日本代表vsドイツ

白鳳がフリースローを、鶴竜が3Pを決めて始まるドイツ戦。ニュージーランド→アルゼンチン→ドイツってよくできた順番です。これまでにないユーロ系のバスケにどう対応するのか。

4試合目はさすがに書くことがありません。ないって事は淡々と試合展開書くのかな。うーん。まぁ本日の注目はシュルーダーですね。シュルーダーが個人技ガンガンやってくれると今書いている日本代表のPG記事に追記できますが、ドイツだしチームオフェンスするんだろうなー。

本日は比江島がスターターで、ドライブからのフローターで先制します。ここら辺のシュートが決まるってのが日本がオフェンスで良くなった理由ですね。あれが決まらないイメージしかないもん。

八村のいつも通りのミドルを挟んで篠山も強気にドライブしました。珍しい。完全にファジーカスをストレッチ5化することにしました。インサイド空けちまおうぜ作戦に突如として偏ってきました。

ある程度、落ち着いてくると八村のオンパレードになります。てっきり反省してきた立ち上がりかと思いきや、そこばかり使いたいオフェンスに。渡邊がイマイチな状況が変わらないこともあるのか、中1日なのでディフェンスから考えてきたのか。

1Q16点のうち12点が八村。タフショットも2本。

ディフェンスはゾーンですが、これはまぁ守れないからですね。でもゾーンなのにシュルーダーのスピードにてんてこまいです。完全に踊らされています。

しかし時間と共にシュルーダーは窮屈そうにプレーしていきます。このチームオフェンスが苦手っぽい。あとドライブしたところで3秒のない国際ルールだと囲まれるし、そこでキックアウトするようなオフェンスではないし。アウトサイドは得意ではないし。

マンツーに戻ると尚更シュルーダーの迷いが見えてきます。ここでちょっと違ったのが日本が頻繁にスイッチしている事。だからvsビッグマンが多くなっているのですが、やっぱり強気なドライブはしません。

ドイツは全体的にはアルゼンチンのような3Pを狙ってきません。シュルーダーが連続3Pを決めますが、その理由は「インサイドに人が多くね?」という状況からだと思います。ドライブすると3人くらいの手が出てくるのでストレッチしてほしいけど、周囲もあまり打たないし。

日本は苦手なディフェンスを改善してきた様子ですが、そこにドイツの事情も含まって、展開に乏しい1Qになりました。ドイツも21点止まり。でもヨーロッパだと、ラマス同様に無理しない展開を望むことが多いから想定内かな。

◉決まらない3P

八村が継続してプレーする2Qは渡邊と竹内で走りたい様子。ドイツがトランジションを仕掛けてこないので、日本だけが速く感じます。クレバーの良さがあんまり出てこないね。

あと、ドイツの控えPGがシュルーダー以上にチームオフェンスが苦手っぽい。こいつあれかな。U19に出ていたガードかな。とんでもない能力示していた選手。

ということでドイツもオフェンスがどうしようもない。何なら八村を使いたい意思のある日本よりも悪い。3Pも決まらない。日本がチェンジングディフェンスをしていることに対応できていないPG。

さて、日本は渡邊が出てきたことで八村を使わずに自分で攻めていきます。明らかに他の選手と考え方が違います。また馬場がドライブしたことでその傾向が強くなり、八村が下がります。

するとドンドン渡邊頼みになっていきます。でも八村と渡邊には言わずと知れた大きな差があり、残念ながら自分でプレーメイクする能力は高くないので「八村頼み」を「渡邊頼み」にしても成功する可能性はぐっと下がります。

それでもなんとか3Pを決めていく渡邊ですが、本当にそれしか攻撃手段がなくなってきた日本。

一方でドイツはシュルーダーが戻ってきたことでオフェンスがスムーズになってきます。さすがにボンガとは差がありまくる。プレーメイク力の違いからリズムが出てくるドイツ。ドライブキックアウトも出てきますが、全く3Pが決まらないドイツ。ウケる。

