2019/01/07 ウルブズvsレイカーズ

大勝したチームのHCがクビになって、大敗したチームのHCは選手の奮起を求める。

レイカーズはレブロンが離脱してから、クズマまで離脱したこともあって負けが込んできました。それをルーク・ウォルトンが悪いと批判するファンがいますが、ちょっと理解に苦しむんだ。

タウンズのいないウルブズが勝てるはずないし、ハーデンのいないロケッツもダメでしょ。チームのトップ2スコアラーがいないと考えればウエストブルックとポール・ジョージのいないサンダーなんて悪夢だし、カリーとデュラントがいないウォーリアーズも多分ダメだよ。2人のエースがいなくて勝てるのはペイサーズくらいじゃないか。
それともレイカーズファンはロンゾ、イングラムで勝てるとでも思っているのか。ラヴィーン、ダン、マルカネンにドラフト1巡目2人いるブルズがあれだけ勝てないんだぞ。無理だろ。

コービーの言う通り、もうちょっとリラックスしたほうが良いよ。エース2人を欠いて勝利するってのは非常に難しいのです。オフェンスに定評のあるテリー・ストッツだってリラードとマカラム不在なら勝てないし。

いくら何でもかわいそうだよルーク。試合開始からハートがドライブしてはインサイドに合わせようとしてパスを読まれたり、迷ってミドルを打ったりして判断力の甘さが目立ちます。レブロンなら自分で決めたよ。
うん、それにしてもハートのミス多くないか。多いというか、なんでそんなにズバッツにばかりパスが出るんだ。ていうか、左からドライブして右サイドのコーナーがすっからかんなのに誰も来ないじゃないか。このチームのシステムは何なんだ。

ちょっといくら何でもと思ってから気が付いた。ズバッツとマギーのダブルセンターがスターターだと!
なんだそりゃ。上手くいくわけないだろ。何考えてんだルーク。

今では2人のセンターを同時起用なんて愚の骨頂ですが、そんな常識的な話ではなく、そもそもレイカーズはドライブ&キックアウトのチームです。それは別にレブロンから始まったのではなく、ルークがHCになってから歩んできた道だよね。
そんなチームがインサイド渋滞を自分たちで引き起こすって戦術否定です。ドライブを味方に邪魔されるわけだから苦しいに決まっている。
ベンチには中間的な役割をしてくれるビーズリーがいるんだし、少なくともダブルセンターの片割れをヴァーグナーにすればよかった話。後半はビーズリーがスタートに加わりました。

試合を通して単発ドライブばかりになっていたレイカーズ。レブロンがいないとマギーは消えているね。一生懸命ドライブしたけどみんな散々な出来です。

〇FG
ハート 3/12
イングラム 5/16
ロンゾ 0/4

いや、ロンゾは頑張ってドライブもしていないか。
ルークのシステム的な側面はいうまでもないですが、かといって若手たちもまだまだ力不足。ラヴィーンがねじ込んでいたのとは対照的です。
次回の企画でロンゾを少し褒めていたのですが、撤回したほうが良さそうなここ数試合。レブロンがいないとダメというか、オフェンスパターンの少なさが際立って出てきてしまいました。
ディアンジェロ・ラッセルが司るネッツオフェンスとの違いを感じずにはいられません。なお、ネッツ的にはロンゾは不要です。既にディンウィディいるし。

オフェンスパターンが少ないことはロンゾの課題ですが、増やすことが出来ていないのはコーチ陣の課題です。さらに試合後の話として、「ロンゾとイングラムがもっと頑張るべき」みたいな気合が足りない話をしたそうな。そこじゃないだろ。

しかも具体例が「2人がリバウンドをとってブレイクに持ち込むのが大切だ。レブロンいないんだしステップアップしろ」みたいな。
いやいや、ロンゾとイングラムにリバウンドとらせてブレークしたいなら、ダブルセンターって意味わかんないでしょ。リバウンドをとる邪魔をさせてどうする。
速攻中心にするならスターターもハートではなく、この3試合が24点、25点、19点のKCPいれて走る準備をするような選択肢だってあったでしょ。このメンバー構成だとリバウンドをとってコーストtoコーストしろっていうのか!?

