2018/11/28 ナゲッツvsレイカーズ

前日にレイカーズについて書こうとしたけど、この試合で数字が変わるからついでに観ておこう。

◉弱点アタック

ミルサップって痩せたよね。クズマとサイズではそんなに違いを感じない。もう少し高さやウイングスパンがあったらブロックショットしまくっているだろうな。イングラム、クズマ、レブロンと全員が大きくて高さも利用してくるのでマッチアップが難しいレイカーズに対し、ミルサップ、クレイグ、エルナンゴメスで対抗するナゲッツ。レブロンに対しては3P打たせる守り方。

なので3P打って外すレブロンは、パスを回して周囲にフィニッシュさせることを狙います。クズマはパスを受けてそのままドライブしマギーへアシストなど非常にスムーズ。でもロンゾは3P打って外し、イングラムは1回止めてからアタックする通常通りのレイカーズ。マギーの相手がヨキッチなのでスピードと高さで上回れるから助かっているようなオフェンス

ナゲッツもいつも通り。ヨキッチ中心に回して積極的に打つマレー。ゲーリー・ハリスは今日もお休み。ちょっと違ったのはミルサップとエルナンゴメスが積極的にインサイドアタックすること。レイカーズのディフェンスはかなり適当というか、若手3人がきっちり守るけどレブロンとマギーは凄くルーズ。だからインサイドにはスペースが一杯あります。ところがレブロンの見えないプレッシャーとマギーの高さに負けるチームが多いんだ。

ナゲッツはそれに負けないチームだったというだけのような。特にミルサップがレブロン相手に1on1仕掛けるからさ。加えてヨキッチがアウトサイドからプレーメイクするのでインサイドにマギーがいません。そんなわけで3P決まらないけど、イージーシュートで得点していく好調なナゲッツというスタート。

あれだね。試合観てないけどレイカーズがマジックに連敗した理由がよくわかる。同じ事をブセヴィッチにやられたんでしょ。

 

しかし、ミルサップのシュートミスが続くとカウンター発動のレイカーズ。ロングパスを連発したレブロンが最後は自分でコーストtoコーストであっさりと追いつきます。ナゲッツの問題はマレーとヨキッチのディフェンスが怪しすぎることで、しっかりと走る他の3人が間に合わないとルーズなんだ。トップの位置で仕掛けていた2人がトランジションディフェンスが出来ていません。ヨキッチが下がりPGモリスとビーズリーが出てきたらトランジションは良くなった。良くなったのにタフショットを決めちゃうレブロン。

ところで走っていたロンゾ。シュート決められた後のボール運びもクズマに渡すし、決まらなかったときはレブロンに渡すし、そういうシステム導入なのかな。明確に走った方が良さげなレイカーズなのだけど、3on2でレブロンがパスミスしたり、ロンゾが取り切れなかったり。レブロンも取り切れずカウンターを食らいます。

ナゲッツがセカンドユニットに切り替えていた1Q終盤に、スターターが3人残っていたレイカーズが走ってカウンターを食らう連続になって、再びナゲッツがリードするとタイムアウトのレイカーズは全員交代。こっちのビーズリーも久々にみたな。そりゃあ批判されるぜって采配でしたが、最後にKCPのブザービーター3Pが決まりナゲッツ4点リードで終わります。KCPに対してプラムリーがブロックに跳んだとき、「あっこれフェイクでかわされるな」と判断したモリスが2人目のブロックに走ったのは秀逸。でも決めたKCP。レイカーズは8本目にしてやっと3Pが決まった。

 

◉裏エース

マレーがチェックされているのにプルアップ3Pを決めれば、イングラムは高さだけでターンシュート。マレーがミドルを返す。マギーがブロックで叩き落とすけど、そのカウンターをプラムリーが叩き落とす。マレーが速攻決めて、イングラムがターンシュート決めて。マレーがドライブからプラムリーをフリーダンクを作ると、イングラムはまたも高さのジャンパー。

なかなかファニーな3年目同士がやり合うセカンドユニット。マイケル・ビーズリーのドライブダンクなんて懐かしいプレーもあったけど、個人技感が強いのはイングラム。いわゆるショートレンジを作って決めてしまうのは止められないプレー。マレーの方はいつも通りの小気味よいパスの連続からシュートチャンスを作っていきます。まぁチョイスするシュートは簡単ではないのだけど。

