2019/03/08 ブレイザーズvsサンダー

OKCならカンターへの歓声が楽しみだったけど、ポートランドデビューでもあるらしい。

同じチームを数試合観たいのですが、対象となるチームがサンダーと戦っていることが多いので避けていたけど、本日は2試合しかないのでサンダー戦です。
しかし、あれだね。似ているチームだよね。まずアダムスとヌルキッチの役割が似ている。基本的にインサイドでファイトしろ。合わせで飛び込んで来い。アダムスの方が上手だけど、ちょっと味方のミスも多くて結局は同じくらい。

次にグラントとアミヌ。そっくりじゃないか。こちらはアミヌの方が一枚上手なのだけど、今シーズンはオフェンス面がグラントが上回っている気もします。
ハークレスとポール・ジョージは全く違うね。マカラムとファーガソンも違う。だけど、コンビで考えたら似ている。片方はエースで、片方は3Pシュートとディフェンス。

決定的に違うのがエースなわけだ。シュートが決まらないけど、何でもこなしてしまうトリプルダブラ―とPGとしてチームをリードしながらタフショットでも決めまくるリラード
1Qはそんなシュートが決まらないほうがミドルと3Pを決めたのでリードを奪います。
なお、この2人をスケールダウンさせた関係がシュルーダーとセス・カリーなんじゃないか。

そんなわけで似ているような部分でお互いにフィジカルファイトを繰り返していきます。フリースローが多い多い。どっちのファールかわからないくらいペイント内でファイトします。
そのインサイドファイトではサンダーが上回るのですが、ディフェンスからの速攻を繰り出していったのはブレイザーズ。だから、まぁ互角って事で。

◉目立ったエース

ブレイザーズのスターターは強い。でもセカンドユニットはどうなのかってのが宿題ですが、本日はマカラムを混ぜます。プレーオフを睨んだ本気モードって感じ。4位と5位なら直接対決で3位と4位ならファイナルまで当たらない。ロケッツ次第。

お互いに気持ちが良いのはターンオーバーがあっても全員が戻ること。レイカーズとウルブズと観ていたから、なんかこの感じが新鮮。
で、肝心のセカンドユニットは肉でも魚でもなかった。ていうか無難に終わった。お互いに得点はそんなに伸びませんでした。チームでやろうとしたブレイザーズは、結局マカラムくらいしか有効なオフェンスにならず、ポール・ジョージでやろうとしたサンダーは華麗さがなく。

似ていないエースが戻ってくると、鮮やかなカッティングに巧みにファールを引き出し、守ってはテイクチャージするリラードが上回ります。ただし、何故かミドルが決まるウエストブルック。
逆転に成功したブレイザーズでしたが、冷静なリラードと違ってチームとしてはウエストブルックの世界に引き込まれていきます。ドライブにヘルプにいってはキックアウトの繰り返し。ただ面白いもので、そうなると本人のミドルが外れたのでした。なんじゃりゃ。

イラついたウエストブルックは関係ないところでヌルキッチにショルダーチャージかまします。危険ではないけど退場でも良いプレー。その前にヌルキッチが足を引っかけたので、こっちの方が危険なプレーだけど。
ということでヌルキッチがテクニカルでウエストブルックがフレグラントです。リプレーセンター仕事した。会場はウエストブルックにブーイング。

これがもたらしたのは試合が荒れないようにコールするレフリー。お互いにフリースローで得点していくので試合が長いぞ。
サンダーは残り3分きって突然、シュルーダーとフェルトンを登場させて3ガードにします。リラードとマカラム対策っぽいですが、vsアダムスにして3Pのリラード。でもvsヌルキッチにして3Pのポール・ジョージ。

リラードはスクリナーを活用しながら、ウエストブルックを抜いてのドライブレイアップ。さらにポール・ジョージを抜いてのドライブレイアップで3点リードにして前半をフィニッシュします。
目立ったのはウエストブルックだったけど、上回ったのはリラードという前半でした。

