2019/03/10 ウルブズvsウィザーズ

プレーオフ絡まないならラストゲームかもしれません

ウルブズはウルブズ部分とブルズ部分を分けることを想定しているとしましたが、本日はウィギンズがお休み。そこでスターターになったのがケイタ・ディオップなので、明らかに若手たちのユニットとベテランのユニットで分けています。正直、ティーグをベンチにしてタイアスをスターターにすればよいと思いますが、さすがにそこまではできないか。

一方のウィザーズはトレードで加えたポーティスをスタートのセンターにしています。スモールラインナップ志向のチームならばポーティスってのが限界ラインだと思うわけですが、レブロンとクズマじゃなぁ。と余計なことを考える今日この頃。

走れるウイングをそろえ、エースもいるウィザーズのオフェンスはポーティスによって、ひとつの完成形というくらいに全員が走っていきます。とにかく走り出しが早く、加えてしっかりと両サイドまで広がるのでわかりやすい。
ハーフコートでもボールを持ったポーティスがハンドオフフェイクからのドライブを混ぜてくれるので、かなり守りにくい形になってきました。

シュート力があり、全員が走れ、パスもしっかり回せ、そして最後はビールがいる。正直、ウィザーズのオフェンスは今の順位が信じられないくらい良くなっています。まぁトップレベルの連携があるかっていうとアレだけどさ。プレーオフに出れないチームとしてはレベルが高すぎる。キングスくらい。

速攻を食らいまくったウルブズ。前回も同じでしたが、スペーシングマックスにしているので、両コーナーに人がいてトランジションディフェンスの遅さが目立ちます。あとティーグが全然止めてくれないからさ。

ポーティスが3Pも決めまくってリードされるのですが、これもまたウルブズの問題点というか、もちろんタウンズがマークすればよいわけですが、一方でタウンズがアウトサイドに引き出されるとインサイドが全く守れなくなります。ギブソンならもう少し違ったけど、それはあきらめる選択をしたわけだ。

コビントンでディフェンスがよくなったウィザーズですが、けがで離脱したことで元に戻ってしまった感じ。タウンズが引き出されたら、誰もカバーリングしていないじゃないか、ってことで一方的にウィザーズが得点してくのでした。

 

 

◎反撃のタウンズ

 

ちょっとやばいぜ。ってことでタウンズが動き出します。

チームとしてディフェンスだけでなくオフェンスもダメだったところで、自らドライブし、ノーチャージエリアの外で待ち構えたグリーンとコンタクトしながらダンクという離れ業。

守ってはゴール下をシャットアウトし速攻につなげます。

 

問題だったウィザーズの速攻に対しては、タウンズがシュートを決めることと、外れたシュートもオフェンスリバウンドに絡みまくることでトランジションディフェンスが間に合うことに。

タウンズ様様な戦術を展開していたウルブズ。責務を果たすエースによって流れを取り戻しますが、取り戻しただけでチームとしてはラッシュするようなパターンに持ち込めないので10点差くらいで推移していきます。

 

ウルブズのオフェンスはしっかりとスペーシングするのですが、なんだかんだでタウンズやサリッチのポストアップ次第です。ただ、ウィザーズはこれに結構反応してくれるので、空いたアウトサイドへしっかりとパスアウトするタウンズ。サリッチはあんまりだし、ウィザーズだって、そんなにダブルチームいかない。

しかし、どうも打ち切らないティーグ。ティーグあるある。誰かがカッティングすると、ちゃんと空いたブラインドサイドにパスしているし、基本的には悪くない形はできていますが、これがシーズン序盤ならともかく、この時期になって「バランスがとれている」だけの形では強力とはいいがたいよね。そこに流動性とか加わらないと。

思い切りよいシュートがなく、それでいて全員が動くことでディフェンスを混乱させることもないので、タウンズ次第なウルブズ。だけど、高いシュート力とハードワークで何とかしているタウンズ。敵はファールだけ。

 

対するウィザーズはポーティスとトーマス・ブライアントのレベル差が目立ち始めています。そりゃあポーティスの方が経験もスキルもあるわけだし。サクセスストーリーに終わりが見え始めたトーマス君。

でも、それはウィザーズというチームの問題点でもあります。トーマス君がよかったのは本人的には得意な3Pではなく、インサイドで頑張ってくれることと余計なことを極力しないこと。そしてディフェンスでリバウンドをとってくれること。

明らかにリバウンダー不足だったし、全体が守れるのにリムプロテクター不足だったことが響いていた昨シーズン。そこをハワードが補うと思いきや、ダイエットしすぎだし、けがも治らないし。

