2019/01/08 ピストンズvsスパーズ

ケーシーとデローザン

◉ドラモンドvsオルドリッジ

難しい戦いだ。オルドリッジのフェイクに引っかかると簡単に抜かれるドラモンド。そいつは苦しいぜ。その一方でスティールからの速攻も出すからドラモンドの積極的なディフェンスそのものを否定しすぎるのもどうかと思う。
3スティールのドラモンドを良しとするなら、インサイドのカバーリングが大切になりますが、ピストンズはそこを準備しないチームです。でもグリフィンがいるじゃないか。いるけど働いていないよ。

ケーシーのラプターズは1人の選手に突破されるとグダグダでしたが、これも似たようなものかな。ドラモンドに止めることを求めているのだろうけど、オルドリッジのミドルレンジまで止めるほど器用じゃないし、それ以上にリバウンドの良さを消してしまってはさ。
14リバウンドを奪ったドラモンドはしっかり働きましたが、バランスは悪かったピストンズディフェンスです。

スパーズはピストンズ対策なのか、オルドリッジとパートルを並べてきました。ゲイは欠場していたし、カニンガムも出てこなかったから対策なのか、必然なのかはわかりません。
ただベンチもガソルとバータンズが出てくるから、常にビッグマン2人体制を継続です。グリフィンのパワーに対抗している要素はありました。
そのパートルは4つのオフェンスリバウンドを奪います。つまりオフェンスでも狙いがはまっていたよ。ドラモンドをオルドリッジで引き出して、ゴール下はパートルがリバウンド。グリフィンのリバウンドは2つのみ。

総じて両チームにあった大きな差は「ゴール下でのディフェンス」です。同じゴール下シュートでも最後まで複数人で囲みプレッシャーをかけて落ちるのを待っているスパーズに対して、ブロックに飛ぶ選手はいるけどかわされるとそれで終わりのピストンズ
フリースローアテンプトも32-17とスパーズが圧倒しており、ピストンズが我慢のディフェンスが出来なかった傾向がありました。

ピストンズはケーシーが就任して、グリフィンを融合させてのディフェンス構築を進めてきました。それは上手くいく部分もいかない部分もありますが、理想を追い求めるのは大切だよね。
グリフィンとドラモンドがいるから、その2人がしっかりとインサイドを抑えて、周囲がアウトサイドにプレッシャーをかける形でしたが、もうそろそろシーズンも折り返し地点です。
現実的に出来ることと、出来ないこと。いつまでも理想とは言ってられない気がするんだ。何よりグリフィンが相手によってテンション違いすぎて、働くのか働かないのかわかんない。

ブルース・ブラウンをスターターにするくらいディフェンス面に力をいれているのに、スパーズとの連携の差をまざまざと見せつけられた試合でした。

◉決めるグリフィンとデローザン

一方でオフェンス面ではグリフィンは3Pを立て続けに決めてリードを奪いました。1Qはチームで4/11です。それいこうは5/21と対応されてしまいました。
これ自体は悪いわけではないのですが、ピストンズのシステムは思い切りよく3Pを打つのはとても良いのだけど、3Pが決まることで次の展開につながる気がしません。「スペーシング出来たからドライブ」みたいなパターンを欠いているね。

一方でデローザンは自分で得点すれば、引き付けてアシスト。フォーブスが3Pを決めていくと大きく広がったディフェンスに対してオルドリッジのインサイドって感じで、次々に展開していったよね。
単にシュートが決まるだけじゃなくて、どうやったら爆発につながるのか。全員が3P打つ選手を用意するチームがある中で、打たないビッグマン2人に決まらないデローザンがスターターにいるのにしっかりと連動してしまうスパーズでした。

ピストンズにはもう一つ問題があって、思い切りの良い3Pが良いプレーという反面で、それを打たないと24秒オーバーになることが何度も出てきました。
どうもオフェンスエントリーしてから仕掛けていく、崩しの段階にはいるまでに時間がかかります。レジー・ジャクソンが遅いのとグリフィンが遅いのと。
しっかりとオフェンスを組み立てるのは良いのだけど、あんなに時間をかけてしまうと、思い切りよく打たない限りは後手後手になりがち。

