダースなので、ヨキッチが疲れるのを待っているのかも。そして疲れるのを待たずとも4つ目のファールでベンチに下がるヨキッチ。試合序盤から狙っていたっぽいファールトラブルにもっていけます。

これで両主役がいなくなったナゲッツに対して、ウィギンズとレイマンを中心にハーフコートでも得点していくウルブズ。そして満を持してタウンズ登場。シナリオが整ったサンダース。

しかし、ミルサップを止められません。素晴らしいディフェンダーのグラハムですがPF相手でフィジカルコンタクトをふやされるとサイズがないだけに苦しいね。仕方ないのでボーンレイをぶつけてきます。

さらに肝心のタウンズから得点が伸びません。タウンズ本人が止められまくっているというよりも、当然のように警戒されているからパスアウトするのだけど、レイマンくらいしか思い切りよく打たないし、そのレイマンも決まらないし。ボーンレイいれちゃったのでストレッチしきれていないし。

ラッキーにもマレーがロッカーに下がり(戻ってきた)予定通りヨキッチをファールトラブルにしたウルブズでしたが、結果的にはスローダウンを促され、主役以外のところでやられることに。

3Qはヨキッチ&マレーは2点のみ。しかし27-13と圧倒したナゲッツ。バランスの悪すぎた前半から主役がいなくなったら改善してしまう不思議な状況でした。ゲーリー・ハリスは変わらずコーナーに張り付いているけど、アレなんなんだ?

ウルブズはウィギンズ&タウンズに続くオコギーの活躍が前半のキーでしたが、3人目が足りなかった3Q。カルバーを指名したのはこんな時に打開する選手を育てたいって事だろうね。そして試合開始からずっと3Pが決まらない。ウォリアーズ戦も決まらなかったし、このバスケをするとシュートが決まらなくなるって事かな。

◉反撃に失敗するウルブズ

タウンズが3Pでお手本を見せるような4Q開始。ていうかタウンズも1Q以来3Pを決めていなかったので、やっとという感じ。そこにウィギンズがショートレンジで続きます。ベンチメンバー+マレーの時間にウィギンズ&タウンズがコートにいるウルブズ。

しかし反撃したのはグラント。またもPFにやられるウルブズ。この現象は何なのか。ミルサップ以上にグラントはストレッチして3Pを狙ってからインサイドへスピードで合わせています。本来はスピードに強いはずのウルブズが止めきれないのはカバー担当のポジションだからかな?

メンバー的には優位に立っておきたい時間帯ながら、二桁ビハインドが続いてしまいます。ちなみにタウンズはプラムリー相手の方がポストアップが苦しそうで、その代わり見事なパスを合わせていきます。それはポストアップに対してしっかりと合わせるムーブが出来ているからですが、やっていることがまるでナゲッツ。

でも、タウンズが3Pファインからドライブしようとするとプラムリーがテイクチャージ。ヨキッチじゃない方がディフェンスが機能しているナゲッツ。

一方でウィギンズは少しずつ攻め方がわかってきたようで、タウンズを使いながら攻めています。ここ大切です。1on1が全てではない。むしろ1on1ばかりやっていると確率の悪い選手になってしまう。

ということで全く1on1をしないコーナー待ちのゲーリー・ハリスがトランジションの3Pをヒットすると16点差。ウルブズとしてはシナリオ通りに進んでいたし、ビハインドを追いつけるユニットで勝負を挑みながら、ウィギンズ以外が止められまくってしまった。こんなはずではなかったサンダースがタイムアウトです。

◉ゲームエンドに失敗するヨキッチ&マレー

タウンズのプレータイムが長くなったこともあり、このまま終わるかと思った試合でしたが、マレー&ヨキッチが出てくるとオフェンスファールを連発するマレーで、しかもレフリーにクレームしてテクニカル。足を引っ張ったことでウルブズが反撃のチャンスを得ます。

兎に角次々に外してくれるヨキッチとマレー。マレーなんて試合序盤の好調がウソのようにミスのオンパレード。そしてドライブしてはファールを貰って少しずつ追い上げるウルブズ。それはまるでシクサーズ戦のナゲッツのようで、守れることで試合が終わらず、そんなにオフェンスが良くないのに相手が外してくれることで一方的に得点していきます。

残り2分でワンポゼッション差となった勝負所。またもマレーが人の多い所にドライブしてコビントンがスティール。どうにもならないヨキッチとマレー。しかし、ウィギンズのパスからフリーになったタウンズも連続で3Pをミス。

でもやっぱり突っ込んでオコギーに止められてターンオーバーのマレー。どうしようもないぜマレー。

3度目の正直。ウィギンズがドライブからコーナーのタウンズへキックアウトすると遂に3Pを決めたタウンズ。残り42秒で同点に追いつきます。

残り6分43秒で16点差になってから6分で同点になるアップダウンの激しい試合。なんと16-0のランです。ほぼマレーが悪い。そしてタイムアウトからのプレーコールでフリーのミドルを外すマレー。打たせるマイク・マローン。