 

ところがセカンドユニットに混ぜられたことで、周囲が引っ張ってくれないから機能性を失い始めています。1人でいろいろできるならレイカーズをウェイブされていないよね。

スターターはビッグマンがポーティスでは守り切れない。ベンチは全体的に守り切れない。

 

って感じで、前半はお互いのオフェンスが何とかしてしまう展開でした。その中にあったのはディフェンスの悪さで、それぞれのチームの弱点が明確になる面白くもあり、試合の準備がされていたのか謎な展開でもありました。

アリーザがブザービーター3Pを決めたことでリードを保てたウィザーズが71点も奪ったのでした。

 

◎打ち合い

 

アリーザがバンク3Pを決めると、オコギーもバンク3Pという嘘くさい後半のスタート。

トランジションディフェンスが悪いのはウィザーズのお家芸なので、ズバズバっと速攻出されてウルブズが追いつきます。若い選手で固めた方が特定のハンドラーではなく全員でのランニングゲームになるんだ。

タウンズ止められないし、速攻くらうしで苦しいウィザーズはオフェンスで対抗するしかありません。タウンズさえ外せば、あとは何とかなるポーティスが決めていき、なんだかポーティスのチームみたいになっています。ポーティスの良い部分でもあり、悪い部分でもあるので、やっぱり6thマンが似合う。

 

もうノーガードの打ち合いみたいになっていきます。

タウンズにボコボコにされているウィザーズは守る手段がないというか、ポーティスではディフェンス力が足りな過ぎで、トーマス君だと3P決められるってことでまぁわかるのですが、ウルブズは本当になんでここまで守れないのかね。ドライブしてきたところをタウンズが叩き落したのに、そのリバウンドにウィザーズが2人とか、ディフェンスでもスペーシングしているようなウルブズ。

でもウィザーズもやっぱりトーマス君が引き出されるとオフェンスリバウンド奪われちゃってさ。ノーガードの打ち合いにして、ノーヘルプなディフェンスが組み合わさっているプレーオフに出れないチームらしさ全開になったのでした。

 

 

今度はローズとパーカーのやりあいみたいになるセカンドユニット。ローズの方が強力だけど、パーカーの方がパスを出せる。普通は逆なんだけど。

あとウィザーズはトリバーの3Pによって苦しめられ、ウルブズはトーマス君のリバウンドに苦しんでいます。レイカーズはどっちかを手に入れていれば違ったのにね。っていう感じですが、それをうまく使えるわけじゃないからウェイブされたわけで。

 

そんな中でトーマス君がベンチに下がると、再びウィザーズが走り出します。まったく止めることができないウルブズだし、3P決めちゃうアリーザに悩まされます。アリーザさんは今年のオフは充電してどうするのかな。

トップにいるローズがアタックするので、戻る人数が足りないウルブズ。それはローズは悪くない。チームが悪い。でもローズが決めれば何の問題も起きない。外したらウィザーズが走ってリードし、決めたら追いつくウルブズ。

 

早めにタウンズが戻ってくると、再びどうしようもない感じになるウィザーズ。ピック&ロールで3Pラインの外に構えたタウンズを左手を挙げて追いかけたのに、シュート体制になると右手にしてしまうポーティスの細かいディフェンスプレッシャーの悪さ。

なのでビールが取り返すウィザーズ。ちょっとポーティスが積極的過ぎて目立ちどころが少なめですが、終盤はさすがにね。

 

お互いのエースに託す形が増え、それぞれにダブルチームという場面もあるのですが、パスを回して、もういちど貰いなおしてねじ込むプレーが続きます。

ウルブズはなぜか、ここにきてもケイタ・ディオップなのは謎です。ティーグとローズの両方を使いたいからオコギーを使いにくいのでしょうが、ボール持つのはローズとタウンズなんだからティーグいる?

ウィザーズの方はやっぱりポーティスが自分でやりすぎる形が多い。ビールに託すならセカンドチャンスを作ってくれるトーマス君だと思うんだけどな。ポーティスに良い思いをしてもらって来シーズンも頑張ってもらう作戦なのか。

残り26秒で2点リードのウルブズボール。試合を決めるシュートを打つか、それとも時間を使い切るか。なぜか全く時間を使おうとしないローズ。ただミドルを沈めて4点リードにします。なんだろうか。責めてよいのか悪いのか。

残り15秒で4点ビハインドのウィザーズ。時間はあるけど早く決めてファールゲームしないと。ボールを持ったビールがスクリーン使って簡単に3P。と思ったらレビューで2P