◉試合を変えるエース

前半のキーになったのはスクリナーとしてのビッグマンでもありましたが、逆にそれをマークするビッグマンの守り方も重要でした。後半になるとアダムスの方が離して守ることを選択します。
それはドライブを優先して守ることにつながるわけですが、当然ミドルなり3Pを打ちやすくなります。じゃあそれをどうやってカバーするかというと、ウエストブルックが動き回ることです。スクリナーに引っかかっても諦めず追いかける。
ロバーソンがいると更に上手いのですが、これでオフェンスを無効化させたいサンダー。プレーオフモードというか、たまにやるエースキラーモードのウエストブルック。

リラードは冷静にパスを振っていきますが、どうにも決まらないので追いつかれます。追いつかれた後は、緩急と2枚のスクリーンを使ってウエストブルックもヘルプも振り切ってドライブ&ワン。
理不尽さんと冷静さの戦いになっています。普通は追いつかないのを追いかけるディフェンスに、あわてず騒がずのオフェンス。

うーん、嫌になるくらいにウエストブルックが主役の試合になっています。もちろんリラードもね。ただリラードは活躍して主役だけど、ウエストブルックは活躍しなくても試合を動かしていくから主役っていう。

理不尽な男がもたらしたのは運動量もフィジカルな戦いも上がったことで、お互いにつかれてきたこと。ポール・ジョージのシュートは決まらないし、ブレイザーズの走り出す人数が減ったし。
なので、セカンドユニットの出番になります。レブロンにサボらせろっていったけど、サボる必要がないウエストブルックと、それを継続するためには周囲は交代させないといけないっていう。

3Qは3P2/11だったブレイザーズの得点が止まり、3P1/9(決めたのはウエストブルック)だったサンダーが少しだけ上回って終わるのでした。
シュートの正確性の問題ではなく、スタミナを削るような戦いで全体の正確性が落ちたって感じです。その中でリラードだけはしっかりと決め、ウエストブルックだけは元気だったのでした。

◉上回るエース

4Qになりましたが、ブレイザーズはいまいちシュートタッチが戻りません。メンバーも違うけど、この空気感に苦しむ。サンダーも決まらないけど、さすがにポール・ジョージはねじ込んでいきます。
とはいえ大きな差でもなく、マカラムのステップバックミドルで3点差に。リラードとウエストブルックが戻ってくると、再び激しいマッチアップに。今度はミドルを決めたウエストブルックでしたが、リラードは3Pファールを引き出します。

ロケッツとの戦いになるとハーデンを止めに行く姿が印象的で止められているかは別にして、そんなにファールにはならないのに、リラードには苦労しまくっているウエストブルック。
ちなみに2シーズン前のデータ調べた時に、ブレイザーズが相手だとウエストブルックはトリプルダブル出来ないってのがあります。最大の理由はリバウンドがとれないことで、それだけリラードに張り付く機会が多いのでした。

そして次第に簡単に抜かれ始め、キックアウトを決められれば、リラードが全くのノーモーションからプルアップ3Pで逆転します。直接マッチアップはリラードが大きく上回ったのでした。
点差はわずかだけど、もうリラードの試合にしかみえない。

ただトリプルダブルする選手とリーグ2位の得点の選手って、どっちがエースだって話だよね。
ポール・ジョージが取り返すシーンが続きます。リラードは続けざまに3P決めて上回ったけど、ポール・ジョージもまた決めていく。
たまにリラードのパスが止められると、ポール・ジョージのパスも止められる。この試合は同点になること16回、リードが入れ替わること23回でした。やっぱり似ているのか。

残り1分リラードがステップバックミドルで同点に。
サンダーは粘ったポール・ジョージのアシストからアダムスがダンク。
リラードがファールを貰って同点。
ポール・ジョージのシュートが外れますが何度も拾って打ち直し、最後はファーガソンが押し込みます。

不運だったのはヌルキッチ。ドライブ時のポール・ジョージの肘があごにクリーンヒット。
残り13秒のブレイザーズ。こういうときでも平然と3P打つ選択するよね。ボールを持つのはリラード。マークはウエストブルック。アダムスとのコンビでリラードにミドルを打たせ、これが外れるもヌルキッチがリバウンドを拾いファールをもらいます。

