2018/12/17 ネッツvsホークス

選手紹介もタイムアウト中の煽りも子供が担当

ホークスは若い選手達に多くのチャンスを与えて育てています。ジョン・コリンズもトレ・ヤングもお気に入りさ。ネッツは若い選手にも中堅選手にもチャンスを与えるけど、育てる段階の次に進んでいるかもね。
ルーキーのクルッツがスターターになって2試合目。クルックスって表記していたけど解説達はクルッツなんだ。そう思ったら、本日の解説はクルックスなんだ。クルッツで行こう。

◉起点が違う

ホークスはチャンスがあればどんどん3Pを打つチームな訳ですが、それはネッツも同じ。両者の主たる違いが何かというと、PGに中心選手がいるけど誰もがプレーメイクする形を好むホークスとPGから全てがスタートするネッツ。

ホークスはやっぱりジョン・コリンズが始めるオフェンスが良い。楽にボールを持てることもあってプレッシャーを受けない中でパスを通したり、自らドライブを決めたり。オフェンスのスタートはもちろんトレ・ヤングなんだけど、テンポ良くパスを回す中でベイズモアもハーターも自分スタートで何をすべきか考えるよね。今日もプリンスはいないのか。

比べるとネッツはほぼディアンジェロ・ラッセルから始まり、そこに周囲が自分の仕事をしていきます。このラッセルのミドルに3Pが決まったスタートはホークスからすると非常に止めにくくなります。少しインサイド側によってしまうと3Pを射貫くジョー・ハリスが、プレッシャーを強めようとするとジャレット・アレンが次々にフィニッシュしていき、極めつけはスターターになっているクルッツがドライブからRHJへの華麗なるアシスト。とってもネッツっぽいプレー。

そんなわけで快調なオフェンスであっという間に二桁リードになるネッツ。ホークスはタイムアウト2回使いますが、どうしてもディフェンスが機能しない。オフェンスはそこそこだけど、コリンズがアレンにブロックされるシーンも出てきて苦しくなります。それでもコリンズがフレアスクリーンでレーンが空いたビンスおじさんがダンク、さらにコリンズへのアリウープも決まるので、ブロックされた事を除けば悲観するほどではない。

ネッツは次回の主役ディンウィディになってもジョー・ハリスの連続3Pとオフェンスの手を緩めないのですが、珍しくディンウィディが凡ミスするシーンも。PGを止めればある程度、パターンが限られてくると判断してちょっとだけ成功します。

ベイズモアのドライブ&ワンも決まって、そこそこ反撃するのだけど、ネッツはラッセル&ディンウィディのダブルPGにしちゃって起点が増え、ディンウィディがステップバック3Pで得点を42点まで伸ばしたのでした。1Qで19点リードと終わったような試合だけど、ネッツの大量リードは信用できない。スパーズだって溶かしたように3P好調でのリードは、大体どこかで精算される。

ホークスはベンブリーに代表されるようにベンチメンバーも積極性があって良いのだけど、パッシング出来るフォワードをベンチに置いておきたいね。それはビンスおじさんの役割か。スペルマンもいないし、ちょっと迫力不足のベンチだ。

◉6連続3Pとファール

ホークスのドライブが上手く行かずに苦し紛れのパスになると、何故かうけとるコリンズがゴール下をねじ込み、倒れたラッセルを尻目にヤングが3P。それにデッドモンも3Pで続いたのに対して、キャロルとディンウィディがフリーで打った3Pが決まらず、精算するのが早すぎるぞという2Qスタート。

ラッセル、クルッツと3Pを外し、ダニエル・ハミルトンっていう初めて見た選手も3Pを決めホークスは10点差まで縮めます。早いって。オフェンスリバウンドの強いエド・デイビスが拾っても、シュートが下手なので決められなかったりして、機能しているのに得点にならないネッツ。

ただ、決まらない時にルーズボールやリバウンド、そしてディフェンスで頑張れるかどうかが強いチームになる条件だよね。そこはそれなりに頑張れるんだ。ところがホークスもコリンズが頑張るんだ。ってことで流れはホークスのまま過ぎていきます。デッドモンはまたも3P。ベイズモアも3P。

1Qだけで3P3本決めたジョー・ハリスは「決まりすぎ」と捉えられるかもしれないけど、リーグで最も決めるシューターだからね。2Qのホークスは3P6連続で決まるとか、それはさすがに決まりすぎ。どうしようもなくなっているネッツ。

ただ、本日はレイアップが決まるラッセルが堅実に得点していき、10点以上のリードを守っていきます。3P6本連続で決めているチームに対して、自分達は1本も決まっていないのならば、良い結果といえます。

