ディアンジェロvsウィギンズ

52点vs40点

結果を見てから選んだ試合です。ケガ人のサラリーが既にソフトキャップ一杯だったウォリアーズに、ディアンジェロ・ラッセルだけが帰ってきました。ケガ前と違うのはコーリーステインが復帰したことと、PFパスカルがブレークし始めたことです。こいつもビラノバかよ。ビラノバ優秀過ぎ。

ディアンジェロにとってはカリーやドレイモンドがいないので、自分のゲームを成立しやすいチャンスでもあります。でも、その前にウルブズについて思い出しましょう。

◉タウンズがいないけど

さて、昨シーズンは「タウンズが物足りない」というテーマからスタートしたので、今シーズンは「物足りなさが勝利につながる」みたいなことを書こうと思ったのですが、エンビードとケンカして出場停止になったから飛びました。

その概要はハードワークまで担当させられていたタウンズ。それをこなしていたタウンズ。だけど、今はウィギンズ他がハードワーク部分を引き受けるような構図になり、3Pを打ちまくるタウンズで成立するオフェンスになりました。

そんなウルブズの足りない部分といえばPGの個人能力。やっぱりもう1人スターが欲しくて、タウンズと共にゲームメイクしてくれる選手が欲しい。一番欲しいのはディアンジェロです。

だけど、本来はウィギンズがウイングから決めまくってくれれば問題ないわけです。そこがジレンマ。

サンダースHCはウィギンズにはコーナー待ちながらも、オフェンスリバウンドへの積極的な参加などを促しました。もう1つの変化は基本的にはプレーメイクしないけど、「勝負所はお前がやれよ」という試合の中でポイントポイントはウィギンズにエースの仕事を求める事。

それがヒート戦で4Qだけで16点奪ったりに繋がっています。4Qの平均得点が8.3はリーグ9位です。上位8人に追いつけ追い越せ。(レナードの13.5点! ウエストブルックのFG66.7%!)

そんなわけでウィギンズにどう働かせるのかはタウンズが機能するかに繋がってくるし、ディアンジェロとトレードしたい問題も出てきちゃうよ。

◉ハンドラー・ウィギンズ

先に飛び出したのはウィギンズ。勝負どころじゃなくて初めからハンドラーしているウィギンズが見事なドライブで抜け出していきます。わお!

というのもウルブズはPGティーグがいません。ベンチに控えるネイピアーも私服です。PG不足のウルブズはハンドラー役をウィギンズに頼らざる得ない感じ。オコギーはちょっと出来ないし、カルバーは未知数じゃ。

1つの変化がポストアップしたタウンズにパスを出すと、すぐにオフボールでサイドを変えに動いたこと。個人で、ではなくチームオフェンスを理解した中で動いている様子。

ということで10本のFGを放ち9点を奪ったウィギンズですが、それよりも3つのアシストも記録しました。チームの危機にハンドラー役をこなしたウィギンズ。これを安定したパフォーマンスに出来るかどうか。チームはピンチだけど、ウィギンズにはチャンス。

◉合わないディアンジェロ

スターたちが全員いなくなり、トランジション勝負を挑み続ける原点に戻ってきたウォリアーズ。本当はその中でディフェンス力を発揮するのが強みですが、守れないわな。

しかし、ディアンジェロが戻ってきたことでオフェンスは少しスローダウンします。明確に起点となり、そしてパスを出す“タメ”を作りだしてくるディアンジェロ。1QはFG5/8で12点を奪います。

が、アシストは1つのみ。初戦でも思いましたが、とにかく周囲がディアンジェロのパスをとれません。反応が悪かったり狙い所を理解していなかったり。ネッツを見慣れているので、「それを取れないのか」と顔を覆いたくなるシーンが連発されます。

そんなわけでゲームメイクこそするけど、あとは広いゾーンにいる選手にパスをするくらいで、アシストよりも自分で打った方が効果的に見えるディアンジェロ。もちろん、本人もそう思っています。

ちょうどペリカンズを観た後なので似ている状況がよくわかります。みんな積極的だけど、それがチームオフェンスになるには、周囲とのタイミングを合わせないといけない。でも、合わせることが出来ないくらいのレベル。

なんならウィギンズの方がウォリアーズに合いそうだから、トレードってありなのかもしれません。

ただし、ウィギンズとディアンジェロでは「安定したプレー」という能力が全く違います。ネッツでの2シーズンでプレーの安定性と、最後までやりきれるメンタリティを育てられたようなディアンジェロ。

割と休みを貰ってから戻ってきた2Qのディアンジェロは、1人でやりまくることもなくパスを振っていき、スクリーンをかけとチームオフェンスに加わっています。が、もちろんエロさのかけらもありません。周囲へのアシストがないってのは、テンポが合わないんだろうね。