ナゲッツはこのパターンが定番になってきて、セカンドユニットにマレーかゲーリー・ハリスを混ぜてエース的に扱っていきます。といってもみんなシュートを打てるので積極的に全員が打つのは同じ。ただ、核となる選手を置いた方が良いという結論だね。ビーズリーがそこまで成長すれば良かったし、まだバートン、アイザイア・トーマス、マイケル・ポーターがいるのだけど。

レイカーズはイングラムエースを定番にするのかな。それは良い形だと思うよ。ちょっと窮屈そうなイングラムだけにセカンドユニットで伸び伸びエースにしよう。この試合は決めまくったから良いけど、決まらないときもガマンしてあげる必要がありますが、それが出来るのかどうか。あとレイカーズはハートがいないし、ロンドもいないからずっとやり続けるかは不明。

ナゲッツがリードを広げてスターターが戻ります。

 

速攻でレブロンがダンクを決めると大盛り上がりの会場。ここもホームのファンが少ない。クズマがシンプルなプルアウェイの3P。ロンゾが強気のプルアップ3Pを決め、さらにレブロンのダンクミスを2人でフォローしてレイカーズが追い上げます。

しかし不在かと思ったら登場したハートがエルナンゴメスの3Pにファールしてしまい4点プレーに。ロンゾは足を捻ってロッカーへ。さらにミルサップはレブロンとチャンドラーの間を抜ける勝負を選びドライブ&ワン。さらにイングラムをブロックするミルサップ。

レブロンのvsヨキッチが連続で失敗したこともあって前半はナゲッツが8点リードして終わります。センターを無効化していたナゲッツ。ヨキッチが引き出してしまうことと、ミルサップの強気なプレーが成功していたことが印象的な前半でした。レイカーズのアウトサイド達が守れなかったイメージもあまりないしね。マレー以外は。

 

◉不在のPG

ヨキッチの3Pが決まって11点差担って始まる3Q。ヨキッチはさらにもう1本。全くマークしていないマギー。解説席にバードマンがゲストで登場したけど、ナゲッツってマギーといいこのタイプのセンター好きだったよね。今では全く違うヨキッチがエースだけど。

ロンゾも戻ってきてレブロンに3P打たせるけど決まらず。さらにレブロンの1on1を選択していきますが、打ち切らずパスアウトしてロンゾの3Pは決まらず。レブロンのアイソレーションを死角からきたヨキッチがスティール速攻。あっという間に16点差。ロンゾはやっぱり足が痛いのか、3P決まらないからなのか、前半4分しか出なかったハートと交代します。

レイカーズは速攻でイングラムが連続で決めますが、クズマの3Pをミルサップがブロック。ゴール下のポジション取りで押し込むミルサップ。どうしたのか圧倒しているミルサップ。イングラム相手のターンシュートも決めていきます。

 

苦しいレイカーズはレブロン、ビーズリー、チャンドラーを並べます。レブロンを完全にPGにする形。でもレブロンがポストアップで押し込んでビーズリーの3Pとか意味があるとは思えないプレーメイク。逆にしたらファールを貰ったビーズリー。さらにフェイダウェイ。

この時間のナゲッツはかなりシュートを外していてフリーで打っても決まらないのだけど、オフェンスリバウンドにしつこく食らいつきます。クレイグとミルサップ、エルナンゴメスの3人で奮闘している形。特にヨキッチはゴール下までミスしているのに、拾いまくるミルサップ。繰り返しているうちに全くついてきていないチャンドラーに対してやっと決めたヨキッチ。

 

再びセカンドユニットになるけど、今度はイングラムがいないレイカーズ。ちょっとローテーションが意味不明。ちなみにナゲッツはミルサップとクレイグを残したセカンドユニットなので、こっちも前半と違う形。

前半のレイカーズはひたすらイングラムの1on1だったわけで、そこにビーズリーがたまに混ざるくらいだったよね。でもどっちもいないのでクズマとランスの1on1です。ミルサップに止められているクズマとクレイグ相手じゃ何も出来ないランス。相手がマレーになったらドライブ決めたけど。クズマも相手がビーズリーならドライブフローター。

