2019/02/06 ペイサーズvsレイカーズ

ネタばれからはじまります。

最近はリアルタイムで観ることが出来なくなっており、1日2試合も無理っぽいことが多いので試合の結果を知ってから、それなりに良い勝負っぽい試合を選ぶようにしています。といってもスタッツをみちゃうとアレだから、最終得点しかみていないのですが。
今のテーマはオラディポのいないペイサーズなのですが、エースがいなくても十分に強いことがわかっています。ただ1人いなくなって選手層が薄くなり、得意技の層の厚さでアタックが出来なくなったのが問題でした。スターターは十分に強いよ。

そんなペイサーズがレイカーズに対して大差で勝ったのでした。それは何故なのか、ちょっと気になるわけです。スターターは強いけど爆発することはないし、ベンチの弱さに苦しんでいるのに大勝ってなんなのか。
ついでにいえばトレードで揺れるレイカーズの若手たちのメンタリティかもしれません。マジック社長の良いところでもあり、悪いところでもあるのが表に情報が出てくること。全員がトレード対象といわれてはモチベーションが下がったのかもしれないし。せっかくLAに入団したのにニューオリンズかよみたいな。

◉そんなに良くなかったスターター

そんな試合は明らかにペイサーズの方が良い内容で始まりますが、トランジションでフリーになったボグダノビッチの3Pでリードを奪ったことを除けば、得点的にはほぼ互角。
ミスマッチを利用しながら、しっかりとスペーシングで攻めていくペイサーズのオフェンスは非常に良かったものの、そんなにシュートは決まらないし、トップに出てくるターナーが上手くディフェンスを広げている反面、動かないからオフェンスを止めているとも。
ターナーが目立てばよいオフェンスになり、そうでなければ止める原因になっていそうです。

レイカーズのオフェンスはスペーシングの概念がないように全員が3Pラインの中にいたりしてさ。ところがそれでもクズマのミドルなんかで、それなりに得点になります。ズバッツもゴール下で頑張るので、得点がそこまで伸びなくてもペイサーズのビッグマンを疲弊はさせていた。
わりと不思議な内容で、どうみてもペイサーズの方が良いのだけど、とはいえレイカーズも個人技主体に対抗できています。アレだよね。ペイサーズがレブロンに負けるパターンそのもの。

◉プロテクトターナー

そして問題のベンチメンバーになるペイサーズですが、変更点がひとつあって、タイリークの方をスターターにしてジョセフをベンチスタートにしました。
プレーとしては明確にジョセフの方が良いのですが、ベンチメンバーの悪さを考えてスターター変更に踏み切ったと思われます。そしてこの判断は当たります。ジョセフのいるセカンドユニットはスターターと同様にしっかりとしたオフェンスを組み立てます。
自分で行く分には良いけど、周囲がボールを持っている時に止まってしまうタイリークの悪さがホリデーとサモナーに伝染していたような状況ではなくなり、ゲームコントロールするジョセフの下でホリデーが輝きます。

一方のレイカーズのベンチメンバーは何だこれ。全く組み立てられていません。ハートもいなくて、スヴィはトレードになったし、KCPもいるのかいないのかわからないプレー。
こちらもロンゾの不在を含めて選手層の薄さに苦しんでいる模様。それでもレブロンいるから、ところどころ個人技で塞ぐことでキズが大きくなるのを防ぎます。

ところで、レイカーズはベテラン陣がウォルトンの采配を否定したとの話がありました。まぁその気持ちはわかるわけですが、「ローテーションが一定じゃない」というのは、これだけケガ人が多いなら致し方ない面もあります。特にベテランが出たり出なかったりじゃないか。
それを言ってどうするって感じのクレームなんだよね。もちろん、本当の中身はもっと意味のあるクレームなのだろうけど、ペイサーズでさえ苦しんでいるのだからプレーの安定しない若手と出場の安定しないベテランを抱えていたら、一定のパターンを作るのは難しいよ。
難しいけど、レブロンが何とかしてしまっていたという見方だって出来るんだ。

そして気になるのはマギーのプレーが酷いこと。荒いし、何も考えていないような動きをしています。ロンドもフリーなのに打たなかったり、そこから1on1を仕掛けてバックビハインドの取りにくいパスを出したりとプレーチョイスの悪さが目立っていきます。

ベテランたちが規律を失ったようなレイカーズに対して、変わらずパスゲームするペイサーズはターナーが連続3Pで引き離すと、元気よく走って得点を増やしていき、前半は23点差で終わります。
レブロンは個人では活躍するけど、周囲が全く連動してくれない状態に。なんでそうなっているのかといえば、起用法が悪いのだけど、起用されているのはベテランたちだよ。予想していた若手たちのモチベーションではなく、ベテランの規律に問題がありそうなのでした。