ということで殆ど活躍しなかった2Qのディアンジェロ。だけどチームは好調を維持していました。

ちなみにディフェンスの方が印象的で、ウォリアーズのローテディフェンスを理解している様子。コーチングしながらヘルプで出た所のパスをカットし、なかなかの活躍をしています。個人は守れないけど、っていうカリー型なので、もう少し修行を積んでケガ人が戻ってきたときにも重要な役割を果たせるかどうか。

同じころ短い休みで戻ってきたウィギンズ。またもメインハンドラーとして活躍しますが、注目すべきはFG3/4で0ターンオーバーだったこと。こちらも自分でやりすぎることなく、パスを回していきました。

自分の良さを発揮したいけどチームメイトと噛み合わなかったディアンジェロ。自分の良さが発揮されたから、注目されている自分じゃなくてチームメイトを使っていく事にしたようなウィギンズ。なんだか対照的に映る両者はウィギンズの方が印象的なプレーをして前半が終わります。

ちなみに前半はタウンズが3ファールで10分しかプレーしませんでした。7点2リバウンド。のっとしゅやく。

◉バランスが悪いウルブズ

前半ながーく休んだタウンズのシュートタッチが非常に悪い後半の立ち上がり。良い形を作っても決まりません。

ディアンジェロのマークをするのは昨シーズンのチームメイトであるグラハム。PGを守るPFという変なマッチアップですが、ネッツあるある。プレーの傾向を読まれているディアンジェロはフィジカルに当たられて個人技を決めることが出来ません。

そのうちタッチが良くなってきたタウンズがコーナー3Pにドライブからのリバースダンクでやっと追いついたウルブズ。本日の主題ではありませんが、ちょっと問題あったウルブズ。快調に決めているから気にしていないけど、ウィギンズのハンドラー化によりオフェンスリバウンド参加数が少なくて優位になっているのに勝ち切れない感じ。

あと、コビントンが全く決まらないウルブズ。そこが決まっていればリードを得られるのに、ってプレーを落としまくります。それでもまぁ優位は優位なウルブズ。

なんせ相変わらずチームメイトと合わないディアンジェロ。パスを要求してもボールを貰えず、ギブ&ゴーの意図は受け取ってもらえず、ピックからのロールの位置が期待と違い。そしてピックにきたスペルマンが連続オフェンスファール。やってられないディアンジェロ。ボールに怒りをぶつけています。

変化が訪れたのはマークがオコギーに変わったころから。グラハムよりも楽みたいなディアンジェロ。スピードとかない選手でスキルで騙すのが好きなディアンジェロからするとプレーを知っているグラハムの方が嫌なんだろうね。

ちょこちょこっと3Pを決めて14点とった3Qのディアンジェロ。まぁでもその程度でチームの中で機能したわけではありません。ディフェンスだけは役に立っていて、明らかに他の選手とはヘルプポジションが違いました。そして3Qだけで5リバウンド。なんか変だよ。

試合としては3Qラストプレーのために登場したウィギンズがパスキャッチをトンネルしてターンオーバー。なので、同じくラストプレーのために登場したディアンジェロが、こちらはロング3Pを決めてウォリアーズが6点リードとなりました。

ここまでウィギンズ22点、ディアンジェロ31点。31点?そんなにとったっけ?ちなみにウィギンズは3P0本です。バトラーみたいだな。

◉残り5分のエース

せっかく好調なのにウォリアーズなんかに負けるわけにいかないウルブズ。しかし、どうにもラッシュに持って行けません。アウトサイドが決まらないからインサイドもカバーされている。

ならばと行ったのはウィギンズ。またもきれいなドライブ。スピードもあるけど、最後にもうひと伸びする感じのウィギンズ。もっとショートレンジジャンパーが好きだと思っていたけど、ドライブでレイアップに行き切るね。どうしたウィギンズ。

さらに守ってもポールのレイアップをブロックのウィギンズ。でもそこからのカウンターでパスミスするウルブズ。

残り5分。4Q初めてのシュートを決めたディアンジェロで6点差。さらにプルアップ3Pを続けると、もうパスをしないでミドルを連発。一気に個人技ラッシュしていくディアンジェロ。

ところがこの試合外しまくっていたコビントンが3P、さらに同じく外しまくっていたウィギンズも3P。パスアウトを受けたレイマンがドライブをねじ込み、外れたシュートはオコギーがオフェンスリバウンドと噛み合い始めたウルブズ。

パスを拒否するようなディアンジェロは、自分で打ち切ってのミドルに3Pを続けるのですが、全部が決まるわけではなく。

驚くべきことに、4Q残り5分でウォリアーズが奪った得点は全てディアンジェロ。それどころか打ったシュートも全てディアンジェロ。あとはシュートに行く前にターンオーバーしたパスカルくらい。

そしてその5分がFG5/10で3Pも2本決めて12点。独り舞台で一気にキャリアハイを記録したディアンジェロのパフォーマンスで普通ならば勝負は決まったところでした。