どっちも何となく選手交代に失敗した感じです。初めは攻めるポイントを失ったレイカーズが悪くなり、ミルサップとクレイグをベンチに戻したら守れなくなりレイカーズが良くなってしまったナゲッツ。変わらなかったのはレイカーズのディフェンスがひたすらファールを繰り返し、ナゲッツがフリースローを打ち続けたこと。

ステイプルズでのレイカーズの試合を観たとき、「なんでこんなにフィジカルに守ってファールじゃないのか」と今シーズンのルール的に?だったのですが、この試合はゴール下じゃないところで簡単にファールしてしまうレイカーズ。コールに助けられつつ、コールに悩まされるのかも。

最後にプラムリーがプットバックで押し込んでナゲッツが18点リードで3Qが終わります。3QのナゲッツはFG9/23と全然決まりませんでした。しかし7つのオフェンスリバウンドと12本のフリースローを得たので31点まで伸ばしましたとさ。レイカーズは普通にシュートが決まらなかった以上にナゲッツに守られてしまいました。3P1/10だけどランスとビーズリーに打たせとけば良いという計算と、クズマを止めたミルサップかな。

 

◉ノーレブロン

追いかけるレイカーズはレブロン、クズマ、イングラムが出ていますが、またもこの試合初登場が4Qになるルーキーのスヴィ君。前半のハートといいなんだこの起用法は。理由があるとするとノーセンターにしたスモールラインナップにして走りたい様子。ナゲッツは通常営業のセカンドユニット。

何が凄いってレブロンのマークがプラムリーなんだ。気合い入れて守ろうとするプラムリー。でも、攻めてこないレブロン。さすがにこのシーンはレブロン連発でも文句言われないと思うのだけど、パスを出してはナゲッツのディフェンスにカットされていきます。クズマが自分で行って得点になるけど、ライルズの3P、ビーズリーのステップバックミドル、モリスがイングラムを抜いて22点差になります。モリスはディフェンスでもイングラムからテイクチャージ。

やっとレブロンが自分で行きファールを貰いますが、何故かスクリーン利用してのスピンムーブでトラベリングだと解説に笑われていた。3Pが決まらないからか、どうもアイソレーションでのvsプラムリーを嫌がっているレブロンによって、クズマが打つシーンばかりになります。その間にマレーとビーズリーが3P決めて点差は広がっていきます。スヴィ相手のポストアップをライルズが決めて、残り7分半26点差に。

4Q開始から勝負を賭けたユニットでしたが、ナゲッツのセカンドユニットに返り討ちにされたのでした。

 

前回レイカーズを観たときは「レブロンに引っ張られてきた」としましたが、この試合のレブロンは全然自分で勝負しない。

〇レブロン

14点 FG5/15

2アシスト 7ブロック

正直、よくわかんない。ナゲッツはミルサップとクレイグで良く止めたし、レブロンが決めたのはトランジションばかりでした。それはナゲッツが良かったで済むのだけど、プラムリー相手でも攻めないし、何よりスイッチを促してヨキッチ相手のアタックでも失敗していたしね。仕掛けて周囲に打たせる形は殆ど無かったのでした。

周囲にやらせたと言えば聞こえは良いけど、そうするには存在感がありすぎるというか、3P決まらないし脇役ムーブはしないこともあって、なんか全然機能していませんでした。結局、チームで最も悪い得失点差△23とレブロンがいる時間に圧倒されてしまったレイカーズ

チームとしても3P5/35と決まらなかったと言えばそれまで。でもキックアウトからのオープン3Pを打って決まらなかったわけでもなく、ディフェンスを崩せなかったね。有効だったのはセカンドユニットでのイングラムの個人アタックだけどセカンドユニット限定だった。クズマはミスマッチになると上手く決めていたのですがミルサップ相手が苦しかったよ。

ロンゾも途中までで引っ込んだことでPGいなくて苦しんだってことなのかな?