◉減らしたペイサーズ

後半になると20点差あるといっても落ち着きを取り戻していくレイカーズは、レブロンが起点となりながらクズマやイングラムにやらせていつもの流れになっていきます。
しかし、今度はまともにターナーに止められてしまいます。連携の中でパスを貰ったクズマのアタックをブロックしていくターナー。そしてトランジションからの3Pをコリソンが決めると、働きの悪かったタイリークがコーナー3Pにドライブからターナーのダンクをアシストします。

波に乗るペイサーズはボグダノビッチのバックカット、ヤングのオフェンスリバウンドと全員が機能し始めます。3Pが決まりまくるわけではなく、打つとわかっているから外れてもリバウンドがある。
グレートケミストリーと呼ばれていますが、特別なプレーの相性ではなく、それぞれがハードに自分の仕事をしている感じ。やっぱりちょくちょくレブロンには困らされるけど、しっかり取り返し、そして速攻をやられずに点差をキープしていったのでした。

前述のとおり、ペイサーズが大勝したわけで、このままの流れで延々とプレーしていったことになります。レイカーズの問題点はまず第一にレブロンがお疲れって事。ケガ明けなのに40分もプレーさせられるなど、まったくコントロールしてくれていないルーク・ウォルトンにより、疲弊も疲弊。全く戻らないことも出てきた後半でした。
ウォルトンの采配が悪いってのは問題としても、勝利を追い求めすぎている状況とベテラン達が規律を失っている雰囲気の方が問題かもしれません。なお、規律の問題は「クセのある選手」を集めたのだから、まぁ予想できた事態ではあったよね。彼らが戦術的に本当に優秀ならレイカーズに来なかったと思うよ。

ローテーションではないけどユニットの組み方に悩んでいたであろうウォルトンに対して、同じ悩みを持っているであろうマクミランの取った作戦は実にシンプルで、使える選手を絞った感じです。
コリソン、ジョセフ、ボグダノビッチ、ヤング、ターナー、サボニスの6人が1軍で、個人能力はあるけど戦術的に時に困ってしまうタイリークとホリデーが1.5軍なイメージです。で、1軍を必ず3人はコートにいるようにして2軍のプレータイムを減らしました。
ジョセフをベンチスタートにしただけでなく、ヤングとターナーの起用法もちょっと変えてきたよね。これで戦術的な安定を生み出し、タイリークとホリデーが時に個人での得点でリードを広げてくれました。

最も良い選手ユニットをスターターにもってくることを辞めたペイサーズ。一方でレイカーズはスターターは良かったけどね。
ってことなので、マクミランがバランスをとれた試合になりました。点差自体は出来すぎだったけど、それを生み出した理由はわかりやすいし、ペイサーズの強さを1試合通して維持することを目指したのでした。

そしてやっぱりカギを握るのはマクミランの采配と、タイリーク&ホリデーの出来です。個人的にはオラディポの匂いがあるホリデーの方を重用したほうが面白いと思うのですが、常に良いわけじゃないしね。
レブロンに困らされてきたペイサーズ。VSレブロン史上最大得点差での勝利となりました。チームとしての強さは何なのか。ペイサーズは強い。コンリーってどうなんだ。
チームとしての強さに悩むレイカーズ。アンソニー・デイビスで解決するのは個の強さでしかないのだけどね。


2019/02/06 ペイサーズvsレイカーズ” への7件のフィードバック

  1. 全く関係ない話で申し訳ありませんが、シクサーズの今回のトレードについてどう思いますか?

  2. ペイサーズに今必要なのはゲームコントロールする選手ではなく、ベンチからでもここぞという時に得点だけ狙ってくれる選手ですね。ルー・ウイリアムズみたいな。バランスとかは他がやってくれてひたすらスコアリングしてくれる人。

    1. でもそれはそれで、ペイサーズカラーがなくなる怖さが。その役割はホリデーで十分かと。カラー的にはディフェンスとハードワークするベンチかな。ブッカー呼び戻さないかなー

  3. やはりコーチを変えるべきかと、ベテランはHCを信頼してない雰囲気がありますし、チームとして攻守で滅茶苦茶。

    現地だと何故かレブロンがメタメタに叩かれていて不憫でなりません。

    1. レブロンは明らかにお疲れでしたし、お疲れなのに全てをレブロンに託す時間が長すぎましたね。

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