カズンズのシーズンデビュー 2019/01/19 vsクリッパーズ

デマーカス・カズンズがやってきた。

紆余曲折を経て、というか良いサラリーを提示されなかったこともあってウォーリアーズにやってきたカズンズ。それは同時にケガで復帰に時間が必要なことがわかりきっている上にビッグマンの遺跡が相次いだけどカズンズを待ったウォーリアーズ。
元々、カズンズの能力はウォーリアーズに向いていて、これまでウエストが担っていたミドルを打てるビッグマンでポストアップからの展開を生み出してくれる存在です。ただし、中核に位置付けるには走れないし、主役感が強すぎる。それだけが悩みなわけです。

一方で、ビッグマン不足に苦しんできたチームは待ち望んだ復帰だし、層が厚くなるだけでありがたいはず。そしてこれまでにないオフェンスパターンを持ち込んでくれるのはマンネリ打開にもつながりそうです。

試合開始から、ポストアップ、速攻、ピック&ロールとカズンズを絡ませるオフェンスコールを連発し、デュラントのパスからダンクで答えます。しかし、レフリーのコールに対応できておらず、ファールトラブルで早々にベンチへ。まぁそれはそれで。
ルーニーが登場するとカリーのためにスクリナーとなり、ドライブと3Pを決めさせるとトンプソンの裏抜けにも合わせて逆転します。まぁそういうことだ。
ポストアップにストレッチ5になることが出来、フィジカルの強さで存在感も抜群のカズンズですが、ウォーリアーズがメインで使うオフェンスパターンではないよね。一方で、違う要素をもたらしてくれるのだから混ぜたいことは事実なわけです。待ち望んだ部分と、全く違うタイプの選手だから中心には出来ない部分と。

しかし、そのあとでスプラッシュブラザーズがベンチに下がるとデュラント個人アタックの時間になり、再びクリッパーズが盛り返すのでした。つまり、本当はここにカズンズを置きたいわけだ。

◉トップでカズンズ

2Qになるとトンプソン&カズンズになり、1Qとは利用方法を変更します。3Pを決めたカズンズはトップに近い位置でパスを出し、ポイントセンターとしてイグダラに3Pを打たせたり、バックドアで抜け出すスペースを構築します。
ウエストみたいな役割だけど、プラスしてドレイモンド・グリーンの役割もしてしまうわけだ。モンスターっぷりを発揮していますが、コンディションというかシュートタッチはそんなによくないし、インサイドで振り切る強さも足りないかな。ただし、結構走っています。

なお、ウォーリアーズは5分くらいでカズンズを下げますが、リビングストン以外の4人を交代させた感じなので、層の厚さは存分に感じました。
あとクリッパーズがルー・ウイリアムス欠場でベンチメンバーになると苦しい。頼みのハレルも目立たないしね。オフェンスがあまりうまくいってないことがウォーリアーズをかなり助けていましたよ。

試合は2Q残り4分くらいからお互いのオフェンスが上手くいくようになり一進一退の攻防に。ノーセンターのウォーリアーズに対し、ゴータットがインサイドを上手く使っていき、最後はSGAの突破にファールで止めるしか出来なかったグリーンで、べバリーがいろいろ言ってテクニカル。
カリーが引き付けてグリーンにダンクさせるけど、リングにぶら下がり続けたグリーンがテクニカル。2人がよくわからない、ヒートアップしている52-51と割とロースコアな勝負でした。

◉噛み合いすぎのカズンズ

3Qは1Q同様の形でポストアップから遂に見事なバックドアパスをカリーに通します。トップの位置からもパスを通し、早くも噛み合ってきている様子。基本的にこのチームはスプラッシュブラザーズが動き回るスペースを保てるかどうかなので、そのバランスがとれると強いよね。
さらにディフェンスでもテイクチャージに成功。チャージングをとるのが上手いカズンズなところを見せつけます。トバイアスのドライブもボールを叩き、速攻を生み出します。
驚くほどに潤滑油になっているカズンズ。強さよりも上手さが目立ち、得点よりもパスワークが目立つ。何よりディフェンスが機能して走れるならウォーリアーズペースです。

カズンズがいなくなってもウォーリアーズは走りますが、SGAが個人技で対抗していきます。ガリナリもいないのでエース不測のクリッパーズですが、トバイアスと2人で頑張っています。一気に離されそうだったところを個人アタックで加点し、何とか耐えきった3Qになりました。
そして今度はカリー&デュラントからトンプソン&カズンズにスイッチする展開に。この組み合わせで、しばらく考えていくのかな。

4Qになりマルヤノビッチが登場するもカズンズがオフェンスファールを引き出し、さらにディフェンスが付いてこないので連続3Pに。裏目に出たリバースの采配だし、これまで弱かったビッグマンへの対応が楽になっているウォーリアーズ。
カズンズはさらにマルヤノビッチへのパスをカットし、速攻に走り出します。いやいや、本当に存在感がありすぎるぞ。あっという間にベンチに下げられるしかなかったマルヤノビッチ。4Q開始3分で18点差まで広がってカズンズはお役御免になったのでした。

〇デマーカス・カズンズ
15分 14点 
6リバウンド 3アシスト

なんとこれで得失点差+21点でした。噛み合いまくったカズンズ。短いプレータイムでチームに変化をつけるに留まらず、大きな存在感がありました。
3Pが決まったことはオフェンス面のポイントですが、ディフェンスでコースにはいる上手さは、なんだか微妙すぎるドレイモンド・グリーンの穴を埋めたようなイメージです。

この試合では殆どなかったものの、ディフェンスリバウンドからボールプッシュし、速攻に繋げられるのも魅力だったりします。
ディフェンスさえ機能すれば、そしておそらくプレータイムを短めにすれば、驚異的に働く可能性がある幸先の良いシーズンデビューになりました。

カズンズのシーズンデビュー 2019/01/19 vsクリッパーズ” への7件のフィードバック

  1. これは、ウォーリアーズ独走体制に入りましたな…。無念。
    ロケッツもファリード入りましたね。

    かたや、サンダーは絶不調…。
    参ったなぁ…。

    1. 書くの忘れてました。
      もともとファールが多いうえに、今シーズンに慣れてない上に、カズンズに限らず、というかカズンズなんかよりも遥かにクレームばかりするチームの空気に慣れすぎているような。

  2. マンネリ化した感のあるウォリアーズの試合観戦の日々でしたが、カズンズの登場は物凄い刺激的な要素でした。

    この試合に限ってはグリーンの上位互換みたいなイメージが強く、さらにピックアンドロールもポップもクレイとの相性の良さを感じました。
    どちらかというとカリー不在時にもたらす影響力に期待してます

    デュラントが入った時も感じたことですが、オフェンス時に存在感を放てるやつがいるなかでスプラッシュブラザーズがいるというのは贅沢ですね

    1. カズンズは上手いですからね。ポストからパスでゲームを作ってくれるのは大きな武器になると思います。
      でも、アクセント的な役割の方が今のウォーリアーズには適しているかな

  3. カズンズはまだゲーム勘が戻ってなく本来の出来にはまだまだかなといった印象でしたが、ゲームにもたらしたインパクトはありましたね。
    これからハーデンなどといったスコアラーにスイッチされてDFで狙われるといった場面は出てくるでしょうが、そこでどのように対応していくのかが興味深いです。
    またそのようなときにカズンズに代わりルーニーやイグダラを出場させてカズンズが不満を言わないかも見ていきたいと思っております。笑

    1. その2つがカズンズをチームに加えるリスクですが、ケガ開けというのが良い言い訳になって我慢してもらえるかなーと。

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