ウルブズは2つ残っているのにノータイムアウトでウィギンズがプルアップ3P。意味わからないプレーで逆転のチャンスを逃します。なんだそれ。ウィギンズなんだから押し込んでショートレンジの方がマシだろ。ピックすらなしってのはマッチアップがマレーだったからか。

残り9秒のナゲッツ。もちろんヨキッチ&マレー。vsタウンズになったマレーがタフショットのミドルをエアボールしてオーバータイムへ行きます。勘弁してくれよ。出かけないといけないのに。

◉オーバータイム

ウィギンズがvsミルサップにして、見事なドライブを決めたのに対して、やっぱりミドルを外すヨキッチ。もう勝負は見えている気がするのですが・・・。

しかし、ヨキッチがリバウンドを押し込み、さらにトランジションからバートンにアシスト。自分のミドルは全く決まらないし、ファールコールしてもらえなくてクレームしているヨキッチですが、マレー以外にパスを出せばOKっぽい。

でもマレー&ヨキッチに拘るマイク・マローン。チャンスを潰すと、再びウィギンズがドライブからスピンムーブ。タウンズのポストアップから逆サイドのオコギーが合わせてダンク。

で、またもバートンが3P。逆転を狙ったタウンズの3Pは決まらないものの、またオコギーがリバウンド。パスアウトでコビントンも3Pを外す。ダメだ全然決まらない。

でも、ヨキッチばかりを狙っているマレーのパスをスティールするオコギーが速攻を生み出して残り26秒で同点に。マジでマレーが大問題のナゲッツ。読まれまくっているわ、外しまくるわ。

ある意味、ここまで酷いマレー&ヨキッチなのに同点で済ませているナゲッツの方が凄いのか。

ラストプレーの攻防。ナゲッツはマレー・・・じゃなくてバートン。ここで揺らぐのかマイク・マローン。そしてピックからヨキッチにパスが出ると、シクサーズ戦を思わせるフェイダウェイのミドルをアフターで手を叩かれながらも決めきったヨキッチ。ファールコールされないのもシクサーズ戦と同じ。

残り2.4秒のウルブズ。もうタウンズかウィギンズの3Pだろうね。オコギーを出す意味はないと思うのだけどさ。スローインがレイマン。なんでだろ。オコギーと逆じゃないのか?

ポストアップするウィギンズにボールがはいるも何故かそこにわざわざ動いてきたオコギーがいて2人に囲まれたウィギンズ。シュートすら打てるわけもなく。そのプレーの意図は何だったんサンダース。全く意味の分からない幕切れをした試合でした。

◉新生ウルブズのジレンマ

ウルブズが苦しんだのは一番よいシューターがタウンズだったこと。一応、シューター系ではレイマンがいますが、確率良く決めてくれないだけではなく、スポットシューター系なのでパスが出てこないと打てません。

〇ウルブズの3P
タウンズ 3/14
その他  3/31

この数字の悪さは反省しつつも、じゃあ良い3Pが打てたかというとそういうわけでもなく、パサーとシューター両方の問題でした。まぁ両PGが戻ってくればある程度は解決すると思うので、ガマンするしかない試合だったとも言えます。

その一方でサイズ的にも苦しいPGがいなかったことで「ビッグ・スモールラインナップ」になっていたこと、そしてウィギンズ&タウンズを支えるハードワーカーが3人プレーしていたことが本日のディフェンスを支えてくれました。

そういえばウォリアーズ戦は守り切れないというか、ドライブを止めきれないシーンが目立ちましたが、安定しない一面こそあれど、あそこまで走らず、ある程度のスローダウンを交えれば強力に守れそうなこともわかりました。ストレッチ4に弱いけど。

ということでオフェンスを考えればPGとシューター役が足りず、ディフェンスを考えればこのまま行きたいね。ジレンマ。

ナゲッツはまぁ。ヨキッチとマレーが悪かったのは確かですが、2人がいない時間にバランスアタックで上手く行くのに、それを捨ててまで2人に拘るマイク・マローン。ラストプレーの選択自体はわかるけど、残り6分くらいから2人ばかりにしている意味は全く分かりません。

ベンチメンバーが冷遇され始めている空気もあって、でもMPJを出しては失敗している現状が長いシーズンを考えるといろいろと不安が残る内容でした。そんなことする意味あるのかな?

ウルブズvsナゲッツ” への4件のフィードバック

  1. マレーさんはオフにマックス契約貰ってて良かったですね。
    30m貰う選手には見えない…
    スモールマーケットだし、お金も貰ってるんだから一皮むけてヨキッチに並ぶスターになって欲しいしそうなってもらわないと、球団的には….

    1. ハリスがイマイチなのが気がかりです、器としてはマレーより上だと個人的には思ってましたが…

    2. マックスだけどルーキースケール後なので、25%だったかな。まぁそれくらいは。
      実際、こんなにテンポよくボールを動かし、オフボールで違いを作れ、シュートが上手く、タフショットも決める選手は貴重です。
      ただ、その良さであるテンポがマレーにばかりやらせる事で失われた始めています。

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