残り29秒で4点ビハインドのウルブズはコビントンの3Pが外れるもリバウンド争いでファールをもらったタウンズがフリースローを決めて2点差。

さらにそこからのディフェンスでコビントンが見事にヘルドボールに持って行き、ジャンプボールに勝利すると、マイボールを行くのは当然のウィギンズ。ドライブから伸びやかにレイアップを決めて見事に同点にしたのでした。

この時間帯でエースのドライブに対してノーヘルプってのは違うんじゃないかウォリアーズ。若手たちはディフェンス面の課題が大きくのしかかっています。ジョーダン・ベルが笑っているぜ(出番はない)

ディアンジェロのブザービーターはまたもグラハムによって抑えられましたよ。

◉オーバータイム

ウィギンズのステップバックミドルで幕を開けたオーバータイム。ディアンジェロはファールドローします。ウィギンズのドライブをヘルプで止めたディアンジェロはそこからカウンターに持って行き、コーリーステインへのアシスト。

3Pを決めたオコギーは、ミスマッチになったvsパスカルでテイクチャージする見事なディフェンスでリードをもたらすとともに、パスカルは退場します。

ウィギンズはドライブからファールドロー。下手なフリースローはちゃんと1本外して試合を面白くすると、ディアンジェロがプルアップ3Pで同点に。

この2人の対決は、オコギーとタウンズによるオフェンスリバウンド、そして最後までチームメイトとの息が合わなかったディアンジェロのパスが機能しないことでウルブズに流れていきました。

さらに決めていないウォリアーズの面々ですが、ディアンジェロにパスをせずに打っては外しの連続に。ウォリアーズのオーバータイムは9点。ディアンジェロが7点、ディアンジェロのアシストから決めたコーリーステインが2点。

そしてトドメはウィギンズの3P。これでオーバータイムは6点だったウィギンズ。オコギーとタウンズの助けもあって勝利を手にしました。

◉立ち位置の違う両チーム

〇ウィギンズ
40点 FG17/33
5リバウンド 7アシスト

これで勝利したウルブズですが、ウィギンズを除くとFG31/78と大いに苦しみました。貴重な勝ち星を危うく落とすところに。

ハンドラーのウィギンズは機能していましたが、その分だけオフェンスリバウンドが苦しくなりました。それを途中からオコギーのハッスルプレーで補うことに成功したのが逆転できた理由かな。

ここまで好調を維持しているのだから、しっかりとプレーオフレースに関わりたい。ウォリアーズが脱落気味で、ブレイザーズが勝てないのだからチャンス到来です。そこにウィギンズがエースとして君臨してくれれば、一気に視界が開けます。

PGが両方とも欠場とか笑えませんが、それでもウィギンズが助けてくれた。でもチームバランスは微妙になってしまうってのは苦しいぜ。そしてやっぱり助けてくれるのはオコギーのハードワークだ!って試合でした。

一方のウォリアーズ。ディアンジェロを見慣れている人からすると違和感ありありのショータイムでした。

〇ディアンジェロ・ラッセル
52点 FG19/37
3P7/17 5アシスト

あまり個人技で突破することはなかっただけに、チームメイトとの連携の悪さが際立っていました。それでも打ち切って、得点にできるようになっているのだから成長したのねディアンジェロ。

とはいえ、あのパス能力が消えているなんて非常にもったいない感じです。

厳しい言葉をかけているようでいて、それ以上にウォリアーズがケガ人のオンパレードでどうしようもないメンバーとプレーだったところから、10試合も経たずにここまで整備してきたのは驚異的でした。ディアンジェロに慣れていない選手たちが、それでも自分たちのペースを保とうとした結果なのかな。

これでPGがタメを作って、そこにチームメイトが絡めるようになれば良い修行になってきそうです。得意のヘルプディフェンスが全く機能していませんでしたが、ディアンジェロやパスカルが示したように時間と共に連携も上がってくるさ。

そもそも若手を増やしたのは将来も考えての修業期間なわけですから、カリーもいない中でディアンジェロとのプレーを構築していければ良いと開き直りましょう。そんな立場です。

ちなみにカリーよりもドレイモンドが復帰すると、どうなるのか不安だったりします。どうしてもトップでコントロールしたがるけど、それってディアンジェロのプレースペースを消すんだよね。プレーオフのドレイモンドじゃないと、若手たちもやりにくいかもね。

いずれにしても、これだけ戦えたことが素晴らしいと思うわけで、その中でチームメイトとの連携がなくても52点とれるエースが加わった中で、再建中だと思えばポジティブだと思っています。

ディアンジェロvsウィギンズ” への2件のフィードバック

  1. ウィギンズのハンドラーは見てて冷や冷やします
    掌までボールに付けてるかのようにぎこちないドリブルは心臓に悪いです
    もともとガード層が薄かったのですが一気にガード2人がアウトとか・・・・
    前回の熊戦ではガードの有難みを感じた試合でした・・・

    1. でもまぁ上手くウィギンズやカルバーの成長機会に繋げているとポジティブにみましょう!

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