イングラムはともかくロンゾはチームハイの6つのディフェンスリバウンドをとっています。チームとしても全員がバランスよくとりました。ウエストブルックがとりまくって、全員が走りまくるサンダーを見習え!


そんなわけで大敗したルーク・ウォルトンの方がクビになるべきだったよね。うん、間違いないよ。勝てるとか、勝てないとかの話じゃない。自己戦術の否定に加えて、論理が矛盾した根性論さ。

だから、試合は終始一方的な内容でした。レイカーズについてはそんなに触れることがない。触れることはないけど、ロンゾよりもイングラムよりもオコギーの方が輝いていたのはとっても大切な話ですよ。
まだまだ粗削りな若い選手たち。だけどスペースを与えられ、自慢の運動能力で持てる力を発揮する環境にあるのはオコギーの方でした。ただし、主役は張れない。タウンズがいなきゃ役に立たないだろうね。
なんでシボドーがクビなんだとレイカーズファンから言われそう。

◉エースは自由だ

終始怒鳴り声をあげているシボドーとは裏腹に、自由にやっているような若手たち。シボドーについて擁護するファンの内容が「ローズを復活させたから」ばかりなのはウケたけど、残念ながらボールを長く持って流れを止めるローズがいない現状がウルブズのオフェンスをスムーズにしています。
これは今に始まったことではなく、バトラーのトレード成立直後も同じでした。でもローズが戻ってきたら「アレっ」というのを繰り返しているようなウルブズ。

このメンバーで経験を積んで、積んで、積んでいくことでナゲッツみたいになる可能性があるわけですが、残念ながらその道は2年前のドラフト時に選びませんでした。その代償を払っている最近ですが、でもちょっとずつ噛み合ってきたじゃん。
今シーズンのシボドーの功績をローズの復活とするなら、それは若手たちの成長を阻害していた一面があることは忘れてはいけません。

なお、別にこのオフェンスにローズを融合させる可能性は十分にあるので、ローズを否定するものではないよ。もともと「ローズは復活するよ」と書いているようなブログなので。でも50点はありえないね。

仲良く28点のウィギンズとタウンズ
〇FG
ウィギンズ 9/23
タウンズ 11/20

どちらも確率が良いわけじゃないのです。ただし、エースたちがフィニッシュする形、つまりは周囲の選手からすると「フィニッシュさせる形」がハッキリしてきたから、みんなやりやすそうです。
また非常に展開が早くなり、ティーグからワンパスで3Pを打つウィギンズというシーンが出てきました。パスよりもウィギンズがポジションにつくのが早いのが特徴です。

レイカーズも走るチームですが、何度もチェイスダウンブロックをしました。特にオコギーが3ブロックなので、ここがローズだとレイカーズの速攻は増えたはずです。自慢の運動能力が発揮しやすかったのでした。
ハイペースな展開で輝いていたウルブズの面々。それがこのメンバーに適した形なのだろうけど、それだけじゃ勝てないってのはどのチームも苦労しているポイントだ。
派手に勝利したウルブズですが、ハイペースだったわりには得点は108点なので、上位陣を倒すには厳しいね。しっかりとゲームコントロールして、勝利への細かい計算を詰めることが出来るシボドーという気はしないね。

とりあえずエースが自由にやれる状況はタウンズだけでなく、ウィギンズも復調させつつあります。少なくとも現時点ではイングラムより上だ。
しかし、レイカーズは自由にしてくれたけどほかのチームはそう簡単に自由にしてくれません。そこをチームとしてどうやって構築していくのか。次のHCの宿題です。

それにしてもレイカーズのディフェンスがボッコボコなので、ウルブズが本当に良いのかどうか全然わからないや。少なくとも、こんなに的確なパスが出てくるチームじゃなかったからな。
それはまた次回確認してみましょう。コビントンでよくなったと思われたディフェンスもいまいちね。コビントン休んでいるから次回確認してみましょう。