それが残り6分でPGディンウィディになると均衡が崩れて8点差に。ディンウィディ関係ないけど耐えきれなかった意味ではそういうことだ。ピック&ロールを華麗に決めるヤング&デッドモン。さらにピックで簡単にファールを引き出していくヤング。

上手いね。これでルーキーなんだから。ルーキーのカリーはコレできなかったと思うよ。逆にディンウィディはファールを引き出すのに失敗。苦しくなってもファールを貰うヤングにタジタジのネッツ。3P連発されても「決まりまくっているだけ」に過ぎないけど、止めてもファールを引き出してしまうヤングの厄介さ。

残り3分からルーズボール争いがより激しくなります。デッドモン&コリンズが少しだけ優位に。これでベイズモアやベンブリーがレイアップを決めていき、遂に2点差になります。

2Q前半はホークスの3P爆発ってことで良いと思います。それは抗いきれない大いなる流れでした。ただ、その時間は3Pは決まらなくてもラッセルを中心に2Pで繋いでいくオフェンスがありました。

2Q後半はヤングを中心にファールを引き出す上手さ、ビッグマン2人を中心にリバウンドやルーズボールを制し、得点させないディフェンスによってホークスが地力で追い上げた感じです。単なる得点能力ではなくそういうことが出来る若手を集めているのは好印象なのでした。

それでも残り1分半からスティール速攻もでたネッツが、少し反撃して6点リードで前半が終わります。やっぱり簡単ではないネッツの試合。まぁお互いに3Pが連発しているから致し方ないね。その3Pに流されずに、他のプレーでもハッスル出来る選手を集めているような両チームです。

◉ラッセルの日

後半もラッセルのダブルクラッチレイアップが決まる信じられないスタート。プルアップ3Pも決めて11点差に戻します。こっちはそんなに驚かない。コリンズが3連続で決め返すけど、クルッツとラッセルのフローターも決まって10点前後の戦いになります。クルッツは速攻で客席にパスするシャックに紹介されるプレー。

前半からちょっと面白いのはデッドモンにRHJ、コリンズにアレンになっていること。攻守が切り替わると逆でRHJにはコリンズ、アレンにはデッドモン。イメージと違うマッチアップ。ホークスの方もラッセルにベイズモアでクルッツにヤングとか、お互いに細かく相手の特徴を考えているよね。

ラッセルからクルッツのゴール下。ジョー・ハリスの見事なドライブが決まって12点差でラッセル→ディンウィディになり、ホークスもヤングからリンに。コリンズもベンチに下がってスモール気味のラインナップ。

リンがドライブで切り裂いていき、カーターの3Pとオフェンスで結果を残すベテラン達。ただ今度はネッツがシュートが決まらなくてもファールで稼いでいきます。動かない点差。

残り3分でラッセルが戻ってくるとドライブから見事なパスを通してエド・デイビスのダンク。どう見ても本日はディンウィディよりラッセルなんだけど、アレン・クラブがいないのでラッセル、ディンウィディ、ジョー・ハリスで2つのガードポジションを回しているのでローテを変更しにくい。

ホークスもヤングとコリンズを戻してきます。ちょっとオフェンスが個人技になっていたので工夫したいのか、これ以上点差を離されたくないのか。そのヤングのドライブから最後はまたもデッドモンが3P。決めすぎだぞデッドモン。

そういえばアレックス・レンのフィーバータイムは終了したのかな。スタッツ観ると未だに時に得点するけど、プレータイムがかなり短いこともあって、コリンズに負けた感じです。「コリンズが良いから相棒はデッドモン」という形なので、悔しいだろうね。

試合はラッセルのフロートパスからエド・デイビスのゴール下、さらにダドリーの3Pで点差が開いていきますが、コリンズが決め返す展開で最後はスクリナーになったトレ・ヤングが見事なファールを貰う演技をしてフリースローを決めて15点差で3Qが終わります。お前は何歳なんだ。その演技はベテランがレフリーを騙す奴だぞ。

◉アンラッキーなホークス

プレッシャーを受ける中、ベイズモアがコーナー3Pを決めて始まります。さすがに1試合に2回3Pフィーバーされたらお手上げだね。でも、2Qと違ったのはラッセルが即3Pで返したこと。それをドライブで取りかえすベイズモア。さらに速攻でコリンズのゴール下をアシスト。

アリーザの件でキャロルを勧めたけど、全然ダメなキャロル。ゴール下をベンブリーにブロックされ、3Pは全く決まらず。まぁアリーザもそこまで堅実じゃないけど。3Pを決めるクルッツに抜かれる日は近いのか。ラッセルはスティールから速攻でエド・デイビスに決めさせ、3分経過しても17点差をキープします。あとはキャロルが守り切れるかどうか。