NBAルールに慣れているシュルーダーが、ユーロでも採用されている国際ルールでのユーロファールでアンスポをコールされたりして、数字の上ではついていけている日本。馬場がvsタイスをスピードで置き去りにしたりと、これまでになく得点が取れない前半になりましたが、それでも目立つオフェンスもありましたとさ。

42-35というスコアは日本にとっては「オフェンスはこれくらい」という基準だと思いますが、ドイツがシュルーダー以外は3P2/14で助かりました。フリーでも決めていないドイツ。ある意味、ドイツからするとディフェンスで手に入れたリードでした。

日本は渡邊が3P2/4以外は4本全て外しましたよ。

◉お疲れドイツ

後半は田中がPGです。篠山は相手が強くなって苦しくなってきましたが、サイズのあるドイツのガード陣に遂にラマスが気持ちを変えたのか。

しかし、オフェンスはトラベリング2つでリズムがありません。ということで渡邊と八村頼み。こぼれ球が渡邊にでてレイアップ&ワン。八村に落ちてきたりしてラッキーもあって何とかかんとか。

相変わらず3Pの決まらないドイツですが、日本は田中と比江島の前2人が機能しています。アルゼンチン戦は篠山とのコンビで酷かった比江島が修正してきたのか、田中とのコンビが良いのか。

その後、篠山と田中になると田中がスティールから速攻。やっぱり田中が良いのか。ファジーカスがオフェンスリバウンドを頑張ったりして、ハードワークの部分で流れをもってきている日本。連戦でちょっとお疲れのドイツ。

結局は最後まで同じような感じでズルズル。ただしズルズルはドイツの方。日本はハードに頑張ることでリードを広げられることなく、これまでのテストマッチと違いロースコアで戦えている試合になりました。

◉やっぱり動けないドイツ

渡邊が見事なロッカーモーションからのドライブを決めた4Q。さらにドライブからファールドロー。なんだかダブルエースっぽくなってきた日本。

ところがまたも比江島のディフェンス。渡邊のフリースローが落ちたリバウンドからワンパス速攻を許すと、またもゾーンの前2人がパス1つで崩され始めます。

ベンチから元気な選手が増えたのか、ディフェンスからのトランジションが増えてきたドイツ。そこは実は日本の弱点なんだよね。ガード2人のトランジションを止める能力。

それをオフェンスで取り返しに行く比江島。解説が「ひさしぶりに比江島ステップ」と言ってますが、本当に久しぶり。この3試合消えていた比江島。

激しくなってきた試合は日本名物のファールオンパレードになります。ファールしないと守れない感じです。それに対してドイツは3Pどころかゴール下まで落としまくります。点差を離させないラマスマジックなのか。

さて、何故か八村とタイスがマッチアップします。さすがにそれはスピードで八村が勝つだろってことで、守っては足がついていかないタイス。攻めてはミドルも決まらない。

こぼれ球を八村がミドル、馬場のレイアップミスを渡邊がプットバックダンク。なんとかかんとかって感じだけど、日本ばかりが良いプレーを続けていきます。

シュルーダーが篠山が相手にならないことを理解したのでドライブでぶっちぎりまくりますが、そのたびに八村が阻みます。つまりは八村もシュルーダーに慣れてきたわけだ。そして、フルスピードのドライブだとパスが出せないシュルーダー。

全くシュートが決まらないドイツを尻目に、ファジーカスの3Pと馬場のフリースローで逆転した日本。マジかよ。ラマス恐るべし。ここにきて初めての篠山がフローターを決めて日本が3点リードする残り1分。

イージーな3Pを連発で打つも決まらないドイツ。日本は渡邊に託すも、ドライブフローターは決まらず。でもルーズボールが日本ボールになって残り21秒。

ボールを回す日本。ところが馬場が痛恨のパスミス。何してんだ馬場。ていうかPGは何やってんだ。

残り13秒で3P狙うのが基本のドイツ。3Pさえ守っていればよい日本。ドイツはシュルーダーとみせかけてのクレバーでしたが、渡邊相手に迷ったクレバーが見事にスティールされて、まさかの勝利を得た日本でした。