大勝したけど宿題が多いな。サンダーズ新HCは寝ないで働いているかな。

レイカーズのディフェンスは若手たちがプレッシャーをかけてインサイドでルーズなディフェンスのレブロンとマギーが待ち構える印象でしたが、本日は待ち構える選手不足なので、ペイント内へのパスが多かったウルブズでした。

結局のところ、攻守にわたって人任せにしか思えないシボドー。レイカーズの弱いインサイドと、ウルブズの強いインサイドがかみ合いすぎてしまったような試合でした。

ちなみに人任せの悪いところは戦術そのものが、オンボールが好きな選手に大きく左右されることです。そんな選手をフロントが消したのがクリッパーズ。
それはチームとしてのシステムがないともいえ、誰かが欠場すると戦い方が大きく変化してしまいます。変な話、ボールを持ちまくっていたバトラーがいなくなり、ウィギンズがオンボールのプレーばかりやるってのも変な話なわけだ。

試合を通して変化をつけていく事でディフェンスに対応させないのも重要ですが、スターター酷使というか役割分担が曖昧だから、その試合の展開や状況に合わせた選手交代パターンがわからなかったね。
サリッチやアンソニー・トリバーのような選手がベンチに控えているのだから、上手く変化も付けられそうですが、ユニットの組み方も固定的でした。
新HCに求められるのが攻守にシステムを少しずつ整備することですが、それは「選手個人に戦術理解を求める」ことかもしれません。やっていることはこのままで良いけど、意図的にやれるようにならないとね。意図的にやれるなら、選手が入れ替わっても特徴を組み合わせることが出来ます。

何が言いたいかというと、「シボドー」を「ルーク」に読み替えても同じじゃないかってことなのでした。なんで大勝したほうがクビになるのか、それ以上に大敗したほうはクビにならないのか。という試合。

2019/01/07 ウルブズvsレイカーズ” への9件のフィードバック

  1. 正直、この試合じゃLALの方がダメすぎてMINの問題があまり見えませんでした。出来れば次のOKC戦の方をレビューしていただけたらありがたいです。フリップの息子ってこと以外、サウンダースが何者なのかまだよく分からないのでどういうタイプのコーチなのかもご見解いただければ。

    1. HCの特徴は1シーズンくらいかけないと、よくわかんないですね。でもウルブズは現状がそんなに悪くないので継続路線だと思います。あとはオコギーとトリバーにプレータイム与えて、どんなユニットを展開するかですね。

  2. ハイライトしか見ないため、毎回とても勉強になります。
    ウィギンズとタウンズが仲良くそろってオールスターに出るためには何が必要ですか?

  3. 試合に負けるのは問題無いのですが内容が悪すぎて、早くクビにして欲しいです。
    イングラムもロンゾもかなり期待外れでフォックスとヒールドより指名順位上なのにかなり差をつけられてしまいました。

    1. まぁヒールドは年齢的にかなり上なので。
      ロンゾもイングラムも部分的には良いプレーをしますが継続性を欠いてます。それがフィジカルコンディションなのか、メンタルなのか、スキルなのか、戦術なのか。HCが答えを示せていないのは若いチームに向いていない気がします。

      1. シンプルに能力不足なんだと思います、たまに活躍するのも水物な感じがします。
        中心に据えて成長させても未来が明るいと思えないですし、サポート役なら他により良い選手がいるので難儀です。

        今HCを解雇してすぐ満足できるHCを呼べるとは思わないですが、ルークに引導を渡し新たな道を進む意志をフロントから感じたいです。
        現在のフロントは自分たちが選んだHCでは無いので早く首を切りたいようなんですが、オーナーがルーク好きなのが厄介なようで。

  4. 今日のレイカーズを見ていて思ったんですが、マブスは後半本当に弱いですね。
    ドンチッチなど、個々のプレイは魅力的に見えるんですが、何が上手くいっていないのでしょうか。ドンチッチがはぶられている的な話もありますが、機会あればぜひ取り上げていただきたいです。

    1. マブスはドンチッチを自由にやらせ過ぎです。素晴らしいパフォーマンスをしていますが確率的にはそこまで良くない。勝ちたければ、今の形はダメですね。ディフェンスでもっているのが現状かと。

      もしも、それが不協和音を生み出しているなら尚更マズいかな。

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