リンが登場しドライブからファールを貰い、またも3Pを決めるデッドモン。さらにクルッツからスティールするベンブリーで速攻になるも、ベイズモアのレイアップがミスになり、拾ったコリンズはエド・デイビスがブロック。そこからカウンターでラッセルが3P。エド・デイビスのキックアウトからダドリーも3Pで残り7分23点差と逆に開いたのでした。

サンダーはここから逆転したけど、さすがにもう・・・。

ではまとめに入りましょう。本日の主目的はホークスの確認でした。開幕当初はアレックス・レンの大爆発なんかもありつつ、コリンズがケガで戦力不足でしたが、今はプリンスやスペルマンが離脱しているので、やっぱり戦力不足。そもそも強いチームじゃないのだから、中心選手が離脱しているのは苦しいよね。

確認と言いつつも、書いていないだけでそこそこ観ているので、トレ・ヤングの良さが出る試合だといいなーと思っていたくらいです。

〇トレ・ヤング
13点 FG4/10 10アシスト

本日はまぁまぁでしたね。ヤングの良さは派手なプレーよりもゲームを作ってくれることで、フリーの選手に的確にパスを出してくれます。ただ、あまりフリーの選手がいなかった。ディフェンスの守り方との関係です。

ネッツはセンターがアウトサイドを全く守らず、ドフリーにします。本日はコリンズをドフリー選択してヘルプに備えているのでした。当初はアウトサイドに出てきていたコリンズでしたが、スペーシングにならないなら意味がないという判断か、インサイドでのプレーを増やしました。そんなことも関係しています。

ヤングが打った3Pは2本のみで、周囲が好調な時にはしっかりと打たせていきました。一方でちょっと苦しくなったらピックを使って見事なパスをインサイドに通したり、若者とは思えないようなファールを引き出すスキルを活用したり。それは見事だったね。

特別に高い評価を与えることは出来ないけど、及第点だし、チームを動かす役割をしっかりとこなしていたトレ・ヤングでした。

〇ジョン・コリンズ
29点 FG13/19 
8リバウンド

〇ドゥエイン・デッドモン
24点 3P5/5
12リバウンド

リバウンドだけでなくルーズボールへの反応も早く嫌らしいコンビだったのがコリンズ&デッドモン。コリンズがこんなに稼げる選手になるとはね。ハードワークと得点力が備わっているビッグマンコンビは非常に厄介です。デッドモンガ5/5も決めるから試合はそれなりにみれるものになりました。

ベイズモアも20点奪っており、実は良い感じだったホークス。運が悪い試合でした。

〇FG
ホークス 55%
ネッツ 56%

〇3P
ホークス 48%
ネッツ 40%

ディフェンス面の問題は無視しても、ここまで決まりまくる試合は珍しいのに、負けちゃうなんてね。まぁホークスはFG50%、3P40%で負けるのは今シーズン2回目。ディフェンスが多いに課題のチームって事ですが、オフェンス面は期待しても良い面があるのでした。

ディフェンス面はPGに対してベイズモアとダニエル・ハミルトンがマークするエースキラーを活用する形。ただ、ラッセルを止められなかったのでした。

〇ディアンジェロ・ラッセル
32点 FG13/19
3P5/9

こんなにレイアップが決まるラッセルは今シーズン初めて見た。試合開始直後にリードを作り、ホークスの時間になった2Qに地道に反撃し、点差が詰まった3Q開始直後に再びリードを作って試合を決めました。アンタッチャブルだったよ。ホークスは警戒していたはずが、全く止められなかった。

ネッツは8人が二桁得点と、決まりまくるラッセルにバランスアタックで144点を奪いました。スターターになって2試合目のクルッツも11点、6リバウンド、4アシストと自信を深めていきそう。なお、キャロルも15点取っているよ。

あまりにも接戦に負けていたネッツは8連敗したのですが、そこから5連勝です。内容は強い相手にも互角で進むけど、弱い相手を圧倒できるわけではない。しかし、ラッセルが圧倒すればひと味もふた味も違うことはわかったのでした。

日曜の昼に相応しい派手な打ち合いをした両チームでした。

2018/12/17 ネッツvsホークス” への2件のフィードバック

  1. ネイピアが時間貰えなくなってきましたね。ラッセルとディンウィディにずっとコントロールさせる去年の体制に戻して調子が上がってきた感じです。ここにどうラベートをミックスさせるか興味深い。
    二人を一年競わせた結果、同時に出ても連携がスムーズになったのが最近活きてますね

    1. ロケッツもですが、昨シーズンの組み合わせのままが強いというのは、その通りだけど先々を考えると難しいです。特にガード陣は連携が目立ってしまって。
      ケガ人出てから逆にジョー・ハリスとの3人ローテになってチーム作りの難しさがありました。

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