さらばダレン・コリソン

10Mの契約を望まなかった31歳

突然の引退を発表したダレン・コリソン。大物FAが多くいるオフで「もしも大物に失敗したらコリソンを狙う」というチームも多かったはずです。10Mを超えるサラリーは確実視されていながら、31歳にして引退を選んだコリソン。その理由は割と宗教的な事情みたいなので、まぁ。

ウエストブルックの同級生として、そして正PGとして大学時代を過ごし、そのウエストブルックに抜かれたけれど、非常に堅実なキャリアを築いてきました。

派手ながらミスも多い常に主役である「陽」のウエストブルックに対して、「陰」のコリソンだけれども、キャリアを通じてプレータイムが25分を下回ったことがなく、平均得点もずっと10点以上。3年目にFG44%となったのが最も悪い年で、それからは46%以上をキープ。

「陰」のポイントガードを必要としているチームは多いはずです。

みよ、この目立たない12アシストを!

◎スーパースターとコリソン

コリソンが欲しくなる最大の理由は「スーパースターと組み合わせやすいPG」であること。まず第一にコリソンは、

そう簡単にシュートを打ってくれないPG

なのです。オラディポと組んだペイサーズでは、コリソンが目立ちすぎるとチームバランスが崩れてしまいます。オラディポとの関係性だけでなく、2人のハンドラーが強気すぎるとウイングが死にます。ボグダノビッチ。

起点となるコリソンはボールを持ちすぎることを嫌います。コントロール系のクリス・ポールやルビオとも違い、そもそもボールキープを好まず、何度もパスを出してポジションを動かすことでゲームメイクするタイプ。複数の選手を巻き込んでプレーを組み立てるには適したPGです。

加えて変なシュートフォームから放たれる3Pが高確率。決まりそうにない雰囲気から昨シーズンは46.5%も決めるので、ディフェンスはコリソンを離すわけにはいかないのです。

その高確率を武器に、時にパスを出したコリソンはコーナーでシューター役にもなります。これもまたスーパースターと組み合わせやすい要因です。ゲームメイクをしながら、エースにボールを託し自分はシューターになれる。「シュート力があるPG」はいるけれど、ここまで脇役になれて3Pが決まるのは珍しい。

40.1%
41.7%
46.8%
40.7%

ここ4年間のコリソンの3P。ここまで高確率で安定して決めてくれるPGはカリーくらいなんじゃないか。でもカリーと違うのは、そう簡単には打たないわき役PGだということ。

◎ディフェンダー

役割はしっかりとあるけれど、ある意味オフェンスの負担が少ないコリソンはディフェンダーでもあります。スティールは3年目のみが0.8で、他はすべて平均1.0以上を続けています。プレータイムが30分を下回るシーズンが多いことを考えると驚異的な安定度でもあります。

特に元チームメイトのウエストブルックはお得意様。そのシュート力不足をうまく利用して抑え込んでいるのです。これは「情報をプレーの中で的確に表現する」ことが優れている証でもあり、単なる運動能力ではなく、駆け引きの中で抑え込もうとしています。

ただしオラディポが13回のテイクチャージを奪ったのに対して、コリソンは2回のみ。昨シーズンは0回とヘルプディフェンスの位置取りが優れているわけではありません。対人タイプのディフェンダーは、相手PGに対してしつこく守っていく対応をします。

この点もスーパースターと組ませやすい特徴。明確にディフェンスで働いてくれるし、ブロックショットなどの派手な部分はスターに任せる。

攻守において、とにかく目立たないけど、目立たないからこそ仕事をしているようなダレン・コリソン。だから人気者だし、計算できるプレイヤーとして信頼されています。

◎キャリア最高

そんなコリソンが引退する衝撃は単に31歳という年齢だけでなく、オラディポがケガで離脱したこともあり、キャリア最高のスタッツを残していたから。

アシスト 6.0(キャリアハイ)
ターンオーバー 1.6(キャリア2番目)
リバウンド 3.1(キャリアハイ)
スティール 1.4(キャリア2番目)

堅実な「陰」のコリソンだけど、そのアシスト数は立派なPGであり、加えて著しくターンオーバーが少ないのです。観客をうならす素晴らしいアシストなんて、ほとんどないけど、堅実に確実に的確にシュートを打たせて行きました。

リバウンドはキャリアハイだけど少ない。スティールは立派。次第にディフェンス面での重要性も増してきた感じでした。

多くの数字が「ペイサーズだからこそ」の部分は否めないけれど、これだけの数字を残してくれる「名わき役」PGは貴重な存在です。強気なドライブをする選手は増えたけど、コントロールしながら結果を残せる選手は大切。

レイカーズが狙っているうわさもありましたが、レブロンと組ませるなら。ねぇ。

キャリア絶頂ともいえるシーズンでNBAを後にすることとなったダレン・コリソン。「陰」の男は競争の世界を好まなかったのでした。

◎追伸

プレーオフ前にPG離脱したチームに緊急復帰とかしないよね?

さらばダレン・コリソン” への2件のフィードバック

  1. 本当に残念ですがインディアナでキャリアを終わってくれたのは寂しくも嬉しくもあります。
    戦術レブロンなんかに持ってかれなくて良かった。
    他チームに行くならそれこそオクラホマの爆走特急ラス君の隣なんかはピッタリだったと思います。本当にいぶし銀のプレイヤーでした。

  2. ダレン・コリソン特集ありがとうございます。
    愛すべきチームの中心選手として、本当に素晴らしい選手でした。引退理由を考えると仕方ない。でも寂しい。
    次は誰がやってもコリソン思い出して寂しいだろうなぁと思っていたら、来ました!ペイサーズらしい地味だけど素晴らしい選手!個人的に一番欲しかった選手!フロントは本当に優秀。
    次の記事で触れて下さい。お願いします!

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