でもレビューだから時間が空いてのディフェンスになり、フリースローラインに立つのはケイタ・ディオップ。なんでだよ。交代の機会あったじゃん。見事にルーキーは2本目を外します。

 

ここでアクシデントはタウンズが膝を痛めてベンチに。交通事故以外では止められない男が珍しくかなり痛そう。シボドーのツケをサンダースが払う羽目になるのか。

3点差でボールを持ったビールは3Pを打てずドライブレイアップします。残り2.7秒でローズにファールしたけど、タイムアウトもないし、もう終わりですね。しっかり2本決めたローズ。

 

ところがロングパスを受けたビールにファールしたティーグ。サイドラインからのスローインになり、今度はスクリーンを使って抜け出したビールが3Pを沈めてオーバータイムになったのでした。すげー。

Pさえ打たせなければよかったウルブズなのに、ずいぶんと簡単にスクリーンで抜け出されたなって感じです。

 

◎タウンズいないしね

 

ただただタウンズに攻守にやられていたウィザーズなのだから、タウンズがいないなら楽勝じゃないかっていうオーバータイム。しかしギブソンとトリバーにインサイドを攻略されます。タウンズじゃなくても守れないポーティス。1人の責任ってわけじゃないけど。

ギブソンはビールのフェイクにひっかかってファールしてしまうなど、こっちもまた困っています。ただポーティスが思ったよりもやってくれないので、ウィザーズはあきらめてパーカーにします。

 

サトランスキーのドライブダンクで2点差に詰め寄るも、グリーンのドライブをテイクチャージしたトリバー。3&Dの能力ね。そしてギブソンはオフェンスリバウンドですくいます。タウンズがいなくなったのに、インサイドの攻防に困りまくるウィザーズ。ローズのことを支えるギブソンとトリバーで成功していくウルブズ。

 

ビールがレイアップを決めて残り1分で再び2点差に詰め寄るウィザーズ。しかし折角守っても、リバウンド・ルーズボールを確保できず、ウルブズボールが続いて時間が減っていきます。そして残り24秒で今度は時間を使ってのミドルを決めたローズ。その次のオフェンスをパーカーのハンドリングミスっていうあり得ない形で失うと、その次もサトランスキーがボール運びの段階で奪われる失態をおかして、ウルブズが逃げ切ったのでした。後味悪い。

 

 

まぁそんなわけで両チームはほぼプレーオフはなくなったっぽいです。まぁこの試合が始まる前でもそうか。ウルブズはキングスが勝ったので9位に追いつくのも難しそうで、ウィザーズはヒートまでそこまで遠くなかったけど、これで39敗目なのでまぁ無理ですね。

内容的にはウルブズ側の4Qの締め方に問題があり、無駄に長くした感じです。それは小さいけど大きな差になって跳ね返ってくるのがシーズンなので、サンダースになってよくなったはずが、結局は浮上できなかった理由がハッキリしています。

 

どちらも守れない問題を解決できなかったシーズンでした。理由はいろいろありますが、シボドーの酷使から逃れたはずのタウンズが、攻守に重要性を増しすぎているのも気になった試合です。オフェンスはよいのだけどディフェンスがね。タウンズがブロックしてくれる前提の守り方になってきたし、リバウンドもとってくれないと守り切れないっていう。

オコギーやディオップを起用するのって、高い運動能力でそういう部分を埋めてほしいわけですが、まだまだ経験不足です。逆に言えば、もう今シーズンはあきらめたから若手を伸ばすことにシフトしている様子も見受けられてしまいました。ウィギンズはリバウンドが弱いSFなので考えないといけません。

 

ウィザーズはオフェンスは形というか、全員が走ることで得点に結びつけるようになっていますが、的確なプレーが混ざるわけではありません。混ざらない割にはよいオフェンスって思いましょう。

しかし、走るためにビッグマンを削り、明確にリムプロテクターに困るのだから意味がない。このままスコット・ブルックスのやり方を続けても来シーズンにつながるものは何もないのだから、っていうシーズン序盤とは理由が違うけど、結果が同じ指摘になってしまいます。

 

いつかそのうち振り返りましょう。お互いに良い部分があるけど、シーズンのこの時期にこのレベルの戦術ってのは厳しいぜ


2019/03/10 ウルブズvsウィザーズ” への1件のフィードバック

  1. 交通事故でしか止められない男に笑いましたw
    交通事故からのタウンズのモンスターっぷりは凄まじいですね
    その負担が膝に来ちゃったのでしょうか、心配です

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