またドラモンドがポストアップしてもパスをいれたがらないシーンも気になったりして。グリフィンも減ってきたし、インサイドの強さをここでも利用していないような。
ドライブするブルースやジャンプシュートのケナードなど、チーム全体でみれば割と多彩なのは好印象だけど、その割には変化に乏しかったよ。

つまりさ、全般的にピストンズは印象が悪かった。スパーズが良かったとも言えますが、感じるのはスパーズの方がフィジカルコンディションが良さそうなこと。
戦術とかスキルとかよりも、単純に足が動いている気がするんだよね。モチベーションの差なのか、ピストンズが何かしらの問題を抱えているのか。

34点8アシストのグリフィンは、自分の仕事をしているのですが、出来ればもう少し展開を早くしていかないと、周囲を含めたバランスアタックにならないような。
デローザンは26点9アシスト。PG的にボールを運び、そのままオフェンスに移行していくスムーズさが良くなってきた要因の一つかもしれません。

点差的には大きな差ではなかったのですが、内容としては随分と差がありました。スパーズが全般的にコンディションが良いことを除いてもピストンズの覇気のなさが目立ったのでした。
毎シーズン、どこかで停滞してしまうだけに、ケーシーがモチベーションを上げることを実行に移せないと、プレーオフが遠ざかってしまうよ。

2019/01/08 ピストンズvsスパーズ” への6件のフィードバック

  1. スパーズがオルドリッジとパートルをスターターにしたのは、ゲイが怪我してて欠場せざるを得ない状況もあったと思います。結果的にピストンズに対して有効でした。たぶん。シーズン序盤はオルドリッジとパートルを一緒に使うとダメダメだったんですけど最近はそうは感じなくなりましたね。互いに何をするのかが分かってきた=連携が深まってきたということでしょうか。

    スパーズは、
    >一方でデローザンは自分で得点すれば、引き付けてアシスト。フォーブスが3Pを決めていくと大きく広がったディフェンスに対してオルドリッジのインサイドって感じで、次々に展開していったよね。
    と、管理人さんが仰っているようなオフェンスのスタイルが機能するようになってきました。ただ、それだけだと相手も対応してくるので、たまにはホワイトのドライブを起点にしたり、セカンドユニットではミルズ、ベリネリ、ベルタンズが積極的にアウトサイドから打ったりして変化を付けているのではないかと思います。その辺り、管理人さんが何か感じていることはありますか?

    1. 連携が良くなったわけですが、文字通りボールをもらってから打つまでの時間が短くなり、誰もが迷わなくなりました。プレーそのものはそんなに変化したわけではないかと。
      誰が出てきてもシュートタイミングを逃さない訳ですが、何だかんだでコンディションの良さが支えていると思います。

      ホワイトがいることはデローザン頼みにならない形を作っています。セカンドユニットはパターンが限られていますが、とにかく判断が早い。
      3ガードでも守れるようになったので、ユニットの組み方が柔軟になりましたね。前の試合でインサイドがオルドリッチとゲイで大丈夫なのは驚きました。それが変化をつけやすくしているかと。

  2. この記事とは関係ないですが
    ジャズ対バックスの試合が
    面白かったので
    取り上げて欲しいです

  3. 以前フォーブスについて記事を書こうかなって言っていたのを記憶にあるのですが良ければ見たいです!
    あと、ホワイトがスターターに加わってからどう変わったかも気になります。

    カニンガムの出場時間が減っているように思うんですがイマイチなんですかね?
    レブロンやアンデトクンポのマッチアップには彼が必要になってくると思いますが。

    1. フォーブスとホワイトは書く予定ですが、とりあえずデローザンについては書きましたよ。

      カニンガムとゲイを同時起用してほしいのですが、ゲイがいないと3ガードで撃ち合いたいのかもしれません。まぁホワイト良いし。
      レブロン相手にはデローザンが爆発することを信じているのかも。

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