まぁシステムがないと言われるチームが大エースが崩さなければこうなるよねって感じの試合でした。苦し紛れに打って決まりまくるなら苦労しないし。「こんな日もあるさ、さようなら」で済まされそうな試合だった。で、ハートとスヴィの起用法が迷走している。ロンドがいないのだから、そこにハートを当てはめれば良いのにね。

 

ナゲッツは3人が20点以上、3人が10点以上のバランスアタック。16オフェンスリバウンドでシュートが決まらない時間を助けていき、ディフェンス力で勝利を手にしました。そんなにシュートが決まらなくても困らなくなったのは昨シーズンの反省なのだろうけど、オフェンスはもう一歩ですね。

〇ミルサップ

20点 9/14

5オフェンスリバウンド

見事なロールプレイヤーとしての地位を固めたようなミルサップ。ディフェンスの主役として、オフェンスでは影で支える役割をしっかりとこなしています。連携的に怪しくてもしっかりとインサイドで奮闘して献身的に働くことは何も変わらないって感じ。レブロンに全くビビらないミルサップの存在はレブロンよりもレイカーズの他の選手が違和感を感じていそう。

ナゲッツもまたハードワークするチームになってきています。役割分担されているのだけど、エース達がもう一歩働けば勝率は安定して高いだろうね。どこかでそのうち守らなくなると思っていたら、20試合まで来てしまったナゲッツ。特別なディフェンスシステムではなく、誰もが頑張っているだけだぜ!って感じなのがまた凄い。

でも確かに穴が少ないんだよね。ナゲッツと対戦するときはヨキッチとマレーを狙いまくるべきだと思うよ。そうすれば少なくともオフェンス力をそぎ落とせる。

 

 

 

2018/11/28 ナゲッツvsレイカーズ” への10件のフィードバック

  1. whynotさんがレイカーズの試合みた時に聞こうと思ってたんですが、ロンゾ・ボール、ディフェンスいいと思いますか? 個人的にはオールコートで当たったり、ヘルプであちこち回ったりとシュート以外はレベル高いと思うのですが!リバウンドも積極的に取っているので。

    1. ロンゾのディフェンスはかなり追いかけ回しますし、サイズがあるのでインサイドへのヘルプでも役立ち、評価して良いくらいになってきました。昨シーズンはギャンブルが目立ったのですが、もう少し洗練されてきたかな。
      ただ、エースキラー的なほどのディフェンス力はないので、現状ではディフェンダーと呼べるほどではありません。

  2. マギーの中途半端な守り方だとスイッチの場面もするのかしないのかガード陣も困惑してる感じがします。

    1. スイッチを厭わないようなビッグラインナップだけど、センターだけはセンターしか守れないジレンマがありますね。デアンドレ・ジョーダンみたいな感じかな。

  3. 良い表現とは思いませんが、レイカーズのオフェンスは軽いというかあっさりしているなという印象を受けます。言い方を変えればゲームスピードを上げている、打てる時に打っているみたいな。
    レイカーズまたはウォルトンの意図はどこにあるのかいまだに掴めません。若手の育成にしてもプレーオフを目指しているにしても何も考えずにプレーしているように見えてしまいます。

    1. オフェンスは迷いを感じていて、バシっとハマってシュートになる様子はないですね。軽いと言ってもイングラムがドライブしてジャンプシュートなんかは悪くないので、迷わず打てることが大切かなと思います。
      育成なのか勝利なのかはウォルトンが決める事でも無く、フロントが曖昧な言い方で両方を追わせているのかなと思います。片方にしたら上手くやれるHCかどうかは別にして。

  4. レイカーズのセレクションはアレでいいのか?ってシュートが多かった気がします。

    レブロン本人は結局POに入って何かとギアを上げてくるから心配ないでしょうが、今の調子だと周囲がPOに入っても役割に困惑しそうな気がします。

    ミルサップは3Pを減らして、よりゴール付近でプレイすることでナゲッツにフィットしていってますね。

    1. まぁ決まらなかったから、そう思うけど決まったら良いシュートに思えたかもしれません。レブロンがギアをあげるにしてもチームのプレー内容が大きく変更されると意味があるのか無いのか。そのためにシーズンは大切なんですけどね。どちらの問題もチームオフェンスの形が定まっていないことが問題なんでしょうが、それで勝っているのって不思議。

      ミルサップは3P減らしたというよりも、昨シーズンはシューターみたいな待ち方をしていて止まっている時間が長かったです。それを改善して動き続けることがルーズボールなんかへの反応も早くなりました。

  5. ミルサップがトバイアスハリスに見えてきた
    ヘアバンドで寄せてるのかなぁ

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