そこまでは良かったのに、ポール・ジョージと揉めるヌルキッチがおでこをぶつけます。ヘッドバッドというかおでこばっと程度。フリースロー決めれば同点なのに、なんでこんなことするかな。
ダブルテクニカルで退場するヌルキッチ。そうか、これでフリースローシューターが変更されるのが狙いか。そんなわけないだろ。
知らなかったけど、こういう場合ってサンダーがフリースローシューターを選べるんだって。で、ラビジエリが打って1本目を外します。残り4.4秒なので外すしかない。外れたシュートをウエストブルックが拾って上にぶん投げて試合終了

・・・と思ったら、リバウンド争いでアミヌがファールをもらったそうです。ファールしたのはモリス。モリスじゃなくてノエルを出しておくべきでしたね。
しっかりと2本決めたアミヌによってオーバータイムに持ち込まれるのでした。ぎゃはは。

◉決めるエース

題名は見切り発車。ここまできてリラードかウエストブルックが試合を決めてくれないと面白くないというか、ストーリー性がないよね。

リラードのパスからフッドが決め、カンターがアダムスをブロックし、リラードがターンシュートと幸先の良いブレイザーズに対して、またも何故か3Pを決めるウエストブルック
ミドルを打ちに行くと、何故か後ろから押してしまったマカラム。

ブレイザーズはハークレスではなくフッドを選択したので、アミヌが外されるとポール・ジョージを守りにくくなります。カンターのヘルプディフェンスも頼りにならないしね。
逆にマカラムをファーガソンがブロックすると、そのままトランジションに持っていったウエストブルックでサンダーが6点リードします。

タイムアウトのブレイザーズ。リラードが巧みなドリブルシェイクでウエストブルックをかわしてファールをもらいます。テクニカルにやられても追いつくのがウエストブルックですが、リラードのフェイクには全く追い付けないってのは面白いね。
しかし、この期に及んでウエストブルックにマカラムなので、あっさりかわしてカンターからファールを貰います。フリースローはリラードの方が遥かに上手い。

この試合のリラードはオフェンスだけでなく、ディフェンスでもウエストブルックをよく守っていました。時にやられますが、それは誰もがやられるんだからフィジカルに良く守ったと思うよ。
しかし、直接マッチアップを避けたのは、オフェンス面で力を発揮してもらうためとメンバー構成の問題と思われます。結果的にはPG同士の戦いを実質的に互角にしてしまいました。

37点、7リバウンド、3アシストと『低調』かつトリプルダブルから程遠かったウエストブルック
51点、9アシストで完全に上回ったリラード

しかし、勝ったのはサンダー。ブレイザーズファンからすると理不尽な負け方なのでした。だって、ウエストブルックの3P5/8だぜ。
エースPG同士の戦いはリラードの完勝でしたが、試合の主役は完全にウエストブルックって感じでした。


2019/03/08 ブレイザーズvsサンダー” への3件のフィードバック

  1. 何で重要な場面で下らないテクニカルをしてしまうんでしょうか
    NBAずっと見てきてますが、ここだけはよくわかりません
    すごい選手たちばかりなのに、感情のコントロールはそれほど難しいんでしょうか

    1. サッカーの世界でも下らないイエローカードってのがありますが、そこで戦う競争心不足ってのも日本人に言われる部分です。
      だからまぁカルチャーの違いですよ。

      とはいえ、ヌルキッチのは頭に血が上り過ぎなのでダメですね。あれで負けるところだったわけで。テクニカルは多いけど退場は少ないという選手もいるわけで、時にコントロール出来てこその1流だとは思います。

  2. 今日のウエストブルックはジョージがいるのにかなり自分で勝負してましたね
    リラードもえげつないシュート決めてましたけど、あんなにシュート打ってくるならラス君の自滅を願うしか為す術ない気がします

    ノエルはいまいちドノバンに信用されてないですよね…
    高さあってスイッチできるのでナゲッツやペリカンズ相手だとアダムスより良かったと思うんですけど終盤は絶対使われないし
    プレイタイムの割にファウルが多いことやアダムスをめちゃくちゃ信用してるとかそういうことなんでしょうかね

    両チームにロケッツとジャズを加えた3-6位の4チームのうち2チームがファーストラウンドで消える可能性が高いと考えると恐ろしいです

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