◉ラマス意味わからん

前半35点だった日本が後半に51点を奪いました。理由は超簡単でドイツの足が止まってシュートも決まらなかったことでトランジションからの展開が増えたことです。単純に喜んでよいかっていうと微妙なのですが、ラマスはもう10試合くらいこんな試合を続けているのでマジックとしか言いようがありません。

ドイツが3Pを外し、後半に走れなくなった理由は単に連戦だからだと思います。来週に向けての調整段階だしね。

とはいえラマスは中1日でディフェンスを修正してきたのも事実。アルゼンチン戦に比べると3Pを追いかける形が出来てきました。ドイツがコーナー利用していないこともあって、追いかけきれたともいえます。ある意味、ドイツとアルゼンチンの力の差でもあります。

またシュルーダーのドライブに対して収縮している状態は変わりませんでした。アウトサイドへのプレッシャーはしているけど収縮は継続です。ある意味、3Pに攻め手を絞ったような守り方でした。

そして日本のオフェンスは八村と渡邊への依存度を高めました。渡邊がここまで活躍できたことは驚きですが、それ以上に驚くべきは2人に頼っていたのに4Qになると比江島と馬場が増え、そしてトドメが篠山だったことです。意味わからん。

明らかに問題のあった前半のオフェンスから、ディフェンスからのトランジションが増え、そして最後はわき役陣の得点になった後半のオフェンス。見事な展開でした。

本日はリバウンドが課題でしたが、その理由はドイツが強いってだけでなく、3Pへのプレッシャーを強めたことで打たれた時にインサイドの対応が遅くなったことです。特にロングリバウンドをほとんど抑えられていました。シュートチェックにいった選手が戻り切れないわけです。

これらの課題はチェンジングディフェンスの中で、相手の状況に応じて対応していくのだと思います。本当はロングリバウンドをとれればトランジションオフェンスも増えるわけで、そこを来週までに調整できることが求められます。

いずれにしてもドイツに勝つなんて予想外だし、何よりも前半の内容からすると後半に50点オーバーってのは意味わからん。渡邊も戻ってきたことで、かなり調整が出来ている日本。

で、新戦力はもう使われないってことね。

日本代表vsドイツ” への3件のフィードバック

  1. 結局国際試合のレベルになるとPGには田中程度のサイズとシュート力がないと厳しいですね
    篠山はずっと悪くないんですが、欠点が明確すぎて…(冨樫はそもそも長時間起用に耐えないサイズ)
    ベンドラメはフィジカルと能力のバランス的に全く問題ない選手だと思うんですが、フィットしなかったんでしょうかね〜

    田中力は若すぎるんでテーブス海が本格化することを祈ります

  2. ベンドラメもメンバー入りしてなかったみたいで…それ以外の若手ももう少し使ってみないんですかねー 本番は来年のオリンピックって考えてないのかなー。ワールドカップにピントを合わせすぎかなと個人的には不満です。

    RUI君やワタナビー頼りなのは分からんでもないですが、脇役選手権はもっとやって欲しかったなぁー。馬場君はもともと当確ですし。

    あと、イングルス大好きな私ですが、オーストラリアがUSA代表にやらかしました。そちらの記事も時間があれば書いて欲しいっす(YouTuberで見ましたがボカットと活躍しててなんだかニヤケました)

  3. ファジーカス不発でも勝てるんですね〜
    八村と渡邊は良さを出すのにスペースを必要とするタイプなので3人同時起用なら本格的にコーナーシューターにするのもありかもしれませんね

    篠山ってデータで見ると攻守ボロボロなんでしょうけど、グッドリーダーですよね
    今までグダる時間帯や歯切れの悪いオフェンスをしがちな日本代表に
    アグレッシブさや逆転のメンタリティが芽生えたのは篠山や馬場のように強気な脇役が増えたからだと思います
    終盤の渡邊がプットバックしたブレイク、今までだったらセットオフェンスしてた所だと思いました

    データ上で何かを生み出せるタイプではないのでwhynotさんが気になるのは理解できます笑

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